Numeri

ipato@mcn.ne.jp


 2004-1月

1/30 半落ち

1/27 

1/26 余計なお世話

1/24 最狂親父列伝〜寄付編〜

1/23 64MBの絶望

1/21 マジカルナンバー7

1/20 Numeriキャラバン2004

1/19 温泉に行こう

1/16 片言の肩こり

1/15 サラ金業者と対決する

1/13 13番目の客

1/11 矛盾の喫煙所

1/10 Numeriカルトクイズ2

1/9 テレビデオ

1/8-4 全然関係ないけど

1/8-3 15分トライアル日記2

1/8-2 15分トライアル日記

1/8 早朝ランニング

1/6 決戦はクリスマス−忘年会編−

1/3 あけましておめでとう


2003

12月の日記はこちら

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2002

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2001

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過去の出来事

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1/31 ぬめぱと変態レィディオ-特別編-

放送開始 1/30 PM 23:00-

終了しました。

今日は特別編、patoじゃない人が変態レィディオやりますよー。

○募集テーマ
・初めてオッパイを触ったときの思い出
・patoさん恋愛相談室
・ウチの母ちゃんに色気を感じた瞬間

投稿は左側にあるNumeri-FORMからどうぞ!


1/30 半落ち

映画「半落ち」を観てきました。

30万部を越えるベストセラー、「このミステリーがすごい!2003年版」「傑作ミステリーベスト10」の両方で1位を獲得した横山秀夫の原作「半落ち」の待望の映画化。まあ、ぶっちゃけ、原作はビタイチ読んでませんが行ってきました。

とにかく泣ける。感動と衝撃のミステリー。とにかく考えさせられる作品。ラストシーンなんて涙無しでは見れない。全米が泣いた。などと前評判が物凄かったですから、映画評論家としての顔を持つ僕としても行ってきました。

ネタバレしないように注意してザラッとストーリーを説明すると、アルツハイマーで苦しむ妻を警察官の夫が殺して、出頭してくると言う話。妻は、「自分が壊れないうちに私を殺して」なんて懇願し、それを受けて夫が殺すという、いわゆる嘱託殺人なんですよね。

でまあ、「私が妻を殺しました」とかいって出頭してきて自供するのだけど、妻を殺害してから出頭してくるまでの2日間、何をやっていたのかという部分だけは自供しない。他の犯行に関わる部分は素直に自供するのに、空白の2日間だけは頑として言わない。

全面的に容疑を認めているのに、犯行後2日間の空白については口を割らない「半落ち」の状態。現職警察官の嘱託殺人ということで県警幹部はなんとしても「完落ち」にもっていきたいのだが、それでも絶対に口を割らない。

一体彼は誰を守ろうとしているのか、空白の2日間に何があったのか。そしてその先にある「真実」には感動と涙が待っている。

なんてなもんでしょうか、ザラッとストーリーを紹介すると。とにかくまあ、この映画では家族の介護問題ですとか、「人が人でなくなる時」ですとか、「誰のために生きているのか」なんて小難しいテーマがこれでもか!と言わんばかりにエッセンスのように散りばめられています。

しかしながら、アホの僕にはそんな小難しいこと良く分かりませんし、何より考えをまとめて文章にするってのが出来そうにありません。それぐらい答えの見えない難しい問題を突きつけられていると感じました。

でまあ、小難しいことを抜きにしてバカなりに思ったことを書いてみると、タイトルでもある「半落ち」という部分、これが思いの他重大なんだなと思ったわけなんです。

僕のようなヌケ作はですね、「いいじゃん、半落ちでも。犯行を認めてるんだしさ」などと思うわけなのです。事件後の2日間のことなんて喋らなくても起訴はできるし、たぶん判決まで出せるし。でも、みんな必死になって半落ちから完落ちに持っていこうとするのです。

その辺は、現職警察官の犯行ということで警察のメンツだとか、弁護士の思惑だとか色々と絡み合ってくるのですが、なんというか、ちょっと極度にごだわりすぎな気がしました。まあ、何事も「半落ち」の中途半端な状態より「完落ち」のパーフェクトな状態がいいってことでしょうかね。

でまあ、この映画、「とにかく泣ける」って職場にやってくる保険勧誘のオバチャンが言ってましたし、最近泣いてねえから行って来るかというフィーリングで行ってみたのですよね。

もう公開開始からある程度の時間が経過したというのに、映画館は満員御礼、とにかく溢れんばかりの人が観に来ていました。「アルツハイマー」「介護問題」「夫婦愛」その辺の主題がある映画ですから、心なしか熟年のカップルが多かったように思います。いや、明らかに多かった。7割くらいが熟年だった。

でまあ、観客が沢山いるってことで映画館も大混雑、映画館の店員さんもてんやわんやで人の整理にあたっていました。

「おお、大ヒットじゃないか。すげえなあ」

などと思いながら劇場の前に行くと、そこには世紀末覇者みたいな屈強な店員さんが仁王立ちしていました。なんというか、観に来ている老夫婦を易々とひねり潰せそうな店員さんが劇場の前に立ってました。明らかに恐ろしい。

そんなこんなで指定された席に座ると、やはり館内は老夫婦の群れで満員御礼の大盛況。心なしか後ろのほうの席に座った僕の隣にも見事に老夫婦が、しかもオバハンの方が座りました。

そのオバハンは何やらダンナと仲睦まじそうな感じだったのですが、そこまでやらんでもいいだろう、とツッコミたくなるような厚化粧。なんというか、顔の原型を留めておらず、バンッと色画用紙を顔面に当てたらそのまま顔型が取れそうな勢いでした。まあ、旦那さんとお出かけで映画鑑賞、ってことでオバハンも張り切っちゃったんでしょうね。

でまあ、劇場内の照明も落ち、映画が始まったわけなんです。随所に泣けそうな場面とか、ホロリとか来る場面があり、クライマックスシーンなんかグンッとくるものがあって、僕も危うく泣きそうになったのですが、そこは氷の魂を誇る僕ですので、涙を流さずにグッと堪えました。

けれどもまあ、やはり泣ける映画ってのは間違いないようで、上映中もあちこちですすり泣く声やら、鼻水をジョルジョルと吸う音などが聞こえてました。クライマックスシーンなんてあちらこちらで聞こえてたもの。

そんなこんなでこの映画、たぶん一般的には泣ける映画だと思うし、考えさせられる映画であり、僕としてもそこまでの駄作とは思えず、まあ観てよかったと思えたのですが、問題は隣に座ったオバハン、これが最悪だった。

僕が映画を観に行くと、隣に途方もない人物が座る確率が高いのですけど、もうこのオバハンは明らかに凄かったからね。

マヤ文明の生き残りみたいな厚化粧な顔しやがってからに、旦那に少し甘えたりなんかしてな、そこまでは見逃せるんだけど、問題は上映中。上映中のオバハンがものすごかった。

劇場が暗くなるじゃないですか、それでもって予告編とか始まって、それでもって本編が始まるじゃないですか。本編は主人公が警察に出頭してくるシーンから始まるんですよね。うなだれた主人公が警察署の待合椅子みたいなところに座っているんですよ。

上映開始からこの時点で5分も経っていないというのに、隣からは

「シクシク・・・」

はやっ!明らかにはやっ!

なんかね、隣のオバハン、明らかに泣けるシーンではないのに、まだ始まってから5分も経ってないのに、もう泣いてるんですわ。いやいや、泣けるシーンなんてどこにもないじゃない。ちょっとオバハン、アンタ何があったんだい。飲んでたコーラ噴出しそうになったわ。

それでまあ、上映開始5分で泣いていたオバハンですから、泣けると評判のこの映画をマトモに観れるはずもなく、至るシーンでシクシクと泣いていました。もうなんというか、映画観に来たんだか泣きに来たんだか分からない状態。

「おいおい、このシーンのどこで泣けるんだ」

などと僕は映画を観ながら隣のオバハンが気になって気になって仕方なく、あまり集中できませんでした。

で、クライマックスシーンがものすごくて、オバハンは我慢の限界で悲しくなったらしく、シクシクというよりはオロローンという感じで泣いてました。あれはもう、「泣く」というよりは「鳴く」だったね。

なんというかさ、例えば友人と一緒にある共通の事柄について怒る時ってあるじゃないですか。「アイツだけは許せない!」とか、怒りを顕にして怒る時ってあるじゃないですか。

そこで、友人と一緒に「クソー!」って怒れればいいんですけど、例えば友人の方が、人智を超えたレベルで怒り狂っちゃって、「ムキョー!」とかキチガイみたいに大暴れしてたら、自分としては引くじゃないですか。同じ怒りという感情を共有するはずなのに、一方があまりにもレベルを超えて感情を剥き出しにしていたらひくじゃないですか。

それと同じなんですよね。僕としても感動したり、悲しいと感じたりして泣きたいのですけど、隣のオバハンがあまりにも凄いもんだから引いてしまう。そんな状態でした。これではいくらなんでも泣くに泣けない。というか、別の意味で泣きそうだった。

上映が終わり、またもやマトモに映画を観れなかった僕、なんだかなあと思いながらエンディングロールを観ていました。森山ナントカの歌を聴きながら。そして、エンディングも完全に終わり、劇場内の照明が灯ったのですが、そこには空白の2時間を埋める途方もない「真実」が。

いやな、二時間ずっと狂ったかのように泣き続けていた隣のオバハンな、泣きすぎたのか化粧が落ちてエライことになってた。もう中途半端に化粧が剥げ落ちてるもんだからベロンベロンでさ、明らかに醜いというか夜は墓場で運動会というか、とにかく途方もない状態になってた。ちょっと食欲が失せたもんな。

結局さ、中途半端に化粧が落ちる「半落ち」状態だから気持ち悪いのであってさ、それならば全部落ちてスッピン状態になる「完落ち」の状態のほうがまだマシかな、などと思ったのです。オバハンの完落ちスッピンもそれはそれで怖いものがあるけど。

とにかく、犯行もオバハンの化粧も、半落ちよりは完落ちの方がいいな、などと妙に納得した僕がいましたとさ。おしまい。

だい、大丈夫かな。今日の日記のオチは半落ちじゃないよね?ね?


1/27 

数日間だけ、数日間だけ日記更新を休みます。

サイトバレの後処理が大変だから。

まさか上司にまでバレるとはなあ。もう何も怖いものなんてないや。


1/26 余計なお世話

「patoさん!Numeriが消えちゃってるよ!」

「あのー、Numeriが見れないんですけど・・・」

数多くのお問い合わせありがとうございました。どうも1/26の0時前後にplala自体が軽々と落ちていたため、一時的にNumeriを閲覧できない状態になっていたようです。大変ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。

しかしあれですね、ここ数日の日記で、「もしかしたら職場でサイトバレしたかもしれない」だとか「職場バレしてたらNumeriを丸ごと消去する」とか「下手したら法廷に立つことになるかもしれない(同僚からの告訴によって)」などと豪語していたこの時期ですから、あまりにタイミング良くサーバーが落ちることで妙な生々しさを演出してしまいました。

とにかくまあ、いきなり消去してトンズラってことだけはないと思いますので、よくわかりませんが安心してやってください。そんなこんなで、今日の日記いってみましょう。

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親切ってのは大切なもんだと思う。

人に優しくするってのは勿論大切なことだし、失くしてはならない欠けがえのないものだと思う。ちょっとした優しさって困ってる時ほどありがたいし、自分がちょっと優しさを出した時なんて、自分だけじゃなくて周りの人間まで暖かくなる。そんな優しさってやっぱ大切なものだと思うよ。

そういったほのかな優しさってのが親切になって表れるわけで、なんというか、そういうのって素敵だと思うんです。美女がチョロッとハンケチーフを落としたりなんかして、「落としましたよ」って紳士的に渡す、別にこれをキッカケに美女をゲットとかそういう下心なしで、ただただ親切心で渡す、そういう見返りを期待しない素の親切って大切だと思うんです。大切にしたいですよね。

先日のことでした、大阪の街で地下鉄に、確か御堂筋線に乗っていた時のことです。

僕はスポーツ新聞片手に車両に乗り込み、壁にもたれかかってエロいページを熟読していたのですが、ある駅でとんでもないヨボヨボの老夫婦が乗り込んできました。

冥界への超特急にリーチかかったような老夫婦が、それこそ今にでも死ぬんじゃないかって面持ちでヨロヨロと乗り込み、2人して車両のドアのところに寄りかかるように立っていたのです。

見ると、その横の三人がけの椅子には、妙齢の女性と年端も行かない子供が座っていました。1つだけ座席が空いていることになり、老夫婦のどちらかがそこに座れば幾分と楽になるのでしょうが、老夫婦は2人で寄り添っていたかったのか、椅子に座ろうとはしませんでした。

で、それを見かねた妙齢のお母さん、おもむろに椅子を立ち上がると

「どうぞ、座ってください」

と老夫婦に促したのです。自分が席を立つことにより、3人がけの椅子に空席を二つ作り、老夫婦を座らせようとしたのです。お母さん自身も結構な荷物を手に持っており、できれば座っていたかったのでしょうが、それでも老夫婦に席を譲ったのです。

「ありがとうございます」

そう言って空いた席に老夫婦が座ろうとしたのですが、そこで座っていた子供までもが席を立ったのです。

「僕大丈夫だよ、立ってても疲れないもん」

そうお母さんに言いながら席を立つ子供。別にもう席は二つ空いているので彼が席を譲る意味は無いのですが、彼的にもお母さんのように親切をしたかったのでしょうね。なんだか、その彼の無邪気さが妙にかわいかった。

その光景を見ていた周りの乗客も、妙にホノボノとした温かい雰囲気なり、皆が少しばかり優しい気持ちになったのです。僕は僕で、そんな子供のピュアな親切に触れ、スポーツ新聞のエロいページの「肉弾女教師、性のレッスンABC」といった項目を真剣に熟読していた自分を心底穢れた存在だと思ったのでした。

このように、優しさからくる些細な親切とは大切です。本当に困っている人も救われるし、何より周りの人間までもが優しい気持ちになれる。生き辛い、苦しいことばかり、そう揶揄される現代にこそ必要なことだと思います。

しかしながら、世の中にはあまり嬉しくない「優しさ」だとか「親切」もあります。いや、ホントにその気持ちはありがたいのだけど、なんていうかその、そういうのって困るじゃん?と思うようなことが多々あるのです。世間一般ではこういった好まざる親切を「余計なお世話」と言ったりするのですが、これがまた相手に悪気がないだけになんとも性質が悪い。

以前にもお話したことあるのですが、僕が無性に気に入っている歴史的に抜けるエロビデオがあって、あまりにも名作なもんだから、もはやサルみたいな勢いで借りては返却し借りては返却し、そのビデオ自体を買ったほうが早いんじゃないの?って勢いでレンタルを繰り返していたエロビデオがあったのですよね。

で、ある日のこと、またもや目ぼしいエロビデオがなかったのでそのエロビデオを借りたのですけど、レジで僕のレンタル記録を見た店員が言うんですよね。

「あの、この作品は以前に借りられてますが・・・よろしいのでしょうか?」

確かにね、たまに観たのを忘れて何度も借りちゃうビデオとかありますよ。観てるうちに「なんかコレ、観た気がする・・・」とか言っちゃって後悔することだってありますよ。それを指摘してくれて、僕が損しないように配慮してくれているビデオ屋店員は確かに親切なんですけど、明らかに恥ずかしいじゃないですか。

こっちゃね、何度も借りているエロビデオだってのは百も承知してるんですよ。フェラシーンが異様にエロくてな、すっげえ抜けるんだよ。何度でも借りたいんだよ。わかってんだよ、何度も借りてるってのは。そんなのな、指摘されなくても分かってるんだよ。あーあ、ギャルな客とかすげえ勢いで俺のこと見てるじゃんかよー、恥ずかしい。

なんてことがあったのです。僕も僕で追い込まれた挙句、「いいんです、分かってます。これが抜けるんですから」みたいなことを開き直って言うしかなかったのです。店員さんも親切心で言ってるわけですからキレるわけにもいかず、なんとも悶々としたのを今でも覚えています。

結局ですね、こういったメンタル面に関する事象においてですはね、触れないことも一つの優しさ、親切なんですよ。あ、この人前にもこのビデオ借りてるな、指摘してあげたいけどビデオはエロだしな、ここは指摘してあげないのが優しさだろうな、誰だってこんなこと指摘されたら恥ずかしいもの。こんな無関心さこそが優しさになるってことも確かに存在するのですよね。無関心や無視ってのはとかく不親切なことに思われがちですけど、間違いなく優しさゆえの無関心ってのも存在するんです。

他にもこんな事例もございます。数日前のことでした。

その日は、エロ本を買うべく大車輪の勢いでコンビニへと向かいました。やはり僕かて健全な27歳の男性ですから、エロ本とかエロいことには大変興味があります。それこそ最高級に吟味してですね、この一冊!と言えるようなエロ本を買うためにコンビニに行ったのです。

雑誌コーナーでは、変なオタクのお兄ちゃんがジャンプを立ち読みしていました。また、明らかに駅弁ファックとかを毎夜やっていそうなカップルが仲睦まじく立ち読みをしておりました。

そんなクズどもを押しのけ、僕は僕でエロ本コーナーの前に仁王立ち。どのエロ本を買うべきか真剣に吟味を始めたのでした。僕は写真系のエロ本よりもマンガ系のエロ本派ですので、適当にマンガエロ本が集中している辺りの本を手に取ります。

まず表紙を見て萌えるかどうか判定し、パラパラと内容を見て作家陣を確認します。ここで大好きな作家のマンガが掲載されていれば即買いとなるのですが、あいにくこの日はそのような本は見当たりませんでした。

で、さまざまな角度から吟味した結果、その日は「本当に会ったHな話」とかいう、最近特にマンガエロ本界で勢力を伸ばしているエロい体験談の投稿や風俗体験談をマンガに起こしたものを購入することに決めたのです。

しかしながら、ここで問題がひとつ、この僕が購入を決めた「本当にあったHな話」という雑誌ですが、どう見ても在庫が二冊程度しかないのです。売れちゃったのか最初から入荷してなかった知りませんけど、とにかく2冊しかなかったのです。

しかもその二冊、どちらとも表紙が破れてるんです。一冊の方は、誰かが陳列棚に戻す際に失敗したのか、棚の枠に引っかかったのか、表紙下部がベリベリに、20センチぐらいに渡って破れてるんですわ。で、もう一冊のほうは明らかに表紙の留めが甘かったらしく、表紙と裏表紙がセットでベコッと取れかけてるの。まさに首の皮一枚繋がってる状態。

できれば表紙が破れているような本って買いたくないじゃないですか。自分の好きな小説とか、大好きなマンガの単行本とか、やっぱ金を出して買うものだから破れてるのは避けたい、そう思うのが人情じゃないですか。

でもね、これはエロ本なんですよ、見るからにエロ本なんですよ。単行本なんかは「単行本を持ってる!」っていうコレクション性も大切ですから、表紙が破れてるのとか避けたいのですけど、ぶっちゃけエロ本なら表紙なんてどうでもいいんですよね。マジで、下手したら表紙がなくてもいいくらい。

それでまあ、他に目ぼしいエロ本もないですし、このエロ本なら抜けるだろうって核心もありましたから、表紙下部がベリベリに破れているのを手にとってレジへと行ったのですよね。そしたらアンタ、親切なセブンイレブンの店員さんがさ

「あ、これ破れてるますね。お取替えしましょうか?」

とか言うんですよ。精一杯の親切心で言うんですよ。僕はもう、エロ本を手にそんなセリフを吐かれてるだけで恥ずかしくて死にそうですから、「いいんです、エロ本なんで破れてろうが関係ない、だって抜ければいいんだもん」とは言えず。

「あ、そうなんですか?じゃあ取替えお願いします」

とか言うてました。あたかも今まさに破れに気がついたような素振りで言ってました。憎い、自分の弱さが憎い。取替えって言っても棚にあるのはあと一冊だけ、しかもそれすらも表紙が取れかかっているということが分かっているのに、それでも言ってました。

で、店員さんがエロ本コーナーに行って取り替えようとしてくれたんですけど、何処をどう探しても破れているヤツしかない。もう10分くらいの時間を割いて探してくれたんですけど、全然見つからない。その間も僕は「破れたエロ本の交換を願い出たヤツ」という烙印を押され、レジの前で佇んでいました。

結局、必死で探してくれた店員さんの情熱空しく、

「すいません、在庫のもう一冊のほうも破れてまして・・・もうこれしかないのですよね・・・どうされますか?」

とか、ものすごく申し訳なさそうに訊かれました。さすがに僕も恥ずかしすぎて、「もう買わない」と言って逃げ出そうと思ったのですが、それでは「表紙が破れてるだけでエロ本を買わない」→「コレクション性を重視するエロ本コレクター」と思われる可能性がありますので、

