岡山放送局

2009年4月20日 14時13分更新

キッシンジャー氏講演会


アメリカの元・国務長官でノーベル平和賞を受賞したヘンリー・キッシンジャー氏の講演会が岡山市で開かれました。

この講演会は、岡山大学の創立60周年などを記念して県や大学などが開いたもので、会場の岡山大学のホールにはおよそ400人が集まりました。

講演に立ったキッシンジャー氏は、現在の世界情勢や日米関係などについて話し、「過去50年にわたり、世界じゅうで同じような経済制度、つまり自由経済が受け入れられてきた。自由経済によって大きな繁栄が世界にもたらされた一方で、富の不平等と、過剰な消費、過剰な負債という危機が生まれた」と経済の大きな流れについて述べました。
また、現在の世界では環境問題が大きなポイントになることに触れ、「気候変動の問題やエネルギー問題は1か国のレベルで対処できる問題ではない。そういう問題は、グローバルな取り組みが必要であり、環太平洋地域全体で取り組んでいく必要がある」と指摘しました。

集まった人たちは、「外交の巨人」と呼ばれるキッシンジャー氏の世界を見据えた講演に真剣に聞き入っていました。