Numeri 2004-2月 2/20 債権回収業者と対決する-おまけ- 2/19 大きな障害 2/18 最後のコーヒー 2/17 最強母親列伝-フィリピン編- 2/16 ヌメラーからの挑戦状3 2/15 Numeriキャラバン2004サイド企画 2/14 心の色はチョコの色 2/13 エレベーターアクション 2/12 ハリー・ポッターと秘密の部屋 2/10 Numeri Tシャツ 2/9 酷い日記 2/5 僕の職場 2/2 ぬめり 2/1 プロフェッショナル 2004 2003 2002 9月の日記はこちら 8月の日記はこちら 7月の日記はこちら 6月の日記はこちら 5月の日記はこちら 4月の日記はこちら 3月の日記はこちら 2月の日記はこちら 1月の日記はこちら 2001 12月の日記はこちら 10-11月の出来事はこちら |
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2/28 Numeriキャラバン2004 Round7 宮崎、大分、福岡開催とスーツ着用したものだから、福岡開催後のネットカフェでも必然的にスーツで寝ることに。なんか、朝起きたらスーツベロベロで、ありえないくらいだらしない状態になってました。なんか、オヤジ狩りに遭った後のサラリーマンみたいになってた。 そこから車を運転し、乾さんと共に福岡空港へ。ここから空路で沖縄を目指します。フェリーにも乗ったし飛行機にも乗る、陸地は死ぬほど走りました(ここまで2千キロくらいの走行距離)。早くも陸海空全てを制覇です。 空港前の駐車場に車を停め、さすがにベロベロスーツ姿ではアレなのでキャジュアルなナウなヤング風衣装にお着替え、普通に路上でパンツ姿とかになりながら着替えてました。 で、さすがに全部の本の在庫を抱えて飛行機に乗るほど僕もバカではありませんので、何冊かをカバンに詰めて持っていくことに。キャラバンBBSの那覇スレの盛り上がりから見て、おそらく数人が来る程度だと思うので15冊だけ本を持って飛行機に乗りました。パソコンも持ってるので、それでも充分に重いんですけどね。 乾さんとラジオサーバー管理人さんとサイコロステーキなどを食しつつ、彼ら二人に見送られて飛行機に搭乗。ホント、見送りまでしてくれていい人たちや。 僕は25歳になるまで飛行機になぞビタイチ乗ったことない男でした。でも、何故だか知らないけどサイトをやるようになってから死ぬほど飛行機に乗る機会に恵まれました。もう、飛行機なんて手馴れたもんだぜ、ってなもんです。 最初はオドオドビクビクしながら搭乗口に行き、震えながら金属探知ゲートなんかをくぐったものですが、今ではもう手馴れたもの。颯爽と財布と携帯電話とライターと車のキーを出し、それをX線装置に通しながらゲートをくぐるからね。ホント、マジで余裕。人間って成長するものだよな。 でまあ、そんな余裕の搭乗手続きを終え、沖縄行きの飛行機に乗ったのだけど、さすがリゾート沖縄に向かう飛行機。機内はカップルだとか楽しそうな卒業旅行風グループ、定年後のフルムーンだかなんだかしらねえけど生理が上がって赤玉が出たような老夫婦などが幸せそうな表情で座っておりました。ザッと見渡した限り、どうも一人で乗ってるのは僕だけくさい。 今にもマングリ返しとかしそうな勢いでイチャイチャするカップルの横に座り、「今すぐ墜落でもしねーかなー」とかストイックに想いながら眼下の青い海を眺めていたら、あっという間に沖縄に到着しました。 ブラックハーツ2号というサイトをやっている将軍君も沖縄に卒業旅行に来ていて、「那覇で会えたら本売ってください」とか会話してたのですが、僕の到着が午後三時那覇着、将軍君は午後三時発の飛行機で本土に帰ると言うことでした。つまり、那覇空港の滑走路で着陸してきた僕の機と、今まさに離陸しようとしている将軍の機がすれ違った。そんな王族の並にスケールのでかいニアミスがあったのでした。 で、ついに那覇到着。ついにきちまったなー、このキャラバンもいよいよ来るとこまで来ちまったなー、とか思いながら辺りを見回すと、飛行機に乗る前は着膨れするくらいに厚着だった乗客がみんな半袖になってるのな。もう那覇は夏到来って感じでコートなんか着てらんない陽気で、厚着してるのは僕だけ。なんか徹底的に季節感をはき違えたアホの子みたいになってた。 そんなこんなで、僕も半袖になって那覇を満喫しつつ、ホテルをリザーブ。そうこうしているうちに那覇開催で集合時間となりました。
泡盛をちょっとしか飲んでないのに、すでに酒の蓄積量が限界を超えたか、肉体的精神的に何かが危ないか知らないけど、フラフラになってた僕、女子高生二人組と握手などを交わし、そのままヘロヘロになりながらホテルに帰って寝ました。 28日の沖縄開催で、いちおー旅の前半戦というか第一弾というか、ある程度は終わりました。次の開催は3/4松山ですから、かなり日程が空いて中休み、僕も楽になります。で、この空いた数日間は沖縄滞在するわけではなく、普通にとんぼ帰りして広島に戻り、野暮用を済ませたりすることになっていました。 ってことで、次の日には飛行機で福岡に舞い戻り、そこから車を運転して広島に戻る必要があったのです。なのに、旅の第一弾が終わって安心しきったのか、次の日は那覇のホテルで鬼のように爆睡して寝坊しました。普通にホテルのチェックアウト時間を過ぎてたからな。 弾丸のような勢いでホテルをチェックアウト。飛行機の搭乗時間まであまりないのに「せっかく沖縄くんだりまで来て本を売るだけじゃ・・・」などと至極真っ当な思想がよぎり、鬼のような勢いで首里城とか観光しました。 で、那覇空港に行って飛行機に搭乗、「あーあ、せっかく沖縄まで来たのに24時間も滞在しなかったなぁ・・・」などと思いながら搭乗口へと向かいました。 先ほども書きましたが、僕はもうこういった搭乗手続きは手馴れたものです。颯爽と財布と携帯電話と車のキーをカゴに出しましてね、セレブのような振る舞いでX線装置に通したのですよ。で、僕自身も金属探知ゲートをくぐったのです。 ブーーー ブーだったかピーだったか忘れましたが、とにかく金属探知ゲートが異常を知らせる音を発しました。つまり、僕が金属製の何かを所持しているということです。僕は、こういったゲートをくぐるのは得意で、鳴らしたことなど殆どありません。でも、この時は鳴ってしまったのです。 そしてその瞬間、途方もない事実に気がついたのです。 そういや、ズボンの左ポケットにピンクローター入ってるわ そう、沖縄開催で交換した「ぬめりべ長者」アイテムであるピンクローター。アレもモロに所持していたのです。まあ、交換した品物は身につけるってルールだから仕方ないのだけど、それでもこれはちょっとあんまり。一気に血の気が引いたもんな。 「なにか金属製の物を持ってませんかー」 キューティクルな、とても制服姿が似合う検査官の生娘が近づいてきます。僕が途方もない、ある意味ハイジャック犯より性質の悪いウェポンを持ってるとも知らず、物凄く無警戒に近づいてきます。 さすがに、ここまで来て逃げるとかできないですし、出すのを熱烈に拒否するわけにもいきません。下手したら逮捕されかねないですから、大人しく出しましたよ。モロンとポッケからピンクローターを出しましたよ。 ハッキリ言って時が止まったね。ああ、時が止まった。ザ・ワールドかという勢いで止まった。検査官のお姉さん少し青い顔してたものな。僕はね、この時のあの、プラーンプラーンと揺れてるピンクローターの動きを一生忘れないよ。忘れるもんか。 でもまあ、こんな恥など一瞬のことです。過ぎてしまえば何てことない。どうせ飛行機で本土に戻るんだし、このお姉ちゃんに会うこともありません。確かに国辱物の辱めだけど、このことは忘れてさっさと本土に帰ろう、とか思ってると 「では、これもX線検査にかけてもらいます」 と、怒涛のセリフ。ピンクローターだけを!単独で!X線マシンに!あのベルトコンベアの上に!もう、その絵図を想像しただけで顔から火が出るかと思いました。 さすがに、「この上まだ拙者を愚弄する気か!辱める気か!」と逆ギレして検査官の彼女をレイプ、ローター使ってレイプとかしたかったのですが、さすがに一社会人としてそんなことできません。かといって、ローターだけを堂々とX線マシンとか、そんなことしたら僕の脳の主に羞恥心などを司る部分がもちこたえません。 「もう、いりません・・・処分してください」 「はい、ではこちらで処分しておきます」 こんなやり取りがあり、ぬめりべアイテムは見事に廃棄処分となりました。というか死ぬほど恥ずかしかった。もう沖縄には行かない。 そんなありえない事件を乗り越え、なんとかNumeriキャラバン2004九州・沖縄編を終えたのでした。今は広島に帰ってきます。次は3/4四国シリーズから再開です。ということで3/4に会いましょう。 累計売上冊数:338冊 前日の宮崎開催で、「大分まで行くのにどれくらいかかりますかね?」と訊ねた所、「五時間かな」と物凄く気さくに言われました。3時間くらいで行けると思っていた僕の目の前には「絶望」の二文字がちらつき、「明日も早起きしなきゃだわ」などと世捨て人のように青い顔をしていました。 宮崎-大分間というのは、お隣の県ですが絶望的に交通事情が悪く、高速道路など通っていません。国道10号線をひた走って移動することになるのですが、前を走っている軽トラが20キロぐらい走ってて、原チャリよりも遅いじゃないかと思ったり、連発でバリバリと信号機に引っかかったりとこの旅で一番苦しい時間帯を過ごしました。悶絶しながら運転してた。発狂。するかと思った。 しかも大分開催の集合場所が意味不明に分かりにくい場所で道に迷ったり、泣きそうになりながらお巡りさんに聞いたり、ウンコしたくなったり、あらん限りの勢いで時間をロスしてしまいました。結果、一時間近くの大遅刻。お待たせしてしまった皆さん、申し訳ありませんでした。 6-1大分市参加人数:12人くらい 売上冊数:17冊 ぬめりべ長者 シフトレバー6MT→たまご6個パック 韓国のテレカ→本場アメリカのエロ本 備考 飲食物はダメだって言ったのに、ぬめりべ長者用にタマゴ6個パックを持ってくる猛者出現。しかも「さっき買ってきました」と言わんばかりにコンビニの袋に入っていました。時間に遅れたにも関わらず、高校受験を控えた中学生などが来てくれ、予想以上の大盛況でした。即売会後は近くのホテルのラウンジでティータイム。皆が優雅にコーヒーを飲む中、僕だけ「おしゃべりパスタセット」なる意味不明な食事を食べてました。あと、ここで参加者のアネゴさんが高校時代にオッサンと付き合っていた話などを延々と聞かされました。高速まで道案内してくださった方、ありがとうございました。 大分で道に迷っていたのが響き、今からどんなに爆走しても福岡には間に合わない状態。仕方ないので遅れ進行と開き直り、悠々自適に高速道路を爆走して福岡を目指します。これで九州を一周したことになり、九州シリーズも最後となります。 しかも、キャラバン初の週末開催、花金開催、それも大都市福岡の開催ということで異常に怯えていた僕。下手したら途方もない人数が集まってしまい、警官とかにしょっ引かれるかもしれません。そんな風に怯えつつも、集合場所に到着。遠巻きに見ていたら有り得ない人数の集団がUFOを呼び寄せるかのように輪になっていました。ありえない。 6-2福岡市参加人数:50人くらい 売上冊数:68冊 ぬめりべ長者 たまご6個パック→軽部さんみたいな蝶ネクタイ 本場アメリカのエロ本→ドリームキャスト用銃コントローラ 備考 一都市あたりの最高売り上げ数を記録。途方もない熱気でした。みんな騙されてるぜ。あまりの熱気に一般通行人までもが本を買っていたような気がします。人生それなりのジーンさんの弟が現れ、あまりにソックリなので死ぬほど笑いました。セクシーな衣装の婦女子や、ラジオでおなじみのサーバー管理人さん、本代1000円を一円玉で払うバカなどが大登場。おまけにキューティクル婦女子にバスケット用のユニフォームもらいました。色々な意味で興奮する。その後の飲み会では異様な盛り上がりを見せ、カップルでフェードインする人々が続出。○○町役場勤務の公務員さん(妻子持ち)が大ハッスルしてました。今日のために役場を午前中で早退してきたそうです。みんな投書するべきです。おまけに、飲み会なのにエロトランプでババヌキ大会が始まったり、バナナの一気食いが始まったり、途方もない状態。で、皆さんが二次会へと向かってオールするぞー、と盛り上がる中、僕は破竹ネットの乾さんとフェードイン。二人でネット巡回しながらネットカフェで寝ました。「カップル席で一緒に寝ようよー」という乾さんに恐怖を覚え、「いや、単独席で」と断固拒否をしました。 2/27のまとめ 売上冊数:85冊 収入:85000円 支出:3万円(食事代、高速代、燃料費、コーラ、ネットカフェ代、駐車場代) 所持金:10万5千円 累計売上冊数:314冊 所持金が有り得ない状態に。これではネタにも何にもなりゃしません。ちっともおいしくない。在庫冊数が少なくなってまいりました。予約分とドクデス販売分を除くと、あと250冊くらいです。ありえないほど売れすぎ、みんな騙されていると早めに気づくべきです。 明日はいよいよ沖縄上陸。これでいちおー一段落つきます。そしてありえない事件が! 2/26 Numeriキャラバン2004 Round5 さてさて、前の夜に「金を使わなきゃ使い切れない」といった危機感を覚え、売上金は旅費として使い切るという鉄の掟を守るために無意味にスーツを仕立てました。5万円もするスーツを。しかしながら、閉店間際に仕立てたため、寸法直しは翌日になるという衝撃の事実が発覚しました。 で、朝一に起き、泣く泣く紳士服屋で開店待ち。開店前の紳士服屋に仁王立ち。鹿児島くんだりまで来て開店待ちしている気分がさっぱり分かりませんが、とにかく店員さんが出勤してくるのを鬼の形相で待っておりました。 何とか九時にはフレッシュな店員さんが出勤してきて、無事にスーツをゲット。これで次の目的地からはスーツで登場というフェイントも可能です。 それでまあ、前日の鹿児島開催でカーディーラー勤務の方と「明日店に行きますよ」と約束しましたので、もらった名刺を頼りに鹿児島の街をさ迷ったのですが、皆目分かりませんでした。行ったら高級スポーツカーとか買いたかったのにな。 そんなこんなで鹿児島を離れ、次は宮崎を目指します。途中、とある民家に立ち寄って約束どおり「ぬめり」を届けに行ったり、ヤボ用を済ましたりし、宮崎市に到着。素晴らしいことにLAN完備の駅前ホテルをゲットしました。 でも、途中、宮崎市内を走行していたら、一時停止違反でパトカーに捕まりました。あんな見えにくい一時停止標識、余所者が分かるわけない。一時停止違反、2点、反則金7千円。違反点数30点の大台も見えてきました。ありえない。で、スーツ姿でダンボールを抱え、失意のまま集合場所である宮崎駅前の公園へ。 5-1宮崎市参加人数:14人くらい 売上冊数:17冊 ぬめりべ長者 風俗の割引券→シフトレバー6MT 韓国のテレカ→よだれかけ 備考 怪しげな集団が公園内に散見され、しかも全員が必死で携帯電話を凝視。一目でぬめり関係の集団だと分かりました。こちらにもカーディーラーさんがおられました。なにげにディーラー率が高いサイト、Numeri。ぬめりべの方は赤ちゃん用よだれかけとシフトレバーになりました。もう意味が分からない物品です。前日、鹿児島で会えなかった三人組が宮崎に登場、その元気さを他の部分で活かせばきっと何でも出来ると思います。即売会後は地鶏のおいしい焼肉屋に行き、お隣の大分で鳥インフルエンザが出たことなど忘れまくり、鬼のように焼酎飲んで焼き鳥食べました。キューティクルな女性にユンケルもらいました。ありがとうございます。 2/26のまとめ 売上冊数:17冊 収入:17000円 支出:2万円(食事代、高速代、燃料費、コーラ、反則金7千円、ホテル代) 所持金:4万9千円 累計売上冊数:229冊 この日は一箇所のみ開催。南国宮崎は思っていたよりも寒かったです。高速道路の行き先表示で「巨人軍キャンプ」「ダイエーキャンプ」とか案内されてたのはすごかった。ということで、明日の大分・福岡編に続きます。それにしても、パトカーに捕まったのは痛かった。 2/25 Numeriキャラバン2004 Round4 Numeri本「ぬめり」の誤字脱字はわざと、計算しつくして仕掛けられた間違い探しみたいなものだ。全部見つけると幸せになれるみたいだぜ。と言ってはばからないpatoですが、今日も元気に行商の旅です。連日連夜の飲み会で肝臓が痛くなってきた。そんなこんなで4日目行ってみましょうー。 破竹ネットの乾さんは、僕が寝ている間に始発で鳥栖に帰られたようでした。うん、目が覚めたらいなかった。そんなこんなでお世話になったチンコカップさんともお別れし、またもや一人で車を走らせます。目指すは火の国熊本。 長崎から島原へ。サッカーで有名な国見とか通りました。海が綺麗だった。で、島原から有明フェリーに乗って熊本県は長洲とかいう、パワーホールが鳴り響きそうな場所を目指します。 