「ははは、じゃあ破れているのでいいですよ。関係ないですもんね、表紙なんて、はははは」

などと照英より無邪気な笑顔で言ってました。

まあ、結局、「表紙が破れていようが関係なくエロ本を買った客、そこまでエロ本が欲しかったのか」という烙印を押されたわけで、ものすごい恥をかいたんですよね。

結局ですね、こういう親切心ってのはアレ何だと思うんですよ。相手は本当に僕のことを思って、優しさと親切を持って言ってくれてわけですから、できれば無下に断りたくないんですよね。だから、もう1個の在庫のほうも破れているって分かっていても、それでも無下に断れない。で、そんな中途半端なもことするから、より一層恥をかいちゃうことになる。なんというか難しいよね、親切って。

親切とは大切なもの、人々を少しだけ優しくし、暖かくしてくれるもの。けれども、「親切からくる迷惑」「余計なお世話」などはけっこう性質が悪いので、その辺のパワーバランスが難しいなぁ、と思うのです。

親切故の無関心、あえて触れてあげないのも親切、そういうのもきっとあるんだと思います。

まあ、何が言いたかといいますと、0時前後にplalaが落ちててNumeriが見れなかったかとか、1/24の日記の「フロッピーを発明したのはドクター中松じゃない」とか、そういった報告やツッコミのメールを頂くのはすごくありがたいのです。そういった親切心から来ているメールはすごくありがたいのですけど、それを職場の同僚に朝一で、しかも口頭で言われるのはちょっと違うんじゃないかなと思うのです。

うん、やっぱサイトバレしてるんじゃねえかコノヤロウ。

やっぱさ、言わない優しさってあると思うんだけどな・・・。


1/24 最狂親父列伝〜寄付編〜

昨日の日記は、もしかしたらこのサイトが職場バレしてるかもしれない、といった内容のものでしたが、僕的には「おら、どうした?見てるんだろ、こいよ、さあこいよ」といったフィーリングで見てるかもしれない同僚に向けての宣戦布告のつもりでした。

で、今日はビクビクしながら出勤したのですけど、同僚どもは拍子抜けするほどそ知らぬ顔でした。なんというか、彼らの人生においてNumeriなんて何ら関係ない、無関係だ、そんなもの知らない、そんな表情をしておりました。僕も僕で精一杯探りをいれようと

「いやー、今日は天気が悪くて、なんかぬめぬめしてるね」

などと話をふってみたのですが、クラスの女の子にシカトされている嫌われ者男子の如く無反応でした。異常に反応されても困るけど、いくらなんでももうちょっと反応があってもいいんじゃないかしら。

でまあ、これらの情報を統合すると、「もしかしたらサイトバレしてないんじゃないか?」といった結論に行き着くわけでして、それにバレていたとしても、「まあいいや、どうせあと一ヶ月で辞めるんだし」という至極建設的な思考が生じるわけでして、とりあえず消去することなく続けてみようと思いました。

というわけで、すっかり安心しきたことですし、いつもどおり張り切って日記いってみましょー。

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最狂親父列伝〜寄付編〜

いつもながら思うのだけど、キチガイにはキチガイが似合うと思う。

「目には目を、歯には歯を」なんて言葉があるけど正にその通り。キチガイにはキチガイしかないって本当に思う。やはりキチガイに対抗するにはキチガイしかないし、キチガイにはキチガイがよく似合う。逆を言えば普通の感覚を持っている人とキチガイとでは合わないし、似合いもしない。そういうことなんじゃないかな。

言うまでもなくウチの親父は狂っていて、彼が織り成す奇行に子供の頃から悩まされ続けていました。やはり一般的な思考を持つ僕とキチガイの親父では合うはずもなく似合うはずもなく、いつもいつも、「何でウチの親父はあんなんなんだろう?」と、普通はチンゲが生えたことで悩むような年代に親父のことで悩んでいました。

つい先日のこと、何か腹が減ったので寿司でも食おうと回転寿司屋へ行ったのですが、店に入ろうとすると僕の携帯電話がけたたましく震えました。

着信中 父

携帯電話の液晶表示は親父からの電話であることを容赦なく示していました。コレを見た瞬間、これから食べる寿司に対する楽しみや、ワクワク感などなど、そういった楽しい感情が全て消え失せました。

ハッキリ言って、親父からの電話ってのはロクなことがありません。極度の泥酔状態に陥った親父相手に3時間ぐらい意味不明の説教をかまされたり、いきなり「チンコが取れた!」などと意味不明のセリフを言われたり。親父からの電話なんてのは、できれば僕の日常にあまり存在して欲しくないのです。

できることならこの着信を徹底的に無視し、意気揚々と寿司を、大好物のイクラなどを食べたいのですが、そういうわけにもいきません。出ないなら出ないで鬼のように着信、それでいて説教が待っていますから、確実に出なくてはならないのです。

唇をギュッと噛み締め、ゴクリと生唾を飲み、意を決して通話ボタンを押しました。

「よー!ワシじゃ、ワシ、あのな、フロッピーって誰が発明したんだっけな?」

開口一番これですからね。電話取った瞬簡にこれですからね。明らかに意味が分からない。いきなり「フロッピーは誰が発明した?」なんてクイズをかまされても困るものがあります。

こんな意味不明の電話は早急にたたっきり、楽しい気分で寿司を食べたいところなのですが、ここでふと思うのです。

もしかして、親父はクイズ・ミリオネアに出てるんじゃないかろうか。

いくら親父が狂っているとはいえ、いきなり「フロッピーを発明云々」というのは常軌を逸脱しています。そこで、なるべく理論的に筋道が通るように解釈してみると、やはり「親父はミリオネアに出場中」という結論に至るのです。

意気揚々とミリオネアに出場した親父、明らかに棒読みで「一千万円取るぞー」なんて拳を突き出している出場者に囲まれ、少しばかり緊張の面持ち。なんとか予選を突破し、もんたの前の席に座ります。目指すは一千万円。しかしながら、ここで大きな大誤算が、

Q1 フロッピーを発明したのは誰?

A.ドクター中松 B. ドクター中野
C. ドクターK   D. ドクタードリトル

1問目から分からない親父。そこで早くもライフラインを使うことを決意し、僕に電話をかけてきたのかもしれません。ということは、僕の様子もどこかから隠し撮りされてるかもしれないし、僕の声もオンエアにのることになる。親父も親父で、もんたに「ファイナルアンサー?」とか凄まれているかもしれない。

こりゃあ、ちゃんと答えなきゃな、と考え、少し男前な声で

「ドクター中松だろ」

とクールに答えておきました。ハッキリ言って、この時の僕の声は声優顔負けの良い声だった。

「あ、そうかそうか、ドクター中松だったな。あのケッタイな靴でピョンピョン飛ぶやつだな、わかったわかった」(プツン)

物凄く早い口調でそう言い残すと、無下にも電話は切れてしまいました。広い広い寿司屋の駐車場、受話器片手に呆然と立ち尽くす僕の姿だけが残されていました。

後から聞いた話なのですが、この時の親父の電話はミリオネアでもなんでもなくて、ただ単に高校時代の友人と酒を飲んでいたら、「誰がフロッピーを発明したか?」という議題になり、意見の分かれた親父と友人が掴み合いの喧嘩になりかけたことが原因だと聞きました。

ドクター中松で殴り合いの喧嘩になりそうなほど一触即発の雰囲気になる親父も親父ですが、それを実の息子に電話で聞くという行為も信じられない。しかも、親父の友人は「ドクター中松」って主張していたのに、親父は「キュリー夫人」って言ってたらしいですからね。フロッピーを発明したのがキュリー夫人て、明らかに狂っている。

このように、キチガイ親父に振り回され、正常な精神構造をしている一般人の僕は困り果ててしまうことが多々あるのです。やはりキチガイにはキチガイしか馴染めない。キチガイと一般人には永遠の隔たりがあるとしか思えないのです。

またまた先日の話です。もう夜とも呼べるような遅い時間帯にアパートでテレビを観賞し、絶え間ないほどゆっくりとしたプライベートな時間を過ごしていた時の出来事です。またもや、その静寂を破るかのように携帯電話がけたたましく震えたのです。

着信中 父

またもや地獄の表示。キチガイからの着信。ここから安らげる僕のプライベートな時間を奪うかのごとき着信表示。恐る恐る出ましたよ。

「よー、ワシだワシ、また聞きたいことがあるんだけどな」

またもやアッケラカンと言う親父、なんか「また聞きたいことがある」とか言うてはります。

「なんだよ、今度はCDを発明した人でも聞きたいのか?」

と言おうとしたその瞬間でした。

ピンポーン!

玄関のチャイムが元気良く鳴り響き、こんな夜分に来客が来訪したことを告げてくれました。

「お、なんか客が来た、ちょっと待ってて」

電話の向こうの親父にそう告げ、携帯電話を置いて玄関へと走りました。

「こんにちは、夜分にすいません。実は我々は○○会という団体なのですが、現在このような催しを計画しているのです。催しを行う際に必要な寄付を募って周っているのですが・・・」

なんか、意味不明な怪しげな団体でした。なんか3人組の青年の集団だったのですが、全員が見事なまでに覇気のない顔をして、何故だか知らないけどメガネを標準装備していました。なんていうか、間違いなく学生時代は「ハカセ」とか「がり勉」とかのニックネームがついていたであろう集団でした。

で、怪しげなパンフレットを見せられ、「○○フェスティバル」と銘打たれた催しが開催間近であると熱弁していました。パンフレットにはすっげえチープな輪投げとかお遊戯とかやってる写真が掲載されていました。

「いや、あの・・・そういう寄付とかはやらないことにしてますので・・・今お金ないですし・・・」

と無下に断ると、青年は覇気がない顔してやがるくせに急に元気になって、

「お願いします!一口5000円ですから!お願いします!」

と、僕のチンポでもしゃぶりかねない勢いで懇願してきました。けれども、いくら僕とはいえ見ず知らずの団体に、しかも生娘ならともかくこのような野暮ったい青年集団に5000円も払うほど裕福ではありませんので

「いやいや、勘弁してください。それに今電話中なんですよ」

と冷たくドアを閉めようとしました。けれども、その青年集団は諦めず

「○○フェスティバルでは楽しいダンスなど、これはハッピーダンスって言うんですけど、ダンスをはじめ様々な催しがあるんです!きっと楽しいですよ!」

とか言いながら、三人がかりでそのハッピーダンスとやらを踊りだすのです。覇気のないハカセ三人組が!ウチの玄関先で!怪しげなダンスを!

壊れたマリオネットみたいになりながら、右へ左へと「ハッピー♪ハッピー♪ハッピーワールド(ワールド)」とか歌う青年たち、おまけに上の段と下の段に別れて微妙にハモってやがります。この三人、明らかにキチガイです。

その光景を見ていた僕は異様に頭が痛くなってきて、冷たくドアを閉める、もしくは5000円をあげてとっとと帰ってもらう、などの選択肢を思いついたのですが、ここで天才的な妙案を思いついたのです。

目には目を、キチガイにはキチガイじゃないか。

幸い、居間にある携帯電話ではキチガイ親父が僕が客をさばいて帰ってくるのを今や遅しと待ち構えています。そして、玄関先にはキチガイ三人がこれまたマサイ族みたいに踊ってます。

このキチガイ三人にキチガイ親父をぶつければいいんじゃないか。そうすればキチガイで同士で適当に潰しあってくれ、少なくとも一般人である僕には危害を加えない。きっとそうに違いない。

「じゃあですね、僕の財政面を担ってるウチの親父を説得してくださいよ、そしたら寄付しますから」

そう言って居間まで携帯電話をとりにいった僕。電話口の親父には、

「なあ、何か聞きたいことあるみたいだけど、今から詳しい人に代わるから、その人に聞いてよ」

と告げました。親父も親父で何にも疑問に思わず、「よっしゃ!」と意味不明に自分だけで盛り上がってました。

で、寄付を募りに来た青年に携帯電話を渡し、親父と会話してもらうことに。きっとこれで親父がこの青年どもをキチガイっぽく追い払ってくれるに違いありません。キチガイにはキチガイを、たまにはキチガイも役に立つじゃないか、などとその光景を見守っていました。

最初こそは親父のキチガイトークが功を奏したのか、青年もシドロモドロに喋っていたのですが、次第に雲行きが怪しくなっていったのです。

「え、ええ、そうなんです。ハッピーダンスがですね」

「ハッピー♪ハッピー♪ハッピーワールド(ワールド)って歌なんですよ」

「ありがとうございます、気に入っていただけましたか」

「そうなんです!これは皆が幸せになるためのダンスで、我が会の代表が考案した・・・」

「そうですね、いつか一緒に踊りたいですね」

電話ですから、親父が何を喋っているか分からず、青年の会話しか分からないのですが、何やら親父と青年がキチガイ同士で微妙に意気投合しているのが分かりました。おまけに、

「え?フロッピーディスクですか!?」

「たしか・・・ドクター中松が発明したんじゃ・・・」

「な、ドクター中松だよな」(受話器を手で塞ぎ、仲間に確認を取る青年)

「そうそう、あのジャンピングシューズで飛ぶ、よく選挙に出てくる、ええ」

ウチの親父、なんか「また聞きたいことがある」って、またもやドクター中松のことだったみたいです。何がそこまで彼を中松に駆り立てるのか、それ以前に前も教えたやんか。

「お父さんが代わって欲しいそうです」

キチガイ親父との会話を終えたキチガイ青年は、得意気な顔で僕に携帯電話を差し出してきました。で、僕が電話に出ると、親父は開口一番に

「いやー、そうだそうだ、ドクター中松だったわ。いやー、いい人たちだなー、おまけにハッピーダンスとやらも気に入ったし、おい、オマエ、ケチケチしてないで2口くらい寄付してやれよ」(ガチャ)

キチガイ同士で意気投合して途方も無いことを口走ってました。しかも言うことだけ言って電話をガチャ切り。おいおい、話が違うじゃねえか。

結局、親父に逆らうと後が怖いですし、親父を説得できたら寄付するといった約束もあります、言われたとおり財布からなけなしの一万円札を出して2口寄付しておきました。

「ありがとうございます。ハッピー♪ハッピー♪ハッピーワールド(ワールド)」

喜びの儀式らしく、またもやけったいな歌とダンスを披露してくれた三人組は、本当にキチガイとしか思えないような動きのまま闇夜へと消えていきました。

誰もいなくなった玄関先に、空になった財布と携帯電話を握り締めて呆然と立ち尽くす僕。そこで思ったのです。

確かにキチガイにはキチガイをあてがうのが一番だ。けれども、キチガイ同士は良く混ざり合い、意気投合しやすいもの。そうなった場合、ツインカムキチガイのしわ寄せは何倍にもなって回りの一般人に降り注ぐのだと。

キチガイとキチガイ、二つの極星を交わらせるのは危険すぎる。キチガイに刃物だ。それより1万円も払ってしまってどうする。「ハッピーハッピー」って微妙にいい曲かも。やっぱウチの親父は狂ってる。それにしても今日は冷えるな。

などと悶々と考えていたら、あらゆることがどうでもよくなってきて、ドクター中松のジャンピングシューズでもはいて夜空に駆け出したい気持ちになりました。

もっかい言う、間違いない、ウチの親父は狂っている。


1/23 64MBの絶望

パソコンの周辺機器ってのは本当に便利になりました。

スキャナやタブレットなどの入力機器も多種多様に出ていますし、MOドライブやDVD-Rや外付けHDDなど、記憶装置も数多くあります。他にも挙げるとキリがないのですが、家電なんかと接続してパソコンで制御するなんていうのも広義では周辺機器にあたるのかもしれません。

また、匂いを発する箱みたいなのを周辺機器としてPCに接続したり、USB接続のクリスマスツリーなんて訳の分からん商品が出たりしています。そのうちUSB接続の電動フグ(エロ動画の女優の喘ぎ声に敏感に反応して強弱を制御)ですとか、USB接続のダッチワイフ(顔部分が自在に変化、専用ソフトで顔作成が可能、単純なセリフなら言わせることも出来る)などが発売されるかもしれません。ホント、すごいですね、PCの周辺機器って。

一昔前はパソコンにつける周辺機器なんて、パソコン雑誌の付録CDについてくる極端に再生時間が短く映像の荒いエロ動画を家族に内緒でコソコソ見たいがために接続するイヤホンくらいが関の山で、あとはプリンタぐらいがせいぜいでした。

そんな時代から考えますと、今日のPCを巡る周辺機器は大変恵まれていると思うのです。周辺機器が充実するということは、それだけPCによって成し遂げられる仕事も増えるということですし、なにより我々の生活が便利で豊かになるのです。文字通りPCの周辺を取り囲むように存在する多種多様の周辺機器、やはり大変喜ばしいものなのです。

さて、そんな雑多な周辺機器において、最近我が職場に導入され、すばらしいほどに利便性を発揮しているものがあります。これはもう機器と呼べるかどうか知りませんが、あまりの利便性の良さや手軽さから、文字通り大車輪の勢いで活用されています。

それは、「USBフラッシュメモリー」と呼ばれるものなのですが、これが大変便利で使いやすい。こんな便利な品物があったなんて!と目から鱗だか目糞だか知りませんが何かがバリバリと剥がれ落ちるのを感じたほどでした。

これは早い話がUSBスロットに差し込むメモリーなのですが、これが非常に単純でありながら限りなく利便性が高い。ただ単に親指程度の大きさのメモリーをUSBスロット差込み、データを入れるだけのものなのですが、これがPC間でのデーターのやりとりに多大な威力を発揮するのです。

職場のマシンは個人によってまちまちです。同じWindowsでもバージョンが違うなんて当たり前ですし、フロッピーディスクドライブがついてなかったりネットワークに繋がっていなかったり、たかだか数MBのデータをやり取りするためだけにCD-Rに焼くのもバカらしい、マシン同士でのデーターのやり取りが困難である場合がほとんどです。

そこで登場するのがUSBフラッシュメモリーってわけなのです。今や殆どのPCにUSBスロットは搭載されていますし、データーのやり取りも非常に楽。差し込んでデーターぶっ込んで持っていくだけですからね。職場のような各種のPCが入り乱れている状態でのデーター移動にUSBフラッシュメモリーは限りない猛威をふるっているわけなんです。

そんなこんなで、我が職場でも64MBのUSBフラッシュメモリーを購入し、同僚どもがこぞって書類だとかデーターとかを移動するのに使っているのですよね。64MBも容量がありますから、書類ならまず間違いなく入りますし、ちょっとしたプレゼン資料の移動なんかも楽々とできるのですよね。

利用度の高いものですから、皆が使いやすいように共用のUSBメモリー置き場がありましてね、USBメモリー様は常にそこに鎮座しておられるのですよ。で、データーを移す必要が生じた場合は、そこに行ってUSBメモリー様を持ってきて、そいでもってデーターを移す。作業が終わったら綺麗サッパリに自分が使ったデーターを消去し、元あった場所に厳かに戻す。そういう暗黙の了解があるのですよね。

とにかくこのUSBメモリーは仕事において非常に便利なのですが、僕の私生活においても多大なる恩恵を授けてくれることがあるのですよね。職場で購入し、皆が仕事に使っている物品を私生活で使用する。公私混同も甚だしいのですが、とにかく便利なのでプライベートでも使わずにはいられない、そんな状態なのです。

一ヶ月前の12月24日クリスマスイブ、皆さんは覚えてますでしょうか。当Numeriの管理人patoが「ぬめぱとクリスマスレィディオ」と称して極度の泥酔ネットラジオを放送し、サバトの如き惨劇の夜をプロデュースしたあの日の出来事を。

あの放送はもはやラジオ放送として成立しておらず、あとで録音ファイルを聞いてみて激しく自己嫌悪に陥ったのですが、実は最初はちゃんとした放送をするつもりだったのですよね。その証拠に、キチンとテーマに沿った形でトークを展開しようと、放送前の段階からリスナーの皆さんに投稿を募っていたのです。その募集告知を見てみますと、

募集テーマ

1.クリトリスの思い出

クリスマスの思い出じゃないですから注意してください。弄ってたら取れちゃってファミコンのボタンみたいになってた、とか肉感的で生々しい思い出を待ってます。

2.初めてオッパイを触った時の思い出

どういうシチュエーションで、どんな感触だったか。その時何を感じたか、宇宙を感じたのか。小宇宙(コスモ)を燃焼させたのか、詳細に教えてください。

3.patoさん恋愛相談室

クリスマスを寂しく過ごすサムライどもの真剣な恋愛相談待ってます!今から好きな人に告白しようと思います!お薦めのセリフを考えてください!など、特攻隊のような勇ましい相談を待ってます。また、大好きな人がきっと今日のヌメリラジオを聴いてるはず、という方はその方だけに分かる形でメッセージを送ってもらっても構いません。読み上げます。

 

「クリトリス」だか「おっぱい」だとか、募集内容がアレなんですけど、とにかく、ちゃんと放送しようと投稿を募っていたのです。

で、放送前の段階から何人かのリスナーさんにメールにて投稿を頂いていたのですよね。「おっぱい」だとか「クリトリス」に関する下劣極まりない投稿メールを、それこそ有り得ない勢いで頂いていたのです。

しかしながら、ここで1つ問題が。ラジオ放送は我が家のノートパソコンから行うつもりでいました。まあ、職場で「Numeri」とか連呼して放送するわけにもいきませんから、家でやるのは至極当たり前のことだと思うのですよね。

