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【群馬】

キャベツの“健康優良児” 2新品種県が発表 土壌病害に強い抵抗力

2009年4月17日

柔らかな黄緑色の葉が特徴の「YR清美」(県農政課提供)

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 県農業技術センター(伊勢崎市)と雪印種苗(札幌市厚別区)が開発したキャベツの新品種「YR恋豊(こいゆたか)」と「YR清美(きよみ)」が、国の正式品種として新たに登録された。葉の黄化症状などを引き起こす土壌病害に強いのが特徴で、県は「嬬恋村などキャベツの主要生産地で栽培の普及を図りたい」としている。

 「YR恋豊」は、濃い緑色の葉が特徴で、加熱しても甘さや歯応えがあり、料理の具材に適しているという。「YR清美」は、黄緑色の柔らかな葉をしており、サラダなど生食に最適としている。

 両品種とも、八月中旬から九月が収穫期で、葉の黄化症状やしおれなどの原因となる土壌病害「パーティシリウム萎凋(いちょう)病」に対する強い抵抗力を持つ。

 キャベツ生産量の多い嬬恋村では一九九三年から、パーティシリウム萎凋病の発生が確認されている。県農業技術センターと雪印種苗は、九九年から病害に強い品種の交配を繰り返して栽培実験を行った結果、両品種の開発にこぎ着けた。

 県農政課は「味の質を落とすことなく、病害に強い品種を開発することができた。病害の危険が低下することで、生産農家の負担軽減や出荷の安定化につなげることができる」としている。 (中根政人)

 

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