いやな、ホント、フェリーとか最高だよな。だって、車の運転をしなくても熊本まで運んでくれるんだぜ。熊本に到着するまでの一時間、寝たりとか出来るんだぜ。 そんなこんなで動き出したフェリー。あまりの楽さに上機嫌だった僕は、甲板に出てフェリーの作業員みたいな人に話しかけたのでした。 「いやー綺麗な海っすねー、あっちにみえる陸地は何ですか?」 「あれは佐賀だよ」 ここまではのどかな旅の風景と言うか、旅先でのふれあいというか、そういった和やかなものなのですが、ここからが凄かった。 「わたしゃ昔佐賀に住んでてねー・・・」 もう喋る喋る。フェリー作業員のオッサン、とにかく爆裂佐賀トーク。あんた、作業とかしなくていいのかい?とこっちが心配するほど喋ってました。結局、話しかけた手前、こちらからトークを遮ることなどできず、ただただオッサンの佐賀メモリーを聞かされました。うん、熊本に到着するまで一時間ずっと。寝れる!とか喜んでたのに、一睡も出来なかった。 ということで熊本に到着、集合場所が罠かと思うほどに標高が高い場所で、辿り着くまでに体力の大半を削りとられていました。死ぬる死ぬる。そんなこんなで さてさて、急いで移動するのですが、もはや鹿児島は遅刻確実。どうせなら遅刻ついでだ!と開き直ってしまいました。次の集合場所にはスーツで行こうと考えた僕、よくわかんないんですけど、鹿児島に到着した瞬間に5万円もするスーツを購入してました。そろそろ金を使っておかないとヤバイですからな。ぬめり本50冊分がスーツに消えました。 裾直しに1時間かかると言われたのが7時半。ちなみにその店の営業時間は8時まで。必然的に次の日にスーツを取りに行くことを余儀なくされました。クソッ。 しかも、ホテルを予約したのに場所が分からないわ、チェックインしようとしたらフロントに誰もいないわ、30分後にフロントの人が帰ってきてチェックインした時点で大幅に遅刻してました。そんなこんなで、 皆さんと別れ、ホテルへと向かう帰りのタクシーでの出来事。運転手さんとの会話で 「いやー、思ってたより鹿児島は寒いですね」 「今日は特に寒いですね。この間なんか雪降ったんですよ」 「そりゃあ、すごいですなー」 「でも、鹿児島の場合は雪より火山灰ですよ」 「へー、僕は広島から来たんですけど、火山灰は経験ないなー」 「お仕事で来られたんですか?」 「いやいや、本を売って旅してるんですよー、一冊買います?」 「そうですね、せっかくですから買います」 そんなこんなで 2/24 Numeriキャラバン2004 Round3 さてさて、世捨て人のごとく全国を練り歩き、尻を拭く紙にもなりゃしないカスのような本を売り歩くNumeriキャラバンですが、いよいよ3日目です。全国で皆を騙して本を買わせている僕、全国を股にかける詐欺師のような気分です。 ということで、張り切って三日目の旅をスタートさせたかったのですが、いきなり寝坊という未曾有の展開から始まりました。9時に起きて鳥栖市に向かう予定だったのに、思いっきり10時まで寝ていました。せっかく高級ホテルに宿泊したと言うのに、携帯電話で売り上げ報告の更新をしたまま床で寝るという体たらくぶり。リーガロイヤルホテルの床で寝たのは僕くらいのものです。 そんなこんなで、文字通り飛び出るようにホテルをチェックアウト。爆走しながら3日目開催地である鳥栖市を目指しました。途中、右に曲がれば鳥栖方面、左に曲がれば広島方面という分岐にさしかかり、左に曲がって家に帰りたくなりましたが、なんとか自分を奮い立たせて右に曲がりました。 鳥栖市に到着、寝坊したというのに、なんとか時間通りに到着しました。人間やればできる。町の中心部である鳥栖駅前に誇らしげにそびえ立つサッカースタジアム、どっからどうみても赤字経営としか思えません。しかも、異様に殺風景で人通りもなし、たまに農作業の軽トラが来るくらいでした。 こりゃ、ついに来訪者ゼロもいけるかな。それはそれでアツイ などと考えながらスタジアム周辺をぬめり本を持って歩いておりましたところ、一台のパワフルなパジェロが止まり 「その本、どこで売ってるのー!」 と、真っ当な日常生活では考えられない挨拶をしてくださいました。「あ、僕が売ってます」としか答えられなかった。その後は、「駅方面のほうが分かりやすい」というアドバイスを受け、駅方面へ移動。何人かの参加者さんをゲットしました。 3-1鳥栖市参加人数:5人 売上冊数:7冊 ぬめりべ長者 聴診器→ハロプロオルゴール3個セット ガンダムライター→サッカーボール 備考 ハローワークが隣にあったためか、無職率高し。みんなでジャスコに行ってそば食った。どんなオフ会やねん。道行く女子高生のスカートが異常に短いのを発見し、参加者一同大興奮、君らは男子校か。「鳥栖市名物は女子高生だ!やばい!アツイ!間違いない!」とか破竹ネットというサイトの乾さんが叫んでいました。ここから新たな旅の仲間として破竹ネットの乾さんが合流。一緒に長崎を目指す事になりました。鳥栖はルイーダの酒場なんかな。 乾さんの自宅に寄り、そこから佐賀に向けて一般道を爆走。ここまでの道中はずっと独りで移動(途中、半分やくざと白熱のカーチェイスがあったものの)。ずっと寂しかったのか、乾さんが合流したとたんに鬼のような勢いで喋ってました。初対面だというのに、「見た目女子高生、でも実年齢は21歳がベスト」などとマニヤックな好みの話になってました。乾さんが言ってました。 佐賀市に入ると、二人であれこれ道に迷いながら待ち合せであるジャスコを探します。目的のジャスコを見つけたのですが、映画館はあるわ、モデルルームはあるわ、デカイわ、駐車場は東京ドームより広いわで圧倒されました。なんか、キングダムの名にふさわしいジャスコだった。 その近くに車を停めたからという理由で、意味不明にカート置き場を待ち合わせ場所として携帯メモにアップし、二人で参加者の到来を待っていると、明らかに爽やかな、ビバリーヒルズ青春白書に出てきそうな大学生集団が話しかけてくれました。ここでも参加者ゲットです。 3-2佐賀市(大和町)参加人数:10人 売上冊数:12冊 ぬめりべ長者 ハロプロオルゴール3個セット→タイの派手な帽子 サッカーボール 備考 タイの派手な帽子をかぶってジャスコ内を闊歩する僕。ぬめりべアイテムは身につけねばならない、というルールなので仕方ありません。地元のヤンキーとかすげえ睨んでた。佐賀はマジでヤンキーがもてる。で、行き場を失った僕らは近くにあったモデルルームに入るという暴挙に。モデルルームを管理しているおばちゃんちょっとキレ気味。モデルルーム内でパソコンを発見するや否や、必死でネットに接続しようとするジャンキーが続出してました。ついにここでNumeriCDの在庫なくなりました。その後はその場で焼きながら配布するスタイルに変更しました。その後はゲーセン行ったり、タコヤキ食ったり、まったりとした時間を過ごしました。佐賀参加の皆さんありがとう! 佐賀から高速道路に乗って長崎に向かう途中、仙人が修行してそうな形の山とか見つけちゃって、僕と乾さんは車内で大騒ぎ。その他にもテキストサイトの今後とか、マニヤックな性癖の話とかしてました。途中、乾さんが窓を開けたら閉まらなくなるというハプニングがあり、高速走行でボボボボボボと大量の風圧を浴びて泣きそうになってました。そんなこんなで長崎に到着。坂の多い、夜景の綺麗な町でございました。 集合場所には微塵も参加者さんっぽい人がいなくて、変な帽子をかぶった僕とぬめり本を持った乾さんが立っているという、ある意味ポンコツ娼婦みたいな状態だったのですが、なんとか数名の参加者さんと合流。 「あの今風の綺麗な女の人は参加者じゃないっすかね」 「まさか!そんなわけない!」 そういった会話があったのですが、綺麗なお姉さんは本当に参加者さんでした。この旅で一番ビックリしたな、あれは。 3-3長崎市参加人数:16人 売上冊数:17冊 ぬめりべ長者 タイの派手な帽子→タバコケース サッカーボール→豹柄マフラー→チンコカップ 備考 綺麗なお姉さんとマフラーを交換。帽子はナイスガイな人とタバコケースと交換。その後、空手家の方が急所を守るファールカップ、俗に言うチンコカップをプレゼントとして持ってきましたが、その品物が少々湿っており、あまりに生々しかったため、所持するのを断固拒否。急遽マフラーを僕へのプレゼントにし、チンコカップを熊本へのぬめりべアイテムに採用しました。これで所持するのは熊本まででいい。その後の飲み会は男子校のようなテンションで盛り上がり、チンコカップを持ってきたチンコカップさん(極心空手初段)が大ハッスル。大車輪の活躍でした。しかも、飲み会後に方々のホテルで宿泊拒否されてしまいました。それを知ったチンコカップさんの「ウチ来てくださいよー、ネットもサイト更新もできますよー」という甘い言葉に誘われて、そのままチンコカップさんの家に宿泊。そこからサイト更新をしようとした僕だけど、チンコカップさんの家は電話を止められており、更新不可能ネット不可能。なんやねん。いや、電話止められるとかありえないよね。ちなみに、数人でチンコカップさんの家に行ったのだけど、僕だけ家に上がる前に風呂場で足を洗わされたのは差別だと思った。 2/24のまとめ 売上冊数:36冊 収入:36000円 支出:1万円(食事代、高速代、燃料費、コーラ) 所持金:7万6千円 累計売上冊数:166冊 ということで、熊本鹿児島編に続きます。 2/23 Numeriキャラバン2004 Round2 というわけで、初日から96冊売り切るという異常事態を迎え。初日の広島岡山開催を終えたのでした。なんというか、広島でのヤクザ集団の到来や岡山でのありえない人数の到来など、あらゆる意味で非日常的な状態でした。 岡山開催後に盛り上がる二次会組を尻目に抜け出した僕、そのまま岡山市内のネットカフェにインし、そこで惰眠を貪ろうと企んだのでした。 しかしながら、骨の髄までテキストサイト管理人の血が流れる僕、サイト更新をおろそかにする事など出来ません。もう、入った瞬間にはネットカフェマシンに無理やりFTPソフトをダウンロードし、モリモリと更新を始めていました。サイト管理人の鑑としか言い様がない。 でまあ、書き終えて寝ようとしたのですが、ナニワ金融道を熟読し始めて寝れなかったり、隣のブースのカップルが痴話喧嘩を始めちゃって気になって仕方なかったりで眠れぬ状態に。なんとか眠りについた時は深夜と言うよりは朝方と言った方が良い時間でした。 朝9時、ぬめりべ長者で頂いた目だし帽をルールにのっとって装着した状態で寝ていたものですから、ありえないネグセバリバリ伝説、ヒゲぼうぼう、目糞モロモロな状態でした。 そこから高速を飛ばし、岡山から山口県へ。途中でパトカーとかいてビクビクしたのですが、なんとか山口に到着。集合場所である維新公園の場所がわからずにヒヤヒヤしたのですが、なんとか到着しました。 「誰もいない・・・・」 集合場所は、広大な運動公園みたいな場所の陸上競技場の前でしたが、そこにはビックリするほど人の気配がありませんでした。なんか、トレーニングしている人とかしかいなかった。こりゃ、平日の昼間だし、山口だし、初の参加者なしがでるかなー、などと予想しておりました。 しかし、陸上競技場前にポツンと座っているツンツン頭の今風の若者。彼は明らかにヌメリ待ちのオーラを漂わせておりました。ここは参加者一人、それもいいかな、昨日とかが異常だったんだ、これがあるべき姿なんだ、と彼に声をかけようとしたその瞬間でした。 「来るの遅いじゃないのー!」 影から現れたその男は、前日の広島開催でヤクザ集団を引き連れて現れ、会場を恐怖のズンドコに叩き落した人でした。ちなみにクロスポというサイトの編集長です。相変わらずスーツ姿にサングラス、ほとんどヤクザみたいな格好でした。 こうして、今風の若者(大学入試後期試験を控えた高校生)と半分ヤクザ、そして僕の異様にアンバランスな3人で昼食会。近くのファミレスに入りました。ということで、 2-1山口市参加人数:2人 売上冊数:2冊 ぬめりべ長者 目だし帽→エロDVD4本セット メガネ→オリジナルTシャツ 備考 高校生がいきなりエロDVDを4本も出すという異常事態。最近の高校生は恐い。しかも、半分ヤクザが「高校生がNumeriなんて読んで面白いかい?」と彼に質問すると、「うん、まあまあかな」と有難いお言葉を頂きました。最近の高校生は恐い。「有難いお言葉ありがとうございます」と言う事しかできませんでした。 高校生の彼を家の近くまで車で送ってあげ、半分ヤクザとは「まさか下関もくるんですか?」「くるわけなえだろ!しめるぞ!」と会話を交わしてお別れ、僕は高速に乗って下関を目指すのでした。 高速を走っていると、先ほど別れた半分ヤクザの車を発見。「下関なんかいかねえよ」と言っていたのに、明らかに彼は下関を目指していました。うん、間違いなく。 で、高速道路で地獄のカーチェイスを繰り広げる僕と半分ヤクザ。そうこうして走行しているうちに下関市に到着。 2-2下関市参加人数:6人 売上冊数:5冊 ぬめりべ長者 エロDVD4本セット→危なげなナイフ オリジナルTシャツ 備考 前日の広島で時間に遅れて会えなかった高校生が登場。しかもぬめりべ用にマジ物のナイフを出してくる始末。最近の高校生は恐い。さらに数人の高校生も参加。ぬめり本を渡した瞬間に「なんだ、ちゃんとした本じゃん、俺、てっきりホッチキスで止めてるかと思ったわ」とか言ってました。最近の高校生は恐い。販売機の前でジュースを飲むという有り得ないザックバランさで終了しました。 下関開催を終え、いよいよ九州上陸。小倉を目指します。さすがにもう半分ヤクザさんは参加しないということで、仕事(シノギ)に戻られました。 小倉には集合時間より早く着いたので、とりあえずリーガロイヤルホテル小倉(高級ホテル)に部屋を取りました。この辺で金を使っておかないと、使い切れないですから。 しかも、本を持って小倉駅北口から南口に行くのが面倒だったので、北口からタクシーに乗って「南口に行ってくれ」と移動、降りる時には「オツリはいらないです」とか大車輪の活躍をしておりました。 2-3北九州市(小倉)参加人数:18人くらい 売上冊数:27冊 ぬめりべ長者 危なげなナイフ→ガンダムライター オリジナルTシャツ→聴診器 備考 ぬめりべアイテムが聴診器に変身。極悪に酷いアイテムをつけて次の日まで過ごすことを余儀なくされました。聴診器つけて小倉の町を歩くのは恥ずかしかった。ぬめり本を5冊買う猛者高校生が登場。最近の高校生は恐い。小倉での飲み会も異様に盛り上がり、やばい状態でホテルに帰宅。せっかく高級ホテルに泊まっているというのに、携帯で更新したまま力尽きて床で寝てました。 2/23日のまとめ 売上冊数:34冊 収入:34000円 支出:7万円(高級ホテル、沖縄航空券、食事代、高速代、燃料費) 所持金:5万円 累計売上冊数:130冊 ということで、佐賀長崎編に続きます。 2/22Numeriキャラバン2004 Round1 さてさて、予想以上に疲れた&時間がない、ということで簡潔に一日目の報告をします。 まず、心配された本の入荷ですが、開催日の朝10時にクロネコヤマトから配達されるというギリギリっぷりを見せつけ、なんとか無事に届きました。ダンボール11個からなる本たちを車に積み込むだけで腰をやられ、早くもこれからの旅の行く末をしめしているかのように感じました。 そんなこんなで時間にはかなり早いものの、午後一時には最初の開催地である広島アリスガーデンに到着、3時までどうやって時間をつぶすべきか途方にくれました。 しかも、小雨だった雨が、僕が到着した瞬間にスコールのような勢いに豹変、途方もない雨男っぷりを見せつけ、とりあえず集合時間まで広島観光しようと思い立ちました。 原爆ドームを見たり、広島市民球場を見たり。「広島っていい街だよなー」と観光しながら徘徊。とても有意義な時間をすごしました。 そして、なぜかスパードルフィー専門店天使のすみか広島店に一人で向かってしまい、途方もない恐怖を植えつけられました。あれは実に異様だった。はっきりいって行くんじゃなかった。 まず、天使のすみかのフロアがある4階にたどり着いたのですが、エレベーターを降りた瞬間にゴスロリな服がお出迎え。ゴスロリ服がマネキンに装着され、誇らしげに鎮座しておられました。 見ると、天使のすみかのあるフロアには、2つか3つほどのゴスロリ服専門ショップが口をぽっかりあけて待ち構えておりました。で、そこの店員だか客だか知りませんけど、ゴスロリ服を身にまとったぶっ壊れたマリスミゼルみたいな女性が闊歩しておられました。このフロアだけ異次元、マジで3.5次元ぐらいの異次元さでした。 天使のすみかの方は、単体でも結界並みの防御力があるというのに、ゴスロリ服のおまけつき。おそらく広島店は最強の守備力を誇っていると思います。ガンダムのプラモとか並んでる横にスーパードルフィー飾ってあったしな。 でまあ、天使のすみかでチラシとか貰ってるうちに時間になったので集合場所に移動。雨が酷くなってきたの傘を200円で購入しましたが、買って2分で強風に煽られてぶっ壊れるという大惨事。