ピッツバーグ・パイレーツの桑田真澄投手(ロイター) ピッツバーグ・パイレーツの桑田真澄投手、39歳。桑田投手のメジャー挑戦には驚いた。年齢からすると「大丈夫なのか?」と思った。 マイナーからのスタートで、順調に仕上がりを見せていた様子をテレビで見て、「もしかして大丈夫か」という期待が出てきたころ、足首を故障するというアクシデント。それでも桑田投手は負けなかった。自分がやっとつかみ取ったメジャーへの切符を離すことなく、メジャー昇格へ向けて黙々と調整を図る姿に桑田投手の強い精神力を見た。 6月9日メジャー昇格。オールド・ルーキーのその後の活躍はみなさんご存じの通りである。強い精神力だけではなく、巧みな投球術は若手選手中心のパイレーツにとってはありがたい存在のようである。桑田投手がパイレーツを選んだ理由が分かるような気がした。パイレーツとの交渉の際は代理人をつけないで、自力で英語の辞書を片手に契約書を読んだ勉強家でもある。彼が20年以上も日本球界で培ったことをアメリカの若い選手たちに伝えていってほしいものである。 横浜ベイスターズの工藤公康投手、44歳。6月25日の対ロッテ戦で、工藤投手は8回途中まで2失点で5月23日以来の2勝目を挙げた。プロ野球最年長記録となる44歳1カ月での完封勝利にはならなかったが、一時期は「引退するのではないか」と言われていただけに、私たちファンの不安を払拭(ふっしょく)してくれる活躍だった。 西武時代、工藤投手が登板する試合を観戦したことがあった。宮崎には公式戦が来ないので満を持して福岡まで出掛けた。間近で見る彼の投球フォームに気迫を感じた。10年以上も前のことなので、今よりは体力も気力も充実していたころだ。だが、昨日の試合をスポーツニュースで見たが、体力はさすがに落ちたように見えるものの、気力は全然変わっていないと感じた。ほかの選手よりもちょっと高いマウンドの上で、自分よりも若い選手に対して自分の仕事をきちっとこなす姿は私たち中年男性に夢と希望と感動を与えてくれる。まだまだ投げられる。これからも「ハマのおじさん投手」としてがんばってほしい。 アテネ五輪アーチェリー銀メダリストの山本博選手(ロイター) 一時期話題になった「中年の星」。アテネ五輪アーチェリー銀メダリストの山本博選手(44歳)もがんばっている。山本選手のホームページに「20年かけて銅から銀へとなりました。これから20年かけて金を目指します。 世界一あきらめの悪い男ですから……」と書かれている。なんとも中年らしい、あきらめの悪い言葉ではあるが、なぜかこちらが励まされてしまう。 海を隔てて日本球界とアメリカ球界でがんばっている二人のおじさんは、私たち中年の星であることには間違いない。イチロー選手や松井秀喜選手、松坂大輔選手のような派手さはないかもしれないが、その姿には学ぶことが多い。 プロアマ問わず自分の夢に向かってがんばっているおじさん選手は意外と多い。私も倉庫に眠っている竹刀を取り出して剣道を再開させようかと考えている。 剣道2段、大谷憲史46歳。まだまだこれからである。
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