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不法滞在:フィリピン人長女が始業式 両親に見送られ

中学校の始業式のため、両親(中央奥)に見送られて親友と登校するカルデロンのり子さん(左)=埼玉県蕨市の自宅前で2009年4月8日午前8時3分、手塚耕一郎撮影
中学校の始業式のため、両親(中央奥)に見送られて親友と登校するカルデロンのり子さん(左)=埼玉県蕨市の自宅前で2009年4月8日午前8時3分、手塚耕一郎撮影

 不法入国で国外退去を命じられ13日に帰国する埼玉県蕨市のフィリピン人、カルデロン・アランさん(36)夫妻が8日朝、中学2年の始業式に向かう長女のり子さん(13)を見送った。勉強を続けるため日本に残ることを決めたのり子さんの背中を、夫妻は心配そうに見つめ続けた。

 午前8時過ぎ、のり子さんが制服姿で家を出ると、アランさんと妻サラさん(38)はアパートの下まで見送りに出た。2人は「いってらっしゃい」といつも通りの声をかけ、のり子さんは手を振って親友の大塚絵夢さん(13)と登校した。

 のり子さんは「幼い気持ちを切り替えたい」と髪を切ったばかり。「今朝は『2年生になるんだから頑張って』と言われました。これからの生活にいっぱい不安があるけれど、将来のために頑張りたい」と気丈に話した。アランさんは「もう少し甘えさせてやりたかった。でも、今まで以上にしっかりしてもらわないと」と複雑な親心をのぞかせた。【稲田佳代】

毎日新聞 2009年4月8日 10時49分(最終更新 4月8日 12時47分)

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