明らかにありえませんでした。 そんなこんなで、風雨の中、集合場所にはそれっぽい人が何人か待機しておられまして、いよいよNumeriキャラバン2004の開幕とあいなりました。 集まった人数 40人くらい 本売り上げ数 47冊 売り上げ金額 47000円 ぬめりべ長者 コック帽子→オシャレなメガネ。 堤さやかのエロDVD→目出し帽(交換した品物は違いますが、こちらのほうをぬめりべに使おうと決意) 備考 遅れている僕を待ち構える数十人の人々、そしてスコール、そしてアフロ。異様な光景でした。で、ビショヌレになりルールなので仕方ないとぬめりべ長者物品であるコック帽をかぶって到着すると、それを見つけた女子大生が猛烈に僕に駆け寄り「チンコXXXXXXXXX」(興奮してるので聞き取れない)言うてました。いくら交換のルールとはいえ、あんな生娘に堤さやかエロDVDを渡すのは忍びなかった。その後は、こんなオッサンの写真を撮って何が楽しいのか、撮影会とサイン会みたいな状態でした。だから普通のオッサンですってば。いつも見ているサイト管理人さんに会えたりと素敵な時間を過ごしました。その後は数名とチャンコ食いに行って大盛り上がり、その後皆さんはオールでカラオケのようでしたが、これが毎日続いたら死ぬ、と判断した僕は松浦亜弥を歌ってそそくさと退散しました。お集まり頂いた皆さん、お買い上げ頂いた皆さん、ありがとうございます。 そんなこなんで怒涛の一日目が終了。ということで本日のまとめ。 売り上げ数 96冊 収入 96000円+6000円 支出 12000円(飲み代、飯代、燃料費、高速代、傘代) 現在の所持金 90000円 現在の居場所 岡山市内のインターネット漫画喫茶 というか、初日からこんなに売れちゃって、金を使いきれるか心配です。今日の代収入は沖縄への渡航費に使うためにとっておきます。明日は山口、下関、小倉です。みなさんよろしくお願いします。 2/21Numeriキャラバン前夜祭レィディオ いよいよ明日から開始するNumeriキャラバン2004。本当は引越しの準備とか出頭とかしないといけないのですが、とりあえず明日から1ヶ月間旅に出ます。 そんなこんなで今日は前夜祭です。前夜祭だからといってラジオをやる意味が全く分からないのですが、それでもやってみようかと思います。明日の開催を控えておりますから長時間やるわけにはいきませんが、それでもできるかぎり放送してみようと思います。 放送日時 サーバー負荷を避けるため、分散接続にご協力お願いします。 サーバー提供者さんに感謝しつつ放送いたします。 放送用スレ http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/computer/8183/1077357582/l100 で、気になる投稿テーマは 全国情報、これだけは喰っておけ 以上です。投稿ネタは左にあるNumeri-FORMからどうぞ。 で、番組中のトーク内容は、 「ぬめり」ってどんな本? ということで前夜祭レィディオ&Numeriキャラバン2004をどうかよろしくお願いいたします。明日からは旅日記です。 Numeriキャラバン2004情報 ・旅程表。
「patoさん、ウチに債権回収の手紙が来ました。利用した覚えもないのに、延滞手数料を含めて7万円払えとか言ってます。どうしたらいいのでしょうか?」 「家に電話がかかってきて、アダルト出会い系サイトの利用料を払えと言われました。身に覚えがありません。どうしたらいいのでしょうか?」 「出会い系サイトの利用料を請求されました。身に覚えがありすぎて本当に使ったのかどうか分かりません。どうしたらいいですか?」 様々な対決シリーズを読んだ方からでしょうか、このような相談が数多く寄せられています。 どうも最近、またもやああいった「出会い系サイト料金回収詐欺」の連中が元気になってきたみたいで、被害報告が後を絶えない状況。僕の元にも信じられない量の相談メールが舞い込んでおります。 僕を頼っていただいて相談してくれるのは嬉しいのですが、皆さんご存知の通り僕はただの一般人です。なんら法的知識も持ち合わせていないですし、専門家でもありません。何かをする権限や権力を持ってるわけでもありません。それどころかちょっと頭が狂ってます。 ですから、相談していただいても解決することはできませんし、さらに事態が悪化することだってあります。どのような結果になっても責任を取るつもりはありません。ですから、皆さんもこんなカスに相談するのはやめ、せっかく国民生活センターなんていう素晴らしい機関があるのですから、被害に遭われましたらこちらに相談しましょう。 ちなみに、僕に相談することがどれだけリスキーで事態の悪化を招く可能性があるのか、それを示すために実際に僕が行った対処方法をケーススタディとして見てみましょう。これを見れば相談する気にもならないはず。 ケーススタディ 僕「もしもし」 今井「(ガチャ)もしもし、090-8XXX-XXXX(僕の携帯番号)の携帯電話ですか?」 電話を取ったこの時点で既に重要な情報は山ほど与えられます。まず、名前で僕の確認をせず、電話番号で確認をしている点。さらに最初に名前もしくは会社名を名乗らない点。この時点で色々と怪しいです。こんな電話、マトモなヤツなら普通はしません。 さらに発信元が携帯であるはずなのに、何故か相手からは会話の前に(ガチャ)という受話器を取る音が聞こえています。これは、おそらく発信元を偽装しているのだと思います。多分、普通の固定電話から電話しているのに、発信元が携帯であるかのように見せかけています。 現在ではほとんどの詐欺電話の拠点が東京なのですが、地方在住者の場合は「03」で始まる市外局番から電話がかかってくることなどほとんどありません。ですから、発信元が「03」であるだけで警戒して出ないこともあるのですが、「090」で始まっていれば「誰だろう?」と思って出ることもあります。そういった意味での発信元偽装だと思います。 でまあ、総合して考えてロクな電話じゃないと考え、とりあえず身構えます。 僕「はいそうですけど。お宅さんはどちらさまでしょうか?」 今井「○○ネットサービス担当 今井という者です。今日は出会い系サイトの利用料金に関して重要なお知らせがあって電話したのですが」 僕「はあ」 今井「昨年の8月に利用した出会い系サイト「XXXX」の利用料金1万円が未払いなっとります。回収手数料、延滞損害金を含めて現在では8万円になっております。支払われない場合、法的手続き、訪問集金になります。その場合、請求額も大変高額になります。今すぐお支払いいただけるなら、相談に乗ることも可能です」 こういった詐欺電話の相手をするのは正直言って疲れました。もう飽き飽きするほど画一的な内容です。大体どの詐欺業者でも内容は変わりません。もっとアレンジしてくれれば楽しめるのですが、これではエンターテイメントとしての要素が足りません。 というわけで、過去の対決シリーズのように正攻法で対処することもできますが、ここは一発軽く遊んでみることにします。 今井「で、どうされますか?」 僕「えっと、お金の方は振込みでもいいんでしょうか?」 まず、支払うという姿勢を見せます。 今井「はい、振込みでお願いします」 コイツは楽勝、カモだ!そう思ったのか今井君の声が少し明るくなりました。 僕「いくら振り込めばいいんですか?10万円ですか?20万円ですか?」 8万円って請求されたばかりなのに、10万20万払うと言い出します。少しばかり頭が弱い子を演出しましょう。 今井「いやいや、今回の請求は8万円ですから」 カモだと思ったのか、口が滑ったのか、「今回の」とか言っちゃってます。ということは次回以降もあるということでしょう。こういった詐欺は一度払ってしまうと何度となく請求されるハメになりますから、ゼッタイに払ってはいけません。 僕「振込口座教えてもらえますか?」 今井「はいはい、○○銀行XX支店XXXXXXXXです」 口座名義人が個人名で、明らかに会社組織でないことを匂わせていたりしますが、スルーです。それに、この銀行に電話して「テメーの銀行は詐欺の片棒担ぐのか」とか烈火の如く怒って言うこともできますし、「カードなくしちゃってー、至急口座を停めてもらえますかー?」と言うこともできます。でも、そういうことをしてはいけません。ここはもうちょっと遊ぶが吉です。 僕「わかました、そこに振り込めばいいのですね」 今井「はい、今日中にお願いします。あ、それと振り込み依頼人の欄には携帯番号と氏名を記入してもらえますか?」 僕「はい、番号と氏名ですね」 今井「確認のためにお客様の住所と氏名を教えてもらえますか?」 さあ、きました。今井君、僕のことをカモだと思ったのか、個人情報の取得にかかりやがりました。この段階で今井君は僕の携帯番号しか知りません。一般的には携帯番号から住所氏名まで調べられると言いますが、普通の詐欺業者はそこまでやりません。調べるとなるとお金もかかりますしね。 現に僕は過去幾多の詐欺電話を乗り越えてきましたが、携帯電話番号から住所氏名を割り出された事はありません。まあ、個人情報を売ってそうなアンケートや会員登録、宅配便の伝票に至るまで全てに携帯番号を書いてないからですが。 でもまあ、業者としてはどうしても個人情報が欲しい。個人情報があれば嫌がらせの範囲も広がりますし、何より請求しやすくなります。ということで「確認のため」とか言ってやがりますが、これは間違いなく僕の個人情報入手にかかってるのだろうと判断。この辺で少し遊んであげます。 僕「あ、はい。住所ですね。住所は広島県広島市中央区XXX−XXX」 まあ、もちろん嘘の住所で構いません。広島に中央区なんてないですしね。明らかな嘘というよりも、ありそうでない住所がベストです。で、この後に続く氏名でさらに遊びます。 僕「広島市中央区XXX−XXX・・・・」 今井「はい、広島市中央区XXX−XXX・・・・」 メモを取りながら復唱する今井君。ここで一発かまします。 僕「氏名は吉井ロビンソンです」 今井「へ?」 僕「吉井ロビンソンです」 鳩が散弾銃喰らったような反応を見せる今井君。 今井「はぁ?」 僕「いや、ほら、イエローモンキーの」 と僕は必死に説明するのですが、今井君は分かってくれません。挙句の果てに 今井「ふざけるんじゃねぇぇぇぇぇ!!!」 と遊ばれてることに気がついて怒り出す始末。なかなか短気なようです、今井君。 でまあ、その後も激昂しちゃった今井君と 今井「殺すぞ!真面目に答えろ。名前は何だ」 僕「ですから、吉井ロビンソン。唄いましょうか?」 今井「いい加減にしねえと大変なことになるぞ」 僕「いませんでしたー、いませんでしたー、いませんでしたー」 という、ある意味世紀末的な押し問答があり、これ以上は面白くなりそうになかったのでそのまま電話を切ったのでした。 で、よほど腹が立ったのか、その後30回くらい今井君とおぼしき番号から電話がかかってきましたが、全て出ませんでした。 でもまあ、今井君と「金は振り込む」って約束した手前、振り込まずに逃亡と言うわけにもいきませんので、すげー家から遠い銀行に行って金を振り込んできました。100円。 もちろん「フリコミ *100 ヨシイロビンソン」で。 それがさらに怒りの導火線に火をつけ、リミットブレイクしちゃったのか、今では途方もない勢いで今井君から電話がかかってきます。出やしないですけど、留守電には「気が弱い人が聞いたら泣いちゃうんじゃないの?」っていうメッセージが鬼のように残されています。 このように、僕に相談しても相手を怒らせるだけですので、本当にお困りの方は警察なり国民生活センターなりに相談してください。その方がゼッタイにいいですから。 参考リンク さてさて、いつの間にかNumeriキャラバン2004の開催が迫っているわけなんですが、ここで大変ホットなニュースが飛び込んでまいりました。 700部からある自費出版本「ぬめり」を持って移動するわけです、最初は全部かついで公共の交通機関でいったるわー、などと意味不明に逆ギレしていたのですが、それでは最初の広島の集合場所にすら辿り付けないことに気がつきました。 よって、自分の車を運転して全国を周ることになるのですが、ここで問題が1つ。 いやな、あのな・・・。 この間さ、すげえ意気揚々と阪神高速を運転してたのよ。夜風に吹かれながらな、湾岸沿いのハイウェイを走ってたのよ。 そしたらウンコしたくなっちゃってさ。 トイレトイレー! とアクセルを踏み込んだわけ。もう見るも無残、優雅と呼ぶには程遠い状態でさ。たぶんさ、140キロぐらい出してた。うん、もっと出てたかもしれない。人間ってウンコしたくなると狂うよな。人間が狂うのは恋をしたときとウンコしたい時、これ間違いない。 それでまあ、そこまではいいんだけどさ、なんかさ、ふと、横を見たらさ、オービスって言うの?速度違反自動取締り器っていうの?なんか仰々しい福山雅治が持ってるみたいなカメラがさ、 バシャ! とか赤く光ってた。うん、光ってた。間違いねー、確かに光ってた。目が合ったもん。光った瞬間にカメラと目があった。熱い!ヤバイ!間違いない!!ってなもんよ。たぶんさ、140キロ以上爆走の状態で、意味不明にカメラ目線で撮影されてると思う。 それでまあ、兵庫県警から「出頭せよ」ってハガキが来たっぽいんだけどさ、どう考えても50キロ以上は速度オーバーしてるんだよね。 50キロ以上の速度違反 12点 ちなみに、15点以上は免停とかの騒ぎじゃなくて、免許証取り消しだから。取り消しな。取り消し。問答無用で取り消し。もっかい言う、免許証取り消し。 というわけで、キャラバン開催を目前にして免許がなくなったらどうすんべー、とか思ってるんだけど、まあ、なんとかなるかな、などと甘い考えで今日も旅立つ準備をしております。 キャラバン前の前夜祭ラジオは2/21 22:00から、またトップで告知しますので、是非とも聞いてやってくださいね。 というわけで、旅立つ準備が忙しいので、今日はこれまで。 遡ること数年前、僕が今の職場に配属された当初のお話です。当時は希望に燃え、仕事というものにやりがいを見出していた僕は、間違いなくフレッシュマンでした。そう、あの時の僕は確かに爽やかで希望に燃えていた。もちろん、サイトなんかやってなかった。 その時、新人である僕の教育係となったのが高岡先輩という女性だった。仕事の出来る女性でとにかく真面目、キャリアウーマンを地で行くデキル女性だった。 そんな彼女の指導の下で仕事を始めた僕だったが、とにかくしんどかった。彼女は一切の妥協を許さないし、甘えた態度なんて微塵も受け入れてくれなかった。右も左も分からない僕を怒鳴りつけ、ただただ馬車馬の如く働かされた。 「すいません、高岡先輩。ちょっとこの部分が分からないんですけど」 「分かってちょうだい!」 「すいません、高岡先輩。これを期限までに完成させるのは難しいと思うのですけど・・・。」 「やってちょうだい!」 終始こんな調子で、とにかく厳しかった。 また、普通の状態でも厳しい彼女だったが、1ヶ月に1回くらい、極度にヒステリックになる時期があって、それはもう生き地獄と言っても過言ではないほど生きた心地がしない日が続いたものだった。「コイツ、ぜってーあの日だよ」などと心の中で悶々と思いながら、ただただ怒られる日々が続いた。 彼女と一緒に仕事をした日々の中で覚えてることと言えば、僕が彼女に怒られている異様な絵図だけだった。身長188センチもある野武士な僕が、150センチもなく、体重だって40キロなさそうな華奢な彼女に怒鳴られ、半泣きになっている異様な光景。それだけだった。あと、職場のパソコンでエロサイトを見てて、その後ろに先輩が鬼の表情で仁王立ち、気の弱い人なら自殺しちゃうんじゃないの?ってくらいに吊るし上げられた思い出くらいだった。 そんな厳しい先輩だったけど、その日の仕事が全て終わり、デスクで「今日も怒涛の1日が終ったぜ」などと一息ついていると、いつもコーヒーを入れてくれるのだった。 「今日も一日ありがとうね、おつかれさま」 そう言って笑顔でコーヒーを差し出す先輩は、仕事中の様子からは考えられない優しい笑顔で、まるで別人かと錯覚するほどだった。砂糖やミルクを入れまくった甘い甘いコーヒー。コーヒーを飲む習慣ってのがなかった僕だったけど、何よりもこのコーヒーを楽しみにしていた。 月日は流れ、数年後、先輩は結婚を理由に我が職場を去った。去り際の送別会で先輩は涙を流し、「あとは任せたね、がんばってね」そう言っていた。 そしてそれから数年経った今日。今度は僕がこの職場を辞めることになった。 「お疲れさまでした、これ、みんなからです」 そう言って目を真っ赤にして花束をくれたマッスル事務員B子。だから泣くなって。 花束を受け取った僕は、その花束をB子に投げつけてゴング前の大乱闘、そしてそのまま雪崩れ込むようにゴングが鳴り、試合開始、といきたかったのだけど、「ん、ありがと」ぐらいしか言えなかった。まあ、B子も職場変わるらしいし、春から頑張れよ。 「次の職場でも頑張れよ」 爽やかにそう言ってくれる大崎。アナタは立派な人でした。