で、この投稿メールを使ってジョイフルにラジオ放送しちゃえばいいじゃん、とか思うのですけど、僕ってばメールは全部職場で受信しちゃうんですよね。仕事のメールもサイト関連のメールも、とりあえず全て職場のマシンで受信しちゃうの。

そうなってくるとさ、職場のマシンで受信したこれらの投稿メールを、それこそ「おっぱい」とか「クリトリス」とか憲兵に逮捕されかねない文字が躍る投稿メールを我が家のマシンに移動させなきゃいけないのですよ。

でまあ、メールに添付して我が家のマシンに送るとか、CDに焼いて持って帰るとか色々と考えたのですけど、よく考えたらそれも結構面倒くさい。なんとかしてこれらのデーターを楽に家にもって帰れないものかと考えたのです。

そこでUSBメモリーですよ。これなら移動させるのも楽、おまけに容量もある程度はある。なんともうってつけじゃないか!と喜び勇んでUSBメモリーに投稿メールをドンドコと投入し、ちょっとサイズが余ったから家でも鑑賞したいエロ動画を数本投入し、大車輪の勢いで家へと持ち帰ったのですよ。職場のUSBメモリをラジオ放送の投稿メールとエロ動画を持ち帰るために利用する。本当に公私混同も甚だしい行為です。

でまあ、なんとか投稿メールも持ち帰ることができ、正直言うと後半は何を喋ったのか覚えていませんが、ラジオ放送へとこぎつけ、あのような惨劇が繰り広げられたのです。

で、放送が終わったら次は「決戦はクリスマス」で書いたプレゼンの準備をせねばならず、30分だけ寝て職場へと舞い戻ったのです。もちろん、プライベートでUSBメモリを使用したことがバレぬよう、しっかりとメモリを携えて職場に舞い戻ったのです。最初あった状態と寸分違わぬようにメモリ置き場に鎮座させ、何事もなかったことを演じたのです。それが12月25未明、クリスマスの日の出来事でした。

それから約一ヵ月後の今日ですよ。

ちょっと引継ぎ関係の書類を後輩のPCに移動させようかと思いましてね、約一ヶ月ぶりに件のUSBメモリーを手に取ったのです。そして、データを投入しようと自分のPCにUSBメモリーを差し込んだのでした。

パッとウィンドウが開き、今まさにUSBメモリー内に入っているファイルが一覧になって表示されるのですが、そこには

初めてオッパイを触ったときの思い出係.eml
初めてオッパイを触ったときの思い出.eml
オッパイ係.eml
クリトリスの思い出係.eml
patoさん恋愛相談室係.eml
初めてオッパイを触ったときの思い出.eml
マシュマロまみれのガチンコファック.mpg

もうね、目がかすんでディスプレイの文字が見えなかった。涙で前が見えなかった。あまりの出来事に半笑いになりながら、ハハハハハとザックリト手首を切り刻みたい衝動に駆られたもの。なんかさ、一ヶ月前のクリスマスイブ、USBメモリの中身を消し忘れてた。

この一ヶ月間、使用頻度の高いUSBメモリですから何度となく同僚の手に渡り、その度に同僚はこれらのファイルを見たわけです。そりゃ、おっぱいとか書いてあったら誰だって見るわな。もう死にたい。

クリトリスの思い出

初めてペロンとめくられたときビックリしました。

こんなメールですとか、

初めてオッパイを触ったときの思い出

<略>
そんで、話の流れはどういうわけか
「わたし、母乳でるんだよー」とかいう話題になりました。

なに?!

女子高生なのに??

母乳!!??
<略>

こんなメールや、

初めてオッパイを触ったときの思い出

<略>
この柔らかさのためなら親でも殺せるって思った。

限りない小宇宙を、セブンセンシズを感じていた。

両の手首をクリクリと回しながら。
<略>

とかですね、恐怖新聞より恐ろしい内容のメールがテンコ盛り。しかも恋愛相談室にいたっては、

patoさん恋愛相談室

patoさんこんにちは。いつもNumeri見ています。
<略>

などとサイト名とHNがモロに出ている始末。

こんな核弾頭としか思えないデーターを満載したUSBメモリが一ヶ月間同僚の間を駆け抜けてたわけだ。

もう終わった、明らかに終わった。間違いなくサイトバレしてる。間違いなく職場にサイトバレしている。そういえば、最近同僚どもが僕と会話する時は意味不明に半笑いだからな。かなりの確率でサイトバレしてるわ。下手したら法廷に立つことになるかもしれん。

ということで、もはや一刻の猶予も許しません。こんなサイトバレしているサイトで呑気に日記を書いてる場合ではございませんので、今日はとっとと不貞寝でもしようかと思います。

64MBのUSBメモリー、その中には絶望という名のデーターがギッシリと詰まっていました。もう死にたい。

サイトバレしてるかもしれないのに、日記の出だしで「USB接続の電動フグ」だとか「USBダッチワイフ」とか恥ずかしいことを相変わらず書いてる時点で何箇所か的確に間違ってるんだけどな。

ということで、明日あたりにこのサイトが綺麗サッパリ消えていたら、そういうことだと察してやってください。もう死にたい。


1/21 マジカルナンバー7

なくて七癖、なんて言葉があります。

これは、「どんな人でもいくつかの癖があるもの」という意味で、誰しもが必ず癖を持っているもんだという意味で使われるのですが、なんでその癖の数が7つなんだろう、と疑問に思ったりするのです。

これは心理学で言うところの「マジカルナンバー7±2」と言われるものらしく、人が記憶したり認識したりするまとまりの数は7個が限界であるという部分からきているそうです。例えば、意味の無い7桁の数字なんかは覚えられるけど、それ以上の桁数になると難しいということでしょうか。

で、そういった記憶力や認識力は勿論ながら人によって個人差があります。得意な人は多く覚えられますし、ぶっちゃけバカな人はあまり覚えられません。そういった個人差を考慮して7±2となっているわけで、大体これが人間が認識できる数として知られているのです。

逆にマジカルナンバーを越える数、つまり7を越える8以上の数になると、これはもう人間が認識できる数を越えることになります。つまり7個までは「何個ある」と認識できますが、8個以上になると「いっぱいある」ぐらいにしか認識できないのです。

そういったマジカルナンバーを意識してか、古くから言われる言葉で「沢山のもの」を表す言葉には「八」が使われることがあります。雑多な品揃えを誇る「八百屋」、日本に住まわす神々を表す「八百万の神」などなど、把握できないほどの数多さを表す時には「八」という数字が用いられるものです。

把握できる、数えられるだけの数が7、それ以上が8、古来から使われている日本の言葉を「マジカルナンバー7」で考えてみると、なんとも面白いものです。

そういった「マジカルナンバー7」を踏まえて「なくて七癖」という言葉を考えると、「どんな人でも数えられる程度の癖がある」ということになります。つまり、そこまで多くないにしろ、誰だってちょっとばかりは癖があるってことなのでしょうね。

僕は昔から癖が多い子供でした。ハッキリ言ってワンパターンと言えるほど全ての行動が癖から形成されており、いつも両親に「そんな癖、早く直しなさい。大人になってから困るよ!」などと怒られたものです。

子供の頃の僕の癖を列挙するとキリがないのですが、中でも特に酷いのだけを挙げて見ますと、

いつもズボンに手を突っ込んでチンコを掻いている

いつもハナクソをほじっている

あらゆるものに火をつけないと気が済まない

だいたいこんなところでしょうか。この3つの癖だけは両親にきつく咎められ、やる度に怒られていました。「チンコ触るんじゃない!」「ハナクソほじるんじゃない!」などと、1日に5回くらいは怒鳴られていました。

特に「火をつけないと気が済まない」という癖は凄まじく、いつも懐にライターを忍ばせては、紙屑や布切れ、あらゆるものに火をつけていました。だいたい、居間に置いてあった灰皿の上で、明らかに不要そうな物を燃やしていたのです。

今考えると途方もなく恐ろしいのですが、あの頃の僕は火や炎に魅せられていました。燃え盛る紙屑をボーっと眺め、ゆらゆらと揺れる炎を見ては何ともいえぬ快楽に酔いしれていたのです。

普通は子供の優秀さを見て大人たちは「末は博士か大臣か」などと将来を楽しみにしたりするものなのですが、明らかに異質で炎に魅せられた僕を見て大人たちは「末は放火魔か殺人鬼か」などと心配したものでした。

あまりにも手当たり次第に火をつけるものですから、いつも居間に座ってテレビを見ており、半即身仏と化している爺さんに火をつけるんじゃないか、焼き殺すんじゃないか、などと心配されたものでした。さすがの僕もそこまで異常ではなかったようで、爺さんを焼き払うことはありませんでしたが。

でまあ、大人になった僕も、あの頃のように異常ではないにしろ、やはり癖が多い大人に成り下がってしまいました。明らかに癖が多く、行動や発する言葉がワンパターンであるため、非常にモノマネがやりやすく、職場の後輩などに軽々と真似されバカにされてしまうのです。

一応、個人の持ってる癖にも自分的なトレンドとか流行というものがありまして、時間の移り変わりと共に癖も変わっていくもので、大人になった今ではチンコかいたりハナクソほじったり、ましてや火をつけたりなんて癖はなくなりました。むしろ、27歳にもなってそんな癖を持っていたら間違いなく逮捕されます。

で、大人になった僕の最近のもっぱらの癖は、「膝をかく」という行為なのです。痒くもないのに常に膝をかく、とにかく膝をかく、理由なんて分からないけど、かかずにはいられない、かいていると無性に安心する。そんな状態に陥っているのです。まあ、癖なんてそんなものですよね。

かくのがチンコから膝へ、その変遷に大人になった僕の理性が垣間見れて面白いのですが、ありえないほど膝を、それも右膝ばかり重点的にかいているもんですから、ズボンとかすぐに右膝が破れちゃうんですよね。

破れるほどなんてどんだけ掻き過ぎやねん、って感じなんですけど、どんなズボンでもすぐに右膝が破れちゃう、ズボンの上からボリボリガリガリと掻き毟るものですから、とにかく破れちゃうんですよね。で、ズボンを履く時なんか間違えてその穴から足を出しちゃったりしてね、さらに穴を広げたりするんです。

随分前のお話ですが、新幹線に乗ってとある人物に会いに行く時のことでした。

いつものようにカジュアルな服装に身を包み、意気揚々と新幹線に乗り込んだのですが、そこで途方も無い事実に気がついたのです。

いくらなんでも、この破れたズボンじゃ失礼なんじゃないか

気心知れた相手ならいざ知らず、これから会う人物は面識の無い重要人物。いくらなんでも、五臓六腑に染み渡るほどハードロックでパンクな状態と化している破れズボンで会うのは失礼なんじゃないか、と思ったのです。

で、どうしたものかなー、と思い、真剣に悩んでいるうちに新幹線は発車しました。子供の頃の良くない癖なんかは、普段は理性という名の門番が強固なまでに守ってくれているのですが、悩み事をしている時などは別です、もう理性などと言ってられませんので、あらん限りの癖を飛び出させながら悩みぬくのです。

「どうしたもんか、目的地に到着してからズボンを買うか」と考えながら手を突っ込んで極部をボリボリ。「なんかアイロンでくっつけるようなヤツを買って来て・・・」と考えながら鼻に指を突っ込んでハナクソボリボリ。「いっそのこと、膝の部分を完膚なきまでに破って半ズボンにしちまうか」と考えながら、また破れた膝をボリボリ。

子供の頃と大人になってからの癖が入り混じってオンパレードの如く出てきたのです。まさに癖のエレクトリカルパレード。よくわからんけど。

そうこうしているうちに悩んでいたことがバカらしくなっちゃって、「まあいいか、破れてたって。別にチンコとかが出てるわけじゃなくて膝だしな」と、至極いいかげんな思想で考え始めてしまったのです。これもいつもの悪い癖。

で、せめて破れた部分からベローンと出ている糸をなんとかしようと思ったのです。破れてるのはどうでもいいとしても、その部分からほつれた糸が10センチぐらい垂れ下がっていましたから、それをなんとかしようとライターで燃やし始めたのですよね。

「こんな糸、燃やせばいいじゃない」(これも口癖)

とかルンルン気分で言いながら、子供の頃のように、なんでも燃やしていたあの頃のように、ジーンズの糸を燃やし始めたのです。その時でした。

ボワッ!

いやな、ジーンズって良く燃えるのな。頑固な油汚れがついていたのかなんだか知らないけど、とにかく良く燃えた。最初はほつれた糸の根本部分を燃やしていたのだけど、手に負えないくらい燃え広がっちゃって名、明らかに右膝がフレイムしてた。

「ば、バカなーっ、右膝が燃えている」(これも口癖)

「有り得ない、有り得ない」(コレも口癖)

これ以上の延焼を食い止めようと、右膝をバンバンと叩いて消火活動に励むのですが、火の勢いは留まることを知りません。とにかく有り得ない勢いでジーンズを燃やしていくのです。やばい、このままじゃ焼身自殺になってしまう、こんな新幹線車内で焼身自殺してしまう、もう有り得ないほど焦っていました。

新幹線が開通した当初、東京オリンピック開催前あたりだったでしょうか、夢の超特急は優雅な旅の象徴でした。高度成長期の象徴として開通した東海道新幹線は、これまでに移動に苦労していた国民に多大な恩恵と、優雅な移動という利便性を与えたのです。

家族でボックス席に座り、楽しい会話をしながら富士山を眺め、「もうすぐ名古屋だね、早いなー新幹線は」などと会話をする優雅な旅。新幹線は高貴で優雅な時間を我々に与えてくれたのです。

で、そんな優雅な旅の象徴である新幹線、その優雅な車内にあって、右膝から全身が燃え上がるかもしれない、なんていう修羅場を展開している僕。こんな優雅な場所の一角で、生きるか死ぬかの事件が展開されているとは誰も思うまい。

結局、もう叩いて消化するのは無理と判断、癖のごとくいつも飲んでいるコーラを右膝にかけて消化しました。

焼け焦げたジーンズの右膝は凄まじく、右膝自体も少し火傷をしていました。破れているだけだったらまだしも、右膝が焼け焦げ、戦争孤児みたいになってました。結局、目的地についてからケミカルウォッシュのジーンズ買ったわ。

このように、有り得ないほど癖が多発する僕、きっと僕にとっては「なくて七癖」なんかじゃなくて、「なくて八癖」なんじゃないかなーって思うのです。認識できないほど数多くの癖がある。そして七難どころか八難が降り注ぐ、そういうことなんじゃないかと思うのです。

ちなみに、右膝が燃え上がってパニックになっている僕の様子を、逆側の窓際に座っているお姉ちゃんが驚きながら見ていたのですが、よほど僕の動きが滑稽だったのか、最後のほうではすげえ笑ってました。ちょっと腹が立った。

ちなみにそのお姉ちゃん、色白なのにすげーブスだった。

「色の白いの七難隠す」なんて言葉があります。色が白ければ顔に多少の難があっても大丈夫だよ、という意味なのですが、これも七という数字が登場しています。つまりは色白であるならば、数えられるほどのある程度の難ならカバーできる、という意味なのでしょう。

けれども、向こうでクスクス笑っていたお姉ちゃんは七難では効かないほどのブス、八百万の難があるので、色白ではカバーできない。きっとそういうことなのだと思うのです。

やっぱマジカルナンバー7ってすげえなあ、いやいや、マジカルナンバー7を意識して使われている日本古来の言い回しのほうが凄いのかな、なんて思いつつ、火傷でヒリヒリと痛む右膝をボリボリとかくのでした。


注意
Numeriのpatoを騙ってメールを出すという不届きな輩がいるようです。各地から被害報告が寄せられています。僕が最近メールを出したのはイラスト関連の方と、名古屋の方(フォームメール)とリレー日記の主催者さん、それだけです。それ以外は全部ニセモノですので、騙されないようにしてください。ちなみに、plalaのアドレスは絶対に使いません。

被害に遭われました方は、至急僕のほうに連絡してください。お願いします。これはちょっとシャレにならない、見過ごせるレベルのイタズラではありませんので、真剣に調査して対処したいと思います。


1/20 Numeriキャラバン2004

自主制作本「ぬめり」を売り歩るき、その売上金を旅費として行脚する「Numeriキャラバン2004」ですが、ついに日程が決定いたしました。

ちょっと僕もこの時期は次の仕事のこともありまして日程が流動的なのですが、概ねこのスケジュールに沿って移動したいと考えております。中には「仕事の休みをとって参加する!」と豪語されている方もおられますが、なにぶん日程が流動的です、さらにそこまでして参加するほどのものでもありません。あくまでも、その日空いていたら参加するか、ぐらいの気構えでお願いします。

ということで、気になる日程表。

Numeriキャラバン2004日程表
2/23月
広島市 中区アリスガーデン
岡山市 岡山駅前の噴水

2/24火
山口市 維新公園
下関市 駅前の変な塔の立っている公園
北九州市 JR小倉駅の広場

2/25水
鳥栖市 サッカースタジアム前
佐賀市 ジャスコ佐賀店駐車場
長崎市 長崎駅前かもめ広場

2/26木
熊本市 熊本城公園
鹿児島市 天文館公園
宮崎市 駅前の公園

2/27金
大分市 ジャングル公園
福岡市 警固公園(天神)

2/28土
那覇市 パレット久茂地前

3/4木
高知市 中央公園
松山市 松山城の城山の広場

3/5金
高松市 花まるうどん(インター近く)
徳島市 徳島城公園

3/6土
神戸市 ハーバーランド キリン像の前
大津市 琵琶湖湖畔プリンスホテル周辺
京都市 円山公園

3/7日 
奈良市 奈良公園
和歌山市 和歌山城公園
大阪市 大阪ドーム

3/8月
松江市 松江駅前
鳥取市 鳥取砂丘 ラクダ前
福井市 三方五湖にある山頂公園の誓いの鍵

3/9火
小松市 小松ドーム
金沢市 石川県産業展示会館
富山市 CIC前広場
新潟市 新潟駅南口の噴水周辺

3/10水
長野市 長野駅善光寺口前広場
甲府市 甲府駅南口武田信玄像

3/11木
四日市市 諏訪公園
岐阜市 岐阜アリーナ
名古屋市 オアシス21

3/12金
静岡市 駿府公園
茅ヶ崎市 茅ヶ崎海岸
逗子市 逗子市役所前
横浜市 山下公園

3/13土
千葉市 千葉中央公園
市川市 市川市文化会館前
柏市 JR柏駅東口出口付近の広場
つくば市 中央公園
水戸市 水戸駅北口黄門像前

3/14日
郡山市 ビックパレットふくしま
福島市 福島駅前
仙台市 仙台駅

3/15月
盛岡市 盛岡駅西通 マリオス
青森市 アスパム前

3/16火
札幌市 札幌駅前広場

3/17水
秋田市 秋田駅東口
山形市 山形ビッグウイング

3/18木
前橋市 前橋公園
高崎市 もてなし広場
宇都宮市 JR宇都宮駅東口の餃子像

3/19金
さいたま ソニックシティに隣接している公園

3/20土
東京 新宿 新宿コマ劇場前広場

Extra Round ??/??
New York City "Ground Zero"

明らかに無理がある箇所が数箇所ありますが、まあ、なんとかやってみようと思います。500部製本を行います、有り得ないと思いますが途中の都市で売り切れたら・・・・。まあ、有り得ないっすね。

ということで各都市の近隣にお住まいの皆さん、時間が合いましたら是非ともフラリと立ち寄ってやってください。

さてと、急いで製本作業にかからないと・・・。


1/19 温泉に行こう

7月頃に料金未納によりガスを止められて以来、ガス湯沸かし器である我が家からはお湯というものが消え失せました。毎夜毎夜、風呂場の垢を舐め取る妖怪の如く水風呂に入ることを余儀なくされている私、Numeriのpatoで御座いますが、幾分と水風呂にも慣れてまいりました。

最初こそは、俗世の甘えなど一切許さぬといった容赦の無い冷水攻撃に身悶え、マイケルジャクソンの如く甲高い叫び声を上げて水風呂に浸かったものですが、最近では至極普通、高貴なセレブの表情で冷水に浸かっているものです。

深夜の気温が氷点下になろうかという夜にも水風呂、雪がしんしんと降り積もる夜にも水風呂、とにかく水風呂三昧で御座いますが、ここでとある事実に気がついてしまうのです。

いやな、最近の目下の悩みであるところの「肩こり」、実はコレは毎夜の水風呂が原因なのかもしれない。

言うまでもなく、「肩こり」とは血行の悪さにその一因があります。まあ、けっこう血行の悪さが効いてくるってことですね。肩周辺の血行が悪い故に老廃物が蓄積しやすく、そこで肩こりが引き起こされるわけです。

ならば血行を良くするためにはどうしたらいいか、と考えると、これはもう温めるのが最善の方法なのですよね。患部を温めて血の巡りを良くし、老廃物の蓄積を防いで肩こりを解消する。これが最良の方法なのです。

