Numeri 2003-11月 11/30 過去ログサルベージ4 11/29 過去ログサルベージ3 11/28 過去ログサルベージ2 11/27 過去ログサルベージ 11/26 B子の物件探し 11/25 Numeriプレ大阪オフ2 11/24 Numeriプレ大阪オフ 11/23 Numeriアンケート3 11/22 ヤンキー、母校に帰る 11/21 カブキモノ 11/20 アイロンパニック 11/19 サンライズ 11/18 はじめての年賀状 11/17 カサンドラ 11/15 マトリックスレボリューションズ 11/13 プリンターと戒めと 11/12 表の顔 裏の顔 11/11 恐怖のポートライナー 11/10 メリーに首ったけ 11/9 コロッセオ 11/8 恋人達の囁き 11/7 マゾヒスト 11/5 Numeri本 11/4 101回目のプロポーズ 11/2-2 ゲリラだよ!ぬめぱと気狂いレィディオ2 11/2 毛玉 11/1 スタンドバイミー 2003 2002 9月の日記はこちら 8月の日記はこちら 7月の日記はこちら 6月の日記はこちら 5月の日記はこちら 4月の日記はこちら 3月の日記はこちら 2月の日記はこちら 1月の日記はこちら 2001 12月の日記はこちら 10-11月の出来事はこちら |
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11/30 過去ログサルベージ4 死!亡!遊!戯! やっべー、死ぬかと思った。仕事が大変すぎて死ぬかと思った。 土曜の朝普通に出勤して、今の今まで(日曜昼1時)不眠不休で仕事してました。もうノンストップで。もう、カーストも真っ青ですわ。 仕事をしているうち、明らかに僕の中の何かが壊れ始めてきてて、なんか今朝方ぐらいUSBメモリーをパソコンに差し込もうとしてたのですけど、必死になって携帯の充電器差すところにUSBメモリーを押し込んでましたからね。明らかにヤバすぎる。 ハッと気付いた時には、自分がどこの世界の住人か分かりませんでしたからね。発狂する一歩手前でした。 そんなこんなで、昨日の日記の最後で「明日は普通の日記書く」とか、どの口が言ったんだ!この口か!?この口か!?と本気で折檻したくなることを豪語してたのですが、今日も過去ログサルベージでお茶を濁させてください。文章など書けるわけが無い。 ということで、今や荼毘にふされていて読むことが出来ない過去ログ、それをモサっとサルベージ。今日は先日のNumeriアンケート3における人気投票ぶっちぎりのナンバーワン、キチガイ親父特集です。存分にお楽しみください。 No.1 最狂親父列伝4 (2002/1/5 リアルタイム更新より) 高校の頃、とんでもない名簿があった。いきなり「とんでもない名簿」っていわれても何がなにやらわからないだろうが、とにかく現代では考えれないような名簿だった。なにがすごいって、そりゃもう、なんていうか・・・。 とにかく詳細な名簿なのだ。とにかく詳細に詳細に、その辺のアイドル図鑑なんか目じゃないくらい詳しい情報満載の名簿だった。 まず、全学年、全クラスの学生の氏名、および生年月日、血液型、所属クラブ 電話番号に、家の住所、出身中学に出身小学校。ここまでならまだいいが、保護者の氏名、生年月日、職業まで詳細に記されていた。親の生年月日まで書いてあるのだ、例えば若作りな奥さんとかがいたら たちまち年齢がばれてしまう。このように詳細な全学生名簿 もちろん毎年発行され無料で学生達に配布されるのだが 当然のごとく、名簿屋なんかに流出してしまい、いわれのないセールスの電話や ダイレクトメールがジャンジャカ殺到するようになってしまい、近年では廃止になったと聞く。まあ、あたりまえだわな。 だいたい、なんの必然性があってこんな情報満載の名簿を毎年作ってるんだよ。ほんと、必要か? 親の職業とか、年齢とか? で、この名簿を作るために、毎年四月には学生に調査書なるものが配布される。上記のような諸情報を親に書き込んでもらい、学校側に提出。学校はそれをもとに名簿に仕上げる、といった具合だ。これを記入するのがホント毎年毎年めんどい。俺なんか自分で書けば済むものを、めんどくさがって毎年かーさんに書いてもらってた。まあ、親の生年月日とか正確に覚えてなかったってのもあるけど。 で、ある年の4月。またこの名簿書きの季節がやってきた。俺は、例年のごとく、調査書を家に持ち帰り、かーさんに記入してくれと頼んだ。しかし、かーさんは丁度その時、忙しかったらしく、断られてしまったのだ。母曰く、お父さんに書いてもらいなさい、ということだった。 あの最狂親父に書いてもらうのか・・・なんか嫌だな・・・。 さすがに彼にこんなもの頼んだら何されるかわかったもんじゃない。そう思うのだが、あまりにも記入するのがめんどかった俺は、最狂親父に調査書の記入を依頼してしまった。思えばこれが、これからはじまる破滅への序章だった。 親父は調査書記入を前からやってみたかったらしく、心よく承諾してくれた、快諾というやつだ。俺も一抹の不安を隠せないながらも、彼に依頼してしまった。 翌日、彼は「ほら、できたぞ」と満面の笑みで俺に封筒をよこした。 おお、完成した調査書をワザワザ封筒に入れてくれたのか、けっこう気が効くじゃねえか、などと思ったが、これは大間違いだった。なぜ、このとき俺は彼の書いた調査書をチェックしなかったのだろう・・・。 審査無しでそのまま学校に提出してしまった。まあ、心の中では、さすがに最狂親父といえども、名簿に載るような重要な調査書に変な事は書かないだろう そういう風に信頼していたのかもしれない。 まったくもって甘かった・・・。 さて、調査書を提出し、一ヶ月もすればキチンと製本された状態で学生に配布される。この製本が終わる頃には、俺もすっかり親父に記入を依頼した事など忘れていた。名簿が配られ、何気なく自分の名前が載っているページをパラパラとめくってみる。なぜか、こういう時っていうのは、自分のトコか好きな娘っ子のトコをみるもんだと相場は決まっている。 俺は自分の項目を見て驚愕した はるかに俺の想像を上回る悪戯が成されていたのだ。俺の氏名、生年月日、血液型などは正確に書かれている。親父の氏名、生年月日なども正確に書かれていた。問題は、一番最後の項目の「職業」というところだ。まあ、本来なら、ウチの親父はしがない会社を経営している。当然、職業は「自営業」なんて書いてあるはずだ。付け加えるなら、職種は建設業などに相当するため 「自営業(建設業)」などと書くのが妥当だろう。しかし、この名簿に記された職業はそんなものではなかった 「職業:自営業(ダンサー、作曲家)」 とシッカリと書かれていた。これを見た瞬間、俺はしばし放心状態だった。あんたのどこがダンサーで作曲家なんだよー!!と怒鳴って頭の皮でも剥いでやりたい気分だが、それもできない。俺が日本刀を持っていたら間違いなく親父を斬っていただろう。 しかし、そんなことをしてももう遅い すでにこの名簿は印刷され製本され、1000人以上の学生に配布されてしまった。今は配られたばっかで皆、自分のトコの項目などに夢中で俺のダンサー親父には気づいていないが、じきに発見し、大笑いするにちがいない。なんてこったい・・・。 ただただ俺は泣きたい気分になりましたとさ。案の定、次の日なんかは、クラス中が本当に俺の親父はダンサーなのか?という噂で持ちきりでした 最狂親父の暴走はまだまだ続く ----------------------- No.2 最狂親父列伝-火炎編-(2002/7/14より) いやー、最近はとにかく暑いですね。なんていうか、昼間の太陽の直射日光を浴びてると皮膚が焼かれるかのような錯覚に陥ります。もう暑すぎる。大体ね、日本の夏は湿気が多すぎなんですよ、海外のようにカラッとした暑さではなく、ムシっとした暑さなんですよ。もうそれが我慢ならない。日本も海外みたいな夏にならないかなぁ。まあ、海外なんてビタイチ行った事ないんでわかんないんですがね。 それはそうと、この間実家に帰ったではないですか。玄関を開けたらイキナリ早苗のブラとか干してあってすごくボッキリしたんですが、やはり実家は落ち着いていいですね。 でね、朝方に実家に帰って、少し寝てから親父と話をしに親父の会社の事務所に出向いたんですよ。そしたらね、親父は平日の昼間だというのに仕事もせずに、必死でバッタを捕まえてました。事務所の空きスペースに草木が茂ってるのですが、そこで童心に帰ったかのようにバッタを捕まえてました。 なんでバッタなんか捕まえてるんだよ?ついに狂ったか?とか思うんですけど、どうやら彼はいたく真剣な様子。よくよく理由を聞いてみるとイグアナの餌を捕獲しているらしいのです。 何をトチ狂ったのか、親父は一年ぐらい前から事務所でイグアナを飼いはじめたんですよ。で、そのイグアナが生きたバッタが大好物らしく、喜ばせようと必死でバッタを取ってるらしいのです。あの鬼のような、修羅のような親父がイグアナのためにバッタ取りですからね。人間って変われば変わるものです。 で、親父がイグアナにバッタをあげながら言うんですよ 「ワシな、つい最近まで入院してたんだわ・・・・・」 弱々しく、まるでそのまま消え入ってしまうかのように言うのです。なんか、それを聞いた瞬間に胸が締め付けられるような苦しい気分になりました。 そういえば、なんか実家に帰るたびに親父が小さくなったように感じます。白髪も増えたように感じます。なんていうか、あれだけ威厳があり強かった父が弱っていってるような印象を心のどこかで感じていたのです。その想いが彼の入院発言で爆発しました。 親孝行したい時に親はなし、とよく言います。本当に親孝行したいときとは、親がいなくなったときであり、多くの人が後悔して悲しみを抱えたまま生きていくのです。もっと親孝行しておけばよかったと。 いつもは憎まれ口ばかり叩き合う僕と親父ですが、なんだか彼の弱々しい発言を聞くうちに、漠然と「もっと大切にしなきゃな」と思うようになりました。照れくさくってなかなか親孝行ってできないんですけどね。 「何で入院してたんだよ?どっか悪いのか?」 親父の体を気遣いながらも、照れ隠しからかぶっきらぼうに尋ねる僕。言い方こそは無機質で、事務的に聞いているかのようですが、本当はとても心配しているのです。もしかしたら性質の悪い病気かもしれません。手の施しようのなくなった親父の体。せめて最後は家で死にたいと熱望する父。その熱意に打たれた医師も首を縦に振らざるをえなかった。 こんな展開を真剣に想像していました。質問してからの沈黙が余りにも長いので「もう先が長くないと言われた」などとカミングアウトされたらどうしようかと思っていました。そして、重く閉ざされた親父の口が開かれます。もしや・・・ガン?それとも白血病?それとももっと聞いたことないような奇病なのか?そんなの聞きたくない。でも知らずにいるのも嫌だ。聞きたい。聞きたくない。様々な想いが交錯します。そして・・・・ 「ヤケドで入院してた」 はぁ?不治の病じゃないの?ガンじゃないの?ヤケド?なにそれ? いやね、なんか親父が事務所の空き地でゴミを燃やしてたらしんですわ。ダイオキシンなどの問題から小規模焼却炉の危険性が叫ばれる中、親父は平然と自家用の小さな焼却炉でゴミを燃やす地球に優しくない男です。 それでね、なんか燃やしてたゴミの火が消えて、いつのまにか火がくすぶった状態になってたらしんですわ。そうなると不完全燃焼ですので、モウモウと体に悪そうな煙が立ち込めるんです。さすがにそんな煙が出てきたら近所迷惑だなと思った親父。なんとかゴミを完全燃焼させようと考えます。 なんか手元にあった軽油をドッコンドッコン焼却炉に流し込んだらしいです。かなりデンジャラスな状態。 しかし、火は一度くすぶってしまうと、なかなか再燃するのは難しいのです。軽油如きではビクともしない。やはり何か発火点がいる。そう思った親父は溶接用のバーナーを持ち出して、焼却炉に向って炎を放射したらしいのです。軽油がイッパイ詰まった焼却炉に。その瞬間でした ドカン! なんか焼却炉が物凄い爆発をしたらしいです。当たり前だ。アレか、ウチの親父はアホか。