多分、春からはアナタが職場の中心になるでしょう。がんばってください。 「これ使えよ」 選別のつもりなんなのか知らないけど、そう言ってヘルスの割引券をくれるヘルス大好き鈴木君、略してヘルスズキ。相変わらずです。あまりヘルスに行き過ぎないように。あと、ボッタクリ店には気をつけるように。 「サイトの更新頑張ってください、待ってますから」 そう言う同僚。うむ、死ねい。 「まあ、がんばれや」 前々から準備していたんでしょう、僕の名前入りの万年筆をくれ、照れくさそうに言う上司。大変お世話になりました。ありがとうございます。 高岡先輩、僕はちゃんとやれたのでしょうか。あの日先輩に任されたこと、半分もやれたのでしょうか。先輩が大嫌いだった「中途半端」になっていなかったでしょうか。そして、あなたのように厳しくも慕われる先輩になれたでしょうか。 様々な思いが渦巻きながらも、同僚一人一人に挨拶をし、「じゃ、あとは任せた」、そう言ってあの日の高岡先輩のように職場を後にした僕。もう涙涙の感動のお別れのシーンでした。ハンカチ無しでは見れない。 職場を後にし、階段を下りながら少しだけ淋しいというか、名残惜しいというか、そういったセンチメンタルジャーニーな気持ちになりました。 職場の一階に設置してある喫煙所。そこで花束を抱えてタバコを吸い、脇に設置されている自動販売機で甘い甘いコーヒーを買って飲むのでした。自分自身に「おつかれさま」って言いながら。 ということで職場ネタはこれにておしまい。B子も大崎もチンポヘッドもヘルスズキももう出てきませんよー。 まあ、感動のお別れをしたというのに、「仕事終らなかったから、明日からも残務処理で出勤する」なんて口が裂けても言えないんだけどな。花束までもらっちゃって、どのツラ下げて出勤すればいいんだよ。 いつの世も時代も、どこの家庭だって母親ってのは偉大なもんだ。 この日記では、とにかくウチの親父をネタにして、「最狂親父だ」だとか「ヤツは狂ってる」だとか「税務署の査察が入って泣いてた」とか書いているわけでして、その集大成が「最狂親父列伝シリーズ」になっているわけなんです。これがまた、筆者の予想を超えてなかなかの人気シリーズになっとるわけなんです。 で、その甲斐あってか、最近では、「親父さんのファンです!」「親父様ラブ!」とかトチ狂ったことを言い出す人が増えてまいりまして、世の中ってのは分からないものだなあ、などと思ったりするのです。 しかしながら、我が家族の中で狂っているのは何も親父だけではないのです。ほとんど日記で取り上げる事はないのですが、実はウチの母親だって狂っていたのです。そりゃ、あのようなクサレ親父と結婚する女性ですから、ある程度狂ってるのは当たり前なのです。 ウチの母は病弱な女性でした。いつも「体の調子が悪い」などといって寝ていて、病院に入退院を繰り返し、挙句の果てに2000年春に他界しました。そのように弱々しい人でしたが、元気な時は有り得ないほどの狂いっぷりを発揮していました。 僕が大学生だった頃でしょうか、その頃から実家を離れて広島で生活していた僕。ほとんど実家に帰ることなんてありませんでした。その頃から母親は 「たまには帰っておいで、お金ないでしょう?」 「ちゃんと食べてないでしょうに、帰ってくれば栄養あるもの食べさせてあげるのに」 とか、熱烈に帰省を促していました。なんというか、遠く離れた地で生活する息子に会いたい、帰ってきて欲しい、心配だ、なんていう親心の表れだったのかもしれませんね。 しかしながら、あんなうら寂れた田舎など忘れ、都会で過ごす楽しさを覚えた僕、なかなかどうして実家に帰ろうとしません。一回の帰省で片道3時間かかるというのもありましたが、それ以上に田舎で過ごす退屈さが嫌で仕方ありませんでした。で、もう、勘当された親不孝息子みたいに全くと言うほど帰省しなかったのです。そう、まるで故郷を捨てた男かのように。すげークールだ。 けれども、さすがにあまりにも帰省しないというのは良くありません。母親も「何で帰ってこないの!?」と半泣きというか半怒りというか半狂乱というか、そういうシャレにならない状態になってました。ですから、ある夏の日、ホント、抜き打ちで何の連絡もなく帰省したんですよね。 広島から実家まで車を飛ばし、夕方ぐらいに故郷の町に到着。長時間運転で痛んだ腰をさすりながら、意気揚々と実家の門を叩いたのです。 「ただいまー」 久々に見る我が家の玄関。ここで僕の帰省を喜んだ母親辺りが出迎えて、「あらお帰りなさい。急に帰ってくるなんて。前もって言ってくれればお前の好物の唐揚を作っておいたのに」とでも言ってくるはず、そう期待していました。 しかしながら、出迎えなど皆無。ビタイチ誰も来ず、ただ実家で飼っていた猫(クロ・オス)だけが「にゃー」とアンニュイに伸びをしてました。凱旋帰郷!並みの熱烈歓迎を期待していた僕は少々拍子抜け、なんだかなーと思いながら靴を脱いで我が家に上がりました。すると、 ドタンバタン! 「コノヤロー」 「ナニヨー!」 なんだか知りませんが、明らかに誰かが暴れているバイオレンスなサウンドが居間から漏れ聞こえてくるのです。誰かと誰かが激しく戦っているような、そんな尋常ではないサウンドが聞こえてくるのです。 ま・・・まさか・・・強盗!? 心配になった僕は急いで居間に向かいました。もしかしたら最愛の母が強盗相手にバイオレンスにやられているかもしれません。金を出せと言われ、貧乏な我が家は拒否と言うよりは出す金が無いレベル。逆上した強盗に殴る蹴るされる母。もう、気が気じゃない状態で居間へと続くドアをあけました。すると、そこには想像を絶する途方もない光景が広がっていたのです。 いやな、ウチの母ちゃん、フィリピン人女性と取っ組み合いの喧嘩してた。 何でか知らないけど、フィリピン人女性と掴み合い引っ張り合い殴り合いの大乱闘。僕が見た瞬間は、母ちゃんがフィリピン人女性に馬乗りになってマウントポジションから殴ってたからな。世界広しといえども、自分の母さんのマウントポジションを見たヤツなんてそうそういないぜ。 おまけに、殴られてるフィリピン人女性、年の頃は20代前半といった感じでずいぶん若い。彼女がボディコンだか何だかしらねーけどビックリするほどセクシャルな服装。胸なんかこぼれ落ちそうになってたし、スカートなんか反則かってくらい短かったからな。香水の匂いプンプンさせてな。なんていうか、歩く生殖器みたいなセクシャルな服装だった。 「このー!いい加減にしなさい!いい加減にしなさい!」 激しくフィリピン人女性を殴打する母。とてもじゃないが病弱には見えない。 「ナニスンノヨー ヤメテヨー」 抵抗しつつも、自分も右フックを出すフィリピン人女性。 いやな、いくら故郷を捨てたとはいえ、いくら実家に帰らなかったとはいえ、久々に帰省して望郷の想いに浸ってたらコレだぜ。僕じゃなくても唖然とするぜ。実家の門をくぐったはずなのにパラレルワールドに入っちゃったかな?って錯覚したもの。明らかに有り得ない。 でもまあ、いつまでも呆然としているわけにはいきませんので、やっぱ僕としても仲裁に入るじゃないですか。いくら互いにエキサイトして興奮状態にあるとはいえ、所詮は女の力、容易に両者を引き離してですね、「まぁまぁ」と仲裁に入ったわけですわ。なんで久々に実家に帰省してこんなことしなきゃイカンのだ、って思いながら。 「なにがあったのよ?」 とりあえず冷静にさせ、両者に何があったのかを聞きます。事件のあらましはこうでした。 まず、どんな成り行きか知りませんが、件のフィリピン人女性と仲良くなり、友人関係になった母。フィリピン人女性はフィリピンから出稼ぎに来ていて、フィリピンバーと呼ばれるショーバーで働いて本国の家族に送金する毎日。自分のアクセサリーや家電など、好きなものを買えない状態だったそうです。 まあ、専業主婦である母がフィリピン人女性と友達になるって時点で何かが明らかにおかしいのですけど、そこはあえてスルー。続きを聞きます。 「あら、なら私が若い頃に使っていたのをあげるわ」 母はそう思い、自分が不要になったものや、本国の子供にと僕らの子供時代の服などをあげたそうです。そして、親子ほど年齢の違う2人ですが、急速に仲良くなったそうです。 ウチの母はちょっと親分肌というか男勝りというか、そういった部分も持ってる人でしたので、フィリピン人女性をたいそう気に入り、 「よっしゃ、今度ご飯を奢ったるわ。好きな物食べに連れていったるわ」 などと、頼れるところを誇示したそうです。ただまあ、ウチはほのかに貧乏でしたから、「でも、あんまり高いのは勘弁してね」と付け加えたそうです。 しかしながら、そんな要求に真っ向から向かっていったフィリピン人女性 「オスシ タベターイ」 と無謀にも言い出したそうです。これだから外国人ってのは怖い。母は、「さすがに寿司は高いな」と思いつつも、大好物だったこともあって承諾し、フィリピン人女性を伴って寿司を食いにいったそうです。 「ウニ!」「トロ!」「イクラ!」「アワビ!」 高いネタばかり連発で注文するフィリピン人女性。もうなんというか、バブル時代の土地成金みたいに高価なネタしか頼まなかったそうです。もう、こんなことで怒るってのが本当に情けないんですけど、これに母はいたくご立腹。 「お金ないって言ってるのに、高いネタばかり集中的にいきやがって」 などと、怒りつつ、お会計にビクビクしながらタマゴやカッパを食べていたそうです。 けれども、フィリピン人女性も悪気があったわけではないそうです。日本のことを余り知りませんから、「アジ」だとか「サバ」だとか「ハマチ」だとか、渋くて安価な寿司ネタを知らなかったのです。知ってるのはメジャー級のネタばかりで、結果として高価になった。 母さんもそれはある程度理解していたらしいのですが、 「イタサン オオトロ ミツ クダサイ」 このセリフが怒りの導火線に火をつけたようです。さすがにその場は怒りを抑えたものの、喰い終わって泣く泣く料金を払い、我が家に帰ってきてからのこと。彼女が吐いたセリフにリミットブレイクしたようです。 「アマリ オイシクナカタ」 でまあ、後は僕が目撃したように、ちぎっては投げちぎっては投げの大立ち回り。フィリピン人女性とバーリトゥードを演じることになったようです。 「お金のことを言ってるんじゃない!アイツは日本のことを分かってない。もっとシブイネタから食べるもんだ!いきなりウニだなんて!」 明らかにお金のことで怒ってるくせに、日本の心を持ち出す母。 「タベタカッタンダモーン」 悪びれないフィリピン人女性。 僕が間に入ってるとはいえ、またもや一触触発のデンジャーな展開になりそうでしたので、とりあえずフィリピン人女性に帰ってもらい、なんとか事なきを得ました。 帰り際、フィリピン人女性が 「マタ オスシ イクヨー」 とか、どういった種類のものなのか全く分からない捨て台詞を残してましたが、母も母で 「このフィリピーナがっ!」 などと、布袋のアニキが「バンビーナ!」と熱唱するかのような勢いで言ってました。あんたらは小学生か。 フィリピン人女性が帰った後も興奮冷めやらず、「日本の心ってヤツを分かってない」などと連呼する母。激しい格闘のためかサイババのように乱れた髪をしてハァハァと荒い息遣いで言う母を見て思いましたよ。 やはり母は偉大だと。 僕のしらないところで、こんな片田舎のあばら家の一室で、日本を代表してフィリピン人女性と格闘する母。やはり母ってのは偉大なものだなって思いました。 うん、ウチの母は狂ってる。これだけは間違いない。 2/16 ヌメラーからの挑戦状3-秘密の軍事兵器を糾弾せよ- エロビデオ鑑賞というものは趣深いものであります。額面どおり最初から最後までエロスなストーリーを見るといった方法で楽しむことも可能ですし、早送りを駆使して絡みの部分だけを見ることも可能です。また、逆に絡み部分を狙って早送りし、人智を超えたスピードで腰を振る男優さんを見るのも一興です。 しかし、我々のようなエロビデオのベテランは違います。常人の、それこそエロビデオ経験本数1000本以下のビギナーなら上記のような楽しみ方もアリですが、我々ベテランから見ればそのような鑑賞、児戯に等しい。 現在、エロビデオ通の間で最もアツイ鑑賞方法とされているのが「一時停止法」です。絡みの部分などをとにかく一時停止。荒ぶる神々の如く一時停止を駆使し、綺麗なAV女優さんがブスに見える瞬間を探すのです。 どんな綺麗な女優さんでも、全ての表情が美しいわけではありません。一瞬だけ見せるブスな表情、表情が変わる途中の微妙な顔、ブタのように見える角度、ありえないアングル。通常の鑑賞では知ることができない表情を「一時停止」が演出してくれるのです。これがなんとも興奮する。 我々コアなエロビデオユーザーは、涅槃型で構えながらリモコンの一時停止に手をかけ、何度も何度も、それこそボタンが取れるかといった勢いでAV女優の変顔探しに夢中になるのです。それが通のエロビデオ鑑賞2004スタイル。 そんなこんなで、またもやいつものように一時停止を連打し、60分物のエロビデオを2時間ぐらいかけて鑑賞している時でした。僕の唯一といっても過言ではない趣味の時間を邪魔するかのように、一通のメールがメールボックスに飛び込んできました。
またもや挑戦状でした。 シリーズ第一作「戦場にかける橋編」では男達の欲望が叶う橋を探しに行き、第二作「幻の海水浴場編」では有り得ない海水浴場を探しに行きました。どれもこれも途方もないほどの労力と時間を費やした取材でした。まあ、得られた結果なんてクソとしか言いようがないものだったけど。 正直言って、僕はあまり「ヌメラーからの挑戦状シリーズ」が好きではありません。取材に行くのは億劫ですし、時間がかかります。世界を股にかけて恋に仕事に一生懸命な僕としては、このようなクソネタに時間を取られたくないのです。 しかしながら、軍事兵器と聞いては黙っておくわけにはいきません。平和憲法を掲げる日本国の一国民として、兵器の保有状況を知る事は重要なことなのです。別に関係ないからどうでもいい、興味ない、では済まされない問題なのです。もし、メールでの情報通りに岡山山中に軍事兵器が、それも強力なものが隠されているのなら大問題です。 ということで、我々調査班(僕1人)は岡山県に向かって車を走らせるのでした。目指すは山中に隠された軍事兵器、それを発見し、徹底的に糾弾するのです。 うら寂れた国道をひた走り、まずは岡山県北部を目指します。「岡山県の山中」という表現から、おそらく県北部であろうという予想を立てて車を走らせました。 いきなり道路脇に登場する「めだかの学校」なる怪しげな看板。軍事兵器とは何ら関係ないですが、この僕に挑戦しているとしか思えない看板を前に引き下がることなどできず、看板が指し示す方向に車を走らせました。 一体この先に何があるのか、果たしてめだかの学校とは何のか、期待と不安で胸を弾ませながら、山あり谷ありのワインディングロードをひた走りました。
そこに現れたのは民家、1000%掛け値なしで民家でした。この民家のどこがめだかの学校なのか本気で問い詰めたい気分です。しかし、何故だか知りませんけど、鬼瓦みたいなオッサンが玄関前で仁王立ちしていたのでスゴスゴと撤退、画像も隠し撮りみたいなのを撮るので精一杯でした。
気を取り直してさらに前進。いつの間にか高速道路に乗り、そのまま有り得ない速度で岡山を目指します。めだかの学校でロスした時間を取り戻すべく、必死で車を走らせました。 しかしながら、その努力むなしく、岡山県北部の山中に到着する頃にはすっかりと日が落ち、辺りには真っ暗な夜の帳が落ちていました。
明るいうちに探しておきたかったのですが、夜になってしまったものは仕方ありません。軍事兵器の匂いがする方角に適当に車を走らせてみました。 途中、あまりの長時間に及ぶ運転に疲れてしまったため、国道脇にあった「道の駅」(国道各所にあるドライブイン)でしばし休憩することを決意。コーヒーでも買ってもう少し頑張ってみようと「道の駅」駐車場に車を停め、プラプラと歩いていました。
深い深い闇の中から突如として現れるカカシ。イキナリにコレですから、心臓が止まるかと思いました。「道の駅」ってのは車での旅人に休息を与えることを目的としているのですが、この「道の駅」は違います。旅人にビックリドッキリの驚きを提供することを目標にしている。他にも30体くらいこんなカカシがあったからな。 他にも、普通ならちょっとした商店や販売機などがあるはずなのに、
何のためらいもなく柿が干してあったりしてました。 有り得ない「道の駅」を後にし、その後も岡山県北部山中を捜索しましたが、結局軍事兵器を見つける事はできませんでした。調査班(僕1人)はこの日の捜索を断念、国道脇に車を停車して深い深い眠りにつきました。 捜索2日目。 頭にネグセバリバリ伝説、おまけに寝汗を異常にかいたらしく、異様に汗臭い状態で捜索開始。 さすがにこれだけ探しても見つからないのですから、探す場所が根本的に間違っているのだろうという推測から、さらに高速道路に乗って移動を行いました。岡山県北部といっても広いですから、さらに移動をして捜索を開始します。
