Print this Post Article Lists Back

「日本人は明成皇后殺害事件を知らない」

明成皇后殺害犯の故郷を訪れるイ・ドンジェ、チョン・スウン両氏

「誤った歴史を日本人にきちんと伝えていきたい」とし、明成皇后殺害犯の故郷・熊本県を訪問する洪陵奉享会のイ・ドンジェ会長(左)と、ドキュメンタリー監督のチョン・スウン氏。/写真=オ・ジョンチャン記者

 「日本の人々は、明成皇后殺害事件のことをよく知らない。あきれたことだ。日本の指導者層の妄言が繰り返される理由もここにある。今回の訪問で、日本人に誤った歴史をきちんと伝えて来るつもりだ。そうしてこそ、両国関係も発展する」(イ・ドンジェ氏)

 明成皇后(1851-95)の忌祭を主管する洪陵奉享会のイ・ドンジェ会長(78)とドキュメンタリー監督のチョン・スウン氏(66)は17日、熊本県を訪問する。

 ここは、明成皇后殺害に加担した日本の浪人48人のうち21人の故郷だ。今回の訪問は、謝罪の意を伝えようと、2005年から明成皇后の忌祭を訪れている日本の市民団体「明成皇后を考える会」のメンバーや浪人の子孫らに会うためだ。

 イ会長は「“明成皇后を考える会”メンバーの韓国訪問に対する返答ということもあるが、この機会を通じて、できるだけ多くの日本人に明成皇后がどのようにこの世を去ったのか、詳しく伝えるつもりだ。また、朝鮮の国母を殺害した人々が一体どんな場所で生まれたのかも気になる」と語った。

 チョン監督は、2005年にKBSで放映され大きな反響を呼んだドキュメンタリー番組『110年ぶりの追跡、明成皇后殺害事件」の取材過程で、明成皇后殺害犯の子孫による謝罪のための韓国訪問をあっせんした縁から、今回イ会長と共に日本に渡ることになった。チョン監督のドキュメンタリー作品は市民団体の支援を受け、今年6月から日本各地で巡回上映される予定だ。

 チョン監督は「明成皇后殺害事件について、日本政府が韓国政府に対し公式な謝罪を行うべきだが、まだそれを期待するのは難しい状況だ。それならば、民間レベルでこの事件の真実を多くの日本人に知らせていかなければならない」と語った。「日本の教科書にも載っていないのに、日本では誰がこの事件のことを知っているだろうか」

 「明成皇后を考える会」に所属する日本人は、2007年から明成皇后の忌祭で礼ができるようになった。イ会長は「その前までは祭礼の場に近寄ることもできなかったが、遠くから明成皇后を奉るためにやって来た人々突き放すのは正しくないと思った」と語った。

 「恥ずかしい歴史であるだけに、事実についてもっとよく知らなければらない、と考えている人々だ。ドラマ『チャングムの誓い』に熱狂しながら、こうした痛々しい過去を知らずに生きてきたことが恥ずかしいと話す人もいる。日本でこうした人々がもっと増えればいいのだが」

チェ・スンヒョン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る