今月4日、心肺停止状態で見つかった男性が、救急搬送の際、日向市の民間病院や県立延岡病院など7つの病院に受け入れを断られ、死亡していたことが分かりました。患者を搬送した日向市消防本部は、「これほど病院に断られたケースは記憶にない」と話しています。(西記者リポート)「こちらが男性が発見された現場です。男性は車の中にいる状態で見つかり、救急隊が到着した時には、すでに心肺停止状態だったということです」日向市消防本部などによりますと、今月4日午後7時40分ごろ、日向市日知屋の市道で、脱輪した普通乗用車内に、意識を失った男性がいると、通行人から通報がありました。8分後、救急隊が現場に到着し、隊員が、男性に心肺蘇生措置を行いながら、救急搬送を開始。しかし、重症患者に対応する日向市と門川町にある3つの二次救急病院は、「重症者用のベットが満床」「担当医が別の手術中」などとして、受け入れを拒否したということです。このため、県立延岡病院に連絡したところ、患者が心肺停止状態で、搬送時間もかかることから、「まずは、日向市内であたってほしい」と返答されたということです。その後も、救急隊は搬送先を捜しましたが、結局、7つの病院に10回も受け入れを断られ、男性は、119番通報から1時間半後の午後9時15分ごろ、現場から15キロ離れた日向市東郷町の病院で、死亡が確認されました。(日向市消防本部警防課・松木嚴生課長)「最近では私は全然記憶にない。通常は3、4回、5回ぐらいでは、どちらかの病院に収容いただいている。まさか日向市でこういう事例が発生するとは思ってもいなかった。とても悔やまれる」日向地区では、救急医療機関の医師不足と、それに伴う医師の過重労働が深刻な問題となっていて、今回の受け入れ拒否も、こうした医師不足の問題が深く関わっています。今回の問題について、日向市東臼杵郡医師会の栗本邦茂事務局長は、「残念としか言いようがない。今後も、医師の負担軽減に向けて努力していきたい」とコメントしています。
今月に入って、確約書問題や贈答問題が次々と発覚し、県議会に対する県民の不信感が高まっています。信頼回復に向け、いま県議会に何が求められているのでしょうか。今月、県議会の信頼を揺るがす問題が、相次いで発覚しました。県議会の選挙区割りを巡り、自民党の前の会長中村幸一議員と、無所属の川添博議員が、採決前に、「自民党案に異存はない」とする、書面を交わしていたことが発覚。中村議員は、「軽率だった」と謝罪したものの、「取引や密約ではない」と釈明しました。その1週間後、今度は、自民党議員による贈答問題が明るみにでます。その人物は、県議会の議長候補として有力視されていた外山三博議員と、福田作弥議員・・・今年に入って、自民党県議それぞれ10数人に挨拶やお返しなどと称して、酒とうなぎの蒲焼を贈っていました。この問題を受け、県議会の政治倫理審査委員会が初めて開かれ、2人に対し、委員長が口頭で注意しました。(県民は)「もうあきらめていますけど」「信頼感が無くなったらもう終わりですよね」「言ってることと実行してることが伴っていない」(東国原知事)「政治家として新たな道義的、社会的、政治的責任が問われているんじゃないかと思う。そういうのに僕らは敏感でないといけない」一方、専門家は、「選挙の区割りや議長選など県民の注目が集まる中、議員の未熟さが露呈した」と指摘します。(宮崎公立大学・有馬晋作教授)「そういう慣例はあったかもしれないが、県民の目を意識して透明な感じでやらないといけないというときに、そういう背景の中で浮き彫りになってしまっった」こうした中、16日深夜、新しい議長に就任したのは、「確約書問題」の中村幸一議員でした。(あいさつ)「私のことを含めていろいろなことがございました、このように深夜まで臨時議会になったことを深くお詫び申し上げます」お詫びから始まった新議長の就任挨拶・・・信頼回復に向け、いま、県議会に、何が求められているのでしょうか。(宮崎公立大学・有馬晋作教授)「議会の存在を発揮することによって、県民との信頼を回復するのが本来ですので、見える形で県民の方に変わったというイメージを出す必要性が出てくるかもしれない。」議員の倫理感が大きく問われた「確約書問題」と「贈答問題」。県議会のあり方がいま、改めて問われています。
