北朝鮮船から日本製機材を押収 ミサイル製造用、印の元高官証言【ニューデリー18日共同】1999年6月にインド当局が北朝鮮の貨物船を拿捕した際、パキスタン向けミサイル製造用機材を船内で発見し押収、その中に日本の複数の大手メーカーが製造した精密機器や特殊鋼が含まれていたことが18日、インドの元高官の証言で分かった。 北朝鮮はパキスタンにミサイル技術を供与、見返りに核兵器技術を入手していたことが知られているが、北朝鮮によるミサイル技術拡散を、技術力の高い日本の製品が支えていたことを裏付ける具体的事実が判明したのは初めて。 インド国防省管轄のミサイル開発組織「防衛研究開発機構(DRDO)」代表顧問として当時、積み荷の調査を指揮したK・サンタナム氏が明らかにした。 サンタナム氏によると、インド西部グジャラート州カンドラ港で拿捕した北朝鮮貨物船クウォルサン(9月山)から、日本の精密測定機器メーカーの3次元測定機、大手機械メーカー2社のCNC(コンピューター数値制御)工作機械、大手鉄鋼メーカーの特殊鋼のマレージング鋼などが見つかった。インド当局は、中国など第三国経由で北朝鮮が入手した可能性が高いとみている。 サンタナム氏が名を挙げた日本企業は、いずれも取材に対し「北朝鮮に製品を輸出したことはない」としている。 サンタナム氏によると、船側は積み荷を当初「リビア向けの水質浄化装置」と申告していた。 しかしインド当局の要請で、ミサイル関連汎用品の輸出規制の国際枠組み「ミサイル関連技術輸出規制(MTCR)」に参加する米国、ロシア、韓国などが専門家を派遣。押収された朝鮮語の資料や機材を分析し、ミサイル製造プラントの機材と部品と結論づけた。 ミサイルの設計図も見つかり、船長の供述で、パキスタン南部カラチで荷を下ろす予定だったことが判明したという。 【共同通信】
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