ちょっと考えればわかりそうなものなのに。 で、爆発の衝撃で親父は1mぐらい吹っ飛んだそうです。なんか頭がドリフみたいにチリチリになってたらしいです。でも、それよりなにより顔に負ったヤケドが酷かったようです。 まるでリアルタイムで燃えてるかのように熱い。まさしく焼けるように熱い。顔を掻き毟られるような熱さに悶えながら事務所内に這って行く親父。ちょうどその時は事務所には誰もおらず、親父は1人で何とかしようと思ったらしいです。 見ると、デスクの上に水に戻し途中の油揚げが。ドンブリの中に満たされた水に浮かぶ二枚の油揚げ。コレで冷やすしかない!彼はそう決断したようです。もうアホ確定。 必死で油揚げを顔に押さえつけ、ヤケドを冷やす親父。50も過ぎたオッサンが顔に油揚げつけて身悶えてる姿など想像もできません。しかし、油揚げの冷却力など知れたもの。一向にヤケドの痛みは治まりません。遂に我慢しきれなくなった親父は救急車を呼び病院へと搬送されたそうです。 結局、彼は顔に軽度のヤケドを負っていたようです。で、入院するほど酷いヤケドではなかったのですが、保険をもらうために入院しなさいと医師が勧めてきたらしく、めでたく5日間の入院となったそうなのです。 入院理由が余りにもアホ過ぎて僕は笑う気にもなれませんでした。冒頭でガンか?不治の病?などと本気で心配した自分がアホのようです。とりあえず、親父のハチャメチャな行動ぶりに唖然です。彼は頭の病気かもしれない。 とりあえず、ウチの親父は狂ってる。これだけは間違いない。 -------------------------------- コピペしてくるのもしんどいです。 仕事が終わったらちゃんと更新しますので許してやってください。 11/28 過去ログサルベージ2 先日の大阪プレオフに参加してくださったアヤカさんという方から、とても素敵なイラストを頂きました。感じるままに僕を描いてくれたみたいです。 なんか結構似てるような気がします。というか似てます。クチバシのあたりが特に。あまりに似てて悔しいやら口惜しいやら複雑な心境でございます。アヤカさん、ありがとうございました。 ということで今日も元気に過去ログサルベージ行ってみましょう。「それ、前にもサルベージしたじゃないか」とか「もっと変態的なのサルベージしろ」などと手厳しい意見も頂きますが、そういうは耳を潰す勢いで聞こえなかったことにし、リクエストのあったものをガシガシとサルベージしていきます。それでは今日はpatoさん失恋特集です。どうぞ。 ボウリングラブ(2002年8/17より) 僕が学生時代に、ちょっと好いてる女の子がいたんですよ。いやね、僕かて恋ぐらいしますわ。その女の子と変棒出し入れしてぇ、とか思いますよ。それぐらいはいいじゃないですか。 でですね、その子を執拗に追い回して、いやいや執拗にアタックしましてね、なんとかデートまでこぎつけたことがあったんですよ。「一緒に遊びに行かない?」「いやだ」「ご飯奢るからさ」「んー、じゃあいいよ」というイメージです。 それでですね。ボウリングに行ったんですわ。ボウリングといえば狂おしいスポーツです。玉を使って棒を倒すスポーツ。投球の際のパンチラ。溢れ出すスペアにストライク。ナイス!とかいって手をパチンとかしますよ。で、スキンシップが発展していってボウリングの後にはベットの上でナイス!とか言っちゃって、今夜は私の心のピンを全部なぎ倒して!ああーんストライクー! そんな展開が容易に想像できます やっぱデイトはボウリングに限るよな。それだけ重要なものだと思うよ、僕は。 で、ちょっと余談になるのですが、サッカーはフットボール、野球はベースボール。他にもバレーボールやバスケットボールなどなど、ボールを使うスポーツは名称にもボールが入るんですよ。ならばボウリングもボウリングボールと呼ぶべきではないか!今日からボウリングはボウリングボールだ! というわけでですね、車に彼女を乗せてボウリングボールに行ったわけですよ。でもね、狭い街ですから、僕と彼女がデートしてたら必ず誰かに目撃されて、次の日には学校でスキャンダラスに囃し立てられるんですよ。「ヒューヒュー、アツイね」とからかわれてしまうんです。僕はそれでも構わないのですが、彼女にとっては自殺物の屈辱らしく「隣の町のボウリングに行こう」とか言ってました。まあ、お忍びデートってヤツですな。 そいでもってですね、隣の町の大き目のボウリング場に行ったのですよ。ちょっと小奇麗で最近できたような新しいボウリング場。なんかすごく綺麗で広くてビックリしたなぁ。なんか、田舎にできた新しいプレイスポットってことで沢山の人が来てた。なんかねえ、カウンタの所に40分待ちとか表示されてたし、そんなに待てるかっての。 で、仕方ないから、待てないけど待つことにして、ボウリング場によくありがちなゲームコーナーみたいな所で脱衣麻雀やってたんですよ。必死で画面内の女の子を脱がせることを目標に麻雀してた。そしたら、なんか役満とかあがっちゃって、画面内の女の子が「いやーん」「あはーん」とか言いながら脱いでくの、そこに彼女が「何のゲームやってるの」と来ちゅうもんだから、モロに見られちゃったわけ、デートで脱衣麻雀やる僕もどうかと思うけど、いちいち見に来るのもどうかと思うよ。もうね、この恋、終わったなって思ったね。 そうこうしているうちに、なんか40分経ったみたいで、放送で名前を呼ばれて、14番レーンへ行けとか言われました。彼女に「じゃ、行こうか」とか言いつつ手でも握ってやろうかと思いましたが「ちょっとトイレ行ってくるね」とか言って逃げられました。ちっ。 仕方なく、自分ひとりで14番レーンに向うんですけど、ほら、何処でもそうだと思うんですけど、ボウリング場のレーンってなんとなく二つのレーンが一組になってるではないですか。僕の14番レーンも13番レーンとペアみたいな構造になってました。で、その13番レーンに小汚い家族連れがいるんですよ。 なんていうか、うだつの上がらなさそうなオッサンに、口うるさそうな典型的近所のうるさ型みたいな井戸場会議大好きオバチャン。それに頭の悪そうなクソガキと。みるからに貧相なファミリーがボウリングやってるんですよ。 すごく感じ悪いかもしれませんが、ハッキリ言って邪魔なんですよ。僕はね、これからデートなの。わかる?つまりねこのボウリングに賭けてるわけ。それこそムーディにボウリングを盛り上げてだな、ボウリングでストライクを決めてベットでもストライクを決めねばならないわけだ。それがどうだ、お前らのような小汚い家族がだな、横にいるってだけでかなりビハインドなんだよ。ムーディにボウリングするどころではない。せっかく新しくできたプレイスポットに連れてくるなんていう気の利いた演出をしてるのにだな、お前らがいるだけで場末のスポットに連れてきたような気分にすらなる。まるでデパートの屋上のプレイランドに来たような気分になる。ホント、殺すぞ。 しかもなんかね、クソガキがうるさいんですよ。ワイワイキャッキャッともうね、なんていうか落ち着きのないちょっと頭の悪いガキって感じかな。大声で喚いたり暴れたりとか。もう目も当てられないよね。こんなクソガキが隣にいるなんてデートがぶち壊しだよ。 仕方ないから、少しでも大人しくしてもらおうと思って、ガキが自動販売機の場所にジュースを買いに行ったときに、後を尾けて行って、相変わらず販売機の前で騒いでたから怒ってやったよ。 「こら!クソガキ!ギャーギャー騒ぐんじゃない!殺すぞっ!」 僕は子供相手でも本気で怒ります。修羅のように怒ります。いや、子供にしか怒れないというチキンな男です。しかも家族から離れた子供しか怒れない。でもね、これは仕方がないのですよ。僕の夜のストライクのためには仕方がない。なんかクソガキは泣きそうな顔をしてシュンとしてました。ざまあみろ。これで少しは静かになるはず。ボウリングロマンスにも集中しやすくなるってものだ。 で、ボールを選んでいたところ、彼女がトイレから帰ってきたのですよ。いよいよラブラブボウリングの始まりですよ。よーしバシバシとピンをなぎ倒しちゃうぞ。そいでもって夜は彼女を押し倒して、むふふうふふふふふふうううyふふっふ。 さあ、僕らの愛の14番レーンに行こうか。隣に変な小汚いファミリーがいるが気にせず、2人だけの世界で楽しもうではないか。さあ、行こう。ってなもんですよ。 僕らはお互いにボールをチョイスし、14番レーンに向いました。相変わらず小汚いファミリーが隣でボウリングしています。ガキは僕に怒られたのでちょっと大人しくしてますが、相変わらずバカそうです。こいつらさえいなければなぁ・・・・などとファミリーを眺めていたら、ファミリーのうちのオバチャンが満面の笑みで僕らのほうを見てるのです。ものすごい勢いで見てるの。そのうち、オッサンとかクソガキもこっちを見始めて、ファミリー総出でボウリングの手を休めて僕らを見てるの。 なんなんだろう。なんでこっちを見てるんだ。もしやクソガキが親に密告しやがったか。ロクなことしねぇなあのクソガキは。またいっちょ便所ででも怒ってやるか。とか思ってたら彼女が言うんですよ 「お父さん!お母さん!何でこんな所にいるの!」 おとうさん?おかあさん? いやね、彼女が血相変えて隣のファミリーにお父さんお母さんとか言ってるんですよ。どうやらね、隣の小汚いファミリー、彼女のファミリーらしいです。どうもね、家族で新しくできたボウリング場に行こうってことで来たらしいのですよ。偶然にも同じ場所に来てしまった。そしたら偶然にも僕らの隣のレーンになったってことですよ。こんな偶然あるのかってんだ、もうやってらんない。 いやいや、こうして見てみると、やはり彼女の家族だけあってお父様もお母様もどことなく品の良さそうな顔をしてらっしゃる。さっきのクソガキは彼女の弟になるわけですね。どことなく精悍なお坊ちゃまといった印象か。 で、僕もお父様とお母様に畏まってご挨拶とかするんですよ。そしたらね、ご両親もさすがに品のいい方々なので丁寧に挨拶をしてくれるんですよ。でも、お坊ちゃまがニヤリとか笑うんですよ。 どうもね、お坊ちゃまは先ほどこそは怒られましたが、子供心に僕の立場というものを理解したようで「もはや何をやっても怒られない」とか思ったみたいです。 で、折角だから一緒にボウリングしましょ。ということになり。彼女の家族に混じってボウリングするんですけど、とてもじゃないがまともな精神状態で投げられるわけないじゃないですか。もうオロオロしながら投げてたね。 そしたらなんか。怒られないと悟ったお坊ちゃまが、復讐とばかりに大暴れですよ。最初の状態の数倍の勢いで騒ぐわ暴れるわ。投球待ちの僕に殴りかかってくるわ、蹴ってくるわ、ぶら下がってくるわ、髪を引っ張るわ。もうこれでもかってぐらい大暴れ。このクソガキが。 僕もねさすがに彼女と彼女の両親の前で彼女の弟を怒るわけにはいかないではないですか。沸々と湧き上がってくる怒りを抑えてましたよ。なんかご両親は「まあ、義男もすっかりなついちゃって、お兄ちゃんを欲しがってたから」とか満足げな笑みをしてるんですよ。あのな、このクソガキはお兄ちゃんが欲しいとかそういうのじゃないんだよ。明らかに先ほどの復讐だよ、これは。暢気なこと行ってる場合ではないよ。 とか思いながらも我慢してるんですけど、投球をしようと構えてる僕の尻にクソガキがカンチョーしてきた時に怒りは沸点に達したね。何かかが弾けた。 「グルァァァァァァァァァァ!クソガキがぁぁぁぁぁぁ!殺すぞ!!!!!」 って、クソガキの胸ぐらをつかんで持ち上げてたからね。持ち上げて振り回しそうな勢いで怒った。もう我慢ならなかった。 で、ふと冷静になってみると、持ち上げられた状態で足をプラプラさせながら恐怖のあまり号泣するクソガキ。唖然とする彼女と御両親という素敵な光景が出来上がってました。 もうこの恋は終わったと そう実感したね。たぶん、彼女との交際は両親が反対すると思う。あんな怒りっぽい心の狭い男と付き合ってはいけませんと断固として反対すると思う。僕らはまるでロミオとジュリエット。まあ、彼女にも嫌われたんだろうけど。 というわけで、後は無言のまま、全員が気まずい思いを抱えつつ無言で投球をし、帰っていきました。