首相VS記者団

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「あぶさんていくつ? はい、答えて。新聞記者ってだめだなあ」 4月17日夕

 ◇北方領土

Q:日本テレビです。まず北方領土問題についてですけれども、谷内政府代表が毎日新聞の取材に対して、個人的な見解としながらも4島返還ではなく、3.5島返還もいいのではないかと考えていると発言していますが、総理の受け止めをお願いいたします。

A:あの、その発言の内容は承知していませんし、毎日新聞を読んでいませんから、それちょっと答えようがありませんね。あの、だから、政府代表としては、政府の従来の方針に従って行動されておられると思いますけど。

Q:3.5島返還という考え方自体には検討の余地はあるというふうにお考えですか?

A:北方四島の話というのは、これはずっと基本方針として、え~、四島というものの帰属の問題がまだはっきりしていない。従って帰属の問題が明確になりさえすれば、あとは柔軟に考える。ずっと同じことしか言ってませんから。基本はそれです。

Q:北海道新聞です。

A:ああ四島関係あるなあ。良かったなあ。うん。

Q:元島民の方は平均年齢76歳で残された時間は多くありません。総理としてはなるべく早い解決をと……。

A:ああそうですね。

Q:お考えでしょうけれども。

A:はい。

Q:どのようにアプローチしていくおつもりですか?

A:どのようにアプローチしていくかって言えば、これは向こう側の方にこっちはずっと同じことを申し上げているんで、向こうの対応が基本的に、まあ新しい時代になって、メドベージェフって人が次の世代に送らないで、この問題を解決しようという意気込みをこの前のえーっと、メドベージェフとの会談で、ペルーか、ペルーのリマでやった時にその話がありましたんで、そういう対応を向こうがしてくる、向こうがどうしてくるかっていうふうな話です。

 ◇公明党

Q:次の質問です。総理は一昨日、公明党の太田代表と会われたということで、改めてお伺いしますけれども、公明党が主張している都議選に近い時期の総選挙は避けてほしいという意見に総理は配慮するお考えはありますでしょうか?

A:あの、私が誰に会った彼に会ったということに関してコメントするつもりはありません。それから、日にちをいつにしてほしいというようなことは、いつにしてほしいという、解散にかかわる話というのは、それは新聞にもいろいろ書いてありますから、そういった話の一つとしてご意見があるというのは知らないわけではありません。

 ただ、そういったご意見というものを全部勘案したうえで、決めさせていただきますんで、特別に個人、偏って決めるとか、こちらでやっていって決めることはない。対立軸を明確にしてしかるべき時に判断したい。ずっと申し上げている通りで。うん、何回聞いても同じことしか言いませんから。何か変わるようなことを期待して聞いているんですか。上に言われているから聞いているだけ?

Q:ただ、先日同じ質問をした時は公明党のほうからその日にちについて聞いていないとおっしゃっていたので改めてきょうお伺いしました。

A:会った、いちいち、会った話の内容のコメントをすることはありません。公明党からも、何々党からも、ほかの党からもありますよ。だけどいろいろ、みな知らないわけじゃありませんけど、いろいろな方がいろんなことをおっしゃいますけれども。

 ◇イチロー選手の日本記録

Q:次にスポーツの話題なんですけれども、イチロー選手が今日、通算3086安打を達成して日本記録を更新しました。総理の受け止めをお願いします。

A:そうですねえ、やっぱり、この人やっぱり絵になる人なんじゃない? WBCの時も最後の2ラン、あ、二塁打打ってきちんとした形でそれまでの打率の悪さをあれ1発でカバーしたっていうところがありますし、今回もいきなり満塁ホームランで同じ記録に並んで、翌日ちゃんと記録を更新して。今いくつ? あの人。

Q:何がですか? 3……。

A:いくつ? 年。

Q:あ、年ですか。35歳。

A:35歳。「あぶさん」(水島新司作の野球マンガ)の年までやれるかね?

Q:ははは。

A:はい、あぶさんていくつ? はい、答えて。知ってる人。なんだ新聞記者ってだめだなあ。

Q:60……。

A:60? もう全然アウト。ちょっとよく買って読んで。はい、お願いします。誰が作者か知ってる? 意外ともう知られてなくなっちゃったなあほんと、残念だなあ、あの人も、はい。

 ◇スポーツ庁

Q:総理、読売新聞ですけれども。

A:あぶさん連載してない。はい、どうぞ。へっへっへっへっへ。

Q:今日の教育再生懇談会でですね、スポーツ立国日本がテーマの一つになりました。総理は……。

A:「テーマの一つになりました」じゃない。「テーマの一つにしました」が正しい。

Q:去年の6月に総理は自民党スポーツ立国調査会の会長としてスポーツ庁の設置を提言されておりますけれども、改めてスポーツ庁を設置することの意義についてお聞かせください。

A:あの、スポーツ関係ってのはずいぶんいろんな省庁にまたがって、例えばパラリンピックとか勤労者スポーツとかいろいろ分かれてますんで、あの、スポーツっていうものを幅広くすそ野を広くする、また、なんていうのかな、トップアスリートを育てていくなどなどあの、このスポーツの問題っていうのはもう少し選手の育成やら、また生涯スポーツとか、健康増進のために学校の開放とかいろんな問題いっぱい省庁にかかわって、またがっているところがありますんで、スポーツ庁というところにまとめるというのは一つの方法、考え方だ、前々からそう思っています。

 今日誰か言ってたね。誰だったっけな。ああ、あれだ、朝原、朝原さんが言ってたね。同じような話をして、誰かほかの人も言ってたな。一つの考え方だと思っています。

Q:衆院選の際にですね、例えば自民党のマニフェストの中に挙げるということも十分……。

A:スポーツ庁を抱えて向こうは反対、こっちは賛成、おおお。読売新聞の調査ってのは面白い調査するんだね。そういう調査が向こう出てくる? 反対する?

Q:与野党の対立とは別にしてですね、自民党マニフェストの一つの中にスポーツ庁を掲げるというのも……。

A:おお。なるほどね。うん。お考え方の一つとして参考にさせていただきます。

2009年4月18日

「首相VS記者団」とは
  首相に対するいわゆる「ぶら下がり」取材のやりとりをそのまま活字にして掲載しているものです。
 「ぶら下がり」とは、永田町に多く見られる取材方法の一形態で、記者団が取材対象者を囲み、立ち話形式でいろいろ質疑する、一種のミニインタビューのことです。少ない質問で短時間ながらもその時点で必要不可欠なことを聞き出す場として、通常の記者会見やインタビューとは差別化して使っています。取材対象が首相の場合は、ほとんどが首相官邸内で行われます。 続きを読む
 

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