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日本最初の銀行創立へ(第一国立銀行)

渋沢栄一

日本最初の銀行たる第一国立銀行の創立のため、東京の兜町に第一回株主総会が開かれたのが、1873年(明治6年)6月11日の事でした。

渋沢栄一の斡旋に依り、小野、三井の両資本家が円満協力して、初めて銀行事業を起そうという相談がまとまり、両家から100万円ずつの資金を出し、さらに一般から100万円の株を募ったのでした。

第一国立銀行

当時の世間では、会社や銀行というものが、どんな性質のものかサッパリ分りません。株の募集に応じたものの僅か30余名で、その総領44万800円という、予定額の半分にも充たなかったのでしたが、とにかく同年8月1日に、資本金244万800円という半端な数字で第一銀行は発足したのでした。

せっかく創立開業となったものの、当時の経済界では、便利な銀行の運用を弁えていなかったので、その宣伝方法に骨が折れた。いや、それどころか、銀行員自体からが、銀行簿記の記入方法や取扱方を心得ていなかったので、銀行事務や会社法などの指導には、イギリス人のシャンドを招いて、その教えを受けたといいます。

これが現在の五代銀行の一つたる第一銀行の前身で、明治11年には早くも朝鮮の釜山に支店を設ける程に急速に発展します。(後に第一勧業銀行、現在はみずほ銀行)

渋沢栄一は、1875年(明治8年)に頭取の椅子につき、1916年(大正5年)まで42年間、その職を続けます。おそらく銀行の頭取としては、もっとも長期の記録でしょう。

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