しかしながら、毎夜のごとく水風呂に浸かる僕、温めるどころか逆に冷やしている始末です。風呂から上がった後にいつも「寒い寒い」と連呼し、鼻水をジョルジョル流している僕にとって「血行を良くする」という言葉は縁遠く、逆に血行を悪くしすぎ、下手したら心臓麻痺で死ぬんじゃないかと心配になるほどです。

そんなこんなで、僕の肩こりが劣悪な状態になりつつあるのは全て水風呂が原因であると考え、いくらなんでもそれはマズイだろう、ということで温泉に行くことにしました。ユックリと温泉に浸って血行を良くしつつ、それでいて温泉の効能で肩こりも治癒する。それこそが今取るべき最善の策なのです。

一口に温泉といっても様々なものがあります。高級温泉宿に宿泊して料理に舌鼓を打ちつつ、ピンクコンパニオンを呼んで乱痴気騒ぎ、それでいて露天風呂に浸かって肩こりを治癒する。なんてのが理想ですが、あいにくガス代未納者にそこまでする財力はありません。そこで、もっとも安価に済むであろう温泉を試してみました。

まあ、ぶっちゃけ近所にある健康ランドなんですけど、なんでもココは温泉が湧き出ているらしく、ものすごく安価に温泉に浸かることが出来るのですよね。まあ、だいたい数百円くらいですかね、ちょっとなかしパワーアップした銭湯みたいなイメージで、物凄く気さくに入ることができるのですよね。

でまあ、タオルとか着替えとか持って、意気揚々とその健康ランドに行ったんですよね。でまあ、行ってみて最初に驚いたのは、店の従業員が全員若い生娘なのな。年頃の、セックス盛りみたいな生娘なのな。普通こういった場末の健康ランドなんて、生理の上がったようなオバチャンが従業員だったり、山下君のお母さんみたいな人が働いていたりするのですけど、これも不況のあおりなのか若い生娘が働いてるの。

で、靴をロッカーに預けてさ、入場券だかを買って受付に出すんだけど、受付の姉ちゃんがコレまた中島美嘉みたいにちょっとヤンキー入ってるけどかわいくてさー、すっげえ見とれちゃったりするの。で、その姉ちゃんの後ろには銀色の看板があってさ、

当温泉の効能

神経痛・リュウマチ・冷え性・疲労回復・肩こり・腰痛・高血圧・心臓病・皮膚病・痔・水虫・便秘・胃腸病・イライラ・不眠症

ちょっと効能が多すぎだろ、これじゃあ何にでも効くってことじゃないか、って思うのですけど、シッカリと「肩こりにも効く」という表示。美嘉の前で「よし、いける!」と小さくガッツポーズ。ロッカーの鍵を受け取って意気揚々と脱衣所に行ったのですよ。

それでまあ、自分のロッカーでいそいそと服を脱いで全裸になっていたんですけど、物凄い勢いで女性従業員が入れ替わり立ち代り入ってくるのな。まるで、僕のチンコで見たいのかい?キミ達は?って言いたくなるほど激しく女性従業員が出入りしてくるの。

普通の銭湯とか健康ランドでもそうなんですけど、なぜか男湯とか男湯の脱衣所というのは治外法権です。僕らが男しかいないからとチンコをブラブラさせて、まさに地面に引きずるようにして全裸で歩いているというのに、オバチャン従業員は平気で入ってきます。平気で入ってきて掃除などをしています。

これが逆の立場で、オッサン従業員などがエロス過積載に女湯に掃除とかしに行こうものなら、徹底的に世論で叩かれ、土井たか子先生もたいそうご立腹することになるのですが、男湯ならなんら問題になりません。

でまあ、他の銭湯や健康ランドなどでは脱衣中にオバチャン従業員が入って来ようものなら、僕も僕で恥ずかしいですから両の手で極部と乳首を隠し、頬を赤らめたりするのですが、この温泉だけは違います。なにせ従業員が若い生娘、騎乗位が得意そうな生娘ですから、僕は率先して見せつける方向へとシフトするのです。

そんなこんなで、なるべく僕の陰茎を見ないように洗面台を洗う俯き加減の生娘従業員に、それを見てひどく興奮する僕、さらに元気になるご子息、なんていう憲兵に逮捕されても文句言えない構図が出来上がってるのですが、ここで途方もない事件が巻き起こるのです。

どっかの家族連れが連れてきたクソガキなんでしょうが、年端も行かない男児が狂ったように、少し脳みそがこぼれてるんじゃないの?と疑いたくなるほどに脱衣所で大騒ぎし始めたのです。

「チンコ!チンコ!」

その子供は脱衣所という非日常が嬉しいのか、見知らぬ他人のお兄さんやオジサンが全裸になっているのが楽しいのか、とにかく「チンコ!チンコ!」と見知らぬ他人の陰部を指摘しながら脱衣所ないを縦横無尽に駆けずり回っておりました。

男同士です。恥ずかしがらずに極部を顕にしていた一般客どもも、ガキに「チンコ!」などとチンコを指して指摘されると妙に気恥ずかしいらしく、いそいそと手ぬぐいで極部を隠したりしていました。なるほど、普段は恥ずかしくないのに、当たり前のことを当たり前に指摘されると恥ずかしいものなのか、と妙に感心して眺めておりましたところ、そのクソガキが女性従業員に陰部を見せつけていた僕の所にもやってきました。

「チンコ、チンコ!」

あいも変わらず、何の芸もなく壊れたステレオのように繰り返すクソガキ、そこで僕が取った行動は、恥ずかしがって陰部を隠すでもなく、子供を叱りつけるでもなく、ただただ直立不動で仁王立ち。

「どうだ小僧?これが大人ってもんだぜ。オナニーにオナニーを重ねて培ったこのブツはまさに男の年輪、ここの皮膚は鉄より硬いんだぜ。がはははははは」

と言わんばかりにチンコを見せつけて鬼無双。これでもかと言わんばかりに仁王立ち。ラオウのように仁王立ち。その姿はまさに現代に蘇った風林火山の如し。僕の股間からはゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴという効果音が鳴り響いていたからね。

一般客が恥ずかしがってチンコを隠す様子を面白がっていたクソガキも、さすがにこれには面食らった様子で、あわあわと口をパクパクさせておりました。

「こら!タカフミ!コッチ来なさい!ちゃんと体を拭きなさい!」

そこにやってきた30代半ばほどのオジサン、多分お父さんなのでしょう、クソガキを叱りつけると腕を引っ張って連れて行ってしまいました。

「こういう場所で騒ぐなって言っただろ!」

ヒステリックに怒り狂い、バシバシとタカフミ君の頭を殴りつけるお父さん。いや・・・確かにタカフミ君は騒ぎすぎたけども、調子に乗りすぎたけども、なにもそんなにヒステリックに怒らなくても・・・そんんあイライラしなくても・・・。有り得ないほど怒り狂うお父さんを見てそう思ったのでした。

で、いよいよ温泉本体へ突入となり、体を洗ったり久々のお湯の感触を楽しんだり、サウナに入ったりして楽しんだのですが、なんか様子が変なのな。

湯船に浸かっている爺さんとか、ジェットバスに浸かってるホルマリン漬け一歩手前の爺さんとか、なんかやけに怒ってるの。湯船にタオルとか漬けてるバカな若造とか見て、

「こら!汚いだろ!」

とか、鬼軍曹みたいに怒ってるの。確かに、そういった若造の行動は公衆浴場ではあるまじき行為なんだけど、何もそんなに怒らなくてもいいじゃない、ってぐらいに怒ってるの。

で、風呂から上がったらロッカーが壊れて開かなくなったとかで気の弱そうなサラリーマンがガンガンとロッカーをぶん殴ってるの。おいおい、何をそんなにイライラしてるんだい?って尋ねるのも怖いくらいに荒くれてるの。

すっげ怒るお父さんに、烈火のごとく怒る爺さん、そして大暴れのサラリーマン。そいでもって僕のセクハラに明らかに訝しげな顔をしている女性従業員。なんか、この温泉に浸かりに来ている人が皆イライラしてるのな。

なんてバイオレンスな温泉なんだ、みんなイライラしっぱなしじゃないか

なんて思いつつ、もう帰ろうと受付に戻って靴を入れたロッカーの鍵を受け取ってると、中島美嘉みたいな従業員の後ろにあった看板の効能の部分がまた目に飛び込んできました。

当温泉の効能

神経痛・リュウマチ・冷え性・疲労回復・肩こり・腰痛・高血圧・心臓病・皮膚病・痔・水虫・便秘・胃腸病・イライラ・不眠症

おいおい・・・全然効いてないじゃないか、なんかみんな逆にイライラとして殺伐としていたぜ。

ホント、全然効かねえ温泉だなー、ボッタクリじゃねえか。と帰路につきながら僕までもイライラしてきたのでした。それでもまあ、美嘉みたいな従業員目当てでまた来よう、そう思うのでした。肩に走る肩こりの痛みを少しでも和らげようと、腕をグルグルと回しながら。


1/16 片言の肩こり

朝、目覚めると激しい肩こりに襲われました。

目覚めたら肩こりが酷かったと言うよりは、むしろ肩こりが酷すぎて目が覚めてしまったと言う方が正確で、とにかく尋常ならざる肩こりに悲鳴を上げながら目が覚めたのでした。

これは肩こりを患っているか方しか分からないと思いますが、許容範囲を超えた尋常じゃないレベルの肩こりってやつは酷いものでございまして、とにかく酷い激痛が襲い、挙句の果てには頭痛までしてきたりするのです。

「カタイタイ キョウ シゴト ヤスム」

寝ぼけ眼の僕は、何故か片言の日本語でそう呟くと、またもや深い深い眠りにつくのでした。いくら酷い肩こりとはいえ、別に仕事を休むほどのものではないのですが、まあ、肩こりを口実に二度寝したかっただけだと思います。

僕は元々、肩こりが酷く、マックス時には肩こりの苦しさでゲロを吐いてしまうこともあるのですが、肩こりとは不思議なものです、何も意識していない良好な時は肩こりであることすら忘れてしまうのです。そして、何かのキッカケで再発すると身悶えるほど苦しくなる。ホント、肩こりってのは不思議なものです。

最近までは、肩こり?なにそれ?といった構えも辞さないほど肩の状態も良好で、自分が肩に爆弾を抱えていることすら忘れていたのですが、先日の散髪でマッチョ見習いに肩の骨が外れるほどのマッサージを受けたからでしょうか、あるいは日頃の不摂生が祟ったのでしょうか、急激に再発したのですよね。

当然、二度寝しながらも肩はビキビキと痛み、なんか肩に別の人格(美貴子:女の子17歳、シンナー中毒、けっこうおてんば)が住み着き、所狭しと大暴れして肩が痛んで死にそうになるという悪夢を見ていました。

でまあ、もう二度寝どころの騒ぎではございませんので、なんとかノッソリと布団から這い出し、肩をグルグルと回しながら携帯電話を確認したのです。

するとそこには「11:30」という絶望的な時刻表示。もうお昼やん、遅刻どころの騒ぎじゃないやん、という絶望的な時刻表示。そして世紀末的な着信履歴、

着信アリ 6件
職場 10:05
職場 10:28
職場 11:08
職場 11:09
職場 11:10
職場 11:11

血の気が引いた。明らかに引いた。間違いなく震撼したね。全米が震撼した。よくわからんけど。とにかく最後の1分おきの着信が恐ろしすぎる。明らかに職場では僕が来ないことで大騒ぎになってるに違いない。

うおー、寝坊したー、なんで二度寝しちゃったんだー、とか独りで叫びながら、もはや肩こりなぞどうでもいいわと言わんばかりに出勤の準備を整え、大車輪の勢いで出かけたのですよ。

で、出かける際に着ていく服を選んだのですけど、見るからに服がないのな。どうも最近、夏休み中の中学生の如く洗濯をサボってたもんだから、ついに投入する服がなくなっちゃったのな。

洗濯済みの服が無い、しょうがない、ここは2ターン目にいくか、などと思いながら脱ぎ散らかした汚れ物の中からマトモそうなのを選抜してたのですけど、そこで思ったのですよね。またこういう2巡目の服を着ていこうものなら、職場で「くさい」だとか「くささい」だとか陰口を叩かれるんじゃないか、って。

でね、なんとか2巡目の服だけは避けようと思って、どうせ遅刻だし今更同じだしって開き直っちゃって、押入れの中を大捜索したんですよ。何か着る服ねーかなー、古い服でもいいから出てこねーかなー、って。

そしたらね、押入れの奥底から出てきたんですよ。もう何年前に着ていたんだかも分からないような、見るからにボロボロの古いダサい服が出てきたんですよ。

僕はね、ファッションだとかメンズノンノだとか、そんなのはどうでもいい人種なんですよ。服なんてチンコと乳首を隠せればいいと思ってますから、ダサかろうがボロかろうがどうでもいいんですよね。臭いと陰口さえ叩かれなければどうでもいい。そんな気持ちからその服を着て出勤したんですよ。

で、職場に到着すると、「また遅刻かよ、このカスが」と言わんばかりの冷ややかな眼差しで注目の的でした。いやはや、何度経験してもあの遅刻した時の皆の冷ややかな視線ってのは耐え難いものがあるね。

僕も僕で止めておけばいいのに、変に言い訳がましくなっちゃって、「いやー朝起きたら肩こりが酷くてさあ、来る気はあったのに立てなくて遅刻しちゃったよ、てへ」とか見るも無残な言い訳をかましてました。立てないほどの肩こり、肩こりで遅刻、自分で言ってても数箇所は間違っていること確実なのですが、自分の遅刻を正当化するため、さも当然の顔をして言い放ってました。

でまあ、誰もピクリとも反応せず、「またチンカスが何か言ってるぜ、誰か相手してやれよ」的なムードが蔓延したのですが、僕だって負けていません。誰かが反応してくれるまでしきりに「肩コリが酷くてさあ」と連呼していました。

で、いよいよ可哀想に思ったのか、それともあまりにウザイと思ったのか、業を煮やした大崎君が

「そんなに肩こりが酷いならさ、僕が肩揉んであげるよ。得意なんだぜ」

と言ってきました。

こう言ってしまっては何なんですが、大崎はかなりのマッスルです。溢れんばかりの筋肉を誇り、日々己の肉体美を眺めてはウットリするような男です。当然ながらパワーも物凄く、瓶ビールの栓などは割り箸であけるなんていう悟空のような力を見せ付けているのです。

いやいや、僕ってば散髪屋でマッスル店員に力の限りマッサージされて肩こりが再発したじゃないですか、ここでまたマッスル大崎にマッサージされようものなら、下手したら肩が外れかねません。良くても苦痛で身悶えるのは確実です。できれば丁重にお断りしたい。

けれども、やっとこさ反応が返ってきて嬉しかった僕に、その申し出を断る理由などなく、満面の笑みで

「よろしくおねがいします。ホントに肩こりが酷いんで」

と言ってました。

そんなこんなで僕のデスクではビクビクしながら椅子に座る僕、あらん限りの力で肩を揉む大崎、なんていう世にも奇妙な光景が展開されていたわけですが、大崎のバカが肩を揉みながらすげえ嫌味を言いやがるんですよね。

「いや、pato君、お昼頃に出勤とは、なかなか良い身分ですなあ」

とか、

「pato様には敵いませんわ、僕より年下なのに重役出勤だなんて」

とか、まるで嫁をいびる姑みたいに言ってくるんですよ。しかもなんか言い方がエロいのな。もう、男樹よりエロい俺の空よりエロいって言い方で、肩を揉みながらイヤミ満開過積載、気の弱い人ならこれを苦に自殺しちゃうんじゃないかってことを言われ続けたのです。ホント、肩でも骨でもなんでもなく、僕の心が折れるかと思った。

しかもさ、最初こそは「心地よい」って感じのパワーで揉まれていたのに、イヤミを言いながらパワーだとか憎しみだとかがドンドンと込められていってさ、どこをどう考えてもマッサージとはいえないレベルで肩を締め上げられてるの。

でまあ、そういうのって明らかに異常な状態じゃないですか。子猫を失った母猫みたいな形相で力を込めるマッスル大崎に、それを脂汗流しながら必死に耐える僕。賢明なNumeri読者の皆さんなら分かってると思いますけど、そういった異常な状態の時って明らかに有り得ない大事件が起きるんですよね。

で、今回もご多分に漏れず大事件が起こったわけなんですけど、一体どんな事件が起こったのか。ちょっと皆さんで想像してみてくださいよ。

1.骨が折れた

ありえません、さすがにそうなったら僕は今頃は病院のベットの上です。

2.大崎が力を込めすぎたあまり、爪が肩肉に食い込んで大流血をした。

ノンノン、いくらなんでもそれは傷害事件です。

3.B子がやってきて大崎以上のパワーで肩を揉み、僕の肩をもぎ取った

ノンノン、さすがにそこまで猟奇的ではありません。

皆さんさまざまな展開を予想すると思いますが、ここらへんで展開予想を止め、正解を書いてみようと思います。

正解は、「服が破れた」です。

いやね、背に腹は代えられぬとボロい服を着ていったじゃないですか。明らかにボロボロな、朽ち果てる寸前の服を着ていったじゃないですか。そんな、ただでさえ弱ってる服に、大崎が有り得ない力を込めたものですから、両肩の縫い目の部分がブリベリブリベリとかコントみたいな音を立てて破れやがったのですよ。

もうね、肩の部分がベローンとなっちゃって、明らかに素肌がシースルーそんな、米国だったらセクハラで訴えられてもおかしくない状態になってたんですわ。

で、大崎のバカも「まさか破れるとは思わなかった、ごめんごめん」とか言ってるんですけど、僕は「どうせボロだったし、まいっか。捨てるキッカケができた」と何食わぬ顔をしていたのです。

そこにB子が登場ですよ、どっからやってきたか知りませんが、マッスル事務員B子が裁縫道具を手に飛んできましてね

「大変!縫わなきゃ!早く脱いでください!」

とか言って僕の服の肩の部分を縫い始めたんですよ。女らしさを見せつけようと思ったのか、妙にカマトトぶってるのか知らないですけど、あまりの勢いで縫い始めたもんですから、「それもう捨てるから」とは言い出すことができず、ただただ縫いあがるのを待ってました。

「はい、できましたよ。破れた場所以外にも肩のところの布地が限界でしたから布をあてておきました」

そういってB子に手渡された僕の服には、明らかにツギハギみたいな布が、色の違う布が、これでもかと両の肩に縫い付けてありました。なんか、肩に変な布がペコーンとついてて、安っぽい聖闘士聖矢のクロスみたいになってた。

でもまあ、せっかくB子が縫ってくれたんですし、僕もそれを大人しく着ていたのですが、そこにB子が一言

「肩こり酷いなら私が肩揉んで挙げましょうか?」

とか有り得ないことを言ってました。己の筋肉を震わせ、大気を振動させながらマッスルB子が言っておりました。コイツは普段から何食って生きてやがるんだ。大崎にやられただけでも服が破れたのに、B子にやられた日には肩の筋肉を破られかねん、肺胞とか破られるかもしれん。余りの恐怖に身悶えた僕は、

「イヤ イイデス モンデモ ナオラナイ デス」

と、なぜだか片言の日本語で答えてました。

それを聞いたB子がさらに有り得なくて

「肩こりには針が効くんですよーニヤリ」

と、さっきまで裁縫に使っていた針を持ちながら、肉食獣のように舌なめずりしながら不適に笑っておりました。またも血の気が引くのを感じた僕は

「モウ カタコリ ナオッタ」

と、何故だか片言の日本語で言うのでした。

肩が痛いせいで遅刻をし、遅刻したせいで職場の同僚にイジメられる。まさに肩に振り回されっぱなしの1日で、非常に肩身が狭い思いをするのでした。おしまい。


 

1/15 サラ金業者と対決する

皆さんは「未承諾広告」というものをご存知でしょうか。これは、インターネットメールや携帯電話のメール等に届く広告メール、いわゆるSPAMメールを規制するために設けられた法律に基づいた表記なのです。

これは、平成14年7月に施行された特定商取引法によって業者に義務付けられた表示でありまして、同法ではユーザーに対して未承諾で送る広告メールには、「未承諾広告」と表記することと、「事業者および送信者の氏名および名称」「受信拒否の通知を受けるための電子メールアドレス」をメール本文の前に、「送信者の住所及び電話番号」を任意の場所に記載することを義務付けています。

それまではあくまで送信者の良識に任されていた部分の大きいメール広告ですが、良識もクソもない現代においては無限に飛び交い続けてしまうという現状を鑑みて、無差別に送られる広告メールを規制しようというのがこの法律の狙いでした。

定められた表記を義務付けることにより、例えばDoCoMoなどの携帯端末では「未承諾広告」を含むメールを弾くように設定できますし、メールソフトなどでも自動で削除できるように設定できます。また、「配信をやめてくれ」と苦情を言うことも、送信者本人の連絡先が記載されているために容易く行うことが出来ます。

しかしながら、この法律自体が罰則規定が曖昧であることと、抜け道が多数存在すること、そして、送信者の大半が「他人に迷惑をかけてまで無差別に宣伝をしたい儲けたい、モラルなんて知ったことか」と考えるクズですので、法律なんて関係ない、と思うのでしょうか、同法は現状においては全く効力を発揮していません。

日々僕の携帯やメールアドレスに無差別に送られてくる無差別広告たち。「未承諾_広告」などと文字を変えて設定による拒否をかいくぐろうとしたり、連絡先が嘘っぱちだったり、連絡しても一向に配信をやめなかったり、とまあやりたい放題。もはやこの法律は施行直後にして形骸化していると言わざるを得ません。

そんな風に法律なんか知ったことか、と送ってくる広告ですので、もちろんその内容も怪しげで胡散臭いものが山ほど。在宅ワークの斡旋だとか大人のおもちゃの販売、どう見ても法律に抵触しているとしか思えないDVDの販売、サクラしかいそうにない出会い系サイトなどなど、とにかく香ばしいものが山ほどです。(誤解なきように言っておきますが、ちゃんと法律にのっとった表記をしている未承諾広告にはマトモそうなのも結構あります)

僕はそのような怪しげな広告を眺めるのが大の好物ですので、それらを並べて眺めながら「うわ、すげえ見え見えの詐欺!」ですとか、「こんなのに引っかかるヤツいるのか?」ですとか、「人を騙すならもっと上手に書かなきゃ」とか、業者の必死なまでの形相を想像しながらせせら笑ったりしているのです。

この種の法律に反する未承諾広告には、上記のように在宅ワークやら大人のおもちゃ、出会い系サイトなどの広告が多いのですが、最近多くなってきているのが「サラ金」に関する広告だったりするのです。

「だれでも50万円までなら即融資、ブラックの人も安心」

ですとか、

「ただ今ご契約のお客様45日間無利息融資お電話1本で即日融資、もちろん秘密厳守」

ですとか、金を貸してやるぜっていう未承諾広告が鬼のような勢いで届くのです。もちろん法律にのっとった表記なんか微塵もありません。

ちなみに「ブラックな人」ってのは、借り入れがあまりにも多すぎるですとか、どっかのサラ金で借りたのに返さないとか支払いが遅れたとかでブラックリストに掲載され、「この人には貸さないように」と貸し金業者間でやり取りされている人を指します。そんな人にでも気さくに即融資するっていうのですから中々豪放なサラ金業者です。

でもまあ、ちゃんと法律にのとった「未承諾広告」を送って来る業者はそうでもないのですが(中にはひどいのもありますが)、こういった法律無視の広告を送りつけてくる業者はロクなものではありません。

実際には金なんか貸してくれず、意味不明の保証料を払えば貸せるなどといって保証料を騙し取ったり、他者を紹介するといって仲介料を騙し取ったり、貸してくれたとしても法外な金利だったりするのです。間違いなく言えます、こんなところに金を借りてはいけません。

そんなこんなで、このようにして送られてくるサラ金業者の詐欺臭および悪徳臭過積載のメールを眺めているのですが、そんなファンキーなメールの中にあってさらにチャンピオン級にファンキーなメールを発見してしまったのです。

「誰でも即融資!担保不要!保証人不要!1000万円までどなたでも融資します。秘密厳守!キャンペーン特別金利1%でご融資します!!