昨日の捜索は失敗でした。全然関係ない「めだかの学校」とかに寄り道したものですから、捜索時間がなくなるという大失態を演じたのです。猛省した僕は、今日は寄り道は絶対せず、軍事兵器関連の捜索に専念すると誓います。途中に「この先、ゲリラ雪に注意!」なんていうネタとして美味しそうな看板があったのですが、今日の僕はそんなのには目もくれません。 車を走行させながらも、山間から覗く建物や意味不明の建造物に目を光らせます。やはり、「山中に隠された軍事兵器」というくらいですから、なかなk一般人には発見しにくいようにしてあるはずです。 それこそエリア51とかのようにですね、地図に書かれていない道があるとか、秘密の地下室への入り口があるとか、そういう状態なのだと思います。ですから、どんな小さな建造物も見逃さぬように注意深く車を走らせます。 しかしながら、いくら走ってもそれらしい物は見つかりませんでした。あるのは山と畑とラブホテルばかり、全く持って軍事兵器とかそういった軍部っぽい雰囲気が感じられない場所でした。 「こりゃ見つからねえよ。また今日も車内宿泊かよー。っていうか本当にあるのかよ、軍事兵器なんてー」 などとふてくされておりますと、
目の前にまたも「道の駅」が出現。威風堂々と、激しく自己主張するかのように看板が立っておりました。 さすがに長時間の運転ですし、喉も渇きました。おまけに捜索開始から何も食べていなかったので、なにか軽い食事でも取ろうと、その道の駅へと入りました。 昨晩、別の「道の駅」でカカシに脅され、ありえない干し柿の恐怖に怯えた僕です。できることなら「道の駅」は避けたかったのですが、背に腹は代えられません。
さてさて、休憩でもとりますかねー、おやおや、なかなか綺麗な道の駅ですなー、と建物を見回しているその時でした。
画面左端に明らかに有り得ないものが入っています。明らかな異物がファインダーの中に入ってきております。 「な、なんだ!?アレは!?」 色めき立った調査班(僕1人)は駆け足でその物体に近づきました。
そこにそびえ立っているのは、体長7メートルのZガンダムの模型。後ろの民家と比較してもらうと分かると思いますが、明らかに遠近法がおかしいです。ちなみに、柱の右端のところに誘拐犯と誘拐された子供みたいな親子連れが立っていたのですが、明らかに大きさが違ってました。 あまりにビックリした僕は、近くを歩いていた地元民らしき人に 「あれは一体なんなんでしょうか?」 と訊ねてみました。すると、 「あー、あれな、なんでもガンガルとかいう模型らしいべ。地元の好き者が作ったんだっぺよー」 とか言ってました。おいおい「ガンガル」ならパチモンじゃねえか、と思うのですが、足元にある看板を読んでみると、
ちゃんと「ガンダム」と書いてありました。版権もクリアしてるみたいです。オマケにコレ、人をコックピットに乗せれるようにできていて、おまけに動くみたいです。 なるほど、これが軍事兵器か。まさかモビルスーツだったとはな。しかも動くとは・・・。などと思うのですが、さすがにこれを軍事利用はしねーだろーと思いました。
近くから見たガンダム。
後ろから見たガンダム。なんかカッケー。
「これガンダムって言うらしいわよー」 「んまー、大きいのねー」 「よく作ったわよねー、で、ガンダムって何?」 と会話するオバチャンとガンダム。非常にシュールな絵図です。 というわけで、挑戦状にあった「岡山山中に隠された軍事兵器」とは、「道の駅久米の里に鎮座するガンダム模型」でした。隠されてなかったけど。それにしても、これを作り上げた久米町在住の中元さんはすげーよなー。 見事に挑戦状にあった「軍事兵器」を探し当てた調査班(僕1人)は満足気に車を走らせたのでした。 ちなみに、帰宅した調査班(僕1人)は一時停止法でエロビデオを見るべくレンタルビデオ屋に行ったのですが、そういえば自分は一度もガンダムのアニメを見たことないと思い出し、ガンダムのビデオをエロビデオでサンドイッチして借りるという偉業を達成したのでした。 まだまだ、ヌメラーさんの挑戦待ってます! そんなこんなで、2/22から開催されるNumeriキャラバン2004-全国縦断オフ-。僕が全国の主要都市を周って自費製作本「ぬめり」を売って売って売りまくって、たまに打って撃って討つ企画ですが、同時進行で別の企画も立ち上げます。せっかく全国を周るのですから、何か面白いことをしたいですしね。 ということで、サイド企画「ぬめりべ長者」を立ち上げます。 これはまあ、各オフ開催地の人と色々な物を交換して行こうという企画で御座います。単に物々交換というか、なんというか、そういう企画です。 ちなみに、僕の方からは、 韓国旅日記シリーズで大活躍した韓国のエロ本(エロ本かどうかも怪しい)と、今回のぬめり本出版にあたって作成した生原稿を出品します。生原稿のほうは、僕が必死になって修正した跡が見られる涙物の逸品となってます。まあ、両方とも貰ってもどうしようもない物だけど。 この僕の品物と、最初の開催地である広島に来てくれた人とで交換を行います。で、次の岡山ではまたその品物と交換する。そのような流れで行こうかと思います。2つ品物がありますので、各開催地で2つ交換を行います。 ただでし、何でもかんでも交換していては面白くありませんので、ここで1つルールを決めます。 1.交換する品物は身につけられるものに限定します。 身につけられる、所持できるもの限定です。プラズマワイドテレビなどは嬉しいですけど、さすがに持てないので不可です。持てるなら土地の権利書とかでもいいです。 2.僕はそれを身につけて次の開催地に行くことを義務付けられます。 つまり、交換した物品がなんであれ、僕は確実に次の開催地まで身につけなければなりません。沖縄で女性用下着とかを渡されたら、数日後の松山まで装備しています。松山で受け取る人が可哀想だ。 3.日本国の法律に抵触しないものにしてください。 麻薬、拳銃、日本刀、猥褻物、盗品、偽造品など、持ってるだけで僕の身が危ういものはダメです。 4.食料品、腐ってるもの、消えてしまうもの、生き物はダメです。 食べる物、異臭を放っているもの、処分に困ったペット、氷や液体窒素などはダメです。処分に困ったセフレとかなら嬉しいですが、やっぱりダメです。それに身につけるものじゃありません。 5.各開催地先着2名様で、本を購入する際に「チンコブリブリ」と言ってくれた方と問答無用で交換します。 交換物品を見てからの拒否は受け付けられません。持ってるのすら嫌な場合は、僕の見てない場所でコッソリと捨てましょう。 以上を守り、楽しく交換をしましょう。新たに始まったNumeriキャラバンサイド企画「ぬめりべ長者」。最終地東京に到着する頃にはフェラーリとかポルシェに変わってることを期待しています。 あと、特攻服とかセーラー服とか、身につけているだけで職質されそうな品物も勘弁してやってください。 今日はアレですね。なんか、チョコを貰ったり貰われたり、「作るの大変だったんだぞぅ」とか言いながら頬を赤らめたり、放課後の教室で初チューしたり、給湯室でハメ撮りしたり、そんな愛の日バレンタインデーらしいですね。ホント、みんな死ねばいいのに。 僕はですね、正直言ってバレンタインにあまりいい思い出がないんですよね。なんというか、できることなら忘れたい、できることなら2/13の次の日が2/15であって欲しい、そう思ってるんですよね。 小学生の頃は一つも貰えず、泣きながら家に帰りました。 また、ある年のバレンタインでは、クラスでモテモテのハンサム小学生Y君と一緒に下校したのですが、「やべー、チョコ貰いすぎちゃったよ」などとワザとらしく言う彼に殺意を覚えました。 おまけに、「あんまチョコ持って帰るとお母さんに怒られる」と意味不明なことを言うY君は、「これ、やるよ」と山ほどの戦利品の中から1つチョコをくれました。あの時ほど、「おれ、コイツと刺し違えてもいいかも」と思った事はありませんでした。 しかも、家に帰ってそのチョコを開封してみると、「Y君へ、変な味だったらゴメンネ! ○○子」とか、頭の悪そうな丸文字で書かれた手紙を発見してしまい、密かに○○子ちゃんことを好いていた僕は、たまらないほどに複雑な気分になったものでした。 まあ、そのチョコは、「僕にくれたものじゃないけど大好きな○○子ちゃんがくれたものだし、簡単に食べるわけにはいかないな」などと冷凍庫の永久氷土の中に保存していたのですが、見事にウチのクサレ親父が食ってました。 中学の頃は、貰えないどころかバレンタインおにぎり事件(9/4日記参照)に巻き込まれました。 高校の頃、一度だけ自作自演を試みたことがありました。 あまりに弟やクサレ親父が「お前はチョコの一個も貰えないのか、がはははは」とバカにするものですから、クラスのブスに頼んでチョコを買って来て貰ったことがありました。 「なあ、頼むからチョコ買って来てくんない?」 千円札を渡しながら、夜は墓場で運動会といった女子にお願いする僕の姿は正に敗北者。2/14という日に大量発生する「チョコを貰えなかった敗残兵」以下のものでした。明らかに負け犬だった。 「お兄ちゃんな、チョコ貰っちゃったよ、まいるよなー」 笑顔で弟にそう言う僕の頬を伝う熱い「何か」。今でも忘れません。 大学生ともなると幾ばくかの義理チョコを貰うことがありましたが、それでも深い傷を負った僕の心が癒されることはありませんでした。 そして、現在の職場。ここでもほとんどチョコとは縁の無い生活を強いられていました。で、昨年のバレンタインデー、これが途方もないものでした。なんというか、悲惨なバレンタインメモリーのブッチギリ一位というか集大成というか殿堂入りというか、とにかく悲惨なものでした。 昨年の2月14日、我が職場のマッスル事務員B子さんが、同僚どもにチョコを配っていました。 「いつもお世話になってますんで」 甲斐甲斐しく、やや高級そうなチョコの包みを配るB子を見て、「けっこう女の子らしいところもあるんだな」などと感心したものでした。 しかしながら、僕の隣の席の同僚まで配ったというのに、なぜか僕には渡さず踵を返すB子。まるで、「キサマのようなカスの存在など見えぬわ」と言わんばかりのUターンっぷりを見せるB子。結局、職場では僕だけチョコを貰えないという悲惨っぷり。小学生の頃、親戚のお兄ちゃんから貰ったリコーダーを使ってて、僕だけ色が違ってて恥ずかしかったのを思い出したわ。 しかも、その後の展開が凄くて、詳しくは昨年の3月16日の日記「ホワイトデー」を読んでもらうと分かるのですけど、お返しをしなければならないホワイトデーに、「どうしてpatoさんはお返しをくれないんですか?」と怒りの波動をまとったB子に詰め寄られる始末。 「いや、もらってないし」と反論する僕ですが、「ちゃんとあげました。ゴディバのチョコを!」などと、ゴディバだかゴルバチョフだかザンギエフだか知りませんが、そう主張される始末。ホント、死ぬかと思いました。 いやね、B子からのチョコが欲しいとかお返ししたくないとじゃないんですよ。広末涼子ならともかく、B子から貰ってもそんなに嬉しくないですし、お返しくらいいくらでもしたりますし、別にそこまで重要な問題ではない。ただね、なんていうの、僕だけに無いって状況が悲しくて悲惨でしょうがなかったのですよ。 そんなこんなで、「貰っても無いのにお返しを要求される」なんて間違いなく悲惨なバレンタインメモリーのトップに君臨するであろう昨年のバレンタインですが、今年こそは違うんと思うんですよ。 いやね、たぶんきっと去年はB子のヤツも素で僕に渡すのを忘れていたとか、何らかの勘違いで僕に渡した気になってたとかなんでしょうけど、今年はそういうことはないと思うんですよね。多分大丈夫だと思う。 いやいや、今年こそはB子がくれるとそういったわけじゃないんですよね。そんなの期待してるわけじゃないんです。あのですね、今年のバレンタインは土曜なんですよ、土曜。 僕らは土曜日も普通に仕事ですから、職場にいたりなんかするんですけど、事務員さんで僕らとは立場が違うB子は基本的に土曜日は休み。つまり今年のバレンタインはB子不在の職場なんですよ。 いないんだから職場で配りようがない。前日にだって配らなかった。これはもう、今年はB子のヤロウもチョコ配るのを止めた、そう判断していいじゃないですか。配らないなら僕だけチョコが無いなんていう悲惨な状態にならない、そう判断できるじゃないですか。 だからね、今日は安心して職場にやってきた。すごく安心しきって、前日深夜に「スカイハイ2」を観てたから若干寝坊して遅刻したのだけど、それでも元気イッパイに出勤。 「おはよー」 よし、B子の姿はない。これで安心して仕事打ち込めるぞー、と隣の同僚のデスクの上を覗いて見ると、 ちょこん と、とてもキューティクルなチョコの包みが置いてありました。なんとも嫌な予感がします。で、見てみると、周りの同僚どものデスクにも全く同じものがチラホラと。 焦った僕は同僚に訊ねてみたのですが、 「ん?B子さんが朝一番に来てみんなに配ってたよ。またお返し考えるの面倒だよな」 とか、ヒマラヤ山脈並にお寒いセリフが帰ってくるのみでした。 で、僕も必死に樹海と化している自分のデスクの上を捜索してのですが、チョコのチョの字も、むしろョの字も見当たらない勢いでした。うん、何もなかった。 今年も!僕だけ!チョコが無い!!!!1 その事実に愕然とし、泣きながら仕事をする、今年はそんなバレンタインデーでした。職場の窓から見た夕焼け、チョコみたいな色でなんともさみしかったです。今年のバレンタインの思い出は、またも悲惨ランキング上位に赤丸急上昇でランクインしました。 ちなみに、ホワイトデーは既にこの職場にいないので、お返しだけを要求される事はないと思うので、多分2位にランクインです。 子供の頃、とにかくエレベーターが怖かった。 確か、正月の夜にやっている「新春ミッドナイトロードショー」かなんかだったと思うんだけど、オヤジが暗い部屋で一生懸命に映画を観ている時のことでした。正月という非日常的な特別な時間を過ごし、興奮して眠れなかった幼き僕は、オヤジと並んでその映画を観てました。 その映画というのが「タワーリング・インフェルノ」(1974年アメリカ)。正月の深夜に何気なく見たこの映画が、僕の心に取り返しのつかないトラウマを与え、純粋だった僕を見事なまでにエレベーター嫌いにさせてくれたのでした。 サンフランシスコに新たに完成した138階建ての世界一高い超高層ビル「グラス・タワー」。その落成式のパーティー会場で事件は起こった。発電機の故障で発火した火災は見る見るうちにビルを覆い、大火災となった。落成パーティの招待客たちはパニックに陥り、ゴミ屑のように人々が死んでいく。 この映画が作られた1970年代といえば、高層ビル建設が世界的なトレンドだった。シカゴで110階建てのシアーズタワー(442m)が建設され、2001年の同時多発テロで消滅したワールド・トレードセンタビル(417m)が建設されたのもこの時期。日本においても、サンシャイン60(240m)や新宿三井ビル(225m)、新宿センタービル(223m)が建設されていた。 空に向かって高さを競うかのように建設され続ける高層ビル群、1970年代はそんな時代だった。そんな風潮の中にあって公開された映画「タワーリング・インフェルノ」、高層ビル火災の恐ろしさを世間に知らしめ、警鐘を鳴らした名作ともいえる。 その映画を観て、子供心に恐怖を覚えた僕。圧倒的な炎に成す術なく飲み込まれていく人間達の姿は、計り知れない恐怖だったし、なんて無力なんだろうと感じるものでした。高層ビル火災は怖い、幼い僕でもそれくらいは分かりました。 けれども、そんな火災や炎の恐怖とは比較にならないレベルで幼き僕を恐怖のどん底に落とし込んでくれたものがありました。そう、それがエレベーターだったのです。 作品中では、エレベーターにまつわる恐怖が、それはそれは見るも無残なレベルで描かれていました。火災のあったビルはガラス張りのエレベーターで、ビルからの絶景を眺められるようになっていたのだけど、火災時にこのエレベーターが途方もない恐怖を演出していたのです。 火災に気がつき、我先にと逃げ出そうとする落成パーティーの招待客達。物凄い勢いでエレベーターに殺到するのだけど、ガゴンとかいっちゃってエレベーターが壊れる。で、ガラスとかも割れちゃって、ボロボロと人が落ちていっちゃうわけだ。幼い頃に見た映画だから詳細は忘れたけど、確かこんな感じだったと思う。 とにかくもう、これが途方もない恐怖だったし、カルチャーショックだった。僕の田舎は、周囲に高いビルが無かったから、エレベーターに乗る機会なんてほとんどなかったけど、それでもエレベーターが怖くて仕方なかった。できることなら乗りたくない、階段で行こう、っていつも思ったもの。 で、僕は大人になった今でもエレベーターってヤツが怖くて、エレベーターに乗るたびに恐怖に恐れおののいている。止まったらどうしよう、ワイヤーが切れたらどうしよう、乗ってる途中でウンコしたくなったらどうしよう、とにかく不安でたまらない。そんな状態なのです。ガラス張りのエレベーターとか乗った日にゃ、正常な精神状態を保てないですからね。 