北ミサイルに米国防長官、最強レーダー使用認めず 6カ国協議に影響憂慮か
【ワシントン=有元隆志】北朝鮮の弾道ミサイル発射に際し、米軍が保有する最新鋭のミサイル追尾レーダーである「海上配備Xバンドレーダー(SBX)」の使用が北方軍の展開要請にもかかわらず、ゲーツ国防長官に却下されていたことが15日明らかになった。同日付の米紙ワシントン・タイムズが軍高官らの話として報じ、北方軍当局者も産経新聞に事実関係を認めた。
SBXが補修作業中だったこともあるが、ミサイル発射に備えて展開させることが北朝鮮側を刺激し、6カ国協議再開に向けた交渉にも影響が出るのではとの懸念が政権内にあったという。
米軍高官が同紙に語ったところによると、北方軍のレヌアート司令官はミサイルが米国や同盟国に向けて発射されることを懸念し、SBXの使用を求めた。しかし、オバマ政権の文民の高官らは「人工衛星打ち上げ」との北朝鮮の主張を受け入れたという。北方軍側も宇宙空間への発射が明確になったとして要請を取り下げた。
ただ、元軍当局者らは仮にSBXが使用されていたら弾道ミサイルの航跡など、より詳細な情報を入手できただろうとして、ゲーツ長官らの決定に疑問を投げかけているという。
アラスカ州アダック島を母港とするSBXは総額約9億ドル(約900億円)をかけて2005年に配備された。石油掘削用の建築物リグに改造を加え、上部に大型レーダーを搭載している。自力航行が可能で、必要に応じて移動する。5000キロ近く離れた場所からもミサイルを探知できる。
オベリング前国防総省ミサイル防衛局長は同紙に対して、青森県に配備されている地上型のXバンドレーダーなどと比べSBXは、3、4倍の探知能力があると指摘している。
関連ニュース
- 露軍機、MD網偵察 日米レーダー情報収集 北ミサイル発射時(産経新聞) 04月16日 08:05
- 焦点:北朝鮮ロケット発射、米軍需産業にとっては朗報か(トムソンロイター) 04月06日 16:04
- 中台の軍高官が8月に米ハワイで会談へ、1949年の分断後初(トムソンロイター) 03月31日 13:02
- 米国、北朝鮮のミサイル迎撃計画なし=米国防長官(トムソンロイター) 03月30日 09:35
- ミサイル防衛──オバマを悩ますスターウォーズ(ニューズウィーク日本版) 03月19日 08:00
この記事について
ブログを書く
過去1時間で最も読まれた国際ニュース
- 47歳素人の歌声に辛口審査員が呆然 実現させた「dream a dream」――ひまだね英語(gooニュース・ひまだね英語) 4月17日 9:02
- 日本へ派遣、300人割る フィリピン人看護師・介護士(朝日新聞) 4月17日 9:25
- 月内に対北朝鮮で各国協議を 米国務副長官呼び掛け(共同通信) 4月17日 12:15
- 「肥満のお客様、もう1席分購入を」 米ユナイテッド航空(朝日新聞) 4月17日 20:49
- ペイリン氏、娘の元婚約者と応酬 「うそつき」「売名」(朝日新聞) 4月17日 3:03
国際ニュースで話題になったコトバ |
盧武鉉 司法省 ロイター通信 パキスタン アフガニスタン アフガン タイ バンコク オバマ 北朝鮮 EU ブッシュ イスラエル 米国 ロシア 中国 韓国 日本 |