彼女は家族と帰り、僕は1人で帰りましたとさ。 こういったことは何もミクロな話題ではなく、往々にしてあり得るのです。普段はあんなクソガキは怒って泣かせるのですが、彼女の弟であるガキはなかなか怒れなかった。それはそのガキに彼女の弟というステータスがあるからなのです。ステータスのある人間の行為は間違っていても咎めにくい。 例えば、権威ある人の意見は間違っていても否定しにくい。そして、それによって物事がどんどん複雑な方向に向っていくのです。ホントに真剣に考えるなら、ステータスなんか無視して、その意見そのものを吟味しなければならないのです。僕はそういった権威の傘に守られた発言が嫌いです。間違ってるなら間違ってると権威ある人間にも言いたい。それは本当に難しいことだけれども、やらねばならないことだと思っています。 でも、やっぱあそこでは怒らない方が正解なのかなぁ。大人げないよな、ガキ相手に本気で・・・・。 と帰りの道中、独り車の中で考えてると、涙が出てきました。失恋ラブソングでも歌いたい気分です。結局、僕の恋もボウリングのピンの如く砕け散ったというわけです。 ラブレターを電波に乗せて(2002年2/1) いやはや、最近は携帯電話を持つのが当たり前のようになってるんですね。5年前なんて持ってる方が珍しかったような気がするんですけどね。それしても携帯電話やインターネットにしてもそうですけど、ここ数年のコミュニケーション手段の発展は物凄いものがありますね。 誰だって携帯にかければ本人が出て話ができるし、ネット上でだって様々なネットツールによって世界中の人間とコミュニケーションをとることができます。こんなに簡単に人と繋がることができていいのだろうか、などとそら恐ろしくなることもあります。 しかし、あれですね。ネットや携帯などのコミュニケーションツールの発達は確実に恋愛の形態を変えましたね。恋人と話がしたくなったら携帯にかければいい。チャットで話をすればいい。メールを書けばいい。かなり便利になったものです。もうIT恋愛ですよ。 一昔前はね、携帯もなんにもないわけよ。その当時のラバーズ達は、家の固定電話で愛を囁いていたわけ。そりゃね自分の部屋で相手のことを思いながら電話してるわけよ。それが今は街を歩きながら携帯で恋人と話してるもんな。コンビニで立ち読みしながら愛を囁いてるもんな。そんな「ながら」な愛のキャッチボールでいいのかよ、とか思っちゃうよ。 確実にね、コミュニケーションツールの発達してない前時代のほうが恋愛には趣があったね。 しかも、かけたらかけたで向こうのハゲ親父が出てきちゃってさ、「やべ、切ろうかな」とか思うんだけど、あまりにもハゲ親父の「もしもし」って声が怖くてさ、「すいませんけど・・・亜紀子さんおられますか」とか恐る恐る言ってさ、「今何時だと思ってるんだね亜紀子はもう寝ました、ガチャン」とか切られちゃうわけよ。まだ9時だって。で、しゃあないから悶々としながら寝る。早く朝が来ないかなってね。 やっぱり、そういうマッタリした不自由な時間の流れって恋愛において大切だと思うよ。でもね、情報化社会の発達はそれを許さない。声が聞きたくなったら即電話。想いが伝えたかったら即メール。はっきり言ってねコミュニケーションの押し売りだよ。 不自由なもどかしさは極上の恋のエッセンス やっぱりこれは大切だよ。そりゃね前時代のようにあまりに不自由なコミュニケーションってのは行き過ぎだと思うよ。現代でそんなことやってたらもどかしくて燃えるどころか萎えちゃう。だからね適度に不自由なコミュニケーションツールってのがいいわけよ。 そこで登場するのがポケベル。直接声が聞けるわけではないので携帯ほど便利ではないが、ある程度の便利さはある。確実に本人に情報が伝わるからね、文字列だけど。だからって携帯のメール機能じゃだめ。便利すぎる。あのポケベルの遠回りなところがいいわけよ。数字を組み合わせて文字を作る。それをメッセージセンターで入力して相手に伝わる。で、相手も同じことをして自分に返事を返す。これ大切。この遠回りなもどかしさ、いとをかし。 短い文字列のみで交わされるポケベルメッセージ。その限られた短いセンテンスに込める想い。まさしくラブレターは電波に乗っていく。これがいいんですよ。携帯メールじゃダメ、全然ダメ。やっぱポケベルだよ。 そういえば、僕が大学生になるかならないかの頃ってポケベル全盛だったわけよ。コギャルとかが公衆電話で狂ったようにボタン押してメッセージをやり取りしてた、そんな時代。僕も例に漏れずポケベルを持ってた。なんか数字の組み合わせでカタカナが20文字ぐらい入れれるやつ。それが若者の間では当たり前だった。 でね、バイト先ですっごくカワイイ子に惚れちゃったんよ。すっごくカワイイ、優しい、純情そうな品のいい人だった。ありゃあどこぞの御令嬢が社会勉強のためにバイトしてたんだなって思うよ。あのね、その辺のアバズレ女と一緒にしちゃいかんよ、もうねホントに素敵な子だったの。 当然、僕だって頑張って仲良くなろうとするじゃないですか。もうね男ですし、できれば変な棒を出したり入れたりしたかったですよ。頑張って頑張ってアッタクしましたよ。まあ、シャイなんで面と向かって「好きだ」なんて言えなかったけどね。 でも、頑張って話しかけてたら友達だって認識してくれたみたいで、ポケベル番号をお互いに交換したわけよ。もう嬉しかったね。あと一歩で変な棒までありつけるって勘違いしてた。 だけど、番号聞いたのはいいもの、僕は緊張しちゃってメッセージを送れなかった、何を送っていいのか分からなかった。送るのはバイトのシフトの確認とかばっかり、全然プライベートなメッセージは送れなかったし、向こうも送ってこなかった。 何度か送ろうとしたよ、メッセージセンターに電話もしたよ。でもね最後の「#」が押せないのよ。もうダメなの。自分でも笑っちゃう、ホントにヘタレだなって。 でも、ある日、一大決心をして、プライベートな内容で送ろうと決めたの。目をつぶって「#」を押したの。 「イマ ヒマシテル?」 って送った。今でも覚えてる。そこから世間話を何度か交わして、コイバナに持っていって愛の告白をしてやろうと思ってた。10文字にも満たない、なんてことはないメッセージだけど僕にとってはすごく想いを込めたつもりなわけ、もうラブレターなわけ。気分は、ラブレター 電波に乗ってあの子に届け!って感じだったよ。 で、数分後、あの子からのメッセージが返ってきた。 「ウン ヒマダヨー」 だってさ。もうねガッツポーズ。初めてプライベートなメッセージのやり取りができたわけ。恋のキャッチボール。何度も何度も液晶に映った数文字の彼女からのメッセージを見返した。もうね、「俺の女」って感じだった(バカ) さあ、予定通りに世間話を展開させ、最終的に告白してフィニッシュするぞーって張り切ったね。 「イマ ナニシテタノ?」 無難に話題が膨らみそうなメッセージを考えて考え抜いて送った。このもどかしさ、不自由さ、込められた想い、今思い出して素敵だなって思うよ。 で、数分後に彼女からメッセージが帰ってきた。ハッキリ言って腰が抜けるほど驚愕したね。 「0721だよ」 0721・・・・?はぁ?0721・・・0721・・・オナニー? 数字の組み合わせで文字が入れられるようになる前のポケベルって数字を当て字にして言葉を送ってたじゃないですか、4649(よろしく)とか0843(オヤスミ)とかさ、でもね0721だよオナニー。 何してたの?って聞いたらオナニーしてたとか言うんだよ。あの清純そうなお嬢様がオナニーしてたって言うんだよ。もうねムチャクチャ興奮した。液晶に映った文字で抜けるぐらい興奮した。もしかしてエロ話に展開させて俺を誘惑しようとしてる?おいおい、お嬢様も過激だなー。じゃあいっちょ乗ってやるかって思ったよ。 「キモチイイ?」 って送った。もう心臓がバクバク言ってた。「オナニーじゃ我慢できない、今すぐ抱いて」とか言われたらどうしようとか思って、メッセージ待ってる間、なぜか歯を磨いたりとかしてた。そしてメッセージが返ってきた。 「ハア?」 これはあえぎ声ですか、それとも疑問の声ですか。 「オナニー シテタンデシヨ?」 送ってから間違いに気付いた。「オナニー」なら文字で打てばいい、わざわざ0721って打たなくていいんだ・・・。きっと僕は取り返しのつかないことをしてしまったに違いない。できることなら10分前に時間を戻して欲しい・・・もう半泣きだったね。 その日、彼女からメッセージが帰ってくることはなかった。 次の日、バイト先で彼女に会ったが、僕とは目を合わせようとはしなかった。イカン、なんとか誤解を解かなければ・・・。手遅れになってしまう。 「ごめん、昨日は何かの間違いで・・・だって0721とか書いてあるからてっきり・・」 「・・・あのね、今何時?って聞かれたから7時21分だって教えてあげたんだよ・・・」 なんてこったい、「イマナニシテル?」が「イマナンジ?」になってたわけ?7時21分のつもりで0721だって打ったわけ?俺が打ち間違えたのか彼女が見間違えたかわかんないけど、とんでもねえ。ってかな、ポケベルに時間はしっかり表示されるだろうが、どこの世界に時間が表示されるポケベル持ちながら時間を聞くやつがいるんだよ、俺は機械を理解できない原住民かって。 でもね、明らかに俺が不利。もうセクハラ親父状態。 「エッチなことばっかり考えてるから間違うんだよ・・・・」 効いたね、この一言はかなり効いた。後頭部を鈍器で殴られたような感覚だった。 もう気が狂いそうだった。空気の重圧に耐えられなかった。泣きそうだった。僕はこんな清純そうなお嬢様に「へへへ、オナニーしてんの?ゲヘヘ」と迫るのと同等の行為をしてしまった。きっと彼女はそんなお下種な単語に拒絶反応を示してるんだろう。目を合わせようともしない。もう僕はダメだ。彼女が俺になびくことは無い。それどころか俺は1人の人間として最低のことをしたような気がする。もうどうしようもない。死んでしまいたい。そう思うと自分の中の何かが壊れた。逆切れするしかない。 「ケッ、カマトトぶってんじゃねえ、毎日オナニーしてんだろ、やりまくりだろ?アーン?」 もうね、今でもなんでこんなセリフ言ったのか分からない。俺はバカだ、虫だ。彼女は泣きながら去っていった。僕も泣きながら帰り、バイト先の店長にバイトを辞めると電話で告げた。それ以来、彼女には会っていない。 僕の悲恋物語、ずっとずっと忘れることのない思い出・・・・。 で、何の話でしたっけ?あ、そうそうポケベルのもどかしさね。やっぱね上の話もポケベルの不自由さが生んだ悲しいすれ違いなわけ。一歩間違えれば僕みたいな大惨事になる、そんな緊張感が必要だと思う。死と隣り合わせてないと生きてることを実感できないのと一緒。お手軽なコミュニケーションもいいけど、緊張感持って不自由なコミュニケーションで愛を育むのも良いではないでしょうか。 さあみんな、お手元の携帯電話を叩き壊してポケベルを買いに行こう 今日もハードラックとダンスっちまいました。せっかく書いた書類が消えた。ということで、また明日。 もうね、仕事がヤバイ。ヤバすぎる。死ぬほどハードすぎる。 僕はまあ、今年度で仕事を辞め、4月から新しい職場にて働くことになってるんですよね。見事に次の仕事先も決まったような感じで、次に住む土地も決まり、来年度から路頭に迷わずに済みそうなんですけど、次の職場への採用は今やってる仕事の結果次第って感じなんですよね。 今の仕事をバリッとやらねば次の仕事が無いも同然。死ぬ気でやる必要があるんっすわ。それなのに三連休にオフに狂ったり駅で凍えてたりして遊んでたもんですから、ツケが見事に回ってきちゃいまして、今週一週間ぐらいは死ぬほど仕事がハードなんです。 ホント、もっと前から準備しときゃ良かったのですけど、情けない話、直前にならないとやらないんですよね。子供の頃からいっつもそうなんですけど、切羽詰ったスリリングな気持ちを味あわずにはいられないんですよね。 というわけで、僕の来年からの仕事ため、自分の未来のため、今週一週間ほどは死ぬほど仕事に励みます。もう、Numeri?なにそれ?といった態度も辞さない構えですので、今週一週間はクレイジー手抜き週間といたします。誰だって自分が一番かわいいしな。