そんな風にエレベーター嫌いの僕ですが、先日、それをさらに増徴させる事件がありました。 古いビルディングである我が職場、もちろん設置されているエレベーターもかなりの年代物で、いつぶっ壊れてもおかしくないようなレベルです。そんなエレベーターなもんですから、通常のエレベーターでも怖がってしまう僕は、なるべく使用せず、できるだけ階段を使って移動するようにしていたのです。 しかし、その日は極度に疲れていた、しかも重い荷物を持っている、早くオフィスに帰りたい、様々な悪条件が重なってしまい、地下フロアから僕のオフィスがある3階までエレベーターを使う決意をしたのです。地下から3階までなんて階段を使えばすぐなのですが、それでも使わざるを得ない状態だったのです。 チーン エレベーターが到着し、ドキドキしながら乗り込みます。で、3階のボタンを押してドアを閉めます。エレベーターが動き出し、ゆっくりとゆっくりと上昇していくのですが、動き出した直後、ものの数秒でエレベーターが停止したのでした。 まさか!?エレベーターの故障か!? とか、恐怖で緊張している僕は思うのですが、なんてことはありません、ただ一階で停止しただけでした。そう、単に1階に乗り込む人がいただけなのです。 しかい、この1階から乗り込んできたニューカマーが凄かった。 もうなんというか、見てるこっちが恥ずかしくなっちゃうようなイチャイチャカップル。くんずほぐれつでイチャつく歩く性行為みたいな若いアベックが乗り込んできました。7階のボタンを押していましたから、おそらく上層階のオフィスで働く人なんだろうと思います。女の方は岡本真夜みたいで、男の方はミキサー大帝みたいな顔してました。 で、1階でこのアベックを乗り込ませ、僕と岡本真夜、ミキサー大帝の3人を乗せて動き出したエレベーターでしたが、ここからが本当に凄かった。 僕は彼らに背を向け、ボタンの前に仁王立ちみたいな状態で立っていたのですが、後ろから聞こえてくるサウンドが、なんというか、「チュチュチュ」だとか「あんっ」だとか「ベロベロベロ」「ジュボジュボ」「ジョルベッポ」といったサウンドで、一体君らはエレベーターの中で何をしてるんだ、と激しく問い詰めたくなるほどのサウンドが奏でられてました。たぶん、僕の後ろでスゴイことしてたんだと思います。 僕としても、彼らがエレベーター内でハメ撮りとか駅弁ファックとかし始めるかもしれませんので、できれば180度振り向いてその様子を眺めたかったのですが、そこまであからさまに見ることも出来ません。 「今すぐ隕石でも落ちてこねーかなー」 と思いながら、後ろから漏れ聞こえてくるエロスなサウンドに身悶えながら、ただただ階数表示を眺めておりました。 2階・・・3階・・・。時間にして数秒でしたが、僕にとっては永遠とも思える長い時間が終わり、目的の三階に到着しました。やっとこさこの恋愛仕様エレベーターから開放される、やっと僕は自由になれる、と喜んだのですが、そこで有り得ない事件が。 いやな、エレベーターの扉が開かないんだわ。 なんか、3階に到着しているはずなのに、頑として扉が開かない。それどころか、ガクンガクンと小刻みに上下振動する始末。なんというか、三階に到着したはしたんだけど、微妙に扉の位置が合わず、上下に揺さぶって微調節しているような雰囲気でした。 有り得ないほど上下運動するエレベーター。遥か上の方ではワイヤーが揺さぶられてるのか、カチンカチンとか機械的な音が聞こえてきます。ただでさえエレベーターが怖いというのに、この異常事態、尿漏れしそうになってました。 余りの恐怖に戸惑い、泣き出しそうになりながら周囲を見回すと、先ほどのカップルが、岡本真夜とミキサー大帝が有り得ないレベルで抱き合ってました。「一緒に死のう、天国でも一緒だよね」と覚悟を決めた2人のように抱き合ってました。なにやってんだ、コイツら。 で、ふと職場で同僚が言っていた言葉を思い出します。 「最近、エレベーターの調子が悪い。なんか到着してるのに扉が開かず、上下に揺れるんだよな。ま、10秒もすれば扉は開くんだけど、なんか怖いよな。やっぱエレベーターが古くなってるのかな」 そう、実はこの異常事態は異常でもなんでもなく、前々から何度か起こっている出来事だったのでした。でまあ、10秒もすれば収まり、扉は開くと言うことでした。 「いやっ!怖い!」 叫ぶ岡本真夜。不安そうな顔をして彼氏にしがみつきます。 「大丈夫、大丈夫」 そっと彼女を抱き寄せるミキサー大帝。 彼らの愛の深さを眺めながら、この揺さぶりが収まるのを待ってました。大丈夫、これはいつものことらしいじゃないか、10秒もすれば収まるはずさ、そして扉が開くはずさ。そう思いながら怖いながらも悠々と待っていると。 ガクン、ガクン、ガクン、ガクン、ガスッ!プゥーーーン・・・。 何でか知らないけど、扉が開くことはなく、そのまま上下振動すら停止。微動だにしないエレベーター。なんていうか、物の見事に閉じ込められたみたいです。10秒ほどで収まって扉が開くはずなのに、なんだか話が違う。 「いやっ!何?何?故障?」 もう泣きそうになりながら彼氏に問いかける岡本真夜。 「・・・故障かな?大丈夫、きっと大丈夫」 自分も不安なのは間違いないのに、懸命に彼女を安心させようとするミキサー大帝。 「ちょっと!どうなってるんですか!早く非常用ボタンを押してくださいよ!」 何故だか知らないけどミキサー大帝に怒鳴られる僕。 僕だってタワーリングインフェルノを思い出してパニックになっちゃってるのに、ミキサー大帝のヤツが仁王のように怒り狂ってるもんだから、仕方なく非常用ボタンを押しましたよ。クソッ、ミートに負けたくせに偉そうにしやがって。 で、「非常時はこのボタンを押し続けてください」っていう黄色い電話機のマークのついたボタンを、「まさか、このボタンを押す日が来るとはな」と思いながら押してみる。 大丈夫、このボタンを押せばきっと外部と連絡取れるはずさ。そして救出隊がやってきて助けてくれるさ。心の中ではダンジリ祭り並みにパニックな僕でしたが、一見冷静を装い、ありったけの力を込めて非常用ボタンを押しました。 ・・・・・・・・。 全くもって無反応。音声が聞こえてくるとか、外部と連絡が取れるとか、そういうのを超越したレベルで無反応なボタン。ウンともスンとも言わなかった。何のためについてんだ、コレは。もはやボタンであることすら怪しい。もしかしたら、ただの模様なんじゃねえか。 「ちょっと!どういうことなんですか!早く押してください!なんとかしてください!」 怒り狂うミキサー大帝。なんで僕がコイツに怒られなきゃいけないのかわかりません。 「大丈夫だからね、安心しなよ。きっと大丈夫だから。俺が守ってやるから」 臭いセリフを吐き、恐怖のあまり花粉症の岡本真夜みたいになっちゃってる彼女をなぐさめるミキサー大帝。その二面性の使い分けがなんとも頼もしい。「俺が守ってやるから」って言いながら、やってることは僕に対して意味不明に怒鳴るだけなんだけどな。 でまあ、三者三様、明らかに無様なパニックっぷりを見せつけていたのですが、クールで聡明、明らかに頼りになる男として知られる僕は違いました。もうなんというか、僕は頼りになる男ですから、こんな場面でも冷静に生き残る手段を考えているのでした。心の中ではパニックでしたが、それでも冷静に。 まず、持っていた携帯電話を確認。これで外部と連絡を取ろうと思っいました。しかしながら、エレベーターの中なので当たり前に圏外でした。 早くも万策尽きました。もう僕の力ではどうにもなりません。おまけにウンコもしたくなってきたし、泣くしかない。 そう思った時、天才的なことに気がついたのです。 なんでエレベーターが停止したのか。これが非常に重要な問題なのです。エレベーターが止まった理由を順序立てて理論的に考えていく、そうすることで打開策がみつかるはずなのです。 まず、前々からエレベーターの調子が悪く、たまに目的階到着後に上下振動をすることがあったことから考えて、老朽化のためか各階の扉とエレベーターの扉の位置が微妙に合わない状態であったと考えられます。つまり、上限振動は位置を合わせるための微調節だった。 そして今日、微調節が起こったものの、扉は開くことなく、そのまま停止してしまった。これはもう、微調節が達成されず、そのまま停止してしまったと考えられます。エレベーターの仕組みは良く分からないですが、多分扉の位置が合わないと開かないようになってるんじゃないでしょうか。それで、そのまま停止してしまった。 まるでコナン君のように推理する僕、そして打開策を思いついたのです。そう、扉の位置が合わずに開かないなら、こっちで微調節してやればいい。なんと天才的なことでしょうか。 で、早速、エレベーター内で飛び跳ねて上下に揺さぶる僕。まるでアホの子のように、恐怖で気が触れちゃった人のように飛び跳ねました。「コイツ、狂ったか!?」という岡本真夜とミキサー大帝の視線など気にせず、ただただ上下に揺さぶりました。 ガコン! すると、ドアが開いたのです。それはそれは見事に、ビックリするほど華麗にドアが開いたのです。 「助かった!」 脱兎の如き勢いで降りた僕、続いて7階まで上がるはずだったアベックも逃げるように飛び出し、3階で降りました。 「怖かったようぅぅぅぅぅ」 「大丈夫って言ったろ、な?」 などと、今にもアナルファックをしそうな勢いで抱き合ってましたが、まあ、見なかったことにしておきます。 恐怖のエレベーター体験をし、やっぱりエレベーターは怖いなと思うのですが、それ以上にカップルと同乗するとウザイと思った僕。 ガラス張りのエレベーターにはなるべく乗らない。 「カップルと同乗しない」が追加されたのでした。とにかく怖かったしウザかった。久々にカップルは死ね、七回死ね、って思ったね。 ちなみに、ありえな恐怖を演出してくれた件のエレベーターですが、それ以上に恐怖なのは、たまに上下振動が起こるものの、停止する事はないという理由でその後も修理されることなく運転されていることでした。頼むから、非常用ボタンだけは直して欲しい。 職場の老朽化エレベーターには乗らない これも教訓の一ページに追加されるのでした。 2/12 ハリー・ポッターと秘密の部屋 先日の日記で「酷い日記だ」と称して「ハリー・ポッターと賢者の石、見てもないのにレビュー」をサルベージしました。酷い日記をサルベージし、悶えるような恥ずかしさに身を委ね、癖になりそうな感覚に酔いしれたものです。あの夜は燃えた。 しかしながら、「そんなことないですよ!面白かったです!」といったメールを3通も頂きました。あまりの量にメールボックスがパンクするかと思いました。ここまで反響があるとは、日記書き冥利に尽きるというものです。 ということで、3通の「面白かったよ」メールに気を良くしましたので、その3人の方のためだけに、「ハリー・ポッター、見てもないのに映画レビュー」の続編を書いてみたいと思います。3人のためだけに。他の人など知ったこっちゃありません。 そんなこんなで、「ハリー・ポッターと賢者の石」の続編である「ハリー・ポッターと秘密の部屋」レビューいってみましょう。もちろん、この映画だってビタイチ観てませんから。 史上2度目?見てもないのに映画レビュー 前作「賢者の石編」を圧倒的に上回る規模で製作されたこの作品、制作費5000億ドルという巨額を投じたことでも知られている。前作を引き継いだキャストながらも、内容は圧倒的にスケールアップ。格段にパワーアップしたアクションシーンや特殊効果など、目が離せない要素が盛りだくさんだ。 物語はアリゾナ州のリゾート地から始まる。 カルト教団賢者の石社との攻防戦で手柄を挙げたロス市警の敏腕刑事コンビ、ハリーとポッターは、その手柄を讃えてられて特別に休暇をもらっていた。 休暇を利用してアリゾナのリゾートを訪れたハリーとポッター。ポッターは青い海を満喫し、日がなゴルフ三昧。生真面目なハリーはホテルの部屋で本を読んでばかりいた。 そして、事件は起こる。 大好物のダージリンティーを飲みながら読書に耽っていたハリー。しかし、その至福のひと時を打ち破るかのように、何者かがホテルのドアを叩いた。 ドンドンドン 何事かと思いドアを開けると、そこにはハッとするほど美女が立っていた。見知らぬ女だ。 「おやおや?部屋をお間違えかな?」 女好きなポッターじゃあるまいし、そんな美女とは縁の無いハリーはジョーク交じりにそう言った。しかし、美女はピクリとも笑わず、そのままハリーに寄りかかるようにして倒れてしまったのだ。 「ひ・・・秘密の部屋を・・・見つけて・・・お願い・・・」 美女はそう言い残すと、ハリーの腕の中で静かに息を引き取ったのだった。 優秀な刑事ではあるのだが、死体を見ることが苦手なハリー、なるべく死体を見ないように目を逸らしながらも、的確に行動していた。 「ポッター、悪いが休暇は中止だ。事件だ。すぐに来てくれ」 いつも冷静なハリーらしく、手早く地元の警察に連絡、そしてアッケラカンとゴルフを楽しんでいたポッターを呼び寄せるのだった。
「なるほど、酷い殺し方するねぇ」 ポッターは死体を前に楽しそうに笑った。ゴルフウェアのまま、右手に三番アイアンを握り締め、楽しそうに笑った。飽きれるほど事件が好きなのだ。事件と聞き、ゴルフをやっていたそのままで現場に急行してきたのだ。その横でハリーは目を背けて青い顔をしていた。 「おい、ハリー、見てみろよ」 「なんだい?俺が死体を見れないのは知ってるだろ」 「いいから、見てみろ。古めかしい鍵が女の手に・・・」 死体の右手には年代物の古めかしい鍵が握られていた。 「どう思う?ポッター?」 「女が死ぬ間際に残した「秘密の部屋」という言葉、そしてこの鍵、何らかの関連性があるのは間違いないだろう」 いつものように事件について議論しあうハリー&ポッター。そこに大きな怒号が響き渡る。 「そこまでだ!管轄が違う刑事は出て行ってもらおうか」 恰幅の良い、やや年の行った刑事が立っていた。アリゾナ州警察のダニエル、彼はロス市警のハリー&ポッターが現場を荒らしたと怒りを顕にしていた。 現場を追い出されたハリーとポッター。しかし、彼らにとって管轄なんて関係ない。ロスでもアリゾナでも殺しは殺し。許せない悪であることに変わりは無いのだ。黙って悪を見逃すなど、二人には出来ぬ相談だった。 地道に聞き込みを続けるハリーとポッター。その地道な捜査が実ってか、路地の角でタバコ屋を経営する老婆から有力な情報を得ることが出来た。 それは、この地方に古くから伝わる不老不死伝説だった。「アリゾナの不老不死伝説」と呼ばれるこの言い伝えは、「秘密の部屋に通じる鍵を手に入れ、秘密の部屋の扉を開けたものだけが、不老不死の雫を手に入れることができる」というものだった。今時子供でも信じない、おとぎ話みたいな言い伝えだった。 「なるほど、不老不死伝説か・・・じゃあ、あの死んだ女が持っていた鍵は・・・秘密の部屋に通じる鍵?」 「とりあえず、あの鍵をもう一度調べるしかないな」 こうして2人は、証拠品として押収されている鍵を調べるため、アリゾナ州警察へと向かうのだった。 「ダメだダメだ、管轄の違う刑事に証拠品を見せるなんてできない。とっととロスに帰りやがれ」 アリゾナ州警察のダニエルはマルボロを吹かしながら仏頂面で言った。どうしても見せる気はないようだった。2人は諦めて警察署を後にするのだった。 で、ここからはさらに色々あって、また女性が殺されたり、警察署から鍵が盗まれたり、事件が急転直下の様相を示しますが、この辺の部分は割愛。 で、色々あってハリーとポッターは事件の核心部分に迫ります。この、不老不死を手に入れられるという「秘密の部屋伝説」を巡った連続殺人事件、そのラストステージは建設中のビルの中でした。 ここに犯人を追い込んだハリーとポッター。しかし、ちょっとしたミスから2人は分断されてしまいます。で、いともアッサリと犯人に捕まってしまうポッター。ホント、ポッターはいつも犯人に捕まってしまうのです。その情けなさが、このシリーズを通しての見所でしょうね。 で、機械室みたいな場所で監禁されるポッター。それをハリーが助けようとします。 でまあ、この辺がクライマックスで、ネタバレを防ぐために多くは語りませんが、スピードを落とすと爆発する爆弾を乗せたバスに乗ってカーチェイスを演じてみたり、地球に激突する隕石をロケットに乗って爆破しに行ったり、トンネルの向こうの不思議の街の風呂屋でハリーが働いたりと、ポッターを救出するためにハリーが大車輪の活躍をします。 で、最終的にはビルの屋上で犯人と対峙。 「ついに見つけた、ここが秘密の部屋だ!さあ、開け!秘密の部屋よ!」 盗まれた鍵を手に、秘密の部屋を開けようとするその男は、他でもないアリゾナ州警察のダニエルだったのです。そう、ヤツが犯人だったのです。 で、怒ったハリーとダニエルが格闘するのですが、ここがなんといっても見所。なんでもカンフーやテコンドーをふんだんに取り入れたアクションらしく、非常に迫力があります。おまけに、あまりに過酷な撮影のためか、このシーンの撮影中にADが3人死んだらしいです。 最終的に格闘に負け、ボッコンボッコンにされたハリー、ダニエルは秘密の部屋を開けようと扉に鍵を差し込みます。 