東京都知事認可 梶宦宦宦@
とりあえず連絡ください 03-XXXX-XXXX」

もちろんモロに「未承諾広告」の表記や法律で義務付けられた表記もなしにこの種のメールが送られてきたのですが、一体どこのお人よしですか、この業者は。

普通に考えて、保証人も担保もなしに誰にでも1000万円貸すなんてありえません。しかも金利が1%だなんて。これはもう「貸して」って言うだけでポンッと1000万円貸してくれる友人とかそんなレベルのお話ですので、明らかに有り得ない荒唐無稽なお話なんですよね。

もう、法律無視でこういったメールを送ってくるってのもアレなんですけど、その内容自体が明らかに有り得ない。もう詐欺の臭いがプンプンしてきます。明らかに怪しすぎる、明らかに有り得ない。このような魅惑的な広告で釣っておき、どのような詐欺を展開してくれるのか、それが気になって仕方がないのです。

ということで、ものすごーく怪しいこのサラ金業者を相手に、実際に金を貸してくれと電話をかけてみました。金には全然困ってないんですけど、とにかく「金貸して」と電話してみました。広告には「保証人も担保も要らない、誰にでも貸す」と書いてありましたので、無職で独り暮らし、おまけに実家の財産も親戚も何も身寄りが無いという設定で、本当に金を貸してくれるのか実験してみました。以下はその際の電話のやり取りです。

「はい、もしもし」

まず、電話に出たのは営業担当の人でしょうか、非常に爽やかな青年がハキハキとした口調で電話に出ました。でもまあ、電話に出て社名を名乗らないところが何処となく怪しい。

「あ、もしもし?あのー、広告を見たのですけど、本当にお金に困っててー、できれば借りたいのですけど・・・」

「はい、大丈夫ですよー。広告は何をご覧になりました?」

「僕のアドレスに送られてきたメールです」

「あ、はい。メール広告ですね。ありがとうございます」

「あの僕、仕事もしてないんですけど、本当にお金貸してくれるのでしょうか?」

「大丈夫だと思いますよ。いくらほど必要なんでしょうか?」

さすが無担保で誰にでも1000万円を貸すと豪語したサラ金業者です。仕事をしてなかろうが何だろうが関係なく貸してくれるみたいです。ここは胸を張って限度額いっぱいまで主張してみましょう。

1000万円です

「いっ・・・いっせ・・・・」

電話の向こうの人は明らかに絶句しておりました。明らかに狼狽し、無職のくせに1000万借りたいとは何事だ!と言いたげな衝動を必死に抑えておりました。

「ダメですか?」

「1000万円・・・使用目的は何なのでしょう?」

生活費です

設定上は無職の男が生活費に1000万円貸してくれと要求。しかも何故か胸を張って偉そうに要求。担当の方は明らかに狼狽しておりました。

「ではですね、少しばかり質問させてもらっていいですか?」

焦りつつも必死で取り繕い、僕の住所や本籍、生年月日や貯金の有無、実家の資産、家族の職業などを訊ねてきました。実家の住所や名前なんかは向こうも調査するでしょうから本当のものを伝え、財産も身寄り定職に関しては嘘8000のものを伝えておきました。

「はい、わかりました。今聞いた限りではですね、さすがに1000万円は厳しいと思うんですよ。当社としても10万円貸せるかどうかってところですね」

1000万円までなら誰でも貸すと大々的に謳っていたのに、10万円しか貸せない、2桁もランクダウンしてます。しかもその10万円すらも貸せるかどうかという微妙な状況。一体あの広告の謳い文句は何だったのかと疑問に思ってしまいます。

「難しい状況なんですけど、今からちょっと融資部のほうに直談判してきます。本来なら貸せないのですが、あくまで私個人がpatoさんを信頼して融資できるようにしますので、絶対に返済してくださいね。今から交渉してきますので30分後にお電話もらえますか?」

「はい、よろしくおねがいします」

僕は1000万円貸して欲しかっただけなのに、いつのまにか10万円借りるということで担当の方が融資部に交渉することになってました。もう何が何やら分かりませんけれども、とにかく担当の青年に望みを託してお願いしてみました。本当は別に金なんか借りたくもないし借りるつもりもないんだけどな。

そいでもって30分後に電話。すると

「申し訳ありません、融資部のほうに掛け合ったのですが、やはりpatoさんの信用状態ではお貸しできないとの結論になりまして・・・」

「はあ」

「でもですね、他社なら貸してくれると思うんですよね。当社は審査が厳しい方ですから、審査のゆるい他社なら10万円くらいなら大丈夫だと思いますよ。そちらの方を紹介するので連絡してみてくれませんか?」

紹介詐欺きたーーーー!って感じでしたね。ここから紹介した会社でお金が借りられたら、それは自分の会社が紹介したから借りられたんだとか言って仲介料だか紹介料を取るって寸法ですよ。借入額の30%くらいを何もせずに騙し取ろうって寸法ですよ。

ここでまあ、他者を紹介してもらっても面白くありませんし、最初の広告の謳い文句である「保証人担保不要!誰にでも1000万円」ってのがいつの間にか無かったことになっていますので、その辺を突いてみましょう。

「でも、メールの広告には誰にでも1000万円貸すってありましたよね。しかも低金利で。何で貸せないんですか?あれは嘘なんですか?嫌ですよ、他社から借りるだなんて、きっと高い金利とか紹介料とか取られちゃったりするんでしょ。ちゃんとおたくの会社で貸してくださいよ、それも1000万円」

「ですから、無職で財産もない方に1000万円は・・・我々も返済してもらわないと困るわけですし・・・」

「だって誰にでも貸すって書いてあったじゃないですか、広告に書いてあったじゃないですか。アレは嘘なんですか?」

「ですから・・・わかりました。もう一度融資部に掛け合ってみます。1000万円は無理ですけど、10万円くらいならなんとかなるかもしれませんから、もう一度掛け合ってみます。明朝、朝一番に電話いただけますか」

別に借りられなくてもどうでもいいんですけど、担当の方が頑張ってくれるというので、なんとか彼に期待を託して明朝まで待ってみました。そして、明朝、朝一番で電話をかけると、

「もしもし、担当の○○さんをお願いします」

と電話をかけましたところ、担当の○○さんとは違い、やけに怖そうな声をした、明らかにカタギでない、下手したら人を2,3人は殺ってそうな声をしたオッサンが出て、ドスがピリリと効いた声で

「担当の○○は今いなくてね、私が話を聞いてるんだけど、当社ではアナタには貸せないから。もうしつこく何度も電話かけてこないでくれる?迷惑なんだよね」

と言われました。これにはもうブチ切れですよ。担当の○○が電話かけて来いっていうからかけてるというのに、「しつこく電話かけてくるな」ですからね。テメーらは望んでない一般人に法律に反したSPAMメールを送りつけていやがるくせに、自分らがちょっと都合の悪い電話を受けるとこれですからね。テメーらのやってるSPAMの方が何倍も迷惑なんだよ、ボケが。

「あのですねー、僕は担当の○○さんが何時に電話かけてきて言うからかけてきたんですよ。それなのにその言い草はないんじゃないですか?」

「とにかくウチでは貸せねえんだよ。何度しつこく言われても貸せねえんだよ。諦めろって!」

なんだか電話の向こうのコワモテの口調が激しく恐ろしいことになってるのですが、気にせず続けます。

「金なんか借りたくねえよ、バカ。テメーらがあまりにムチャクチャやってるから電話かけてみただけだっちゅーの。」

「あー?ウチのどこがムチャクチャだって言うんだよ!言ってみろ!」

もう会話の内容が小学生の口喧嘩レベルになっていて、電話の向こうのコワモテも異常に激昂していて恐ろしいのですが、どこがおかしいのか言ってみろとか言われてるので続けます。

「テメーらは特定商取引法知ってんのか。SPAMなんかのダイレクトメールの送付にはだな、法律で定められた表記が必要なんだよ、テメーらのメールにはそれが微塵もなえじゃねえか

「そんなもん知らん。ウチのはちゃんと書いてるはずだ」

「書いてねえんだよ、ボケ、もっかい見てみろ、猿が。あとなテメーらのメールには東京都知事認可とか書いてあったけどな、貸金業規制法では登録番号まで書くことが義務付けられてるんだよ。テメーらのは書いてないじゃねえか。あと、同じ法律で誇大広告の掲載は禁止ってのがあるだろ、1000万円誰にでも貸すってのは明らかに誇大広告、どうなってんだよ、おまえらは、明らかにおかしいじゃねえか!」

「そんなメール関係ないんだよ!証拠もなにもないだろが!グルァ!」

うおーこえー、猛り狂ってますよ、この人。さすがに怖くて電話を切りたくてしょうがないんですけど、ここはもうちょっと続けてみます。

「だいたいな、今調べてるんだけど、おいおい、テメーらの社名梶宦宦宸ナ調べても登録業者一覧に載ってねえぞ。うわー、大丈夫かよお前ら、登録すらしてねえのかよ。なんか心配になってきたぞ、キミらのことが」

都知事認可の登録業者ならこのサイトあたりで調べられるのですが、メールに記載された社名が微塵も無いのですよね。もちろん登録していなければ貸金業としての営業はできないですから、彼らは存在自体が違法ということになります。そりゃ貸金業規制法も関係ないわな、存在自体が違法なんだから。

「うるせー!あんましつこいと殺すぞ!今度かけてきたら殺すからな!ガチャ!」

あまりにも都合の悪いことを言われたのか、「殺す」とまで言っちゃってます、この人。しかも電話をガチャぎり。さすがの僕もこんなことで殺されてしまっては元も子もありませんので、彼の言うように二度と電話をかけず、大人しくしようと思うのですが、

「誰でも即融資!担保不要!保証人不要!1000万円までどなたでも融資します。秘密厳守!キャンペーン特別金利1%でご融資します!!

東京都知事認可 梶宦宦宦@
とりあえず連絡ください 03-XXXX-XXXX」

同じSPAMが毎日届くんですよね。「とりあえず連絡ください」とまで書かれちゃったら、そこまで電話して欲しいのなら僕も電話するしかないので

「1000万円貸して欲しい、生活費に使うから」

「またアンタか、もういい加減にしてくれ」

などと心温まる会話が毎日繰り返されることになっているのです。未承諾広告には未承諾電話で、とりあえずそれが僕の対抗手段です。

法律無視で送られてくる広告メール、そのほとんどはロクでもない内容、詐欺への入り口ですので、どんなに美味しそうな言葉が踊っていようとも騙されず、毅然と無視することにしましょう。

あと、金を借りる気も無いのに電話かけたと書いてますが、家賃の支払いガス代の支払い、引越し費用、車の車検、そろそろ新しいパソコンが欲しい、製本代が欲しい、などなど僕にも色々と事情がありますので、誰か無担保無保証人無利子でポンッと1000万円貸してください。わりと本気です。


1/13 13番目の客

そういえば、この間の「セーターに関するアンケート」にご協力してくださった皆様、ありがとうございました。

こんな変質的クレイジーサイトのトップページで普通にセーターに関するアンケートを収集している時点で何箇所かは大幅に間違っているのですが、それでも予想を遥かに上回る数の回答が得られ、大変ありがたく思っております。

回答していただいた方は分かると思いますが、あれはセーターの購入に関するマーケティングだとか市場調査みたいな感じのものなのでして、本当に真面目な普通のアンケートだったのですよね。

最初は、そういった普通のアンケートに対する回答を、こんな変態サイトのトップページで呼びかけるのもいかがなものかと思ったのです。それこそ、変にウケを狙った回答が多発し、データーとして何ら信憑性のない結果が得られるのではないかと心配したのです。

しかしながら、どうやら皆さんすごく真面目に回答していただけたみたいで、特にこれと言ったハイパボリックな回答もなく、セーターの購入や嗜好に関する重要なデーターが取れたのではないかなと思うわけなんです。ヌメラーもなかなかやるじゃないってなもんですよ。

でまあ、得られた回答データーをアンケート依頼主さんに渡す前にズラッと眺め、チョロチョロとデーター整理などをしていたのですよね。で、皆さんの回答を一個づつ眺めていたんです。

「みんなちゃんと回答してくれてるなぁ、なんとも嬉しい限りだ」

とか思いながらデーターを眺めていますと、たった一つだけ、有り得ないほど異彩を放ち、僕の心を鷲掴みにして離さない回答があったのです。

それは「今までセーターを購入されて、何か困った事がありましたか?」という質問での回答だったのですが、セーターを購入してどのようなことで困ったのか?といった質問だったのですよね。

で、皆さん至極普通に答えてくださってて、「チクチクする」とか「毛玉ができやすくて困った」などなど、セーターを購入して困った経験を記入してくださったのですよね。「洗濯すると縮む」とか「虫食いなどが起きやすい」とか、本当にそういうので困ったんだろーなー、ってのがありありと分かる回答がてんこ盛りだったのです。

で、その中で一際異彩を放つ回答が1つ。みんな、「洗ったら縮んだ」とか「チクチクする」だとか、設問どおりセーターに関する困ったことを回答している中で1つだけファンキーな回答が。

「マッチョがセーターを着るとキモいと言われた」

いや、それはアナタの事情ですやん。

確かにそういうこと言われると悲しいし、ちょっと凹むんですけど、それってあんまりアレじゃないですか。上手く言えないけど、なんかちょっと違うじゃないですか。

だってさ、みんなセーターに関する困ったことを答えてるわけじゃない、チクチクとか縮むとか、それなのに「マッチョが着るとキモいと言われた」ですからね。自分の悲しいメモリーをカミングアウトしてどうするってなもんですよ。確かに困ったことだけどさ。

それにね、マッチョがセーター着てもいいじゃないですか。ムキムキのマッチョマンがファニーなセーターを着る、それでも別にいいじゃないですか。キモいってこともないですし、むしろ誇らしくするべきなんだと思うんですよね。

鍛え抜かれた肉体、そしてセーター、縫い目が織り成すセーターの膨らみはその下に鋼のボディが潜んでいることを暗に知らせている。いいじゃない、こういうのいいじゃない。間違いないよ、別にマッチョがセーター着てもキモくないって。

とにかく、このようなファンキーな回答もありましたが、全体的に有意義なデーターが取れたと思います。依頼主様はセーターのマーケティングに関する重要なデーターも得られましたし、僕自身としても「マッチョがセーター着てもキモくない」という貴重な知見が得られました。

アンケート依頼主様も回答してくださった407名の方に感謝しておりますので、僕からもお礼をいいたいと思います。また何かありましたら協力してやってくださいね。

で、全然関係ないですけど、マッチョで思い出したので先日散髪をしに理髪店に行った時のお話しでも書こうかと思います。

ついこの間の話なんですけど、髪の毛が末期的に伸び放題で落ち武者みたいになってたものですから散髪に行ったのですよね。いつも行きつけの散髪屋に、休みの日を利用して行ったのです。

普通、理髪店とか言うと美容院とは違いますから、白衣を着たマスターがいて、バリカンでバリバリやるようなのを想像しがちなんですけど、僕が通ってる理髪店は違うんですよね。

理髪店なのに妙にオシャレというかなんというか、どちらかといえば美容院なんかに近いタイプなんですよ。髪を切るスタッフもHIP-HOP系で何人かいて、店内にはラップみたいな音楽が鳴り響いている、そんな店なんです。

で、そんなオシャレな理髪店に僕のような野武士が行っていいはずはなくて、僕のようなカスはそれこそもっと野暮ったい店とかに行くべきなんですけど、そこはやっぱりそれなりの理由があるのですよね。

あの、この店はDJ崩れみたいな理容師が何人かいるんですけど、それに伴って若い生娘がサポートみたいなことをやってるんですよね。おそらく理容師か美容師になることを目指す生娘なんですけど、そんな生娘がすごく献身的に世話してくれるの。

髪切る前の洗髪なんかその生娘がやってくれるんですよ。生娘がそのか細い白い指で僕のようなカスの頭髪を洗ってくれるんですよ。しかも、散髪後の洗髪もやってくれるし、その後には頭部や肩の辺りのマッサージを軽くやってくれるんです。

いやな、普通に生活してたらさ、僕のようなカスで足の臭い男が女の子に洗髪してもらうことってないじゃないですか。マッサージとか有り得ないじゃないですか。だってさ、洗髪してもらうっていったらおセックスするのとほぼ同義だぜ。3000円ちょっとの散髪代を払うだけで若い美容師見習いと擬似おセックスを体験できる、それなら髪が伸びるたびに通うってもんじゃない。

でまあ、いつものごとくですね、若い生娘による洗髪、いや擬似おセックスを体感するためにですね、ルンルン気分で散髪屋に行ったわけなんですわ。

「現在混んでますので少々お待ちください」

受付を済ませると、日曜日の昼間ということもあってでしょうか、満員御礼なのでしばし待てという通達。もう股間を怒張させながら待合室で待ちましたよ。

右へ左へと忙しそうに動く数人の美容師見習いの生娘を眺めながら、「ああ、あの子に洗ってもらいたいかも」「いやいや、あの気の強そうな子に洗ってもうのも捨てがたい」「うーん、この店は指名とかできないのか」などと悶々と身悶えるほどに考えていましたところ、目の前に途方も無いクリーチャーが飛び込んできたのでした。

いやな、すげえマッチョ。すげえマッチョな美容師見習い。もちろん男。全然生娘じゃない。

なんかね、生き死にの懸かった修羅場を5回くらいくぐり抜けていそうな顔をしてですね、ボディビルでもやってるのかと思うほどすっげえマッチョでスキンヘッドの青年が、白いタオルを持ってこれまた忙しそうに右往左往してるのですよ。

女性だらけのファニーな散髪屋の中にあって一際異彩を放つマッチョ見習い。おまけに最近入ったばかりらしく、微妙に右往左往している。逆三角形の素晴らしいマッチョ体型をしているのに、これでもかというほどマゴマゴと見習い作業をこなしている。

うわー、せっかく生娘に洗髪して欲しくてこの店に来たのに、こんなマッチョに洗髪されたら嫌だなー、力の加減が分からずに頭皮とか剥がれるんじゃないのかなー、いやーアイツだけは当たって欲しくないな、できれば生娘がいいなー。と思っておりました。

