北陸新幹線：並行在来線問題　信越線移設、暗礁に　上越市、国の許可得られず　／新潟

　◇新幹線の新駅直結
　１４年度末に開業予定の北陸新幹線の上越市の新駅「上越駅」（仮称）開設に伴い、ＪＲ東日本から経営分離される並行在来線の信越線脇野田駅を新駅近くに移設する計画で、市が国の許可を得られず、事業の見通しが立っていないことが分かった。
　新駅は脇野田駅の西約１２０メートルに建設される。市は新駅での乗り継ぎの利便性を図るため、脇野田駅を含めた信越線約１・８キロ区間の移設を計画。鉄道整備には鉄道事業者としての国の許可が必要だが、移設区間が短いことなどから認められなかった。
　市は、ＪＲと鉄道・運輸機構への委託を検討。だが、同機構は「鉄道事業者からでないと受けられない」、ＪＲは「経営分離する信越線の工事はできない」と、いずれも断られたという。
　市は、開業２年前の１２年度に県や沿線自治体などが並行在来線を運営するために設立予定の第三セクターを通じて、鉄道・運輸機構に委託することも選択肢のひとつとして検討している。
　だが、工事には２年ほどかかるため、開業に間に合わない可能性もある。市は「開業に間に合うように県やＪＲなどと協議を進めたい」としている。【新井敦、岡田英】

４月１７日朝刊

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