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紀の香 |
94 |
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05/28 08:59 |
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午前中の会合を済ませて車を走らせていると、デパートの前の交差点付近に多くの人が集まっていた。信号待ちで様子をみていると、公明党の旗が翻り、紅白の幕で巻かれた演説台が用意され「公明党代表 太田昭宏 衆議院議員」の文字が目に入った。 コインパーキングに車を止めて、交差点付近に足を運んだ。久しぶりの街頭演説と言うこともあってか、大勢の市民が集まっていた。 夏の参議院選挙に向けた公明党の全国遊説は5月19日の名古屋市から始まった。第2弾は,翌20日の宮崎市だった。 午後1時、愛知県長久手町の立てこもり発砲事件で殉職された警察官の冥福を祈る言葉で、太田昭宏衆議院議員の演説は始まった。演説内容の詳細は、公明党のホームページに紹介されているので、興味のある方はご覧下さい。 改めて周りを見渡すと、公明党員や創価学会から動員された市民が多く見受けられた。若者の姿も多かった。 太田議員の演説は、夏の参議院選挙の事から自民党との連立政権におけるこれまでの実績、政治とカネの問題、公明党が発表した『命のマニュフェスト』について、力をこめて話していた。 この演説のなかで、ふと疑問に思ったことがあった。 それは、太田議員の「公明党がいれば安心だという信頼感は広がっています」と言う言葉であった。そして、年金問題になった。 この年金問題、本当に公明党がいれば安心なのだろうか。 太田議員に言わせれば、持続可能な年金制度をつくってきたので、現在、年金をもらっている人の年金の給付水準は下がらないことになった、との事なのだが、その「現在年金を、もらっている人」が困っているのである。 社会保険庁が管理する、厚生年金と国民年金の基礎年金の記録のうち、支給開始年齢に達しているのに年金給付の対象となっていない80歳未満の保険料納付記録が約1900万件もあることが、社保庁の調べで明らかになったのである。 また、支給漏れ気づかず、本来より年金額が少ない受給者が多数にのぼる可能性が強まっているのである。 年金記録が間違っていた場合、保険料を払ったにも関わらず未払いになっている場合、国民が自ら申告し、それが正しいと判断されなければ社会保険庁は、訂正しないと言う対応もいかがなものなのだろうか。 国民の利益のために働いている国家公務員が、国民の不利益なことを行っているという現状で、私たち国民は、安心した生活を送ることができると言えるのだろうか。誰のものか分からない、年金記録も約5000万件もある。 このようなずさんな対応しかできない社会保険庁は,今後改革されていくわけだが、システムや組織だけの改革だけではなく、きちんと国民の利益にかなうような仕事を進めていくという姿勢も変えなければ、太田議員の言う「安心してください」は虚しくこだまするだけである。 太田議員の演説が、一区切りつくたびに、私の周囲ではひときわ大きい拍手が上がる。彼の演説に頷く人たちも少なくない。真剣に演説の内容を聞いて、考えて、拍手しているのかしら? この様子を見て、私は少し怖くなった。この演説場に宮崎県のすべての公明党支持者が集まっているように思えた。私は、応援している人たちに「あなたの年金は大丈夫ですか? 」と言いたくなった。
49点
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