SNAスカイネットアジア航空の機長が、操縦室で、着陸などの様子を別の乗員に撮影させたことが分かり、国土交通省は、SNAに厳重注意を行いました。この機長は、SNAスカイネットアジア航空の、55歳のオランダ人パイロットです。SNAによりますと、この機長は、おととし9月、宮崎発羽田行きの機体で、操縦席にいた別の乗員に依頼し、着陸の様子などを、デジタルカメラで撮影させたということです。機長は、映像を、去年11月から5か月間、インターネットの動画サイトに投稿していました。国土交通省では、離着陸時の電子機器などの使用を禁止する航空法に違反するとして、17日、SNAに対し、厳重注意を行っています。機長は、海外にいる子どもにみせるため投稿したと、話しているということです。
国道220号線の改良事業が一時凍結された問題で、東国原知事は、国土交通省の金子一義大臣に、事業の凍結解除を要望しました。この問題は、道路整備の費用対効果が小さいとして、国土交通省が、宮崎市と日南市を結ぶ、国道220号線改良事業などの一時凍結を発表したものです。17日は、東国原知事が国土交通省を訪れ、金子一義大臣に、事業の凍結を早期に解除するよう要望しました。これに対し、金子大臣は、「国道220号線を視察したい」と発言、東国原知事は、「雨量の多い夏に来て欲しい」と要望しました。(東国原知事)「通行止めを実際見ていただきたい。そのときにどう不便なのか。どう孤立するのか」今後は、専門家らでつくる国土交通省の委員会で、事業の継続が妥当かどうか、審議されることになっています。
九州三大春祭りの一つで、「お大師さん」の愛称で親しまれている「今山大師祭」が、延岡市で始まりました。九州三大春祭りの一つとして知られる「今山大師祭」。初日の17日は、大勢の参拝客が、延岡市の今山大師寺を訪れ、高さ17メートルを誇る弘法大師像を前に、家内安全や商売繁盛を祈願していました。このほか、市内の5つの商店街では、祭の名物となっている様々な「見立て細工」も披露され、行き交う人たちの目を楽しませていました。祭りでは、19日、約1600人が市内を練り歩くパレードも行われ、2年ぶりに、東国原知事が参加する予定です。
宮崎市が導入した地域コミュニティ税の交付申請が、17日から始まりました。地域コミュニティ税は、まちづくりの活動資金として、宮崎市が、今年度から、市民1人あたり、年間500円を徴収するものです。地域コミュニティ税は、地域自治区や合併特例区ごとに交付されることになっていて、初日の17日は、住吉と小松台、生目の3つの地域自治区が申請しました。3つの地区では、防災訓練や子育て支援、それに、地域のイベントなどに、地域コミュニティ税を活用する予定です。
宮崎市で開かれている女子プロボウリングの公式戦、「宮崎プロアマトーナメント」は、17日から、プロボウラーによる本大会予選が始まりました。予選には、プロボウラー75人が参戦、本大会に出場できる上位39人をめざして、熱戦を繰り広げました。本大会は、18日と19日行われます。
日南市漁協所属のカツオ漁船に乗っていた16歳の乗組員が、15日から行方不明になっているのを受け、17日も、海上保安部などが捜索にあたっていますが、まだ見つかっていません。行方が分からなくなっているのは、日南市漁協・大堂津支所所属のカツオ漁船、「第三神徳丸」の乗組員、藤丸翔矢さん16歳です。藤丸さんは、15日、ほかの乗組員らと一緒に、鹿児島県・沖永良部島の南の海域で操業中、行方が分からなったものです。当時、「第三神徳丸」は、漁場を代えるため、海上を移動していたということで、藤丸さんは、救命胴衣は着用していなかった可能性が高いとみられています。海上保安部などでは、藤丸さんが海に転落したものとみて、17日も捜索していますが、まだ見つかっていません。
えびの高原では、「キリシマミズキ」が可憐な花を咲かせ、見ごろを迎えています。マンサク科の希少な高山植物である、キリシマミズキは、国のレッドデータブックで、絶滅危ぐ種に指定されています。九州では、霧島山系だけで見られるキリシマミズキ、えびの高原の県道1号線沿いや韓国岳登山道などに、可憐な花々が咲きそろっています。今年は、2月から3月にかけて暖かい日が続いたことから、例年より1週間ほど早く開花し、いまが見ごろです。キリシマミズキの花は、5センチほどの長さで房状に垂れ下がって咲き、小さな花からは、かすかに独特の香りが漂います。霧島連山では今月下旬まで、キリシマミズキが楽しめるということです。
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