「お待たせしました、こちらにどうぞ」

と案内に促され、トコトコと散髪用の椅子のところに歩いていきましたところ、椅子の横では先ほどのマッチョがタオルを持って満面の笑みで、これ以上はないかという笑顔で微笑んでおりました。うん、笑顔までもある意味マッチョだった。

マッチョが当たったらいやだなー、生娘がいいなーって思っていたら予定調和の如くマッチョが当たる。そんな自分の運命を呪いつつ、それでいて美味しいかもと思いつつ苦笑いをしていると

「失礼しまーす」

と、マッチョがなんかテルテル坊主みたいになるやつをつけてくるではありませんか。で首の部分でソレを止めようとするんですけど、これがまた有り得ないパワーなのな。首が絞まるとか息が苦しいとか、そういうのを超越してて、首が千切れ取れるかと思ったわ。鵜の気持ちがちょっと分かった。

でまあ、そこからドコドコと滑車付きの洗面台みたいなのが運ばれてきまして、椅子を後ろに倒され、マッチョの手によるマッチョ洗髪が始まったわけなんですけど、これがまた凄いのな。

マジで頭皮がはがれるとかそういうのを超越してて、脳みそを掻き出そうとしているレベルなの。あまりに力強くパワフルに、それでいてソウルフルに洗髪してくるもんだから、すっげえ頭皮が痛かった。

「痒いところないですかー?」

っていう問いかけに対しても、普段の生娘見習いなら「下半身が痒いです」とか言いたくてウズウズするんですけど、もう、このマッチョに対しては「痒いというより痛いです」と言う他なかったね。

「ちょっと失礼しますね」

そのうち、僕の後頭部を洗おうとしたマッチョ見習い、後ろ向きに寝転んでいる僕の後頭部を洗うのですから、ちょっと頭を持ち上げようとしたんですよね、で、ヒョイと持ち上げたのですけど

グキグキグキグキ

ありえない角度に首曲げられるのな。その有り余る かいな力でとにかく首を持ち上げる。ホント、死ぬほど痛くて、首から上がねじ切れるかと思ったわ。その後も側頭部とか洗ってくれるんだけど、その度に僕の首はメリバキいってましたからね。

でまあ、地獄の洗髪も終わり、やっとこさDJ崩れみたいな理容師が出てきて散髪が始まったのですけど、もう心ここにあらず。死ぬほど首がズキズキするわ、散髪が終わったらもう一度地獄の洗髪があるわ・それよりなにより、散髪後のマッサージが怖すぎる。下手したら体がバラバラになっちゃうんじゃないだろうか。

とか、恐怖に震えていたら普通に散髪が終わり、またもやマッチョの手による地獄の洗髪タイム。痛めた首をさらに痛めつけられる結果となりました。間違いない、ヤツは力の加減ってものを知らない。

そんなこんなで、地獄の洗髪も終わり、文字通り僕の首は皮一枚で繋がっている状態だったのですが、そこで髪を乾かしたらマッサージタイムに突入。コリをほぐすというよりは、明らかに素手で人体を破壊する実験を受けているような状態になっていた僕は、髪が短くなって爽やかさがアップしたことより、生娘見習いに洗髪してもらえなかった残念さより、ただただ生きて帰りたい、無事に帰りたいと熱望するだけでした。

「ありがとうございました」

散髪料金を払い、痛む首を押さえながら店を後にしようとしたのですが、入り口のところでマッチョ見習いが深々と頭を下げていました。

コイツさえいなければ生娘に洗髪してもらえたのに。コイツさえ力の加減を知っていればここまで首が痛まなくて済んだのに。コイツさえ、コイツさえ・・・・。

なんだか段々と彼のことが憎くなってきたのです。そして、彼が着ていたクリーム色のセーターを見て思いましたよ。

「マッチョがセーターを着るとキモい」

普段はそんなこと思わないのですが、マッチョの手によって酷い目にあったのでそう思ったのです。僕もその日はセーターを着ていましたが、首がチクチクするというよりはズキズキしていました。もうこの散髪屋には二度と行かない。

そうそう、散髪したら髪型が金正日みたいになったわ。


1/11 矛盾の喫煙所

世の中なんて矛盾だらけだ。

円滑に社会生活を営もうとするならば、ある程度の矛盾には目をつぶらなければ生きていけない。街のあちこちには数多くの矛盾が存在し、社会に属する僕らの周りには多くの矛盾がぶら下がっている。

矛盾した点を絶対に許さないというのは限りなくロジカルな理論の世界だけのお話で、そこでは「AはBである、しかしAはBではない」なんていう矛盾は絶対に許されない。AはBなのか、あるいはそうではないのか、そのどちらかだけで全てが数式化される。

僕らの住んでるこの世界は、理論の世界のようにはいかない。全てを数式化できるわけではないし、矛盾を許容しながら生きていかなければならない。ある時は歴然と存在する矛盾に目をつぶらねばならないし、ある時は徹底的に矛盾を糾弾しなければならない。

例えば、矛盾が大いなる悪とするならば、それらを必要悪と割り切って見て見ぬふりをすることもある。けれども、マスコミや世論など、民衆の流れは大いなる矛盾を徹底的に糾弾することもある。許容したり糾弾したり、もはやそれ自体が矛盾になってしまっているとすら感じる。

また、歴然として存在する矛盾に気がつかないこともある。確かに矛盾が存在するのに、明らかにおかしいのに、あまりにその矛盾が堂々としているためか、矛盾であることを感じさせない、矛盾を感じない、そんな矛盾も確かに存在する。

先日のことだった。

僕が職場の喫煙所でタバコを吸っていた時のこと。廊下の一角に設置された、まるで隔離病棟かと見間違えるほど厳重に隔てられた喫煙所で白煙を吐き出していた時のこと。

僕が心底落ち着いてタバコを吸っていると、何だか知らないけど急に怒鳴られたんですよね。ホント突然に、まさに青天の霹靂といった趣で怒鳴られたのです。しかもその怒鳴られた内容が、

「こら!ここでタバコ吸うんじゃない!」

ですからね。喫煙所でタバコを吸っていて怒られる、タバコを吸うべき喫煙所でタバコを吸うなと怒られる、その歴然たる矛盾に心底震え上がったのです。

見ると、怒鳴り声のヌシは初老の老人でした。彼はエメラルドグリーンっぽい作業着を着ており、右手にはモップを左手には青いプラスティック製のバケツを持っておりました。おそらく我が職場に出入りの清掃業者の方だと思われます。

上司やB子に怒られるのならいつもと変わらぬ光景なのですが、掃除のおじさんにいきなり怒られるという日常に潜むアウターゾーンにパニックになっちゃった僕は

「いや、はい、すいません。今度から気をつけます」

と、何だか知らないけど平謝りでした。喫煙所でタバコを吸っていてタバコを吸うなと怒られる。しかも僕も僕で「喫煙所で吸って何が悪いんですか」と反論するわけでなく、ただただ平謝り。なんだかもう訳の分からない状態になってました。

「だいたいだな、タバコなんて百害あって一利なしなんだよ」

相変わらず強気な掃除のオッサンは、すっとモップを立てかけるとぼくの向かいに置いてある椅子に腰掛けた。ちょうど灰皿を挟んで僕と向かい合うような形で鎮座する掃除のオッサン。

「そもそも、わしはタバコなんて吸わん。あれは金ばっかりかかるからな」

などと、急に説教じみた話を始める掃除のオッサン。いや、あんた掃除をするのが仕事やん?なんでそんなとこに腰かけて雄弁に語ってるの?とか疑問に思うのですけど、あまりにそうのオッサンが堂々と説教してくるもんですから

「はぁ、そうですねぇ」

とか、すげえしおらしく話を聞いてました。

「オマエらは灰や吸殻を灰皿に入れず、その辺にポンポン投げるやろ、それを掃除するのはワシらなんだぞ」

掃除のオッサンはいたくご立腹らしく、顔を真っ赤にして怒っておりました。僕は灰も吸殻もちゃんと灰皿に捨てるマナー良き喫煙者ですから、オッサンの怒りとは無関係と思われるのですが、それでも

「申し訳ございません、以後気をつけます」

とか謝ってました。

僕のあまりの気の弱さにハッスルしたオッサンはもう止まらず、

「そもそもな、アンタほど若い青年はタバコなんて吸ってはいかん。若い頃はガムシャラに仕事して、ガムシャラに金をためなきゃいかん。タバコや遊びに金を使ってる場合じゃないぞ!」

とか、喫煙所でタバコを吸っていて怒られるだけならまだしも、それどころか人生について熱く諭していただきました。

「嫁も慎重に選ばなきゃいかん。節約し、金をため、仕事に没頭することを理解できる嫁を選ばなきゃいかん。見てくれなんてのはその次なんだよ。ウチの嫁は理解があってなぁ」

とか、掃除のオッサンのワイフの自慢話に発展する始末。誰かこの人を止めてください。なんで僕はなんでこの人に人生設計を語られてるんだろう、と疑問に思いつつも、あまりにもオッサンが堂々としているもんですから話に聞き入っておりました。

「ワシはな、27歳の時に500万円貯めて家を買った。それでワシの人生は変わった。27歳までに500万貯めてみろよ!そうすれば人生変わるから!27歳までが最後のチャンスなんだから!」

とか、500万円貯金指令まで出る騒ぎに発展。27歳までに500万円貯めれば人生変わる、だからオマエもやってみろよ!と言ってるわけなんですが、ここで大きな疑問が1つ。

いや、僕もう27歳ですやん。今年には28歳になりますやん。貯金なんて500万円には程遠いですやん。27歳までに500万円貯めるとか、もう明らかにノーサイドになってるわけなんですよね。

「いや・・・あの・・・僕もう27歳なんですけど・・・」

と、何故だか知りませんけど僕が申し訳なさそうにカミングアウトしますと

「22歳くらいかと思ったよ・・・アンタ、幼いな・・・・」

とか、出っ腹で異様にオッサン臭い僕を捕まえて「幼い」とか有り得ないことを言ってました。幼いなんて初めて言われたわ。

「ととと、とにかく、32歳までに1000万円貯めろ、そうすれば人生変わるから」

期限5年延長、おまけに目標貯金額二倍にアップ!

おいおい、27までに500万が最後のチャンスじゃねえのかよ、あんたさっきから言ってることポンポン変わるよな。明らかに矛盾してるじゃねえか。

まあ、このオッサンは明らかに矛盾点が山のように存在しておりまして、喫煙所でタバコを吸ってるだけで怒られるとか、清掃業者の人なのに掃除もせずに説教に熱心だとか、語る人生論がポンポン変わるとか、矛盾点だらけなんですけど、堂々とそれを見せつけてくるもんですから、あまり不可思議には感じないんですよね。そういうもんだと思っちゃう。

でもね、そのオッサン、そっからが更に凄かった。

狂ったように説教をかまし、余程気を良くしたのかおもむろにタバコを取り出してですね、プハーとか吸い始めちゃったのですよ。どうなってんだ、コイツ。

いやいやいや、あんたさっきココでタバコ吸うなとか怒ってたやん。タバコなんて百害あって一利なしって言ってやん。ワシはタバコなんて吸わないって言ってたやん。何でアンタ、タバコ吸ってるの?

と、あまりに矛盾したことを言っているオッサンに対し、明らかに矛盾を感じるのでした。さすがにこれはいくら堂々と言われようとも、矛盾を感じずにはいられない。

しかもそっからが圧巻で、掃除のオッサン、タバコ吸いながら灰をドコドコと床に落とすのな。オマケに吸殻も灰皿に捨てず、ペイッとその辺の床に放り投げて踏んで消してるの。

「オマエらは灰や吸殻を灰皿に入れず、その辺にポンポン投げるやろ、それを掃除するのはワシらなんだぞ」

っていう最初のオッサンのセリフがリフレインして、おいおい、喫煙所でタバコ吸って汚してるのは他でもないオマエじゃないか、よくもまあ、あんなこと言えたものだなあ、と矛盾だとかそういったものを超越した何かを感じるのでした。

「じゃあ、ワシは仕事に戻るから。アンタも頑張ってお金貯めろよ」

長い長い説教が終わり、モップ片手に喫煙所から出て行ったオッサン。途方に暮れる僕とオッサンの捨てた吸殻だけが喫煙所に残されました。

オッサンの言動もそうですが、存在自体が矛盾しており、明らかに何かがおかしいと思いつつも、僕はオッサンが捨てた吸殻を拾い、オッサンガ落とした灰を綺麗に掃除するのでした。

普通は僕ら社員が汚した部分を清掃業者であるオッサンが掃除する。それが役割分担ですからそうなるはずなのですが、清掃業者が汚した部分を社員である僕が掃除する。その一連の矛盾に疑問を感じつつも、

世の中は矛盾だらけ、ある程度は許容しなきゃしょうがないよな、って思いながら掃除するのでした。

堂々と存在する矛盾、矛盾がありすぎて訳わかんなくなる矛盾、社会生活を円滑に進めるために必要な矛盾、僕らはこういった矛盾に目をつぶりながら、あるいは見てみぬふり、もしくは気がつかないまま生きているんだなあと実感するのでした。昼下がりの喫煙所で。

でもまあ、どうしても疑問に思わずにいられない矛盾がありまして、僕が喫煙所から引き上げようと廊下を歩いておりましたところ、廊下の隅のほうでさっきのオッサンが上司っぽい人に怒られていました。

「ちょっと、またサボってたでしょ。このフロアの掃除全然終わってないじゃない。苦情が来てるんだからね。そんなことなら辞めてもらうよ」

と、オッサンより何歳も若そうな上司に嫌味ったらしく言われ、モップ片手に何度何度も「すいませんすいません」と謝るオッサン。もしかしたら彼は長年勤めた会社をリストラされ、嫌々清掃業者で働き、自分より何倍も若い上司の下でペコペコしながら働いているのかもしれません。もう、肉体を使うような仕事はキツイ年齢だというのに。

モップ片手に平謝りのオッサンを見て、さっき「ワシはな、27歳の時に500万円貯めて家を買った。それでワシの人生は変わった。27歳までに500万貯めてみろよ!そうすれば人生変わるから!27歳までが最後のチャンスなんだから!」と豪語していたオッサンの人生、一体どのように変わったのだろうかとしきりに疑問に思うのでした。

まあ、オッサンも若造とかに説教垂れてストレスを発散させないとやりきれないわな、また聞いてやるから上司にばれないように喫煙所に来なさいや。また1つ喫煙所に行く楽しみが増えた僕は、ルンルン気分で廊下を歩くのでした。

あれだけ怒られ、説教されたのに、それを楽しみにしている僕。思えばそれが一番矛盾しているかもしれない。


1/10 Numeriカルトクイズ2

さてさて、前回行って大好評だったNumeriカルトクイズ企画。Numeriの日記に関するカルトなクイズを50問出題し、全問正解者にはマジで豪華景品が当たる企画です。

前回の企画では、全問正解者には僕のノートパソコンを惜しげもなくプレゼントすることになっていましたが、最高で50問中48問正解の人しか出ないという残念な結果に。第2回は是非とも頑張って全問正解、豪華賞品をゲットしてください。

ちなみに今回の全問正解特典は

「1.Sony PSX DSER-7000」

「2.B子生写真」

「3.patoさん使用のノートPC VAIO-note、恥ずかしすぎるデーターも一緒にどうぞ」

「4.Numeriを1日4回更新、それを一ヶ月間続ける」

「5.NumeriをFTPパスワードごと丸ごとプレゼント」

のいずれから選択できるようになっております。マジで全問正解者が出て、PSXとか希望されたら本当に買って来て送りますので、みなさん奮って回答してください。

Numeriカルトクイズ2

Q1. patoさんが忘年会用に購入したコンドームの商品名は?

Q2. patoさんの義理の妹の名前は?

Q3. 風俗ゲームVSヘルスズキ編。彼が最後に入った店の名前は?

Q4. 1/9テレビデオ、なんで最初の「ビデオ」の部分が太字になってる?

Q5 8月のNumeri-OFF Tokyo 2003、会場となったのはどこ?

Q6 2月に出版される書籍版Numeri本、その正式なタイトルは?

Q7 援助交際詐欺と対決する、対決相手の振込口座の名義は?

Q8 YahooBBマガジン、Numeriが載ってるのは何ページ目?

Q9 以前に収集したNumeriアンケート、その結果が公表されないのはなぜ?

Q10 消去される前のプレゼン資料、そのファイルの上にあったファイルの名前は?

Q11 Numeri発新世紀アイドルデュオ「ぬめっ娘。」メンバー2人の名前は?

Q12 音楽性の違いにより解散した非モテ系ビジュアルバンド「毛玉-KEDAMA-」そのデビュー曲となった歌のタイトルは?

Q13 「渋谷センター街にたむろする頭の可哀想な若者100人に聞きました」(笑)や(爆)などの文字を使っている人をどう思いますか?一位だった回答は?

Q14 2002年2月3日、patoがブックオフで買ったCDは誰の何?

Q15 千葉で目撃した怒涛の落書き、なんて書いてあった?

Q16 顔面に火傷を負ったキチガイ親父、冷却に使った食品は?

Q17 小学生の頃に埋めたタイムカプセル。patoさんは何を埋めた?

Q18 裏サイトの名前とHNは?

Q19 2001/12/13の日記のタイトルは?

Q20 前回と今回のカルトクイズ、全く同じ問題があります。それはなに?

Q21 次の日の日付の日記を先に書いてしまう手法、patoさんは何と読んでる?

Q22 書いたことを忘れてもう1回書いてしまった1/8の日記。消される前は何の話が書いてあった?

Q23 今年の流行語対象を狙う言葉「○○○○○童貞」。○に入る言葉は?

Q24 HAGAKURE理論のSickさんにプレゼントしたスーパードルフィーの下着。その値段は?

Q25 2003年12月までで最も更新の回数が少なかった月は何年の何月?

Q26 Numeri初の相互リンクサイトは?

Q27 2001年12月時点でのマイ芸能人ランキング、5位はだれ?

Q28 「Numeriオフスペシャル-全国縦断オフ-」その正式名称は?

Q29 いつのまにか消去したカキモノのタイトルを2つ挙げよ

Q30 ヌメラーからの挑戦状で発見した橋の名前は?

Q31 patoさんが鬼門、魔都と位置づける都道府県は?

Q32 B子の年齢は?

Q33 北海道旅日記、2日目に宿泊した場所は?

Q34 韓国で買ったエロ本の値段は?

Q35 スーパードルフィー下着上下セットをプレゼントしてくれたのはどこのサイトの人?

Q36 現在のサイトデザインのテーマカラーはオレンジ、ではテーマは?

Q37考え事ドライブをしながら辿りつき、金を下ろすのに失敗した市の名前は?

Q38 patoさんが髪を切るといつも「○○○みたいになった」と言います。いったい誰みたいになるの?

Q39 いつも借りたいのに借りれないエロビデオのタイトルは?

Q40 なんばで飲んだインフレとしか思えないコーラ、その値段は?

Q41 大崎の出身地は?

Q42 ぬめぱと変態レィディオ48時間スペシャル、オセロ対決で2回目に対戦した人の名前は?

Q43 patoさんの生まれてはじめてのオナニーのオカズは?

Q44 ぬめぱとクリスマスレィディオ、patoさんが放送中に飲み食いしたものを全て挙げよ

Q45 patoさんのオナニーは何型?

Q46 100万ヒットを記念して8月に行われた大謝恩企画サンクスヌメラーズウィーク2、次は何ヒットで開催される予定?

Q47 カブレラが大量に盗んできたものとはなに?

Q48 マイ芸能人ランキングTOP1000、995位はだれ?

Q49 patoさんが乗ってる車は?(2台ありますがどっちでもいいです)

Q50 Numeriはある英文の頭文字を繋げたものです。その英文とは何?