手抜きも仕方ない。 ってことで、手抜きにおける伝家の宝刀、過去ログサルベージ祭を執り行います。 サーバ容量の関係で荼毘に付された過去の日記を惜しげもなくサルベージ。今や読むことのできない日記をサクっとアップロードします。 まだ読んだこと無い方は「うふふ、patoたまったら、こんな日記を書いてたのね」などと不適に笑ってください。既に読んだことある方は懐かしい感傷的な気分に浸り、「ああ、この日記を読んでた頃、高志と別れる別れないで揉めたっけなあ。皿や包丁が飛び交って・・・、ふふふ、懐かしいなあ」などと、在りし日のメモリーに涙してください。 ということで、超絶手抜き企画、過去ログサルベージ。この間のアンケートでリクエストのあった三本をバシュッとサルベージします。 まずは、マッスルレジェンドB子の前の事務員さん、A子さんのネタが読みたいという意見が多数ございましたので、懐かしのA子ネタをサルベージ。 1本目 巨乳デリカシー(2002年2月17日の日記から) 今日も元気にお仕事お仕事。週休二日?何それ?といった感じで御座います。なんか最近は休みなしの18時間労働とかカーストも真っ青の労働を強いられています。働けど働けど我が暮らし楽にならず、ローンも増えるばかり。 で、今日も元気に早朝から職場に行ったんですよ。そしたらね、職場の事務員さん(A子さん推定年齢22歳)が既に来ていたんですよ。僕はいつも職場には一番乗りをモットーに生きているのですが、今日は負けてしまいました。なんか悔しい。 チクショウ、負けちまったぜ、と恨めしそうにA子さんを睨んでたんですけど、なんか様子が違うんです。なんていうか・・・いつものA子さんじゃないんです。どことなく違和感がある。 なんかね、A子さん巨乳になってるんです。 もうね、全然巨乳なの。昨日までAカップ(推定)だったA子さんがFカップ(推定)になってるんです。たわわに乳が揺れてるんです。明らかに動揺するじゃないですか。 昨日まで洗濯板だった彼女の胸が今ではパイズリも可能なポテンシャルまで登りつめているんです。なんかデスクワークしながら乳が机の上に乗っかってるんです。 ここで冷静になって思考してみます。 現実的に考えて、一晩でAからFまで乳が膨張することはあり得るのでしょうか。思春期の女になりたての乙女ならあり得るかもしりません、よく知りませんが。でもA子さんはもう22歳(推定)なんです。すでに思春期も成長期も初潮も終わってるはずです。つまり、あの乳は本物ではない。成長するはずがない。 となると寄せて上げるブラかもしれない。いやいや、AからFだぞ、いくらなんでも肉を掻き集めるのにも限界があるだろうに。そこまでやろうとしたら太腿辺りからも肉を調達する必要があるだろうに。ということはこの仮説も違う。 じゃあ、パットでも入れてるのか。しかし、AからFまで押し上げるほどのパットがこの世に存在するのだろうか。そんなもんがあるなら、もはやなんでもありじゃねえか。しかし、あの揺れは本物の乳のものだ。きっとパットではない。 じゃあ豊胸手術だろうか。乳房の下を切除しシリコンを導入。お好きなバストサイズがあなたの思うがままに。これはあり得る。しかし、たった一晩で実現可能なのだろうか。っていうかA子さんは昨日も夜まで仕事をしていた。帰り際に「お疲れさま」と素敵な笑顔で言っていた。その足で手術に向かったのだろうか。・・・ありえない、あの笑顔はこれから豊胸手術しに行く女の顔ではない、第一、あんな時間では病院だってやってないはずだ。 様々な想いが駆け巡ります。もう僕の乳に関する知識では彼女の一夜にしての巨乳劇の謎が解明できません。 ・・・・・・本人に直接聞いてみようか いいや、だめだ。そんなことしたらセクハラになりかねん。ただでさえヌードポスターをデスクに飾ってて白い目で見られているのに。聞けるわけがない、でも気になる。聞きたい。僕の中で天使と悪魔が葛藤するんです。 悪魔「聞いちまえよ、聞いちまえよ。オッパイ大きいねって聞いちまえよ。あわよくば揉ましてくれるかもしれねぇぞ」 天使「ダメよ!そんなデリカシーがないこと絶対にダメ!A子さんは貧乳を気にしてたのよ、コンプレックスなの。そんなA子さんに胸に関すること聞くなんて絶対ダメ。カツラの人にカツラの話をするようなものよ」 悪魔「イヒヒヒヒ、柔らかそうな胸だな〜おい。質問しながら揉んじまえよ。鷲掴みにしちまえ、剥ぎ取って吸っちまえよ、グヒヒヒ」 天使「ダメよ、もっと女心をわかってあげて。たかが乳されど乳なの。A子さんだって悩んだあげくのことなのよ、デリカシーのないことしちゃだめ、セクハラよ」 もうグルグルグルグルと天使と悪魔が戦ってるんです。気になるけど聞いたらセクハラだ。どうしたらいいのだろうか・・・・。僕は天使と悪魔に相談してみました。 「なあ、君達の意見は極論過ぎるんだよ。どっちを選択しても僕には辛すぎる。あいだを取ってみたらどうかな。それとなく聞くとかダメかな?」 悪魔「お前にしては名案じゃねぇか、やってみろよ」 天使「そうね、わざと気付かない振りするよりはいいかもしれないわ」 満場一致で「それとなく乳の話題を振ってみる」に決定。早速僕は行動を開始します。それとなくA子さんに近づき、ブラインドの隙間から外を眺めながら訊ねます 僕「A子さん、狂牛病ってどう思う?」 A子「大変だよね」 ダメ!全然ダメ!話題が乳から遠すぎる。狂牛病→牛→乳のつもりなんだろうけど連想ゲームじゃねぇんだから、もっとオッパイっぽい話をセクハラにならないように気をつけて展開させねば。 僕「昨日ね巨乳物のAV見たんだけど、すごかったよ」 A子さん「・・・・・」 セクハラ決定。直球過ぎます。天使も悪魔も呆れ顔で僕のことを見てますよ。もうどうしようもありません。こうなったら直球ついでに聞くしかありません。当たって砕けろです。 僕「A子さん、胸大きくなってるけどどうしたの?腫れた?」 A子さん「最低・・・・・デリカシーないんですね。セクハラですよ、それ」 とA子さんは怒って部屋から出て行ってしまいました。あんなに悩んでセクハラにならないように気を使ったのに、結局セクハラになってしまったようです。それっからずっとA子さんは口をきいてくれません・・・。女心って難しい。 結局A子さんの一夜の巨乳劇の謎は解明できませんでした。 ---------------------------------- ということで2本目は、映画ネタ、特に「耳をすませば」ネタが読みたいって意見があったから、「耳をすませば」ファンから非難轟々だったあの作品をサルベージ。 2本目 耳をすませば(2001年7月23日の日記より) この間の金曜日だったかにテレビでジブリアニメ「耳をすませば」をやってました。僕はこの作品のDVDを所有してるのですが、なんだか必死で見入ってしまいました。 ジブリアニメといえば「千と千尋の神隠し」が良いとか「もののけ姫」がいいとか「魔女の宅急便」や「となりのトトロ」などが好きなどと言う人はかなり多いような気がします。これらの作品に比べて「耳をすませば」はなんだか地味なような印象さえ受けてしまいます。上記の作品は見ていても「耳をすませば」は見ていないって人も多いですしね。 でも、僕は「耳をすませば」こそがジブリアニメの最高傑作だと思っています。なんというか、そこはかとなく流れる日常の時間、高校受験を控えた中三が直面する葛藤。そして思春期ならではの恋の悩み。全てが遠くに置き忘れてきた何かを呼び起こしてくれるようで何度見ても飽くことがないのです。舞台になったと言われる聖蹟桜ヶ丘にも一度行ってみたいものです。 僕は本当にこの作品が大好きです。なんというか、やはり自分自身の記憶に置き換えて、ノスタルジックな気分にさせてくれる話が好きなんだと思うんです。そういった意味で、なんとなく「耳をすませば」は僕の思春期を、中三を連想させてくれる気がするんです。言うなれば「耳をすませば」は誰もが経験したであろう「思春期の心のざわめき」が上手に表現されているんです。 「思春期の心のざわめき」といえば、誰もが色恋沙汰などを想像するかもしれません。けれどもそれだけではなく、自分の将来のことや友達のこと、家族のこと、生きる意味、自分のやりたいことなど全てをひっくるめて思い悩む時期なんだと思います。この映画にはそういったエッセンスがふんだんに含まれているのです。主人公である雫ちゃんが、それらの悩みに直面し、一生懸命頑張る姿がとても素敵なんです。 しかし、そういった思春期の悩みエッセンスが全て含まれているわけではありません。仕方のないことですが、これは一般向けの映画です。なんというか「性」に対する思春期の葛藤がいささか弱いのです。 例えば、学校の帰り道に雫の友人である夕子が、恋の悩みを相談するシーンがあるのですが、夕子は内気であるために好きな杉村に告白できずに悩んでいるんです。そこで多くの人は自分が経験したであろう片想いの苦しさや切なさ、淋しさなどを思い出し、自分と夕子をトレースするのでしょうが、僕に言わせるとまだ甘い。 「わたし・・・杉村のことを想いながらベットに入ると・・・おかしな気分になってくるの・・・」 「え・・・?おかしな気分って・・・?」 「なんだか、体が火照ってくるっていうか、熱い気分になってきて・・・アソコが・・・」 「ゆゆゆゆゆゆ・・・夕子・・・・」(赤面する雫) 「いつも寝る前に杉村を思いながら・・・・1人でしちゃうの・・・・変なのかな私って・・・」 好きな人を思い、毎夜1人エッチに勤しむ夕子。自分は病気なのかもしれないなどと思い悩み、1人エッチはやめようと思うが、快楽に負けて毎夜やってしまう。そんな葛藤が見え隠れしてこその思春期なのだと思います。 その夜、夕子が1人エッチしてるなら・・・・と雫も好奇心から1人でやってみるのですが、ベットの中で自分でやってみても気持ちよくありません。なんというか気持ちが盛り上がってこないのです。雫は自分でやるのをやめ、そのまま眠りにつくのです。 しかし、その後気になる男性ができた雫は、また夜中に1人でやってみるのです。その気になる男性のことを思い浮かべながら・・・。 き・・・・キモチイイ!! 内部からこみ上げてくる熱いなにか。あふれ出すまだ見ぬ名前も知らない液体。だめ・・こんなの普通じゃない。私じゃない。やめなきゃ、やめなきゃ。そう思いながらも雫の手は止まらない。ああああああああああああああ。 もう雫は勉強など手につかない状態。受験もあるのに、物語も書きたいのに、何もする気が起きない。ただただ毎晩、夜が来るのが楽しみで、家族が寝静まるのが待ち遠しくてたまらなかった。 食事も喉を通らなくなり、日に日にやつれていく雫。こんなの普通じゃない、わたし病気になったのかな・・・・。などと思い悩む、これでこそ思春期ですよ。そして、クラスで噂している女子達の衝撃的な情報を耳にするのです。 男子は毎晩自分で男根をしごいているらしい。挙句の果てには先から白い液が飛ぶらしい・・・・と。 衝撃を受ける雫。雫はパパの男根を見てあのおぞましさを知っている。グロテスクで力強い男根を。それをクラスの男子全員が毎夜握って摩擦してるなんて・・・。不潔っ不潔だわっ・・・・!!!!変態っ!!! などとクラスの男子を軽蔑する雫。けれどもそこでふと思うのですよ。自分も同じ事をしてるんだって。私も不潔なんだろうか・・・・変態なんだろうか・・・・・。 そんなある日、雫は杉村に呼び出されます。夕子の片想いの相手杉村に呼び出された雫は、そこで告白をされます。「俺は雫が好きだ」。夕子の好きな人が私を好きだなんて・・・・どうしよう・・・・。答えに困った雫はその場から逃げようとします。しかし杉村は逃げることを許しません。「待てよっ!ちゃんと答えを聞かせろよ」逃げようとする雫の腕を掴む杉村。 そこで雫の脳裏に浮かぶのです。杉村が毎夜、自身の男根を触り摩擦している姿を。白濁液が飛び出している姿を。いやぁぁぁぁぁぁ、そんな汚い手で私を触らないで!触れないで!やめて! 悲鳴を上げて逃げ出す雫。けれども、その夜はいけないと知ってても杉村をオカズにやってしまうのです。いつもの男性とは違う相手で想像する自分の尻軽さを嫌いながらも快楽に溺れて・・・。 というように、大人から見たら何のことはない、ただのオナニー。これに直面し、快楽と理性の狭間で葛藤する姿こそが思春期なのです。これを上手に描いてこそ「耳をすませば」は最高の思春期映画になるのではないかと思うのです。 いやね、自分の好きピュア映画をここまで汚せる自分の頭が可哀相でならない。なんか好きな映画をグヘヘヘと汚す自分と、ピュアさを守りたいという想いが葛藤するんですよね。この苦悩を悩める25歳のあるべき姿として映画化したら面白いかもしれない。 さあて、最後は彼女様から強烈プッシュのあった作品だ。なんでも彼女様はこの日記を読んで泣いたらしいぜ。 三本目 変態の殿堂(2002年、4月17日より) ちょっと聞いてくださいよ。なんか最近、某所では「NUMERIのpatoはネゲット以来エロスが足りないよな」とか言われてるらしいですよ。もうホント心外だね、ご立腹だよな。 あのな、俺ほどのエロってそうそういないと思うよ。間違いなくエロイね。砂漠で迷って干からびそうなところに女神が現れて、「水と食料好きなほうを与えよう、選びなさい」とか言ったら間違いなく女神のオッパイ揉む、それぐらいエロい。エロビデオ三本を2ヶ月延滞して36000円請求されるぐらいエロい。で、そんなエロがネッゲト如きで「彼女が見てるから恥ずかしい」とか言ってエロを排除した日記を書くわけがない。あり得ない。 で、あれだろ、日記では暴れん坊なくせに、実際に彼女が出来るとピュアな恋しやがってとか言うんだろ。変態ぶってても結局はただの人じゃねぇかとか、未だに彼女にエロい事一つ出来ない俺をバカにしたりするんだろ。もうね、考えが浅はか過ぎる。 あのな、俺は彼女に常日頃変態的な要求をしてるんだよ。ちゃんとな 裸エプロンをしろ、とか ヒモパンをはいてくれ、とか ガーターベルトをつけろ、とか 裸の上にコートを着てコンビニ行こう、とかな 全くエロいこと一つしてないのに、これらの要求だけはキッチリとしてるわけだ。これらは間違いなく性行為よりも上位に来るわけ。性行為よりもこんなフェチズムが上位なんて明らかに変態じゃない。まあ、何一つ要求を叶えてもらってないわけなんですけどもね。ちょっと皆からも「patoの要求を叶えてやってくれ」って言ってくださいよ。 で、そんなキングオブ変態ことpatoさん、今朝も元気に出勤しようと車を運転していた時のお話です。 軽快に早朝の街並みを愛車で駆け抜けていました。朝の生活風景とは非常に趣があり僕はとても好きです。忙しそうに働くオジサンや、学校に通う子供の列。子供を幼稚園バスに送り届けた後に井戸端会議に勤しむ主婦達。いつもと変わらない風景がそこにはあります。 で、いつもどおり路地を抜けようと慎重に運転していた時でした。 なんか僕の前方を乳母車を引いた腰の曲がった婆さんがヨボヨボと歩いているんです。いやね、クソババア邪魔だな!とか言わないですよ。僕はお年寄りは大切にしなきゃ!とか思ってる好青年ですから。「お婆ちゃん気をつけてね!」ってなもんですよ。 なんか、そのお婆さん、今時珍しくボロボロの乳母車ひいて、ボロボロのモンペとかはいて歩いているんですよ。ボロをまとった老婆。ここまでボロをまとった人って久々に見るなとか思ってたんですけど、なんか明らかに様子がおかしいんですよ。 なんかね、婆さん、上に服を着てないの。 下はボロボロのモンペ、ボロボロの靴、なのに上は裸。通り過ぎた瞬間に我が目を疑いましたよ。僕は車d走り去ってしまったために一瞬で婆さんは視界から消えたんですけど、痛烈にその残像は僕の両眼に残っています。 あり得ない、あり得ない 朝っぱらから婆さんのセミヌードなんてありえない。 明らかに動揺して僕は車の運転どころではありませんでしたよ。で、車を路肩に停めて、タバコを吸いながら冷静に考えるんですよ。 何故婆さんはトップレスで街を闊歩していたのだろうか・・・。 もしかしてかなり痴呆が進行しているのかもしれない・・・。 もしくは、ボロをまとってたが、上着も買えないほど貧困で・・・・。 そしてなにより、婆さんの乳がどうなってるのか気になる。 いやね、男なんていくらニヒルを気取ったところで、しょせんはオッパイ好きなんですよ。一皮剥けばどんな男だってオッパイのことしか考えてない、そんな悲しい生き物なんですよ。 でね、婆さんのオッパイといえども気になるんですよ。 婆さんのオッパイはやはり垂れているのだろうか シワクチャなんだろうか ヌンチャクみたいに振り回したりとかできるんだろうか 乳首とかどうなってるんだろうか 気になる気になる。どうしても気になる。もうね、Uターンして引き返してもう一度見てみたい。それだけ気になる。 やはり引き返して再確認するしか・・・・・。 おいおい、いくらなんでも婆さんの乳だぞ、オッパイフリークにも限度がある考え直せ。 などと頭の中で葛藤してるんですよ。 で、気づいたら車をUターンさせて引き換えしてました。女子高生のパンチラとかならわかるが、婆さんの乳房を見るためだけにUターンする男。明らかに変態だと思いませんか。 結局、引き返して婆さんを発見したんですが、なんか婆さんは上半身裸ではなくて、上に肌色の肌着を着ているだけでした。なんか僕、上が丸々肌色だから見まちがえちゃったみたい。でも婆さんが肌着だけで歩いてるのも充分異質なんですけどね。 でもさ、僕は肌着の婆さんセミヌードだと勘違いして、オッパイ見たさに引き返しちゃうぐらい変態なわけ。これだけは誰にも譲れない。 そこの自称変態のあなたは婆さんの乳房のためだけに引き返せますか?引き返せないでしょ、僕は引き返しましたよ。 コレでもはや僕に勝てる変態などいません。まさに真の変態チャンピオンだと喜びながら意気揚揚と職場に行き、僕の部署に通じるエレベーターに乗りました。 チンッ、ガラララララ(1階に到着し扉が開くエレベータ) いやね、信じられない、信じられない。なんかエレベーターの中で同僚のY君がチンコ出してオナニーしてるんです。エレベーターの中で立ち姿勢のまま瞑想のようにオナニー。狂おしいほどオナニー。信じられないです。 「なにやってんの?」 「・・・・・・・・オナニー」 とか彼は申し訳なさそうに言ってました。なんでも早朝の早い時間、誰も来ないであろう時間にスリルを味わいつつオナニーをしてみたかったそうです。僕は人智を超えたような早朝に出勤する人間ですので、見事彼と出くわしてしまったわけです。 なんか申し訳なさそうに弁明するY君が非常に哀れに見えました。 どうでもいいが早くそのチンポをしまえと言いたい。発射させてやれなくて申し訳ないがしまってくれと。っていうか、どこに発射する気だったのだと言いたい。 とにかく、意外な身近に僕以上の変態が潜んでいたことに驚きを隠せません。 こんな変態ばかりの職場なんてもう嫌だ。と変態筆頭の僕が行っても説得力がない。 ということで、今日のサルベージはおしまい!みんなも読みたいログがあったらジャンジャンとリクエストしてね!「B子とクマが格闘した話」とか曖昧な指定でも構わないから。待ってるぜ! などと、仕事をしてたらパソコンがフリーズし、作業ファイルが7時間ぐらい前にタイムスリップしたため、ヤケクソでハイテンションにお送りいたしました。まったく、ハードラックとダンスっちまったぜ。 アンニュイな朝、少しだけメチルバイオレットブルーな気分で憂鬱に出社すると、B子のヤロウが朝っぱらからトチ狂ってやがりました。ホント、職場のドアを開けた瞬間に首狩り族の祭みたいな勢いで踊り狂ってたからね。 そりゃね、今秋から我が職場に配属されたような新人ならビビりますよ。仕事とかそういうのに理想を持って配属された新人はまずビビる。我が職場のマッスル事務員B子の奇行に恐れおののく。女性とは思えないその体躯に恐れおののく。それが今や我が職場の通過儀礼になってるんですよ。早い話、B子が若手の登竜門。 でまあ、やっぱ若手なんかはB子が朝っぱらからトチ狂ってる姿なんかを見て、「なんであの生物は朝っぱらからあんなに元気なんだ」とか理解の範疇を超え、ブルブル震えてたりするんですけど、僕のようなベテランになると違う。 「おうおう、今日も朝からB子火山大爆発だな」 と、まるで季節の風物詩を見るかのような健やかさで彼女のことを見守れるからね。間違いなく言える、俺達ベテランにとってB子が暴れるなんてカエルの卵が孵化するくらいに当たり前で代わり映えのないもの。まあ、若手なんかはこれが理解できるようになるまであと半年はかかるんじゃねえかな。 でまあ、その日の朝もいつものごとくB子が暴れてたんですけど、なんか賃貸情報の雑誌持って右に左に暴れまわってるんですよね。往年のスティーブウィリアムスのオクラホマスタンピートを彷彿とさせるかのように、オフィスの中を右往左往。 僕もまあ、基本的にB子には興味ないんですけど、自ら進んで猛獣と渡り合おうとする調教師のような気分でですね、B子に話しかけたのですよ。 「ちょっと、B子さん。どうしたの?賃貸情報誌なんて持っちゃって」 とか、すっごく爽やかナイスガイ、だけどタフガイみたいなイメージ戦略で話しかけてみたんです。そしたらアンタ、話しかけてもらって嬉しいのか、物凄い勢いでB子のヤロウが突進してきやがるんですよ。もうなんていうか、餌を見つけたイノシシみたいな勢いで突進してくんの。 「ワタシ、引っ越そうかと思ってるんです!」 とか、鼻息も荒く、むしろ僕の前髪を鼻息で揺らしそうな勢いで言ってきたんですよ。あまりの食いつきのよさに思いましたね、ああ、話しかけるんじゃなかったと。ヤツは誰かに聞いて欲しかった、だから賃貸情報誌を持ってオクラホマスタンピートだったんだと。気付いた時にはもう遅かった。 「ワタシ、いま結構な家賃払ってるんですよー。それだったら郊外でもっといい物件あるかなーって思ってるんです、きゃは」 とか、聞いてもないのに独演会ですよ。B子の住環境という、心の底からどうでもいい情報を提供され、朝から生気を吸い取れれるような感覚に襲われちゃったわけなんです。テメーはどの筋肉ぶら下げて「きゃは」とか言ってやがるんだ、と怒る気持ちを必死に抑え、彼女の話の続きを聞きます。 「それでですねー、ちょっと不便な郊外に行けば一軒家借りれるかなーって思ってるんです。今の家賃なら多少古い一軒家なら借りられるかなって。一軒家に住むのって夢なんですよねー」 とか、まるで乙女のような瞳で言うB子に対し、 「何?一軒家なんか借りてどうする?肉体を駆使して何分で一軒家を解体できるか挑戦するつもり?」 とまあ、物凄い形相で大黒柱を引き抜くB子を想像したんですけど、瓦礫の山の上で不適に笑うB子を想像したんですけど、さすがに怖くて本人には言えませんでした。言ったら僕の首が大黒柱のように引き抜かれるに違いない。 「庭付きがいいなー、それで家庭菜園とかしたい。あ、犬とかも飼ってみたい。やっぱ一軒家借りたいなー」 そうB子が言った瞬間、僕の頭の中では、よくテレビに出てくる200kgぐらいありそうなビックリかぼちゃを小脇に抱え、ドーベルマン級の猛犬と庭で格闘するB子の姿が浮かんできました。 「ブハハハハハハ」と笑いつつ、並み居るドーベルマンをちぎっては投げちぎっては投げ、最後に背骨を叩き折って、ビックリかぼちゃとドーベルマンのスープを飲み干すB子の姿が浮かびました。 「そ・・・そう、犬とかはけっこう可哀想じゃない・・・」 とか、僕も訳の分からない受け答えをするんですけど、そんなのお構いなし。B子は止まらない。もう、ノンストップB子ですよ。 「でですねー、この物件なんかいいかなーって見てるんです。ホラ、安いでしょ」 とか、賃貸情報誌の1ページを指差して嬉しそうに言ってるんですわ。 「へぇー、これなら簡単に解体できそうだね」 とか言いたい気持ちを必死で抑え、僕もまあ無難に 「敷金が安くていいね」 とか、早く会話を切り上げたい一心で無難に言うんですけど、それでもB子は止まらない。 「やっぱアパートは狭くてダメですよ。同じ借りるなら広い一軒家じゃなくちゃ」 とか、もう勝ち誇ったように言ってるの。僕もまあ、それ受けて 「確かに、アパートじゃ狭くてリングも置けないもんな」 とか言いたかったのですけど、必死で我慢。必死で我慢の子。その刹那、B子のヤロウがとんでもないこと言い出しやがるんですよ。 「アパートはダメ、これからはチンケですよチンケ」 は?と思いましたね。生肉を喰らい、生き血をすすってるようなB子の唇から、「チンケ」ですからね。一瞬何のことか分からず、「チンゲ」って言ってるように聞こえましたからね。アパートはダメでこれからはチンゲってなんやねん。一人、心の中でツッコミを入れてました。 多分、B子のヤロウは「賃家」のことを言いたかったのだと思うのですが、明らかに発音が「チンゲ」なんですよ。 「やっぱチンゲですよ、チンゲ」 嬉しそうに連呼するB子を見て、「女の子があんまそんなこと言わない方が・・・」と思ったのですが、何か怖くて言えませんでした。なんかな、大黒柱を引っこ抜くB子とチンゲがマッチングしちゃってな、「がはは」と笑いながらチンゲを引っこ抜くB子と、B子に馬乗りになられてチンゲを抜かれ、痛さに悶え狂う僕の姿が想像できて怖かった。良く分からんけど怖かった。 「物件決まったらすぐにでも引っ越すんで、引越し手伝いに来てくださいね。男の人がいないと力仕事が」 笑顔で言うB子に、アンタならタンス4棹とか平気で担ぎ上げそうだけどな、と言いたかったけど怖くて言えませんでした。 とりあえず、B子の引越しが決まり、引越し手伝いのオファーが来たら必死で逃げようかと思います。新人の登竜門として、我が職場の新人どもを行かせて華々しく散ってもらおうかと思います。チンゲ抜かれないように事前に剃毛させて。 「やっぱチンゲですよ、チンゲ」 九官鳥のように連呼するB子、その声がいつまでもオフィスに響き渡ってました。
そんなこんなで夜の部です。 天王寺から梅田へとバラバラで移動します。なんで敢えてバラバラで移動したかって言うと、数十人の人間が一丸となって電車とか乗ってたら明らかに異様だから。異様過ぎて公安にでも逮捕されかねないから。 でまあ、僕は将軍君と2人で梅田まで移動。地下鉄の車内でスペル・デルフィンの話をしながら梅田を目指します。待ち合わせ場所はビッグマンだかビッグマラだか知りませんけど、大阪における待ち合わせのメッカみたいな場所。 週末の夜、おまけに待ち合わせのメッカ。そこにはギュウギュウ詰めという表現が過剰でないほどの人、人、人。なんか方々にオフ会らしい方々が輪をなしてました。どれがオフ会かわからん。 でまあ、なんとか参加者の面々が集合し、夜の部の会場へと移動するのですが、そこで幹事である桜樹さんが一言、 「ここで会費集めますから」 さすが金の街、大阪。いきなり集合場所で集金です。方々で数々の飲み会の待ち合わせが行われてるけど、さすがにこの場所で金を集めてるのはNumeriのみ。どういうサイトやねんと。 そんなこんなで一次会の居酒屋に移動。和服美人やキルビルみたいな人がいたり、宝塚みたいになっちゃってる人もいました。牛のぬいぐるみを着た人がいたり、トランプやらの小道具まで出してマジックを披露する風俗店オーナーまでいました。いやいや、世の中には色々な人がいるのですね。すごく勉強になった。 いつもオフのたびに思うのですけど、当Numeriのオフはやはり変態サイトらしく、血潮たぎる男性達の参加が多いのですが、その中に混じって品の良さげな女性が何人かおられるのですよね。 何をどう間違ったらこんな品の良さそうな女性が下劣なるウチのサイトを見て楽しむような事態に陥るのか検討もつかないのですけど、とにかく品の良い女性が見てくださっている。それが悶絶するほどの違和感。 しかも、「いつも見てますよ」とかこれまた上品に言われちゃったりするもんですから、僕なんかそれだけで射精しそうになるんです。なんというか、未だに信じられない。ホント、時代が時代だったら年頃の娘さんがこんなサイト見てるってだけで迫害され、目に焼印とか押されるぞ。 それはそうと、断崖絶壁というサイトを運営しておられるネンマニさんが、サイトでは異様に非モテキャラで通しているというのに、実際に会ってみたら首に十字架がかかってるわ、ファッションセンスがナイスだわでモテキャラでした。サイトでは非モテでリアルでモテ。そういうのって反則だと思います。 で、一次会の居酒屋が終了し、二次会も居酒屋っていう意味不明な状態で宴は続きます。さっきまで居酒屋にいたのにまた居酒屋。なんかピンサロのハシゴみたいな状態になりつつ二次会へ。 正直言うと、僕はもうこの時点で限界でした。何が限界かって体力の限界。若い人たちのいつでもどこでもラップみたいな元気のよさについていけず、二次会の終焉は半分寝たような状態で過ごしてました。 三次会は皆さんでカラオケに行くと盛り上がっていたのですが、明らかに僕は限界。すごく楽しくてカラオケに行って僕のモー娘。とか披露したかったのですが、体力がついてこない。もう寝たい。 で、将軍君がソッと 「patoさん、キツイようならウチに来て寝てくださいよ」 というのでお言葉に甘えて彼の家で寝ることに。主催者でありながら途中で帰るという暴挙。ありえない暴挙。それでもまあ、なんか参加者の皆さんはすっごく仲良くなってて、いい雰囲気で盛り上がっていたので僕が帰っても大丈夫だろうと思いました。彼らはもうNumeriオフ会参加者じゃない、古くからの戦友だ。そんな感じでした。 そんなこんなで、商店街の一角で皆さんに挨拶したり、握手したりして別れを惜しみ。「patoさん、帰るって言ってるけど何処に帰るんだろう」という皆の疑問を一心に受けながら僕はオフ会を後にするのでした。 で、帰ろうとしてると、これまたヘベレケに酔っ払っちゃったキューティクルな女性が 「お父さんが淀屋橋駅まで迎えに来るので帰ります」 とか言ってるではないですか。しかしながら、その女性はとてもじゃないが淀屋橋駅まで行けるとは思えないヘベレケ。まともに歩けてない。おまけにこんな女性が一人で夜の梅田を歩くなんて、スラム街を乳丸出しで歩くようなものです。非常に危険極まりない。 さすがに心配ですし、Numeriオフの帰りに黒人にレイプされました。とか言われたら責任問題に発展しかねませんので、僕がその女性を送っていくことに。淀屋橋駅なんて梅田からチョロッといった場所にありますのでタクシーで楽勝に送っていけるし帰るついでだし、と楽観視していました。 なんか絵図的には僕がこの娘をネゲットして持ち帰るみてーだな、と思いつつ彼女とタクシーに乗り込みます。 で、車内では 「誰が迎えに来るの?」 「うーん、お父さんかお母さん、もしかしたらお手伝いさんかも」 と会話を交わし、どんだけお嬢様やねん、と思いつつ淀屋橋駅へ。もちろん終電なんかとっくの昔に終わってて、駅は強固にシャッターで閉じられてました。 それでまあ、このままここにお父さんなりなんなりが迎えに来て、僕と一緒にいる姿とかを見られて 「ウチの娘に何をする!」 とか鉄拳制裁されても困りますので、駅の前で立ってる彼女を遠巻きに見守ることに。30メートルぐらい離れた場所で自動販売機で温かい紅茶を買って体を温めながら、迎えが来るまで遠巻きに彼女を見守る。 けれどもね、一向に迎えが来る気配がないんですよ。待てど暮らせど、全く迎えに来る気配がない。ただただ彼女がフラフラになりながら駅の前に立ってるのみ。よくよく考えるとこんな時間に迎えが来るということ自体が有り得ない気がする。 「ねえ、ホントに迎えが来るの?」 しびれを切らした僕が遠くから呼びかけると、酔っ払ってる彼女は 「ううん、家に電話してないよ。誰も迎えに来ないし。そんなこと言いました?わたし。」 とか有り得ないこと言ってました。どんだけ酔っ払ってるねんと。どんだけヘベレケやねんと。話が繋がってないじゃないか。それを聞いた瞬間、飲んでた紅茶を噴出したからな。毒霧みたいに噴出したからな。 「どどどどどどどどどどうすんねんん」 とか、明らかに狼狽しました。いくら眠いからといっても、彼女をここに放置して帰るわけにもいきません。もう終電も終わってるし迎えもこない。帰る手段はありません。けれども彼女は帰らねばならない。顔では平静を装いつつ、頭の中はダンジリ祭みたいになってました。 おいおい、お前ら落ち着けよ。落ち着いて冷静になって考えてみろって、ここで彼女が「今夜は帰りたくない」と言い出せば明らかにネゲットシチュエーションないの。噂に聞く「オフでそのままお持ち帰り」ってヤツじゃないの。うおー、ついにNumeriも来るところまで来ちまったなー! とか妄想全開で興奮してたんですけど、彼女は「今夜は帰りたくない」と言い出すはずもなく、もう是が非にでも帰りたい様子でした。もちろん、僕のようなチキン男がそんなことできるはずもありません。オソロシやオソロシや。 ということで、 「よし、タクシーで帰ろう、送っていくわ」 彼女の住んでる場所は梅田から遠く離れた場所だったみたいなんですが、タクシーで送っていくことを決意。財布には一万円しか入っていなかったのですが、覚悟を決めてタクシーを停めます。彼女の住む場所まで1万円でいけるかどうか分かりませんが、とにかくチャレンジすることに。 で、彼女の家に向かうタクシーの車中 「いつも友達とNumeriを見て楽しんでるんですよ」 「へえー、そうなんだ」 「patoさん、あんがい普通でガッカリした」 「うん、よく言われる」 「わたし、年賀状も応募したんですよ」 「そうか、すっげえの来るぞ、心臓叩いとけ」 などと会話しつつも、心ここにあらず。ただただタクシーのメーターを凝視してました。 「うおー、メーター上がるのはえぇぇぇぇ!!」 深夜料金でガシガシ上がるメーターを見つめつつ、目の玉が飛び出しそうになってました。「送っていく」って言ったのに金が足りないとかマジ恥ずかしいからな、とクイズダービーの参加者の得点表示より勢い良く回るメーターを見てました。顔ではニヒルに平静を装いつつ、1万円超えるなとハラハラドキドキ。 「お兄ちゃん広島かい?ワシの親戚が竹原にいて・・・」 とか、タクシーの運ちゃんが異様に話しかけてくるんですけど、心の中では「うるせえ、黙ってろ、こっちはそれどころじゃねえんだ。一万超えたら速攻で停めたるからな」と一人心の中で荒くれてました。 で、メーターが9000円を超えた時は明らかに終わったと思い、絶望的になったのですが、奇跡的に9600円ぐらいで彼女の家に到着。ギリギリで足りました。死ぬほど助かった。 「patoさん、こんなトコまで送っていただいてありがとうございます。お困りならウチで休んでいかれませんか?」 と、彼女もヘベレケなりに気を使って言ってくれるのですが、さすがに彼女の家に上がりこんでとか各方面で問題がありすぎます。おまけに親父さんがいて「ウチの娘に何をする!」とか鉄拳制裁されたらかないません。ですから、 「いや、大丈夫。気にしないで。金ならいくらでもあるから、もっかいタクシーで梅田に戻るよ。言っとくけど俺は資産家だぜ」 と微妙かつ訳の分からない強がりを言って彼女とお別れしました。なんやねん、資産家て。もちろん財布には600円くらいしかなく、タクシーで戻れるはずもないのですが、強がりを言ってお別れ、それが男ってもん。で、一人トボトボと最寄の駅まで歩いてました。 でまあ、閑静な住宅街を30分ぐらい歩くと異常にローカリーな駅があったのですが、もちろん電車なんか走ってるわけありませんし、駅構内もシャッターで固く閉ざされてました。 おまけに駅前には愚連隊みたいな連中がたむろしてスケボーやってるわ、朝まで時間を潰せるような施設が何もないわ、巡回中の警官に職質されるわで踏んだり蹴ったり。コンビニで金を降ろし、肉まんと温かいお茶をすすりながら、寒い寒いと震え、始発が走り出すのを待っていました。シャッターの前で体育座りしながら。下手したら凍死しかねん。 「今頃みんな、カラオケで楽しく盛り上がってるんだろうーなー」 梅田から遠く離れた閑静な住宅街。僕はこんな場所で何をやってるんだろう・・・・。夜空を見上げると、オリオン座がなんとも綺麗に輝いていました。 やっぱ大阪は鬼門だ。 Numeriプレ大阪オフレポ おわり というわけで行ってまいりましたプレ大阪オフ。 なんかNumeriとかいうサイトのオフ会だったのですが、いつにも増して香ばしいオフ会でした。僕にとって大阪という場所は鬼門でしかなく、できればあまり行きたくない場所だったのですが、オフ会とあらば仕方ありません。気乗りしないまま大阪へ。 まず、昼の部は大阪は天王寺にある天王寺動物園に行くという訳の分からない企画だったのですが、集合時間が昼の3時。土曜日といえども仕事のある僕は午前中でサクッと仕事を終え、ウンコ大崎の「pato君、この間頼んだ書類だけど」といった地獄の囁きも聞こえないフリして駅までダッシュしました。 で、大車輪の如き勢いで新幹線に乗ったわけなんですけど、三連休の初日ということもあってか新幹線ホームはクレイジーに大混雑。なんか、ホームから人がこぼれ落ちん勢いでラッシュアワーでした。 そんなこんなで新幹線に乗ったのですが、どうやら僕は新幹線のチョイスを間違えてしまったらしく、異様に停車時間の長い車両に乗る羽目になったのです。新倉敷とかマイナーな駅に停まるたびに「のぞみ号待ち合わせのため、11分停車します」とか有り得ないアナウンスを聞かされてました。 結果、余裕で3時天王寺動物園の待ち合わせに間に合うはずだったのに、微妙に間に合わない時間に大阪入りすることに。クソッ、これだから大阪は。 でまあ、待ち合わせの三時時点で天王寺にはおらず、大阪駅にいる状態でした。これはもう時間にうるさい僕にとっては屈辱的なことです。待ち合わせに遅れるなんて、屈辱以外の何者でもない。 そんなこんなで大阪駅で何人かのヌメラーさんと合流し、環状線で天王寺を目指します。っていうか、町の名前に「天王寺」ってつけるなんて途方もないセンスだよな、大阪は。だって「天王寺」だぜ「天王寺」。これだけでムチャクチャ喧嘩とか強そうじゃない。 そんなことを考えつつ天王寺動物園と赴くと、いましたよ、入り口の前で輪になって何かを召還しようとしている団体がいましたよ。もう一目で分かったね、うわ、これがオフ会参加者だって一目で分かった。 でまあ、挨拶もそこそこに園内へ。 この時点で三時の待ち合わせには大幅に遅刻し、3時30分くらいだったのですけど、パンフレットを見ると、動物園内のほとんどの動物が4時にはお休みしてしまう驚愕の事実が発覚。20人以上の人間どもが狂ったような勢いで動物を見て回りました。 まあ、カバが圧倒的にアナルしか見せてなかったり、ゾウがお休みだったり、マントヒヒがいる厩舎の「ヒヒハウス」というネーミングセンスに脱帽したり。おまけに、 「ヒヒハウスって何がいるんだろ?」 「各種ヒヒがいるのさ、マントヒヒとかな」 「へぇ」 「で、最後にヒヒオヤジがいるってわけさ」 とか会話してたら、本当にヒヒハウスの中に掃除してる飼育員のオッサンがいて、「あれがヒヒオヤジだ」と妙に感動してました。ヒヒオヤジはホースから出る水で檻の中を洗ってましたが、水攻めとしか思えないレベルでヒヒどもを迫害してました。 ちなみに僕は仕事を終えて大車輪の勢いで動物園まで来ましたから、全然お昼とか食べてなかったのですよね。それで異常に腹が減っちゃって、動物園内にある「ウドン」とかノボリのあった売店まで誘われるように行ったんですよ。 で、食券買って肉ウドン喰っちゃうぞーとか思ってたら、「ウドンの販売は終わりました」と、販売機のボタンを押せないようにがんじがらめでガムテープが貼ってありました。おまけに、他に売ってるのはアイスクリームの類のみ。このクサレ寒い秋空の中でソフトなんか食えるか。クソッ、これだから大阪は。 そんなこんなで動物園オフは終了し、なんか明らかに食い残しとしか思えないお好み焼きを貰ったり、キムチの入ったシェーキとか意味不明の文明みたいなものを喰わされたり、ボルテージもクライマックスに。 なんかTheoriaさんが「来る途中で車に轢かれた」とか有り得ないことをカミングアウトしてました。どういう集まりやねん、これは。 でまあ、時間もあることだしフェスティバルゲート行こうぜ、って訳の分からない展開になっちゃって、みんなで天王寺動物園の近くにある遊園地見たいな場所へ。 ここはなんかビルみたいな場所をグワングワンとジェットコースターが縦横無尽に走ってたりして人間のエゴの象徴みたいな場所。なんか三連休の土曜日の夕方だというのに、営業してるのか?と思うほど閑散としてた。 そこで僕はジェットコースターに三回くらい乗っちゃって、男としか思えない勇敢さをアッピールしました。他の臆病者どもは「ジェットコースター怖い」とか言いながら下の方で見てました。度胸のないヤツラだぜ。 最終的には、なんか中央広場みたいな場所にあるメリーゴーランドを無骨なヌメラー数十人がジャックするという展開になり、周りで見ていた親子連れとかを硬直させてました。あと、僕はイルカにまたがって満面の笑みでインフォメーションのお姉さんに手を振ってたのですが、すっげえ能面みたいな顔してピクリとも動きやがらなかった。どうなてんだ大阪。 といったところで昼の部はおしまい。梅田で開催された夜の部へと続くのでした。 11月22日、Numeriプレ大阪オフ開催のため大阪にいます。ですから、本日の日記執筆はお休みです。代わりに以前行ったNumeriアンケートを行いますので、みなさんこぞって回答してやってください。 Numeriアンケート3(回答件数が1000を超えてしまったため、ロックされてしまいました) このアンケートの結果を厳粛に受け止め、今後のサイト運営の指針にしたいと思います。よろしくお願いします。 たぶん、結果は「12/31 2周年だよ!ぬめぱと変態レィディオ48時間スペシャル」中に口頭で発表すると思います。よろしくお願いします。 豪邸に高級外車、ブランド物に高価な貴金属そしてセクシャルな美女。これらが富める者の象徴であるのなら、メガネは間違いなく知性の象徴であるかのように思います。 富める者の象徴を身に着けているだけで裕福な人だと他者から思われるように、メガネをつけているだけで知的な人に思われる。どんなにバカな人でも、たとえ分数の足し算が満足に出来ない人であっても、メガネをつけているだけでとても知的な人に見えてしまう。なんとも恐ろしいメガネの魔力じゃないでしょうか。 この世には二種類の人間しか存在しません。メガネをかけている人かかけていない人か、それしか存在しないのです。言い換えると、賢そうに見える人か見えない人か、それだけなのです。 1500年代、宣教師フランシスコ・ザビエルによって日本に伝えられたとされるメガネは、瞬く間に日本全土に広がり、主に視力を補う目的として広く利用されてきました。 そして、今日の日本において、メガネは圧倒的な社会的地位を確立しているのです。よくよく考えてみると、あんな人工のレンズが顔のど真ん中に鎮座しているのは明らかにおかしいのですが、今では違和感すら感じません。それどころか、「賢そう」なんてイメージを与えるまでになってるのですから大したものです。 マンガなんかで登場する秀才役やがり勉役、「ハカセ」とかあだ名がついちゃうようなヤツは間違いなくメガネですし(ドラえもんだけ例外)、先生なんかは高確率でメガネです。これはもう、明らかに短絡的なイメージによるメガネの使用に他ならないのではないでしょうか。 もはや「メガネ=賢そう」は疑いようのない事実であり、皆々様も異論はないことと思いますが、ところがどっこい、実は例外があったりするのです。大部分の方がメガネをかければ賢そうに見えるというのに、この広い世の中、常に少数派がいるもの。中にはメガネをかけても賢そうに見えない人がいるのです。まあぶっちゃけ、僕なんですけどね。 ほとんどの人がメガネを装備すれば賢そうに見えるというのに、僕だけは全く賢そうに見えない。賢そうに見えないどころか、逆に変質者チックになってしまう。メガネ非装備時はまあ普通のブサイクな男なんですけど、メガネ装着時には明らかに変質者。FBIの変質者リストに載っててもおかしくないほどの変質者。 どこがどう悪いのか全然分からないのですけど、とにかくメガネをかけた僕は変質者。部屋に幼女とか監禁しててもおかしくないような風貌なんですよね。 それでまあ、僕のメガネ姿がよほど気に喰わないのか、ステディにも「早くコンタクト買わないの?」とせかされたり、上司や同僚にも「お前のメガネ姿は印象が悪い、コンタクトにしたらどうだ」とか言われちゃったりしてるんですよね。周り中声をそろえて「メガネはやめとけ」の大合唱。ホント、メガネをかけた僕はかないひどい風貌なのだと思います。 そんなこんなで、あまりにも周りがうるさいもんですから行ってきましたよ。コンタクト買いに街のメガネショップまで行ってまいりましたよ。 なんかですね、コンタクトを買うには眼科医の診察が必要とかで、それがないと絶対にコンタクトは売らない!なんて頑なな姿勢を崩さないショップでしたから、メガネショップの横についてる眼科まで診察に行ったのです。 ほら、なんかあるじゃないですか。明らかにメガネショップと結託した眼科って感じで、メガネショップの横にチョロッと建ってる眼科があるじゃないですか。そこの眼科で診てもらうと隣のメガネショップでメガネかコンタクト買わされるし、ショップで買おうとすると隣の眼科で診てもらうっていう、持ちつ持たれつの関係を築いてる眼科とショップが。 僕はですね、自慢じゃないですけど保険証を紛失しちゃってましてね、手元に保険証のカケラすら存在しないのですよ。ですから、そういった医療機関で診察してもらうと、診察料全額負担なんていう社会保障制度の発達していない後進国みたいな状態になるんですよね。 診察料全額負担が嫌だから、おちおち病気もしてられないわってんで医療機関に行くのを頑なに拒んでいたのですが、「診察を受けなきゃコンタクトを売らない、出直してまいれ」などと言われては仕方ありません。メガネを装備した変質者のままでは困りますから、全額負担を覚悟して眼科へと行きましたよ。 「すいません、コンタクト作りたいんですけど、保険証なくしちゃって」 「あ、そうですか。じゃあ診察料は保険効かないですから全額負担ですね。あちらでお待ちください」 驚くほど冷徹で事務的な、なんというか、もうちょっと温かみがあってもいいんじゃない?と思うほどの対応で待合室へと通されました。なんかさ、「あらー、保険証なくしちゃったんですかー、それでしたらね・・・」とかちょっとは言葉かけてくれてもいいのに、「全額負担ですね」だからね、クールすぎる。ここはアメリカのビジネス界か。 そんなこんなで、待合室で診察の順番が来るのを待ってたのですが、なんか手持ちぶさたなんですよね。置いてある雑誌はモアだかノアだか知りませんけど女性向けのファッション雑誌。「緑内障の恐怖」とか書かれてる壁のポスター読んでも1分くらいしか時間潰せないし。あー、暇だなー、早く診察の順番こねーかな、などと思いつつ、診察受付のトコのナースお姉さんを妄想の中で犯して時間を潰してました。 すると、そこに新しい客が登場。入り口の自動ドアを開け放ち、颯爽と新しい客が登場。なんか親子連れがやってきたんです。 「すいません、ウチの子、目が悪くなっちゃって、メガネ作りたいんですけど。隣のメガネ屋行ったらこっちで診察してもらえって」 見るからに生理のあがってそうなオバハンが受付のところで喚いてました。 「ホント、ウチの子ったら勉強ばかりしてるから目が悪くなる一方で・・・ほら、まーくん、こっちに座りなさい」 誰も聞いてないのに息子の目が悪くなった理由を受付にて喋りだすお母さん。その様子を目で見るわけでなく耳で聞いていた僕は、「あー、なんか勉強ばっかりしてそうな秀才君がお母さんに連れられてメガネ作りに来たんだなー」と勝手に想像していました。 で、待合室に入ってきた親子を見て驚愕しました。お母さんは診察受付のところで見ていたのですが、共に入ってきた息子を見て尻こ玉が抜け落ちるほど驚愕したのです。 いやな、まーくん、すっげえヤンキー。明らかにヤンキー。 もうね、明らかに現役バリバリ、バリバリ伝説以上にバリバリのヤンキーなのよ。高校生みたいで制服着てるんだけど、シャツとかべローンと出しててネクタイもゆるゆる、靴なんかカカト踏んじゃってるし、靴下なんて血より真っ赤。おまけに金髪でニワトリのトサカみたいな頭してんのよ。まーくんが。コイツの部屋にはイギリスの旗が飾ってあるに違いない、そう確信するほどのヤンキーっぷりだった。 僕は「勉強しすぎて目が悪くなって」というお母さんの言葉を聞いてましたから、勝手に脳内補完してすげえ真面目そうな息子が入ってくると思ってたのに、あまりのギャップに我が目を疑いました。このヤンキーがどこをどうやったら「勉強しすぎて」「目が悪くなる」のか分からない。 しかもなんか異様なのな。バリバリのヤンキーがお母さんとメガネを作りに眼科に来てるってのが見るからに異様なの。なんていうか、途方もないミスマッチ。 だってさ、高校生ぐらいって言ったら親と出歩くのも恥ずかしい年代だぜ。しかもバリバリのヤンキー、そんなお方がお母さんとメガネを作りに来るなんてありえない。 「まーくん、今日はお母さんとメガネを作りに行くのよ。まーくん、最近目が悪くなってきたから」 「うるせえ!クソババア!金出せや!」 「まーくん!なにするの!」 「オラオラ!金出せ!金出せや!もっとあんだろ」 「あーーーれーーーーー」 こんな展開であるのが普通なのに、大人しくお母さんとメガネを買いにきたまーくん。借りてきた猫のように大人しくメガネを買いに来たまーくん。一体どうしちゃったんだ、君は。 でまあ、まーくんもヤンキーらしく最後の砦みたいなもんがあるのか、譲れない何かがあるのか、お母さんと離れて不良らしいポーズで椅子に座ってました。 おいおい、すげえ絵図だな。バリバリのヤンキー高校生にそのお母さん、それに眼科の待合室。その奥には「緑内障の恐怖」と描かれたポスター。とんでもない違和感というか何というか、このシチュエーションだけで質のいいショートショートを一本書けそうだ。 なんて考えながら、その異様な親子をチラ見しながら待っていると、 「patoさーん、診察室にどうぞー」 と、先ほど脳内で犯していたナースさんに呼ばれました。残念、ヤンキーウォッチングもこれまでか。ガックリとうなだれて診察室に向かう僕の姿がありました。 でまあ、ヤンキーとそのお母さんに後ろ髪惹かれつつ視力検査をやったんですよね。でっかいスプーンみたいなのを右目にあて、前方にあるCみたいなのを見て「右!」とか「左!」とか、押し順告知みたいにしてたの。 そしたらアンタ、僕の背後で声がするじゃないですか。ナースさんが「斉藤さーん、どうぞー」とか言って、まーくんを呼び出してるじゃないですか。 で、ふてぶてしくまーくんが診察室に入場してきて、僕の横に座って視力検査開始。椅子に座る仕草も、黒いスプーンで目を隠す仕草もヤンキーっぽくて趣がありました。 それでまあ、僕も視力検査をしつつ、横に座る伝説のヤンキーまーくんの事が気になってしょうがないんですよね。僕が「右です」「左です」とか答えてるのに、横のまーくんは答えようとしない。 視力検査をしてたナースのお姉さんが困っちゃって、 「丸が欠けてる方向を教えてくれるかなー」 とか幼稚園児をあやすように言うと、 「右!ちっ!」「左!ちっ!」 と、何が気に喰わないのか知りませんけど、すっごくふてくされて言ってるんですよ。普通は絵柄が見えにくいから目を細めて見たりすると思うんですけど、まーくんの場合は端からガンとばしてましたからね。僕も27年生きてますけどね、ここまで感じの悪い視力検査は初めて見ましたよ。こんな視力検査、やまだかつてない。 で、僕の方は視力検査が終わり、カーテンで仕切られた部屋の方へと通されました。どうもそこには眼科医さんがいるらしく、医師に直接診断してもらうみたいなんです。 でまあ、サンプルのコンタクトを目に入れて診察してもらってるんですけど、カーテンの向こうからまーくんの雄叫びが聞こえるのな。何をされてるのか知らんけど、とにかく荒々しく騒ぐまーくんの波動が伝わってくるの。 「全然見えねえよ!」 「ちくしょう!」 とか、まーくんがその若き血潮をたぎらせていたかと思うと、待合室から乱入してきたお母さんの声も聞こえてきて 「まーくん、看護婦さんの言うことちゃんとききなさい」 「うっせえ!メガネなんていらねーんだよ!」 とか、訳の分からない状態になってるの。まーくんは何が気に入らなくてそんなに暴れてるのか知りませんけど、眼科医に来てまでどうしてそんなに悪ぶるのか、疑問で仕方ありませんでした。 で、診察を終え、待合室まで戻ると、そこにはまーくんの姿もありました。なんかすっげえゴテゴテで、レンズを自由に入れ替えられるようなサンプルメガネをかけ、大人しくお母さんの横に座ってました。 うん、それを見て驚愕したね。なんかまーくん、すっげえ賢そうだった。 もう心の底からドップリとヤンキーで、さっきまで大暴れ、部屋にイギリスの旗を飾るくらいワルなまーくんだったのに、メガネをかけただけで知的に大変身。 そ。そんな・・・あのヤンキーまーくんですらメガネをかければ知的になるのに、どうして僕は変質者になるんだ。どうして僕だけ変質者になってしまうんだ。待合室で一人ガックリと肩を落とす僕の姿がありました。 その後、隣のメガネショップに行って僕はコンタクトレンズを、まーくん親子はフレームを選んでメガネを発注してたのですけど、まー君はそりゃねえだろって言うピエロみたいなダッサイフレームを選んでました。もしかしたらあれがヤンキーのセンスかもしれん。 まー君ですら知的になるのに僕は変質者になる、という事実に落胆し、おまけに視力検査して医師に診てもらっただけなのに診察代が7000円くらい(全額負担)で落ち込んだり、とにかく失意のままメガネショップを後にしました。 誰でも知的に変身できるメガネの魔力。でも、どうして自分だけ変質者になるのか。この謎が解決できるまで自分はコンタクトでいようかと思います。 全然関係ないけど、診察してくれた眼科医がザビエルみたいな髪型してた。 11月18日付けの日記で募集いたしました「ヌメラーさんに年賀状企画」、多数の応募ありがとうございました。現時点を持ちまして募集を締め切ります。 この企画は、日頃お世話になっているヌメラーさんに感謝の意味と新年の挨拶の意味を込め、僕が年賀状を書いて書いて書きまくるという趣旨でございますが、モチロンそれは立派な建前。本音は別の部分にあります。 募集要項を見ていただければ分かると思うのですが、 1. 家族とお住まいの方、もしくは一人暮らしだけど正月は帰省し、実家にて年賀状を受け取れる方 2. 送られてきた年賀状を自分が見る前に、他の家族が見てしまう可能性が高い方(一家の主が検閲後、各自に分配する形式ならベスト) 3. どのような嫌がらせにも耐え切れる方 4. 正月から家族関係がギクシャクしても大丈夫な方 5. 宛名の横に「テレホンセックス代未納」と書かれてもへこたれない方 6. 当然ではありますが、僕に本名と住所を教えてくれる方 この募集要項を見て、「ああ、正月から嫌がらせみたいな年賀状が届くんだな」と思わない人はいないはずです。静かな元旦の朝を恐怖のズンドコに叩き落すような年賀状が来るのは分かりきったことだと思います。 ですから、そんなに応募は来ないと思ってたのですよね。誰だって一年の計である元旦からスリリングな想いをしたくないだろうし、見ず知らずの僕に個人情報を教えるのは抵抗あると思ってたのです。まあ、来たところで20通ぐらいの応募かなー、それぐらいだったらなんとか書けるなーと明らかに見くびっておりました。 応募総数 131通。 もうね、来るわ来るわ、年賀状を求めさ迷い歩くカブキモノたちのメールがドンドコドンドコ。「正月から嫌がらせされたいヤツ、一歩前へ」って呼びかけに対し、自ら死地へと赴く志願兵たちが131人。 えーっと、みんな頭は大丈夫なのかな? あれだよあれ、みんな何か勘違いしてる。正月からアワビみたいな絵が描かれた年賀状が来るかもしれないんだよ?オシベとメシベが描かれた年賀状が来るかもしれないんだよ?「Happy New Year 2004」の00の部分にチンポがぶっ刺さってるような年賀状が来るかもしれないんだよ?僕が受け取る側だったらそんな年賀状要らない。 しかも、特に目を惹く応募者さんを見てみると、 最年少応募者は12歳の男の子。 「お父さんとお母さんが先に見ると思います。両親が泣くようなキッツイ下ネタ年賀状ください。担任の先生にも見せます」 12歳にしてこの思考ですからね。僕はこの子の将来が本当に心配になりましたよ。あんまお父さんとお母さんを泣かせるもんじゃありませんよ。 で、最年長応募者が74歳のおじい様。そんな人生の大先輩がこのサイトを見てるというだけでも驚きなのですが、それ以上に驚愕するのが爺様のコメント 「婆様が先に見ると思います。いっちょ婆様の心臓が止まるようなやつ期待してます」 おいおい、アンタの心臓も止まるかも知れんぞ。大晦日の夜から胸のところを叩いとけ。 さらには男性の方からの応募なのですが、 「妻が先にみると思います。一撃で離婚に追い込むようなやつ期待してます」 とか、何食って育ったらこんな思考ができるんだと疑いたくなるような応募まで。離婚まで追い込むのは簡単ですが、その後に訴訟とか本当に勘弁してくださいね。 ちなみに5通ほどアメリカから依頼があったのですが、海外に年賀状とかってどうやればいんですかね?分かる方がいたら教えてください。 ということで、12歳から74歳まで、おまけに離婚の危機や海外組を含めた131通の応募、全て受理させていただきましたのでこれから腕が千切りとれん勢いで書かせていただきます。うん、全部手書きで、しかも一晩で書き上げてしまいます。 ちゃんと人数分の年賀状も買ってきたしな。ホント、これだけで7000円くらいかかったぜ。 ということで、応募した方は元旦の日に恐怖の年賀状が届くのを心待ちにしておいてください。 まあ、大半の人が元旦までに応募したのなんか忘れちゃってて、いきなり届いてビックリするんだろうけど。 今から徹夜で年賀状書くので、今日の日記はこれまで。待ってろよ、131人のカブキモノどもよ。 いやー、まいったまいった。出張に行ってきたわ。 出張といっても遠くに行くわけでなく、隣の市までチョロッと行ってきただけなんですけどね。なんか、あまりにハードスケジュールな上司の代わりに会議に出席して来いと仰せつかったわけなんですけど、とにかく面倒くさかった。 だって、僕が上司の代わりに会議に出るということ、上司自身が職場にいないってことなんですよ。上司が職場におらず、どうしても外せない別の出張があるから僕が会議に出る。つまりは、今日一日だけは職場に上司がいない、そういうことなんですよ。 アンタね、上司のいない職場がどれだけパラダイスか知らないから暢気なこと言えるんですよ。ハッキリ言って上司のいない職場はパラダイス。見紛う事なきパラダイス。1+2=パラダイス。 僕らが普段真面目に仕事してるのって上司が怖いからですからね。絶対的独裁者として君臨する我がオフィスの上司。サボってるとヤツが鬼神の如き勢いで怒ってくるから仕方なく仕事してる。仕方なくやる事柄、それが仕事。それだけのことなんです。 でまあ、その上司がいないんだから仕事なんかするわけないわな。ある者はデートするとか言って早く帰ったり、またある者はオレンジレンジだかオレンチベンキだか知りませんけどガンガンに音楽をかけて楽しんだり。中にはコントローラーまで持ち出してエミュレーターでマリオカートやってるヤツとか、エロ動画みながら泉ピン子ぐらいに股間をピンコ立ちさせてるヤツとかいますからね。あと、ヤフーのエロチャットやって「祭だ!祭だ!」と食い入るように画面を見ながら大騒ぎしてるヤツもいる。どういう職場やねんと。 とにかく、出張で上司がいないオフィスはパラダイス。この世の楽園と言っても過言ではない。そんな状態ですから、「よーし、上司が出張でいないから俺も遊んじゃうぞー」って僕も張り切るのですけど、無下にも出張に行く上司の代わりに僕も別の出張に行けという命令。ホント、この世には神も仏もいないのかって思ったね。 そんなこんなで、ブツクサ言いながら出張の準備をすべくスーツの準備をしたのが昨日の夜の話ですよ。僕の仕事は普段はスーツを着るような仕事ではなくて、極めてカジュアルな服装で仕事をしてるんですけど、出張となれば話は別、スーツを着なくちゃならないんです。 出張の時しか着ないもんですから、本当に一年に数回ぐらいしか出番がない。だから、もう27歳っていう良い歳した社会人なのにスーツを一着しか持ってないんです。間違いなく一張羅ってