日本政府は、秋田県沖に落下した北朝鮮「ミサイル」の1段目の推進装置を引き上げる計画だ。6日付の中国紙「環球時報」が外電を引用し、日本政府筋の話として伝えた。
北朝鮮は5日午前11時半ごろ、「人工衛星」と主張する長距離弾道ミサイルを発射した。約7分後、1段目の推進装置は本体から切り離され、秋田県沖の西方約280キロメートルの地点に落下した。
専門家は、推進装置は日本の排他的経済水域内に落下しており、国際法では日本が引き上げる権利を持つという。落下物は現在、海面下約1520メートルの位置にあり、技術的に困難ではあるが、実現不可能ではない。
1999年11月、H−2型ロケットの1段目エンジンが海面下3000メートルの位置に落下した時、日本海洋科学技術センター(現・海洋研究開発機構)は深海探査用ロボットを使って、引き上げに成功している。
北朝鮮ミサイルの落下物を引き上げれば、ノズル構造や使用した燃料の種類、材質などの情報が得られるが、引き上げコストは非常に高く、1日あたり6−20万ドル(約600−2000万円)が必要だ。(編集担当:吉田庸子)
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