Diary and Column(日記とコラム)
  2009年4月21日記載 最新記事リストの戻る
  激しい勧誘電話による契約取りは社会歪の始まり
  最近やたらと勧誘電話が多い。以前、幕張メッセ会場途中で新人研修とやらの名目でうかつに名刺を渡してしまったことを発端にカモリストに掲載されたため、ある日突然勧誘電話が急激に増加した。内容は専ら不動産投資系。特に駅前の単心向け賃貸マンションの投資目的の勧誘電話が、とてつもないしつこさで複数の企業から数多く入る。

ほとんどの電話は簡単に電話を切らせない強引系。最近は早く電話を切れるよう無愛想にあしらっているものの、それでも相手は屈することなく強引に「お話だけでも」とか、「そう皆さん仰るのですが、絶対の損はしないお話です」など、なんとしてでも電話を切らせない根性で私を攻め続けてくる。電話勧誘マニュアルを手元に機械的勧誘手法によって社内指導が徹底されているのだろう。

そもそもこうした強引な勧誘までして契約を取ることに社会的価値があるのだろうか。電話による強引な押しに負けて、担当者と会ってしまい、更に直接勧誘を受けて仕方がなく契約してしまう者も多いはず。本当に契約したいと思う客なら良いが、その気もなく断りきれずに契約させてしまう強引な営業手法は社会的に悪である。合法詐欺という言葉が適当かもしれない。

本来、契約というのはお互いが納得し、そしてお互いが利益を得ると判断したときに初めて成立する。強引な勧誘電話はいわば悪質商法と同レベルであり、しかも勧誘先の相手の貴重な時間、特に業務時間という企業における生産活動時間を奪ってまで契約取りに走る行動は社会的追放に値する。

このような勧誘手法を指導する企業で働く一般社員たちは、一体毎日どんな気持ちで仕事をしているかと疑問に思う。誰からも好まれない営業行為を毎日繰り返し実行する心情が知りたい。

自分の生活のためにとにかく根性で契約をもらうことに全力を傾けているだけなのか。だから仕事内容よりも上層部からの指示命令に従い、機械的に行動する割り切りタイプの社員集団とも考えられる。よくワークとジョブの違いという表現が用いられるが、まさにワーク派集団と解釈できる。

客が望んでいないものを強引に金銭授受の流れを作る行為はマクロ的検知から経済的歪の発生を招く。これは金がカネを生む、マネーゲームの破綻(金融破たん)と同じ原理だと考えている。営業は顧客に有益な情報を提供するために存在する。そこで営業が有益な情報だと思っても、客側がどのように受け取るかはあくまで顧客の自由意志である。この基本を忘れて意思に反してでも売り込む強引活動を繰り返している限り、その企業の明日はないと断言したい。
   

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