しかし、開かない。何をどうやっても開かない。 「言っただろ、秘密の部屋なんてただの伝説さ、そんなもの存在するはずない」 颯爽と表れたのはポッターでした。そして、見事にダニエルをボコボコにするポッター。ポッターは空手をちょっとかじってますから、殴り合いの喧嘩は得意なのです。 逮捕される寸前、ダニエルは涙します。 「どうして・・・どうして・・・扉が開かないんだ・・・メアリー・・・」 そう、彼は、不治の病を患い植物人間状態にある妻を救うために秘密の部屋を探していたのです。妻のために不老不死の雫を探し、悪事に手を染めてしまったのです。 「なんとも悲しい事件だな・・・」 寂しそうに言い放つポッター。そして、後に続くセリフこそがこの映画の本質だと思いました。 「秘密の部屋はみんなの心の中にあるのさ、黒人も白人も関係ない」 感動しました。 誰もが心の中に持っている秘密の部屋、そういや、僕の部屋も怪しげなエロ本満載で、秘密と言えば秘密だよな、そう感情移入してしまい、気付けば僕の頬に涙が伝っていました。 ハリー・ポッターと秘密の部屋レビュー、おわり やっぱ酷い日記だわ、これ。 2/21から始まるNumeriキャラバン2004-全国縦断オフ-ですが、この企画を応援する応援企画が立ち上がったようです。なんとも嬉しい限りです。 なんでもこの企画、Numeri Tシャツなるものを製作して販売する企画のようなのですが、これがまた非常にクオリティが高いレベルで製作されております。 Yuziさんという方がデザインしてくれたようです。とてもカッコイイデザインに感謝感激雨嵐です。なんともありがとうございます。 ちなみに、このYuziさん、デザインの原案を練り、印刷所に見積もりを出したそうなのですが、そこで途方もないやりとりがあたそうです。 胸の部分の「Numeri」ロゴのデザインですが、最初にYuziさんが思い描いたのは以下のようなデザインだったそうです。 「Numeri」の「i」の部分が見紛う事なき肉棒、ハレンチ極まりない、セクハラで訴えられても弁解のしようが無いデザインを描きあげたようです。なんというか、脳みそが腐っているとしか思えない。 さてさて、このYuziさん、このアメリカ人女性なら見ただけで訴えかねないデザインを、何かの記念に作成できたらいいかな?と印刷所に見積もりを依頼する際に提出したようです。 で、折り返し印刷所から回答の電話があったそうです。 印刷所「○○さんですか?」 Yuziさん「はい、そうですけど」 印刷所「この度は当社にてTシャツの印刷の見積もりを承りましてありがとうございます。」 最初は何のことか分からなかったYuziさんですが、見積もりと聞いてピンときたようです。「ああ、あれか」と。それで、値段は幾らくらいになるかなー、と思ったそうです。しかしながら、印刷所の回答は驚くべきもので、 印刷所「申し訳ありませんが、当社ではこのような卑猥なモノはお作りする事ができません」 だったそうです。ちょっとキレ気味に言われたそうです。なんというか、Yuziさんが個人的に動いてくれ、僕の知らない所で起こった出来事なのですが、なんで僕の知らない所で[Numeri]がまたも評判を落としているんですか。 なんというか、8月のNumeri-OFF Tokyo 2003で会場に借りようとした東京ビッグサイトに「Numeriのような公序良俗に反するサイトには会場は貸せません」って言われたの思い出しちゃったじゃないか。嫌な記憶が蘇ったじゃないか。 しかし、Yuziさん、自分のデザインには絶対的に自信があります。ただでは引き下がりません。 Yuzi「そうですか?裸の画像とか使ってないし別に問題ないと僕は思ってるんですけど・・・」 と反論します。しかしながら、印刷所のオッサンの反論は更に見事で、 印刷所「アンタねぇ、社員の女の子が怒って帰っちゃったでしょ!」 よく考えてもみてください、「i」の字が肉棒なんですよ、見紛う事なき男根なんですよ。そりゃ、デザインを見た社員の女の子も怒って帰っちゃうってもんですよ。 例えばDoCoMoのiモード、あれもロゴマークが「i」ですが、アレが全部肉棒だったらどうしますか。携帯電話機に黄色い肉棒マークがモロンとついてたらどうしますか。「505、iモード、505!」とか加藤あいが肉棒持ってCMしてたらどうしますか。 とにかく、明らかにセクハラとしか思えない、Tシャツですが、肉棒っぽい「i」のデザインを止めて製作されるようです。しかも、スポンサーがついたらしく、100枚製作、最終地新宿で1枚2000〜3000円くらいで販売するそうです。なんというか、「ぬめり本」よりもこっちの方が良さそうな気配です。本より高価だしな。 そんなこんなで、最終地新宿に来られる方など、この機会ですので購入してみてはいかがでしょうか。応援企画Tシャツ販売のページはこちらです。 ちなみに、肉棒「i」デザインを止めた新デザインですが、以下のようになったようです。 いや、ぜんぜん肉棒な気がするんですけど・・・。 超!多!忙! すいません、拉致監禁とかされてました。 そんなこんなで、今日の午前中に印刷所に「ぬめり」のデーターを引き渡しますので、現在は一生懸命誤字脱字のチェックをしたり、プロフィールに載せる用の写真を撮影したりしてます。どうやって撮っても変質者みたいになるんだよな。連続婦女暴行魔みたいになるんだよなあ。 そんなことはどうでもいいとしまして、現在は非常に多忙ですので二度とやらないと堅く心に誓った「過去ログサルベージ」を、いともあっさりと禁を破ってやりたいと思います。 過去ログサルベージ、過去に書いた日記をゴッソリとコピペして更新した気になって、管理人だけが満足するという、いわゆるオナニーみたいな行為なのですが、これまでは自分的にも気に入っている日記だとか、リクエストがあったものを中心にサルベージしてきました。 しかしながら、そんなネタも12月のサルベージ連打でとうに尽きてしまったので、今回は趣向を変えまして「自分でも消去したい過去ログ」を中心にサルベージしようかと思います。 あまりにも酷い内容故に消し去りたい。できればなかったことにしたい。そんな汚点ともいえる日記をサルベージし、「ああ、恥ずかしい日記を見られてる、読まれてる」などとゾクゾクする快感に身悶えたいと思っております。 ということで、マゾとしか思えない「酷い日記サルベージ」どうぞ。 ---------------------- ハリー・ポッターと賢者の石(2001/12/16からサルベージ) 今日は映画を観にいったんです。今話題の「ハリーポッターと賢者の石」ですよ。原作とか読んだことないんですけど、アチコチで話題になってますから見たくなるじゃないですか。だからトボトボと独りで観にいきました。 映画館についてビックリ。むちゃくちゃ人が並んでるんです。さすが土曜日です。最近では映画離れが進行し、多くの映画館が閉鎖されていますが、こういったシネコンタイプの映画館は大盛況のようです。 しかも並んでいるのがカップルばっかりなんです。ハリーポッターってラブロマンスなんですか?もう並びながらムチャクチャイチャイチャしてるんですよ。その場でハメ撮りしかねない勢いでした。独り身の僕には辛すぎる行列でした。 あまりにも悔しかったので、僕は映画を見るのを諦め、吉野家で牛丼を喰って帰ってきました。でも後悔なんかしてません。だいたい、「ハリーポッターと賢者の石」なんて見る価値のない映画だと思うのです。まあ、話題になってるからちょっと見てみるかな程度で足を運んだだけで、そこまで見たかったわけではないですし。いえいえ負け惜しみではないですよ。本当にカップルだらけの中並んでまでして見るほどの映画ではないと思ったんです。 大体、こんなクソ映画見るまでもなく題名だけで内容が窺い知れます。本当ですよ。なんならレビューやってみましょうか?ああ、そうですか。じゃあやろうじゃないですか。 史上初?見てもいないのに映画レビュー 舞台は犯罪都市ロサンゼルス。様々な人種が暮らすこの街では日々犯罪が絶えない。そんな犯罪都市の警察署に勤務する、ハリーとポッター。彼ら二人はロス市警でも有名な凄腕の刑事コンビだ。冷静沈着、射撃の腕も抜群で将来の幹部候補であるハリー、そして無鉄砲で少々荒削りではあるが下町人情に溢れるダメ刑事ポッター。この映画はハリー&ポッターの凸凹コンビ刑事がロサンゼルスを舞台に大暴れする。そんな冒険活劇である。 ある日、勤務をサボってハンバーガ屋で好物のバーガーを食っているポッターの横を1人のいかした美女が通る。 「ヘイ、子猫ちゃん」 美女を見るとすぐに口説くのがポッターの悪い癖だ。しかし、美女もまんざらではない様子でポッターに微笑みかける。しかし、不意に鳴るポッターの携帯電話。美女は去っていってしまった。チャンスを逃したとばかりに不機嫌そうに電話に出るポッター。ハリーからだった。 「なんだよ、ハリーかい。どうしたんだい、せっかく美女が・・・」 「ポッター、事件だ。4丁目のモーテルで娼婦が全裸死体で発見されたんだ」 事件はポッターの大好物だ。ポッターは残っていたハンバーガーを口にくわえロケットのように愛車のシボレーを走らせ現場へと向かった。
「なるほど、酷い殺し方するねぇ」 ポッターは死体を前に楽しそうに笑った。飽きれるほど事件が好きなのだ。その横でハリーは目を背け青い顔をしている。ハリーは優秀な刑事ではあるのだが死体を見るのが苦手なのだ。対照的に全裸死体を興味深く見回すポッター。女性の手に握られた小さな紙切れを見つけた。 「おい、ハリー、見てみろよ」 「なんだい?俺が死体を見れないのは知ってるだろ」 「いいから、見てみろ。こんな紙が女の手に・・・」 その青い紙片は何かの書類の一部のようだった。その紙片には意味不明な文字の羅列の後に、最後にこう記されていた「KENJYANO-ISHI Inc.」と・・・ それは間違いなくロスの中心地に巨大な本社ビルを持つ賢者の石社の表記だった。ベンチャー企業であった賢者の石社は、多くの出資者を獲得し、ヒット商品の開発を成功させ、一躍世界的な有名企業に踊り出た会社だ。社長は女社長であるらしいのだが、詳しいことは公表されていない。何度か経済紙で取り上げられた程度だ。 「どう思う?ハリー?」 「賢者の石社の関係者が犯行に関わっていると考えるのが普通だが・・・」 「逆に罠ってことも考えられるぜ」 「とりあえず調べてみる価値はあるな」 こうしてハリー&ポッターは賢者の石社へと向かうのだった。
なにかと良い噂を聞かない賢者の石社。やはり怪しいとハリーは睨んでいたのだ。しかし、社長に会うことができなかった二人は満足な調査もできないままに署に帰るのだった。 ハリー&ポッターが署に帰ると、署内は大騒ぎだった。なんでも同時多発的に同様の殺人事件が起こったらしく人手が足りない様子だった。そこに若い制服警察官がやってくる。最初に殺された娼婦の検死結果がでたのだ。 「なにぃ?胆嚢が全て取り除かれていたぁ?」 ポッターは信じられないとでも言いたげな表情で叫んだ。間違いない、自分は死体をくまなく調査した。しかし外科的手術の痕跡など全く見られなかった。なのに内臓の一部が取り除かれてるなんてあり得ない。 そして後発して起こった殺人事件の被害者全てが胆嚢が取り除かれていることが判明する。被害者は女性に限らず、年代もバラバラであった。 その後も捜査を続けるハリー&ポッターはいよいよ核心に迫る。この辺はまだ見てない人のために詳細には触れないが、やはり犯人は賢者の石社だったのだ。しかし、証拠がない 深夜に、裏口から賢者の石社の本社に侵入するハリー&ポッター。最新のセキュリティ設備を兼ね備えたビルを攻略していく彼達の姿は見逃せない部分だ。そして物語はいよいよクライマックスへ。 賢者の石社は国際的商社を装ったカルト教団だったのだ。そして彼らが求めるのとは選ばれしものの胆石。胆嚢にたまる石だ。未来の教祖となるべき人間の胆石は「賢者の石」となり、神がかり的な力を発揮する。と預言書に記されている。彼らは預言書に従い賢者の石を探し、未来の教祖を探していたのだ。それが今回の奇妙な連続殺人事件の真相だったのだ。 そして核心に迫ったハリー&ポッター。いよいよ現在の教祖と直接対決。それは賢者の石社の女社長であった。そして・・・冒頭でポッターが出会った美女「子猫ちゃん」だったのだ。 息詰る信者との攻防戦。そして預言書によると賢者の石がポッターの体内にあると判明する。多数の信者によって分断されるハリー&ポッター。ハリーは落とし穴によって地下室に落とされ、ポッターは捕まってしまう。 ビルの最上階で賢者の石を取り出す儀式を行おうとする女社長と信者達。ポッター絶体絶命だ。 そしてハリーは地下室で謎の美少女と出会う。彼女も賢者の石社に恨みを持っているらしく、女社長によってこの地下室に落とされたのだ。二人は協力して地下室から脱出しポッター救出に挑む。 見所はここでの美少女のカンフー的な身のこなしです。なんでもCGやスタントマンを一切使ってないそうで、それであんな幻想的な動きができるんですから凄いです。 まあ、レビューはここまで、ラストをいっちゃったら見ていない人に悪いですから。最後にポッターが言い残したセリフだけを抜粋します。 「賢者の石はみんなの体内にあるのさ、黒人も白人も関係ない」 感動しました。 レビュー終わり どうっだっただろうか。細部に少しの違いはあるかもしれないが、大筋としてはこんなものだと思う。これを見て興味が湧いた人は是非とも観にいって欲しい。ただし、カップルでは行くなよ。 おいおい、ひでえ日記だな。恥ずかしくて里に帰りたくなったぜ。 そんなこんなでまた明日ー。 「patoさん、職場バレの件、どうなったんですか?」 「もっと職場ネタ書いてくださいよー」 「B子ネタ!B子ネタ!最後なんだからB子祭やってくださいよ」 沢山のお問い合わせありがとうございます。うむ、死ねい。 あのですね、書けるわけないじゃないですか、全くもって書けるわけないじゃないですか。このサイトが職場バレし、上司を含めて大半の同僚が監視している中、恐れ多くて職場ネタな書けるはずがない。書けるヤツがいるなら連れて来い。 大体よ、お前らに俺の気持ちが分かるのかってんだ。上司に呼ばれて上司のデスクに行ったらヤツのパソコンの画面が「Numeri」だった時の心境だとかな、「オマエ、文章書くの好きなのか?」とか言われた時の心境だとかな、同僚に「最近どうしたのよ、文章にキレがないじゃない」とか言われた時の心境だとかな、そういった辛い心境が分かってたまるか。 気の弱い人だったら下手すりゃ自殺、そこまでいかないまでも、名前を捨ててコンゴ辺りまで逃げたりとか、名前も知らない中南米の異国に嫁探しに行かなきゃいけないとか、一族全てが地域社会から差別されるような、町を歩けば「やーい、ロボット超人」と石を投げられるような、そんなサイトバレ戦犯の悲惨な末路が口をポッカリと開けて待ってるわけだよ。 だからね、書けない。職場ネタなんて口が裂けても書けない。指が取れても書けない。上司がヅラだとか、大崎の頭髪もやべえんじゃねえかとか、B子が新種のゴリラとか、そういうの書けない。絶対に書けない。やっぱさ、誰だって自分がかわいいもんじゃない。 それにね、書くような事がないんですよ。ネタになるような、僕が鬼の首取ったかのように書きたてる事実なんてどこにもないんですよ。なんといっても、僕の職場はとても素敵な職場ですからね。 今の仕事がイマイチ面白くないとか、職場の人間関係に悩んでいる方などは、是非とも我が職場で働くべき、そう思うくらい素敵な職場です。 でもね、そういう人って往々にして何かを犠牲にして仕事に打ち込んでたり、人間的な部分、例えば社交性とか他者を思いやる気持ちとか、そういうのが決定的に欠落していたりするんですよね。 次に鈴木さん。彼はもう、ヘルスとか好きなんだけど、そういうのって素敵じゃない。何か1つのことに打ち込む気概っていうかさ、真っ直ぐと目標に邁進する行動力とかさ。それが仕事でも勉学でも野球でもヘルスでもいいんですよ。とにかく素晴らしい。給料全部ヘルスにぶっこんでるとか、東京出張の際に五反田で筍剥ぎのボッタクリヘルスに引っかかったとか、そういうのもある意味素敵だよね。 で、次に、魅惑的な髪型で僕らを魅了してくれるチンポヘッド君。その男性器を模ったヘアースタイルは素敵過ぎる。古来の日本では男性器や女性器を神社に祀り、子宝にご利益があるとした風潮があり、今なお全国中に性器を模ったご神体が祀られてたりするんだけど、彼がいるだけでそんなの必要ないからな。毎日彼を見るだけで子宝に恵まれる。ご利益あり、ファッショナブルでアーバンな雰囲気のヘアースタイル、そのうちメンズノンノとかで特集されるんじゃねえの? で、最後になりましたが、B子さん。彼女はなんだかんだ言っても美人ですからね。少しばかり体格が良ろしく、ムキムキしてるもんだから「マッスル事務員」とか呼ぶ心無い輩がいるけど、そういうのって良くないと思う。彼女の筋肉は肉体美のレベルだし、顔とか美人ですからね。そのうちミスユニバース日本代表とかになるんじゃねえ?まあ、類人猿の世界での話しだけどな。 で、彼女はこの間、髪を短く切ってたんですよね。前は明らかに失敗パーマって言わざるを得ない状態で、そのパーマが取れてきてたから僕らも胸を撫で下ろしていたんですけど、今回は短めにして更にパーマをあててきやがりましたからね。 それがもう、似合いすぎるほどに似合いすぎる。短めで少しワイルド風パーマっていうの?なんかアバンギャルドな雰囲気でさ、とにかく似合ってるのよ、これが。うんうん、河原で晒し者にされてる生首みたいでさ、散切り頭になった武士みたいなのよ、これが。文明開化の音が聞こえるかと思ったわ。とにかくステキング。 こんな風に素敵な上司、同僚、事務員さんに囲まれ、とてもやりがいのある仕事に従事できる我が職場です。ですから、ネタにすることなんてありませんし、悪口とか書くなんてめっそうもありません。こんなナイスガイたちの悪口書いたらバチがあたるわ。 そんなこんなで、素敵な我が職場、是非とも皆さんも働いてみたらいいんじゃないかと思います。(2/18で晴れて今の職場を辞めるのでヤケクソ) さてさて、2月下旬 Numeriキャラバン2004-全国縦断オフ-において全国約60都市で手売りをしてしてしまくる自費製作本「ぬめり」ですが、やっとこさなんとかなりそうな気配がしてきました。ホント、Numeriキャラバンの開始までに間に合わなかったらどうしようかと思ったぜ。