ということで、全50問、すべてどこかで書いた、あるいはラジオか何かで言ったものですので全問正解は可能です。奮って回答してください。答えが分かった方はp1bgm@polka.plala.or.jp「ヌメリカルトクイズ2係」まで回答を添えてメールください。

今度こそ全問正解者が出ることを願ってます。


1/9 テレビデオ

僕が中学生だった頃、テレビとビデオが合体した画期的商品が発売されました。その名もテレビデオ。テレビとビデオが合体したからテレビデオ、あまりに安直過ぎるネーミング通り、実際のその商品も安直としか言いようがないものでした。

この当時、テレビは近い将来にワイド化される、なんていう噂がまことしやかに囁かれ、今ではワイド画面のテレビなんてのは割りと普通ですが、当時はセンセーショナルな話題としてもっぱらの噂、普通のテレビはそのうち無くなるんじゃないかって言われてました。

で、生き残りをかけた普通のテレビは、ビデオを合体させたりBSチューナーを内蔵させたりと付加価値を高めることに躍起になっていたわけです。そうして生まれたのがテレビデオでした。

14インチの小さいテレビ画面の上部にモコッとした膨らみがあり、そこがビデオ部分になっていました。で、その膨らみ部分にはビデオテープを入れる場所があり、そこにガコッとテープを挿すことができる、そんな構造でした。

まあ、ただ単純にテレビの上にビデオが乗ってるだけで、何も一体化する必要なんか全然ないものでした。よくよく考えるとわざわざ一体化させたメリットが全然分かりませんし、逆にビデオが壊れただけでテレビごと修理に出さねばならず、デメリットの方が大きいように感じられる商品でした。

しかしながら、このムダの長物としか思えないテレビデオ、当時中学生だった僕の心を鷲掴みにして止まなかった。とにかくテレビデオが欲しかったし、何に変えてでも手に入れたかった。

僕の日記には近所に住む大富豪の同級生がよく登場してくるのだけど、その大富豪の彼は、発売されたばかりのテレビデオをいち早く買ってもらっていた。「欲しい」と言ったら買ってもらえたらしく、それを自分の部屋に設置し、独りだけの空間でテレビを見たりビデオを見たり楽しんでいた。

そのライフスタイルにいたく感動した僕は、自分も部屋にテレビが欲しいと思っていた。自分の部屋にテレビデオを置き、テレビを見たりビデオを見たり、自分だけの空間で楽しみたいと望んだ。

当時、我が家には居間にボロッちい、ガチャガチャとチャンネルを回すテレビしかなく、必然的に家族同伴、爺さん母さん父さん弟と一緒にテレビを見ることになっていた。

そのチャンネル争いは凄まじく、僕は当時、ニュースを異様に楽しみに毎日見るという狂った中学生だったのでニュースが見たく、弟はバラエティを母サスペンスドラマを、父は野球を見たがっていた。爺さんなんて血圧高くて危ないくせに、相撲やプロレスなどの格闘技観戦が大好きで、興奮しすぎて死んじゃうんじゃないかってくらいエキサイトして見てた。家族全員の嗜好が違うもんだから、とにかくチャンネル争いが耐えなかった。

また、チャンネル争いだけでなく、家族で見てるなりの気まずさもあって、テレビ番組がエロスなシーンになったり、ラブシーンになったり、そういった不純な場面になった時、やっぱり家族で見るのは気まずくて、親は親なりに気まずかったし、子供は子供で気まずかった。で、爺さんだけが意味も分からずホゲーッと見ていた。

そのような理由からだろうか、どうしても僕は自分の部屋にテレビが欲しかった。上記のような理由だけでなく、部屋で気軽にエロビデオも見たかったし、深夜にやっているエロい番組も見たかった。だから、テレビデオが欲しくて欲しくてしょうがなかった。

でもな、貧乏な我が家と大富豪な彼の家とでは違うわけだよ。何が違うって当たり前だけど財力が違うわけだよ。彼の家が「欲しい」と言えば何でも買ってもらえるのに対して、我が家なんて「欲しい」って言おうものなら瞬殺されるからな。

しかもテレビデオってのがとんでもなく高価な値段設定で、今でも忘れもしないけどメーカー希望小売価格が99800円。普通の14インチのテレビが3万円くらいで、普通のビデオが2万円くらいだったことから考えると、明らかに高かったわけだ。ただくっつけただけなのに。

約10万円もするテレビデオは中学生の僕にとってはやっぱり高級品で、明らかに手の届かない高嶺の存在で高値の存在だった。でもね、やっぱどうしても諦めきれなかった。部屋でエロビデオ見たいし、ビデオを見ながら心行くまで涅槃型でオナニーしたかった。

で、当時の僕はどうしたかっていうと、バイトしたんですよね。ウチの家は自営業ですから、親父の仕事を手伝うって感じで、ひと夏丸々アルバイトしたんですよ。忘れもしない、新築のパチンコ屋の便器設営工事とかね、そういいうのを狂ったようにやってた。まあ、中学生だから、仕事ができるっていうよりは、明らかに仕事の邪魔になってただろうけど。

それで、きっかりと10万円給料でもらってさ、物凄い勢いで電気屋に走ったわけだよ。テレビデオを買いに、自分の部屋に置くテレビデオを買いに。ただそれだけのために。

発売したてて人気商品ってこともあってか、その日は手に入らなかったのだけど、数日後に配達されてきてついに我が部屋にやってきたテレビデオ。本当に飛び跳ねたいくらいに嬉しかった。

これで自分も部屋でテレビを見ることができる。自分の世界に没頭してテレビを見ることが出来る。チャンネル争いなんて存在しない、気まずい思いなんてしなくていい。自分の部屋が自分だけの共和国、そんな気にさえなってた。

もう、いち早くテレビを設置しちゃってさ、今でも覚えてるけど本棚の一番上に置いたんだよな。で、ベッドに寝ながら見上げるようにしてテレビデオを見るようになってさ。

それで、その日は夕飯を食べ終わると神の如き素早さで部屋に駆け上がってテレビに没頭してた。普段はニュース以外あんまり見なかった中学生だったけど、嬉しいもんだから良く分からない番組とか見てた。

でもね、あんまり楽しくないんですよ。これが。

確かに部屋にテレビがあるっていうのは凄い破壊力で、これまで何の音も映像も存在しなかった部屋がすごいパワーアップするんですけど、それまでは勉強する時と寝る時くらいしか部屋にいなかったのに、テレビがあるっていうだけでほとんど部屋にいるようになっちゃってさ、確かに部屋の装備としてはすごくランクアップするんだけど、その反面すごく寂しいんですよね。

すごく面白い番組とか見て笑うんだけど、笑うのは自分だけ。下の階からは同じ番組を見ている家族の笑い声が聞こえてきてさ、それが妙に寂しさを倍増させるんだよね。

本心では下の階に下りて、家族で楽しくテレビを見ている団欒に混じりたかったけど、アホの子のように笑っている声が聞こえる弟と一緒に笑いたかったけど、こっちもテレビを購入した意地ってものがあるからさ、下の階に下りて一緒に見るってことはできなかった。

テレビってのは本当に楽しいもので、面白いもので、無いよりは有るほうが間違いなく良いのだけど、時に人を孤独にさせるよな。そう思ってた。

でもね、寂しくたって良いって思ってた。部屋にテレビがあって、団欒でテレビを見ることが出来なくなって寂しくても、それで良いって思ってた。だって、部屋にテレビデオがあるっていうことは、誰にも気兼ねせずにエロビデオが見れるってことじゃない。もう、家族が寝静まった後にビクビクしながら居間のテレビにイヤホン指してエロビデオ見なくて済むってもんじゃない。それだけでもかなり喜ばしいことですよ、これは。

早速、階下の家族団欒の声なんか聞こえぬわ、といった男気でテレビデオにエロビデオをセットする僕。この日のためにワルの吉本君から借りてきた秘蔵の裏ビデオ「エロ猫にゃンにゃン伝説」をデッキにセット。テレビとビデオが合体したテレビデオで男女の合体を見ちゃうぞーって不動明王のような勢いでセットした。

あー、もう最高。部屋でエロビデオ見ることができるって最高、って再生ボタン押しながら涅槃型の体勢になりつつあったのだけど、ビデオに出てくるAV女優がすっげえブスでさ、もう見るも無残な歴史的ブスでさ。そんなブスが男優に触られて「いやーん」とか言ってるものだから、抜くどころか気持ち悪くなっちゃってさ、オナニーなんて全然出来なかった。

部屋で独りテレビを見るのはあまり楽しくない、エロビデオも抜けないってんで、すげえ頑張ってテレビデオを買ったっていうのに全然意味が無くてブルーな気分になったんですよね。それで、失意のままビデオを停止し、取り出しボタンを押したんですよ。

ウィーン、ガゴガゴ!

ビデオが出ない。

おいおいやばいよ、ビデオテープが排出されないよ。半分ぐらいは排出されてるんだけど、それが逆にマズくて、ビデオの背の部分の「エロ猫にゃンにゃン伝説」だけがモロンと神々しく見える状態になってるんですよ。なんかね、テープが古すぎて絶妙に絡まったみたい。

あわわわわ、やばい、やばすぎる。いくらなんでも「エロ猫にゃンにゃン伝説」が挟まった状態はやばすぎる、なんとかして取り出さねば。ってんで取り出しボタンを連打したりテープを引っ張ったりしてみるのですけど、テープが中で絡まってるみたいでビクともしないのな。

うわーヤバすぎる、アホすぎる。テープが絡まるだけならまだしも、それが「エロ猫にゃンにゃン伝説」なんて恥ずかしくて修理に出せないじゃないか。買ったばかりで壊れるってのはヤバイけど、それ以上に「エロ猫にゃンにゃン伝説」がヤバすぎる。

でまあ、あらゆる手を駆使してビデオを取り出そうとしたのですけど、どうしても無理なんですよね。そのうち中でテープが燃えてるみたいで焦げ臭い臭いがムアーッとしてきたものですから、もう諦めちゃったんですよ。で、テープの背の部分の「エロ猫にゃンにゃン伝説」と書かれたテープだけを剥ぎ取って放置することにしたんです。

結局、すげえ頑張ってテレビデオを購入したのに、テレビを見ても寂しくて楽しくない、おまけにエロビデオは抜けない、さらにはビデオ部分が完全に荼毘に付された状態になっちゃって、悲しいとか口惜しいとかそういうのを超越した状態で、どうでもいいやって感じになってました。むしろその有り得なさが面白くてしょうがなかった。

恥ずかしくて修理にも出せませんからビデオが使えません。そのうちアンテナの配線がブチ切れしちゃって二度と戻らない状態になり、普通のテレビすら見られない状態になってました。なんかもう、このテレビデオ、晩年はスーパーファミコン専用テレビになってた。

その後は購入前のように、居間のテレビで家族と一緒にテレビを見るようになり、部屋にこもって独りで過ごすようなことは少なくなった。家族で僕の大好物のニュース番組を見ながら

「父ちゃん、公定歩合ってなに?」

「知らんがな、おかんに聞け。わしは小学校しか出てないんだから」

「お母さんも知らないわー、なんだろ」

なんて会話してたら、半分ボケた爺さんが

「公定歩合ってのは日本銀行が民間銀行に貸付を行う際に定める基準金利のことで・・・」

って雄弁に語りだして皆を驚かせたり。

エロい番組が突如始まって、沈痛な空気に耐え切れなくなった弟が

「お兄ちゃんチンコたってるー!」

とかのたまって場の空気を更に重苦しいものにしたり。

そういう会話をしながら、テレビを囲んだ家族の団欒っていうのかな、そういうのってやっぱり大切だなって思ったのです。

テレビは楽しいものだけど、時に人を孤独にする。テレビとビデオが一緒になったテレビデオを子供の部屋に置くよりも、家族を一緒にする居間のテレビの方が大切、きっとそういうことなんじゃないのかな。

でもまあ、いくら孤独になろうとも部屋で好きなだけエロビデオを鑑賞できるってのは魅力的なんだけどね。そのビデオが「エロ猫にゃンにゃン伝説」以外なら。


1/8-4 全然関係ないけど

15分トライアル日記はすっげえ疲れる。もうだめ。

ところで全然関係ないですけど、なにやらアンケートの収集を頼まれました。サイトとかNumeriとかインターネットとか全然関係なくて「セーターに関するアンケート」なんですけど、「本当に困っているのでお願いします」という依頼を受けましたので、たまには人の役に立ってみようと引き受けました。

セーターに関するアンケート−終了
(瞬殺で目標回答数に到達しました。ご協力ありがとうございました)

Numeriのトップページで普通にセーターに関するアンケートを呼びかけている理由が良く分からず、自分で自分がおかしくてしょうがないのですが、そういったパラレルワールドもたまにはいいのかもしれません。ということで、お暇でしたら回答してやってください。お願いします。


1/8-3 15分トライアル日記2

15分で日記を書ききる。途中までしか書けなくてもそこでアップする。そんな企画です。

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1/8-3 おばあちゃんのトイレ

僕のおばあちゃんの家は、なんだか今時存在しないような物凄い貧乏長屋でした。

台所なんかモロに土間で、部屋もすげえ狭くて壁も薄い。おまけにすっげえボロボロで、なんか変な臭いとかしてました。そんなボロボロの貧乏長屋に、おばあちゃんは独りで暮らしてました。

僕ら孫どもは、夏休みになるとこぞっておばあちゃんの家に預けられ、1ヶ月近い日々をその長屋で過ごしていました。

当時の僕は、その貧乏長屋のおどろおどろしい佇まいと、壁に茂ったシダ類の葉が妙に不気味で、いつも怖がっていました。おまけに、居間に置いてあった仏壇は怖いわ、天井の模様が鬼の顔みたいで怖いわで、とにかくおばあちゃんの長屋が怖かった。

でも、やっぱり孫どもが一同に集められて過ごすわけですから、僕だけそんなチキンなこと言えないではないですか。言おうものなら、「あいつすげえ臆病なのな」って従兄弟どもにバカにされるに決まってます。

でまあ、本当は怖いのに妙に強がっちゃって、全然怖く無いぜって素振りをしていたのですけど、それは他の従兄弟も同じだった見たいで、みんなおばあちゃんの長屋が怖いのに、強がって怖く無い素振りをしていたんですよね。

そんな風にして、ガキどもも意地を張り合って怖いくせに怖がっていないフリをしていたのですけど、そんな意地とか見栄とか超越して、明らかに怖すぎるものがおばあちゃんの長屋には存在していたのですよね。さすがにこれは誰も強がれず、本気で怖いって口々に言ってた。

まあ、トイレなんですけど、とにかく長屋のトイレが怖かったんですよね。長屋だけあってトイレは共同トイレで、一旦外に出てから行かなくてはいけなかったのですけど、とにかくソレが怖かった。

おまけにトイレ自体もすっげえボロボロでおどろおどろしくて、壁はタイルとか洒落たものではなく、コンクリート打ちっぱなしの殺風景なもの、電球は裸電球だし、オマケにそこにクモとかいたりしてな、とにかく暗くて不気味なの。

小便器なんてものは存在せず、なんか溝みたいなのが掘ってあって、そこに小便をするようになってて、大便するところなんて木のドアで、もちろんボットン便所。なんか便器の中から手とか出てきても何ら不思議ではない雰囲気だったよ、あれは。

そのトイレは昼間でも不気味で、すっごくシットリとしてて、明らかに物の怪の類とか出そうな雰囲気だったため、とにかくみんな怖がってた。トイレに行くのが怖くてなあ、みんな必死で我慢して、それでもどうしようもない時はおばあちゃんに一緒に来てもらってた。

個室の中でウンコしながらな、「おばあちゃん、ちゃんとそこにおる?」「ちゃんとそこにいてな」って、ドアのトコで待ってるおばあちゃんに何度も何度も呼びかけながらな、モリモリと溜まりに溜まったウンコをしたものだったよ。

昼間はなんとかおばあちゃんについてきてもらってトイレに行けたのだけど、さすがに夜は怖すぎて、ただでさえ不気味なトイレの怖さが400%増ぐらいになるもんだからさ、もはや誰も、おばあちゃんの付き添いありでもトイレに行けない状態になってた。

そこで子供達は朝まで必死に我慢したり、我慢できずに窓からオシッコとかしちゃってたのだけど、そういう時に限ってウンコしたくなる子供がいるんだよな。タイミング悪いというか、いつも「ここでウンコしたくなったら最悪」ってな状況でウンコしたくなるヤツがいるんだよな。

まあ、ぶっちゃけ僕なんですけど。

もう夜も更けて、後は寝るだけだぜってな状態になってさ、すっげえウンコしたくなったのよ。もう我慢できない、一瞬でも気を抜いたら出るってな状態になっちゃったわけ。

おばあちゃんも変なシャンプーハットみたいなのかぶっててさ、後は寝るだけみたいな状態なんだけど、

(15分タイムオーバー)

(この後はウンコが臨界点に達し、それでも怖いからウンコを我慢するのだけどそのうち深夜になっちゃって、もうだめで、いよいよおばあちゃんにトイレについてきてもらおうとするのですが、おばあちゃんが寝ている場所に行き着く前にちょっと漏らす。で、トイレに行こうと外に出たら影から猫が出てきて、ビックリしてウンコが全部出ちゃって、まるで長屋みたいに幾重にも重なったウンコを漏らすという展開です。で、怒りのアフガンと化したおばあちゃんに怒られ、朝まで恐怖のトイレに閉じ込められ、泣き叫びながらオシッコも漏らすという、おもらしの三冠王みたいな展開です。)


1/8-2 15分トライアル日記

1/8-1の日記は、ミスをフォローするため、急遽15分で書き上げた日記なのですが、なんだか15分で書くというその行為に妙にはまりました。ということで、15分で何処までかけるかを主題に、「15分トライアル日記」にチャレンジします。

途中までしか書けてなくても、オチがなくても執筆時間が15分経過したらそのままアップ。そんな、とんでもない挑戦をしてみようかと思います。それではどうぞ。

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1/8-2 お父さんの顔

僕の職場には、それこそ様々な年齢層の人がいまして、僕より随分と年上の人や、かなり若い若造などもいるわけなんです。まあ、それってば普通の職場ではわりかし当たり前のことなんですけど。

でね、やっぱり年齢層が様々だと、色々な立場の人がいるわけなんですよ。

僕と同じ年ぐらいなのに、妻もいて子供もいて、立派に家庭を築いている人。離婚してバツイチになっちゃって、子供の養育費やらでてんてこまいの人。やっぱ僕くらいの年齢になるとそういう人って多いのですよね。

僕と同じ年で、既に家庭を背負っていて子供を育てることが生き甲斐になっている人。それは凄く立派なことだと思うし、すごく頼り甲斐があって素敵なんですよね。

でまあ、同じ年でも僕なんかは、すっげえ子供っぽくて、背負うべき家庭とか子供とかいないから、なんていうか、幼いんですよね。全ての行動が。

それでもやっぱ、そんな家庭を持っている人も、子供っぽい僕も、職場では同じ立場でして、並んで頭を垂れてウンコ上司に怒られていたりするんですよね。同じようにエロサイトを見て大騒ぎしたり、同じようにプロ野球カードを集めたり、やっぱ年相応で同じなんですよ。

でもね、彼らはひとたび子供のことになると違うよ。それはそれは立派でさ、一緒に上司に怒られているとか、エロサイト見てるとは思えなくなるもんな。子供の話とかしてるときの彼らは、間違いなくお父さんの顔になってるもの。

やっぱさ、普段は27歳相応のバカっぷりって言うか、若さを発揮してても、子供のこととか家庭のことを考えると急にお父さんになっちゃうんだろうな。明らかに顔つきが違うもの。すげえよな、家庭とか子供って。

まあ、僕もそういうのを持つようになったら、例外なくお父さんの顔になるのかどうかは疑問なんですけど、とにかく、同僚や友達がふいに見せるお父さんの顔って結構好きなんです。普段のアホさからは考えられない頼りがいのある顔が結構好きなんです。

そういえば、以前にこんな出来事がありました。

まだ若かりし頃、僕は職場の同僚と連れ立って日曜日に近くの女子高の学園祭に行ったのですよね。同僚どもと「若い女のエキスを吸う!」とか豪語しながら、連れ立って行ったのです。

で、女子高の学園祭ってすごいのな。若い女子高生が、エプロンとか制服とかで普通に歩いているの。同僚と、「おいおい、イメクラだったらこれだけで5000円は取られるぜ!」とか興奮しながら、学校内を闊歩したものですよ。

で、歩いていろいろな店とか出し物を、いやむしろ女子を見ながら徘徊していたのですけど、すると前の方から見覚えのある人が歩いてくるんですわ。もう、なんでここにアナタが?って思うような人物が歩いているの。

いやな、我が職場のウンコ上司。ヤツが週末パパみたいなカジュアルな服着て歩いているわけよ。

もうね、脱肛するんじゃないかって勢いで驚いた。見た瞬間にその場にシリモチつくくらいの勢いで驚いた。だってさ、女子高の学園祭にウンコ上司だぜ。ピンク一色の中にポツンとウンコ色があるようなもんだぜ。女子高とウンコ上司が全然繋がらない。

でまあ、同僚のヤツが、見なかったことにしておけばいいものを、

「こんちわ、どうしたんですか?こんな場所に?」

とか話しかけるもんだからさ、折角女子高に女の子を見に来てるのに、いつもの職場の如く上司と話をすることになったわけよ。ホント、女子と上司じゃ発音は似てるけど大違いだよな。

「いやなー、ウチの娘がここの学校なんだわ、せがまれるもんだから学園祭を見に来てな、がはははは」

とか、言い放つ上司は、普段の職場での厳しい顔と違い、間違いなくお父さんの顔だった。コイツもやはり人の親か、そんな顔も出来るんだなって妙にホッとしたな。

「へぇー、そうなんですかー、まさかこの高校だったとは」

とか、僕も対して興味も無いのですけど、それなりに話をあわせたりするんです。

でまあ、女子高生といえば、僕も同僚も異常な喰いつきを発揮するわけなんですけど、そこはやはり上司の娘、女子高生というブランドをかき消すほどのマイナスポイントが存在するのでしょね。

