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定員増も相変わらず最難関 医学部合格 中高一貫校が優位

2009/4/20

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 医師不足が大きな社会問題になっている。地方では閉院する病院が相次ぎ、都心でも産科や小児科の医師が不足する事態になっている。そんな中で、緊急医師確保対策などにより今年の医学部は693人(国公立大422人、私立大271人)の定員増が行われた。これは新しい医学部が6〜7校設置されたことに等しい。昨年も168人の定員増があり、これにより医学部の定員は84年の8280人を抜いて過去最大の8486人になった。

 広き門となって注目された今年の医学部入試だが、志願者は国公立大で微減、私立大で微増と、ほとんど昨年と変わらなかった。定員増の分、例年に比べ入りやすかったと見られるが、それでも最難関学部のため決して易しくなったわけではない。

 表は医学部に合格者が多かった高校の4月12日現在判明分のランキングだ。私立大は全部で29校に医学部があるが、そのうち17校のデータである。

 上位20校のうち札幌南を除く全てが中高一貫校で、医学部に強いことがわかる。これは中高一貫校の生徒の保護者に医師が多いことも理由だろう。ただ、医師の子供だけではなく、医学部を目指している生徒も多い。ランキング上位の高校の進路指導教諭が次のように話す。

 「地方での医療の惨状、救急患者のたらいまわしなど、こういった医療体制を改革したいという生徒もいますし、京大のiPS細胞の発見で、生命科学分野の研究に進みたいと考える生徒も増えています」

 さらに、ランキングでは地方の学校が多いのも特徴だ。地方の名門校で東大志向が強まってきてはいるが、それでも医学部人気は根強い。

 また、首都圏の学校は5位の桜蔭を初め、表に5校しか登場しない。これは設置されている国公立大医学部の数に理由があると見られる。1都3県には国公立大医学部は4校しか設置されておらず、京都、大阪だけで4校もある近畿圏より、自宅から通学できる医学部が少ないのだ。首都圏の受験生は都落ちを嫌うため、私立大医学部進学を視野に入れる。表でも巣鴨、桐蔭学園は国公立大より私立大の合格者の方が多い。受け皿となり得る私立大医学部があることが、地方との差だといえよう。

(大学通信 安田賢治)

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