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2007-09-16
■[編集]編集者の一番大きな仕事は、描き手を選ぶこと
今日は四半期に一度開かれる「著者の意図とは異なる視点から楽しむことができる本」を持ち寄る会に夕方まで参加しまして、その後は終日編集部に詰めていました。
さて。今回はいろいろ話をしていくうえで重要になる、編集者の最大の仕事についてお話しします。
「編集者のする一番大きな仕事は、描き手を選ぶことだと思う」
というのがあります。正確にはこの後「そして次の仕事は、任せることだとぼくは思う」と続きますが、ここは割愛します。
どんな天才の傑作も、編集者のGOなしに雑誌に載ることはありません。マンガを描くのは作家ですが、作家を選ぶのは編集者だからです。
編集者の仕事といえば、マンガで時おり描かれる「原稿を回収する」「打ち合わせをする」「ネームにダメ出しをする」といったものをイメージしがちです。
しかし、マンガの出来不出来というのはそれ以前の「誰を起用したか」の段階でだいたい決まってしまうものです。
作家選びとはそういう意味で最初にして最も重要なステップであるはずなのですが、私の主戦場である原作物の世界ではこれがさまざまな理由で歪められています。
次回は「原作物は編集者の都合で歪む」という話をしたいと思います。
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