まあぶっちゃけ、以前にその娘さんに会ったことあるのですけど、上司の娘って上司と同じ顔なのな。もうクローンじゃねえかってくらい同じ顔なのな。

それを知ってる僕と同僚は、やっぱ、いくら女子高生でも上司の娘に興味ナッシングなわけなんですよ。

で、上司のヤロウは、休日で娘の姿が見れて上機嫌なのか

「お前らナンパしに来たんだろ。ウチの娘には手を出すなよ!がはははは」

とか、またもやお父さんの顔で言ってました。それを聞いた僕と同僚は心の中で「ありえねえ、あんたと一緒の顔の娘なんて・・・」と思いながら

同僚「美人ですもんね、お父さんとして心配じゃないですか?」

僕「いや、それは勘弁」

とか言ってました。うん、なんというか、僕は真顔で拒否させてもらったよ。

結局ですね、僕と同僚では背負ってるものが違うのですよ。彼は家庭もあるし、守らねばならないものが沢山ある。それだけに、ここで上司の機嫌を損ねては大変なことになる。それが分かってるわけ。

だからね、思ってもないこと、心にも無いことでも言っちゃうわけ。上司の娘なんて有り得ないと思いつつ、それでも機嫌を取っちゃうわけ。子供の話とかしてるわけじゃないのに、家庭を守ろうとする同僚の顔もこの時は間違いなくお父さんの顔だったよ。

その反面、捨てるべき物が無いバカは強いよな。上司に向かって「アンタの娘は勘弁」だもん。もう、特攻隊より勇ましい。というか、こういうのは勇ましいとか正直とかじゃなくて、間違いなくバカって言うんだろうな。

お父さんの顔で娘を語る上司。そしてお父さんの顔で家庭を守ろうと心にも無いことを言う同僚。なんだか、どいつもこいつもお父さんしやがって、と妙に羨ましかったのでした。自分も早くバカを脱却し、お父さんの顔になりたいなと。

でもまあ、同僚は、守るべき家庭があるのに女の子を見るために女子高に来ている時点で、何かを大幅に間違えてるけどな。
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14分20秒完走


1/8 早朝ランニング

いやー、まいったまいった。さっきすげえ頑張って書いた日記がさ、モロに過去に書いた日記と同じだったよ。すげえよな、素で書いたこと忘れてたもの。アルツハイマーかっての。僕ももう年かもしれんね。ダメかもしれんね。

でまあ、さすがにそれではあんまりなので、急遽、別な日記を書くのですけど、アレですよね、年かもしれないで思い出したのですけど、やっぱ27歳にもなりますと色々な箇所で老化現象が見られるものですね。

最近は、階段で3階に上っただけでも息が切れる始末ですし、ちょっと小走りになっただけでもゼエゼエ言ってるし、おまけに腹なんて出まくりやがりまして、ハート様みたいにエライことになってるんですわ。

それでまあ、僕も、このままじゃ良くない、老兵になんかならないぞっていう意気込みでですね、ダイエットや体力増強を兼ねて早朝のランニングを始めたんですよ。

朝早く起きて、朝もやの中を走りくる。犬の散歩をする近所の人と挨拶したりなんかして、すっごく爽やかにランニング。アパート周辺の田園風景の中をですね、歯磨き粉のCMくらいの爽やかさで走り抜けてるんですわ。

普段は出勤直前まで寝てて、途中のコンビニで朝食を買って職場に行く。そいでもって不健康に眠そうな顔して、タバコ吸いながら朝のメールチェックをするのですけど、なんというかそういうのって至極不健全ではないですか。

その反面、早朝ランニングはすげえよ。もう心の底から爽やかな雰囲気になるから。

息を弾ませてランニング、バッチリ目が覚めてから職場に出勤。普段なら「おはよーーーぅ」とか眠気満点で出勤するのですけど、「オッス!」とかすげえ元気イッパイに出勤してるからね。

でまあ、そんなこんなで、最近は早朝ランニングに非常に目がなくてですね、意味不明に5時くらいに起きて、薄暗い中を闇雲に走ったりしてるんですわ。多分、走ってる時の僕はケイン・コスギより爽やかだと思う。

なんていうかね、気持ちいいのな。冬の早朝の冷たい空気の中を、切り裂く一陣の風みたいにして走るの。確かに普段の喫煙とかたたってすぐに息が切れたりとかするけど、確かに足とかブルブル震えてガクガクになったりするけど、それでもやっぱ爽快なのな。

もう、走るの大好き

子供の頃、長距離走とかで無理矢理走らされたりした時は、すっごく辛くて苦しくて、走りたくなんかないって思ったものだけど、自主的に走るって本当に素敵なんだよな。もう、走るの大好き。

でもまあ、走る環境ってのも大切だと思うのですよね。皆さんの大半は都会的でモダンな場所に住んでると思われますので、やっぱ都市部の早朝を走ることになると思うのです。

そうするとあれでしょ、排気ガスとかスモッグとか、ダイオキシンとか蔓延してる中を走るんでしょ。おまけに朝だから道端には生ゴミとか出してあって、それをカラスが突いているような光景を見ながら走るんでしょ。全然爽やかじゃないよね、そういうの。

僕なんかは田舎に住んでますから、それはそれは綺麗な田園風景の中を、ビルとかも存在しないのどかな場所を走るのですよ。新聞配達のバイクしか走ってなくて、綺麗な靄がかかっているようなカントリーな場所をですね、すっごく爽やかに走るの。

やっぱさ、こういう場所を走ってこそ、早朝ランニングって爽やかだと思うよ。

しかもですね、走った先には支流の湧き水というか、小さな河原みたいな場所があるんですよ。まあ、水源地みたいな場所になっているんですけど、水も綺麗で川の生物とかすげえいるの。

ずっと走ってきて乾いた喉をそこで潤す。そいでもって河原の石の上をピョンピョンと渡りながらね、遊んだりするの。早朝から、すっげえ爽やかに。タバコのCMに出てきそうなワンシーンだよ、あれは。

それでですね、この間の話なんですけど、いつものように早朝から「走るの大好き!」と小学生の子供のような勢いで、その河原まで走っていって遊んでたのですよ。

なんかカニの出来損ないみたいな小さい生物がいたりしてですね、そいつを捕まえるのにムチャクチャ一生懸命になっちゃったりして。

「うおっ、コイツ!逃げやがった!」

「まて!ソッチに逃げるのは反則!」

とか、危ない病気の人みたいに、独り言をブツブツ言いながら盛り上がってカニを捕まえていたのですよ。

そしたらアンタ、カニを捕まえようと岩から岩に飛び移った瞬間ですよ。岩に生えてたコケにものの見事に滑っちゃいましてね。ズルンだかモロンだか知りませんけど、そういうコントみたいに見事に川の中に転んじゃったんですよ。

もうな、死ぬほど水が冷たくてな、しかもパンツまでぐっしょり濡れてな。殴打した太腿は痛いし、鼻水が止まらないくらい寒いし、とんでもない状態になっちゃったの。

それだけならまだいいのですけど、見ると靴が片方ないのな。

冷静になって辺りを見回してみると、僕の靴が片方、ドブラコードンブラコーと川の下流に向かって流れていってんの。もう、有り得ない。気付いた時にはかなり下流まで流れていってた。

「まてー!」

急いで水から上がって、走って靴を追いかけるのですけど、水の入ったもう片方の靴が「ジュボッガボッ」とか有り得ない音を出してるのな。しかも水を含んだ着衣は重いし、濡れ濡れなもんだから走っただけで風が当たって寒い。もちろん、片足は裸足だからすげえ痛いし。

そんなこんなで、必死に走って追いかけるのですけど、靴が流れるのがすっげえ早くて、全然追いつけないの。ホント、必死に走って、最初に走ってきた時よりも猛スピードで走ったのですけど、無残にも靴を見失ってしまったのです。

結局、ゼェゼェ言いながら、「走るの大嫌い。二度と走らねえ」と呟き、全身ビチョビチョ、おまけに泥だらけ、靴は片方だけ、意味不明に右手に捕まえたカニを持っているという、全く爽やかでない状態で帰宅した僕は、二度と早朝ランニングなんかしないと堅く心に誓うのでした。絶対に走らない。

あんな岩すら渡れずに転んでしまう、子供の頃はピョンピョンと渡れたのになぁ・・・。

裸足で走った足が死ぬほど痛い。子供の頃は毎日裸足で走り回ってたのになぁ・・・。

そう考えて、自分の老化にまたもや落ち込むのでした。なれないことはするもんじゃないね。

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ということで、急遽15分で書いた日記。急いで書いたので微妙に変、しかもIremunの焼き直し、おまけに面白く無いという状態ですが、この時に自分の老化を嘆いていた僕以上に、今の僕は「自分が書いた日記を忘れてもう1回書く」という老化現象に落ち込んでますので、許してやってください。もう死にたい。


1/6 決戦はクリスマス−忘年会編−

年も明けてしまい、クリスマスの時の話とかするのは限りなく旬を逃しているのですが、それでも忘年会話です。クリスマス前日であるクリスマスイブに泥酔ラジオを行った僕。翌日に大切なプレゼンを控えているにも関わらず、全てを忘れて大泥酔。終いにはラジオリスナーに「おい、誰かヤツを止めてやった方がいいんじゃなか」などと心配される始末でした。

その放送を終えてから30分ほど寝た僕は、這うようにして、むしろ這って職場へと赴き、プレゼンの準備および発表練習をするのでした。

プレゼン自体は、前日の深酒、睡眠不足が祟ったのか、妙にフラフラでシャックリが止まらなかったのですが、それでもなんとか及第点レベルで終えることができ、なんとかクビにならずと済んだとホッと胸を撫で下ろすのでした。

「おつかれさまpatoさん、よかったですよ」

労ってくれる同僚たちの声、拍手がオフィスに響き渡り、そうこうするうちに同僚たちは机の配置を変え始めたのでした。そう、B子プロデュースの手作り忘年会の始まりです。

何かとハンドメイドが重宝される不景気な昨今、忘年会においてもそのハンドメイド思考を導入しようと、高い金を払って店とかに行かず、オフィスで手作りの忘年会をすればいいじゃない、と幹事であるB子が言い出したのでした。

同僚のそれぞれはB子の命によって指定された物品を購入して持ち寄っていました。詳しくは12月14日付の「手作り忘年会」の過去日記を読んでいただけると分かると思うのですが、おつまみや酒などなど、指定された物品を素直に持ち寄っておりました。

皆が酒とかツマミとか、比較的リーズナブルな物品を指定される中、ただ一人「寿司」とだけ高級品を指定されたY君も、素直に人数分の寿司を買ってきていました。まあ、普通の寿司を人数分用意しては明らかに破産しますので、やけに魚介類が少なく、タマゴとかキュウリがぶっ刺さった物が大半でしたが、それでも寿司は寿司でした。

僕はといいますと、指定された購入物品は紙コップとか割り箸とか、寿司に比べるとカスとしか言いようのない物品だったのですけど、それでも「出し物(とにかく笑えるの)」とか意味不明のものを要求されていたのでした。

おまけに、これはB子の命令ではないですけど、何者かの悪戯によって「コンドーム」を買って来いという命令もあったのです。悪戯だと分かっている僕でございましたが、そこはやっぱりクレイジー僕、しっかりとビッグサイズのコンドームを購入しており、プレゼンの最中から密かに懐に忍ばせているのでした。

「かんぱーい!今年もおつかれさま!」

机の配置や、皆が買ってきた料理や酒の準備も整い、いよいよ手作り忘年会の幕が開きました。なんか上司が偉そうに挨拶をしやがりまして、その後幹事であるB子の「今年の忘年会のテーマは手作りです」とか訳の分からない宣言があり、乾杯。皆で缶ビールで酒を注ぎながら乾杯となったのです。

「いやあおつかれさま」

「今年最後に大仕事でしたね、おつかれさま」

後輩やら何やらが僕の場所にやってきて酒を注いでくれるのですが、なんか次から次へと際限なくやってくるのですよね。僕を慕ってくれて、労いの言葉をかけながらついでくれるのはありがたいのですけど、なんていうか、そんなに飲めるはずないじゃないですか。

前日からほとんど寝ずにプレゼンに備えていた。おまけに、その夜にはラジオをまともにできないぐらい泥酔。体が疲れているのか、酒がまだ残っているのか知りませんけど、とにかくそんなに飲めるはずないじゃないですか。

案の定、一杯目のビールでものすごく酒が回ってしまい、前日の泥酔ラジオの悪夢再びといった状態に。それでも次から次へと酒を注ぎにやってくる後輩たち。もはやこういった罰ゲームなんじゃねえかと思うほどの状態でした。

僕は普段から職場での飲み会では酒を飲まないように心がけております。もともとそんなに飲めないですからアレなんですけど、それ以上に酔ったときの言動がヤバすぎるので、あんま飲まないように心がけておるのです。職場での飲み会で泥酔しようものなら、上司に向かってカツラの調子はいかがですか?とか言いかねない、恐ろしや恐ろしや。

僕がもう泥酔状態でベロンベロンになっておりましたところ、そこにB子のヤロウがやってきやがりまして、

「おつかれさま、patoさん、げふうぅぅぅぅ

とか、どうやら彼女も忘年会の成功に幹事として良い気分らしく、ベロンベロンに酔っ払って、労いの言葉と共にウミガメの産卵みたいなゲップをかましてくれました。さすが女性とは思えない筋肉を誇るB子、ゲップも女性とは思えず、その勢いで僕の前髪が揺れるかと思いました。

さてさて、宴もたけなわ、そろそろみんなも酔いレベルが高まってきており、盛り上がってきたクライマックス状態になってまいりました。ここでついに出し物の時間がやってきます。

B子から配布された「忘年会に準備する物品リスト」の中で、「出し物」などという物品ですらないものを要求された新人たち、彼らの出し物披露タイムがやってきたのです。なぜか新人ではない僕まで披露することになってましたが。

そんなこんなで、まずは一人目の新人君。彼は手品をやれとB子直々に指定されておりました。そんなこんなで、どこで仕入れてきたネタか知りませんけどトランプを出してすっげえやる気ない感じで手品を披露していました。

「はい、あなたが選んだのはこのカードですね」

と、ALIVEのプロモの時のSPEEDみたいにしてマジックを披露する彼。僕は未だかつてここまでやる気のない手品を見たことがない。こんなマジック、やまだかつてない。そう思わせてくれました。

次に登場するはいつも寡黙な新人君。彼は宴会とか出し物とかとは縁遠いキャラなのですが、それでもB子の命令には逆らえません。なんとか苦手な出し物を克服しようと彼が考えたのは

「トリビア」

なんだか知らないですけど、前に出て彼が調べてきた雑学みたいなのを淡々と読み上げてました。なんか世界一高い山がどうのこうの言ってたけど、よく分からんかった。でまあ、あまりに反応がないものだから、彼は自分で言っといて自分で寂しそうに「へぇへぇ」とか言ってた。その姿に哀れみの涙を禁じ得なかったね、俺は。

そして最後に登場する新人は、B子から「モノマネをやれ」と命令された彼。僕のようにモノマネのスペシャリストならばいいのですが、あまりモノマネを嗜まない人にとっては拷問としか思えない命令。

でまあ、困りに困った彼が何をやったのかと言いますと、

「B子さんのマネをします!」

とか、神をも恐れぬことを言い出しやがりまして。

「ウホー!patoさん!書類できたんですかっ!」

とか、ゴリラのような、それでいてB子っぽい動きで言ってました。

こいつ、困りに困ってタブーに手をつけやがった。これだから若いってのは恐ろしい。

いやいや、確かにB子のマネとか、アイツはアクが強いキャラですから手っ取りばやいと思いますよ。それでいて笑いも取りやすいし。でもね、本人の見てる前でそんなゴリラにデフォルメしたモノマネとかやりすぎ。おもしれえけど危ないじゃないの。本人にバレたらどうすんだ。

とか思ったのですけど、当のB子は酔っ払っていてひどく上機嫌らしく

「やだーおもしろーい、誰のモノマネ?!」

とか、実際には自分がマネされているとは思わなかったみたいです。僕は「見紛う事なきオマエのモノマネだよ!」というツッコミをグッと飲み込むのでした。

そんなこんなで、命知らずな若者の捨て身のモノマネが終わったあとは、いよいよ僕の出番。僕は当初の予定どおり最初に「コンドームを用意すること」と悪戯で書かれた物品リストを出すと

「僕のリストには、ほら、コンドームって書かれていたのですよ」

ここで懐からビックサイズのコンドームを取り出し、「これがホントの手作り忘年会、いけね!これじゃあ子作り忘年会だ!」と、モノマネをした新人以上に捨て身の、セクハラ半歩手前のネタを披露するつもりだったのです。

で、懐からコンドームを取り出し、

「これがホントの手作り・・・「いやー今年は忙しかったなぁ!」

全く、誰も、聞いてねえ。

ということで、お約束のごとく、僕の捨て身のコンドームネタはスルーされたのでした。やる気のないマジックよりも、自分でへぇというトリビアよりも、B子のモノマネよりも何よりも、僕のコンドームネタが一番悲惨だった。だって誰も聞いてないのだもの。

でまあ、差し出したコンドームの箱が妙に寂しく、それでいて行き場もなく、仕方ないので開き直ってコンドーム膨らませて遊んでました。皆が今年の総決算!みたいな状態でワイワイと話をしている片隅で、ただただコンドームを膨らませていました。

「でもさあ、patoさんって2月で辞めるんだよな。寂しくなるなぁ」

そんな僕を尻目に、なぜだか話題は僕のことに。お前らはそんなに俺のことが好きなのか。

「なあ、俺なんかエロい話する人いなくなるよ」

「寂しくなるなぁ」

とか、僕は2月で今の職場を辞めることになっており、そのことをみんな知ってるためにそんな話になったのです。

「patoはいい加減そうに見えてけっこう頑張り屋、お前らのミスとか知らないところで直してるのもちゃんと知ってる。来年からは戦力ダウンするなあ」

普段は僕のことを微塵も褒めない上司すら、酒に酔ってるのでしょうか、僕のことを褒めてシンミリムードになってました。

「patoさんがいなくなると・・・わたし・・・寂しくて・・・」

B子も酔っ払ってるのでしょうか、化粧が剥げて地球外生命体みたいになりながら泣いておりました。いいからいいから、醜いから泣くなって。

僕はこういったシンミリムードが大嫌いで、上司がおセンチになってたり、みんなが寂しがったり、B子が泣いたりとか、そういうのすっごく嫌なんですけど、それ以上に嫌なのが

そんなシリアスな話題なのに、当の本人は右手に膨らんだコンドームを持ってるということ。

もう、これが有り得ない。右手に持った膨らんだコンドームがさっきの出し物の時以上に行き場を失っていたものな。さすがにこの場面でプシューとか空気抜くわけにもいかんし・・・。

ということで、一年の総決算である忘年会、なぜか僕は空気読めない人みたいにコンドーム右手にやり場のない思いを、バツの悪い思いをするのでした。うん、まあ、なんか僕の2003年を象徴してるかのようだ。

みんな手作り忘年会を気に入ったらしく、さらにB子も調子ぶっこきやがりまして、

「こういうのも良いな。新年会もこれでいこう」

とか言ってやがりました。うん、じゃあ新年会に向けてまたコンドーム買ってこなきゃな。

そんなこんなで、新年会でこそはコンドームを活かした出し物を見せ付けたい。それが2004年の抱負だ!とまたもや膨らんだコンドーム右手に決意を燃やす僕の姿があったのでした。


1/3 あけましておめでとう

ということで、あけましておめでとうございます。

年越しレィディオ48時間ラジオの方は、なんとか無事に終了させていただきました。12/31の16時から不眠不休で1/2の16時までトークしっぱなしの気狂いラジオも、何とか無事に終了。

でまあ、放送終了後は倒れこむように眠ってしまいまして、24時間以上の爆睡、しかもラジオやってる夢とか見てました。おまけに、起きたら声が出ない、オシッコの色が変、放送中に明らかに不審な電話をしてしまったために親父から着信が4件とまあ、途方も無い状態でした。

放送自体も、放送中に頂いたメール総数6000通、掲示板書き込み数11000以上、サーバーが何度も飛ぶ、オセロサーバーまで飛ぶ、僕のパソコンぶっ壊れる寸前、という途方も無い状況。とにかく有り得ない年末年始でございました。

ということで、有り得ない年越しを過ごし、せめて来年こそは人並みな年末年始を過ごしたいなと思う次第なわけです。

こんな有り得ないサイトでございますが、どうか2004年もヨロシクお願い致します。未だ48時間ラジオの影響で体調が芳しく無いため、新年の挨拶だけで今日の日記はご勘弁を。

ちなみに、「Numeriからの嫌がらせ年賀状」企画ですが、1月3日になっても届かねえぞ!という問い合わせを多数頂いております。

まあ、時間差で届くのも嫌がらせの一環ですので、1月中には届くだろうという気持ちでお待ちください。(出し忘れていたとは口が裂けても言えない)

そんなこんなで、今年もよろしくお願いします。


NUMERIはかなりフリーリンクです。無断転載、無断改変、無断紹介なんでもどうぞ。

IE6.0で動作確認しています。その他のブラウザではキ○ガイみたいなレイアウトになってるかもしれません。

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