あまりに印刷代が足りないため、泣く泣くページ数を減らし、さらには1000部作るつもりだったのですが、資金難から700部しか作れないことになりました。 ちなみに、気になる内容は、思い出物の過去ログを中心に35本取り揃えております。
まあ、別に1000円も出して買う本じゃねえんですけど、何かの記念や魔除けなどに買っていただけると、僕のキャラバンでの旅程が随分と楽になります。 僕は売れるとは思っちゃいないのですが、何人かの方に「絶対に売り切れるから、なんとかして。売り切れだけは勘弁な」などと言われています。700部製作でも、僕が思いつめて首を吊るくらい売れ残ると思うのですが、それでもやはり売り切れは避けたいもの。 ということで、100部限定で先行予約を受け付けたいと思います。予約時の氏名、どの都市に買いに来てくれるのかを明記して応募していただければ、確実にその分は確保しておきますので売り切れの心配はございません。手に入れれるかどうか不安な方はこの機会にぜひご予約してください。 ちなみに、先行予約に関するいくつかの注意事項を、 1.購入は何冊でも可能ですが、先行予約はお一人様一冊でお願いします。 2.予約された方は、なるべくちゃんと買いに来てやって下さい。 3.売り切れを予防する目的の先行予約です、売り切れが懸念される大阪以降の開催地の方に限らせていただきます。(大阪は含みません) 4.先行予約は2/4のお昼12時から開始とさせていただきます。予定数に達し次第終了させていただきます。 そんなこんなで、先行予約開始まで今しばらくお待ちください。ちなみに予約対象となる地域は、キャラバン日程後半になる地域の方のみです。 ぬめり先行予約受付フォーム メールを送信できた方は全て予約を承っております。ありがとうございました。 職業病というか、職業ならではの性というか、そういうのってちょっとカッコイイと思ってしまう。 例えば一流の料理人があるレストランに行ったとする。そこで出された前菜を口にするのだが、何かが違う。 「キミ、ちょっとシェフを呼んでくれたまえ」 ペーペーのボーイにシェフを呼ぶように言い、やってきたシェフに言う。 「この味付けは間違ってるんじゃないか」 平謝りのシェフ。相手が一流の料理人とあっては、自分の味付けの間違いを認めざるを得ない。同業者にしか分からない何かというのは確実にあるし、それが分かる職業ならではの特性ってのはカッコイイと思う。 ゲーム製作会社で働く人はゲームをプレイしながら純粋に楽しむでなく、ゲームの作りなんかの部分に気が行くはずだし、食品や洗剤なんかの成分表示を見て化学者は何かを感じるはずだし、銀行員は居酒屋で割り勘する時も札を数えるのが早い。 とにかく、そういった職業ならではの専門の顔ってのは素晴らしいと思う。日常のプライベート中でふと見せる専門職の顔、それ自体がなんともプロフェッショナルだし、職人のようで何ともカッコイイ。 ウチのキチガイ親父は、アレでもいちおう会社社長で、零細ながら水道工事業を営んでいる。彼は水道だとか水回り関連の事なら誰にも負けないという自負があるらしく、いつでもどこでも、水道だとかトイレを見る度にプロフェッショナルな顔になる。 そんな彼が、広島で独り暮らしを営む僕のアパートにやって来たときのこと。彼は息子の部屋に来ていの一番にウンコしにトイレに行ったのだけど、そこで紙が無いだとか、貴様はウンコをして尻を拭かないのかだとか大騒ぎ。ホント、早く帰ってくれよ、などと思ったものだけど、トイレの水周り関連を見た時の彼の顔は違ったね。 「こりゃ、まずいな」 そう言って、おもむろにタンクを開けたりなんかしてトイレの水周りをチェックしてましたからね。僕の家のトイレは、用を足して水を流すと水が止まらなくなるっていう症状に悩まされていたんですけど、彼はズバリとそれを言い当てたからね。 「よっしゃ、これはXXXが老朽化してダメになってるんだな、直したるわ」 そういって便所で四つんばいになって作業する親父は間違いなくプロフェッショナルの顔だった。水道屋の顔になってた。 息子の部屋にやってきてイキナリ便所で作業を始める親父。まあ、何箇所かは確実に何かを間違えているのだけど、普段のオッペケペーな親父とは違い、そのプロフェッショナルな顔がなんともかっこよかった。 「おい、モンキースパナもってこい!」 とか、一般的な独り暮らしの青年の部屋にモンキースパナなんてあるわけないのに、あって当然みたいな口ぶりで要求されたりもしました。あるわけねーつーの。要求された時はどうしようかと思ったけど、その口ぶりすらプロっぽくてかっこよかった。(ちなみに、ホームセンターまで買いに行きました) 思うに、そういった職業ならではのこだわりというか、プロフェッショナルな一面というか、そういうのって自分の職業に対するプロ意識の表れだと思うんです。言い換えると、自分は絶対に専門分野では負けないっていう自信の表れ。それって素敵なことじゃないですか。 世の中には色々な職業があります。その職業に従事する人間全部が何らかのプロフェッショナルで、そういった自信を垣間見せることがある。それってば凄く誇らしいことだと思うし、働く人間として何より理想的なことだと思います。うん、何度も言うようでしつこいけど、やっぱ日常で垣間見せるプロの顔ってカッコイイ。 そんな風にプロの顔に憧れる僕ではありますが、やはり仕事の面ではペーペーもいいとこ。まだまだ日常の中でプロの顔を垣間見せる域には至っておりません。それだけに、ある職業を極めたプロの顔ってやつに人一倍憧れたりするんです。 ですから、例えばアルバイトなんかで手に入れたスキルや、聞きかじった薀蓄、そういうのを使って日常の風景の中で分かった風な顔をする、ある種の似非プロフェッショナルな顔ってヤツを見せることがあるんです。プロの顔には遠く及ばないから、似非プロの顔を見せる、そういうのがあるんですよね。 途方もなくバイオレンスなパチンコでバイトをしていた時、店長なんかスキンヘッドで間違いなく人を2,3人は殺してそうな風貌をしてらっしゃって、なんとも恐ろしいバイトでしたが、その時にパチンコ台の釘打ちを教えてもらっていました。 その時の経験を活かしてか、僕は未だにパチンコ屋に行くと分かった風な顔で釘を見たりします。「あーあ、こりゃ寄りがマイナス設定やな」とか分かりもし無いくせに分かる風に、したり顔で似非プロの顔をしたりするんです。 他にも、某百貨店でアルバイトをしていた時などは、朝から晩まで1日数百個のお中元を梱包していましたから、ラッピングだとか包装だとか、そういうのに得も言えぬ自信があります。ですから、未だにプレゼントなどで物を貰うとラッピングが気になるし、「あーあ、ちょっと締め付けが甘いな、最初にきつく締めてから包装しないと・・・」などと、分かりもしないくせに似非プロの顔になります。 バイトでチョロッと経験しただけなのに、まるで二十数年経験したかのような分かった顔をし、似非プロフェッショナルな顔を見せる。きっと、そうすることで漠然と憧れるプロフェッショナルな顔への思いを満たし、独りで悦に入ってるんだと思います。 でもまあ、そういうのってあまり害が無いじゃないですか。自分で勝手に似非プロの顔になり、分かった風なセリフを吐きやがる。確かに周りの人間や、偉そうに薀蓄語られる人間はたまったもんじゃないですが、それでもまあ、似非プロな振る舞いってそこまで迷惑って訳じゃないじゃないですか。 でもね、時にはその似非プロな立ち居振る舞いが途方も無い事態を引き起こすことがあるんですよね。 僕は学生時代に、とある大学生協でアルバイトをしていました。これがまた一風変わったアルバイトで、ちょうど今ぐらいの時期から春にかけてしか成立しないアルバイトでした。 大学に合格し、春から独り暮らしを始める新入生を対象に「独り暮らし応援セット」なるものを大学生協が売り出していました。まあ、テレビやシングル冷蔵庫、洗濯機やラックなんかがセットになった家電品&家具のセット販売みたいなヤツです。 で、それを購入していただいた新入生の引越しに合わせ、実際に商品をお届けし、搬入、設置、セッティングなどをしたりするバイトをしていました。 これは家まで運ぶだけでなく、実際に中に入ってセッティングまでするのが仕事ですから、当然ながら見知らぬ新大学生の部屋に上がりこんで作業をするわけですから、当然ながら多数の刺激的な出来事がありました。 明らかに横柄な態度で家具設置を指示するジャリガキなんかもいましたし、独り暮らしをこれから始めるっていうのに独り立ちできてなくて、家具配置の指示すらお母さんに指示されないとできないマザコンな男もいました。 純朴そうで、清純そうなネオ女子大生(しかも数日前まで女子高生!)の部屋にベッドが設置される様を見ては、 「はぁはぁ、今はこんな純朴そうな女の子なのに、独り暮らしの開放感で数ヶ月もすれば彼女はセクシャルに変貌、男を部屋に連れ込んではこのベッドの上で変な棒出したり入れたり、出したり入れたり、たまに舐めたり玉を舐めたり、ハァハァ」 などと股間が空気入れすぎたタイヤみたいにパンパンになるほど興奮したりもしました。 そんな魅惑的な家具設置のバイトで僕が手に入れたスキルは、「本棚の設置」でした。普通に本棚を置くスキルをさることながら、地震などで本棚が倒れないように耐震用の止め具を付けたりするのも得意になってました。 で、その時の経験を活かし、未だに図書館などに行ったら本棚の設置が気になるし、人の家にいくとついついそこをチェックしちゃうんですよね。「これは本棚の場所が悪い、ナンセンスだ」とか「これじゃあ地震がきたら一発で倒れるぜ」とか、口には出さないですけど人の部屋に行ったりしたら、そういう部分を似非プロの顔で入念にチェックしてるんですよね。それで独りで悦に入っている、そんな感じなんです。 それだけなら、本棚見て独りでブツブツ言ったり、ニタニタしたりする気味が悪い青年、もしくは変質者にダブルリーチの青年で済み、さしたる実害も無いのですが、どうにもこうにも放っておけない事態ってのがあるんですよね。 ホラ、最近増えつつあるマンガ喫茶ってあるじゃないですか。しかもインターネットとかプレステができるんです、とか言って、妙に個室ブースに仕切って、まるでオナニーしてくださいと言わんばかりのマンガ喫茶があるじゃないですか。 ああいう店に行ったらもう最悪ね。ああいう個室に主体を置いたマンガ喫茶ってのは、得てして本棚のスペースが少ないのですよね。で、本棚は壁際に追いやられちゃって、壁に沿って3メートルくらいの高さの本棚が、バベルの塔みたいになってそびえ立ってるのですよね。ホント、壁一面が本棚みたいな感じ。 似非本棚プロの僕としましても、そんな迫力ある本棚群を見て感動し、いやはや、これは専門家の僕が見てもすごい本棚ですよ、などとマンガを読むことすら忘れて本棚に魅入ったりするのですが、ここで問題がひとつ。 いやね、固定が甘い本棚が目立つんですよ。確かに3メートルくらい、それこそ天井に届きそうな勢いでそびえ立つ本棚です、中にはビッシリとマンガが納まっていますから重量も相当なもの、ちょっとやそっとじゃビクともしません。おまけに壁一面にはめ込むように設置されてますから、置いてるだけで頑丈に固定されているようなもの、ちょっとやそっとじゃ倒れそうにない、固定もそんなに必要なさそうな感じがするんですよね。 でも、端っこの部分は話が別、例えば、トイレとかの入り口部分で壁を埋めている本棚が切れるところなんか、本棚の固定が甘くなりがちですからどうしても気になるんですよね。 こんなデカい本棚なのに、こんな甘い固定でいいのだろうか。地震でも来て倒れたら・・・とんでもない大惨事に・・・。なんて、トイレに行くたびに本棚が目に入り、気になって気になって仕方ない。もう、許されるなら器具を持ってきて固定作業とか始めたい気分になるもの。もう、物凄いプロフェッショナルな顔になって、バイト時代を思い出して熱き血潮をたぎらせていたりするもの。 で、先日行ったとあるマンガ喫茶でのお話。 このマンガ喫茶は僕が見てきた店舗の中でも特に本棚の固定が甘く、大地震などが来たら間違いなく二桁の死者を出しそうな感じで、非常に危険極まりない所でした。ホント、店全体の本棚の固定が甘かったものな。 でまあ、プロの顔して見て周るんですけど、やっぱりトイレ脇の本棚が切れる部分、その一番端に当たる部分の本棚の固定がとにかくぬるい。他の本棚は左右の別の本棚に挟まれてるから、かろうじて安定しているのだけど、この端っこの部分がとにかくグラグラ。 「あぶねーな、これが倒れたらどうするんだ」 なんて訝しげな顔をしながらもプロの顔になってプロ意識丸出し。こんな危険な本棚でいいと思ってるのか、とプロとして怒りながら本棚に手をかけ、ユサユサと揺さぶったその瞬間でした。 ドドドドドドドドドドドド! いやな、ちょっと揺さぶっただけなのに有り得ない角度に本棚が傾いてな、数百冊はあろうかという本棚のマンガが全部落ちてくるのよ。どんだけ固定が甘いねん。もう綺麗サッパリ、見るも無残に山のようなマンガたちが床に叩きつけられていたからな。本が落ちるバサバサという音じゃなくて、雪崩みたいな音がしてたからな。 もう、その音を聞きつけて他の客は飛んでくるわ、週末はファミリーベーシックでプログラミングやってそうなオタクな店員は飛んでくるわ、肉体を駆使して男を手玉にとってそうなセクシャルな女性店員は飛んでくるわ、で大騒ぎ。ホント、死ぬほど恥ずかしかった。 「すいません、すいません、戻しますんで」 「いえいえ、大丈夫ですよ。怪我はありませんか?」 半泣きになりながら、床に叩きつけられたマンガを手に取り本棚に戻す僕。そして明らかに「このボケが、仕事増やすなや、あーあ、てめえ並べ方がメチャクチャじゃねえか」という顔をしながらも笑顔を絶やさない店員さん達。ホント、全部戻すのに30分くらいかかったからな。泣きそうになったわ。 結局、アルバイトなどでちょっとかじった程度で妙なプロ意識を発揮する似非プロ意識ってのは、殆どの場合は害は無いけど、時には途方も無い事態に発展するということです。妙なプロ意識さえ出さなきゃ本棚に触れることも倒すこともなかったのですから。 何事も、真のプロフェッショナルには叶わない、下手な似非プロ意識を出して悦に入っていても、ロクなことはねえよ。ってことをシミジミと感じたのでした。 ちなみに、倒れた本棚、便所の脇というマイノリティな場所のためか、成年コミック、18禁コミックを専門的に収納している本棚でした。まあ、いわゆるエロマンガの単行本が鬼のように収録されてた。 「こ、この作家の作品がこんな場所でおがめるとは」 「あー、これ、ドルフィンに載ってたヤツだ」 「お、コイツは新人作家か、なかなか見所あるじゃないか」 などと、本棚に戻すために手に取るエロマンガ全てを批評しだす僕。顔面に精子をぶっかけられているロリータな女の子のイラストや、ソレは明らかにバランスがおかしいだろうと言いたくなるような爆乳をした女の子のイラスト見ながら真剣な表情になってました。 その顔は似非プロなんかじゃなく、間違いなく真のプロフェッショナルの顔だった。そう、この時の僕は間違いなくエロマンガのプロフェッショナルだった。 その横で一生懸命に床に落ちたエロマンガを本棚に戻していた店員さんは、 「テメーうぜえよ、早く戻せよ。こっちゃ忙しいんだからよ」 と明らかに迷惑そうな顔をしていました。 似非のプロフェッショナルは人に迷惑をかけるしウザイけど、本当のプロフェッショナルも良く考えたらウザイな。ってお話ですな。 そりゃそうだ、レストランなんかで一流料理人が「シェフを呼んでくれたまえ」なんて言い出したら、そりゃ確かにウザいわ。
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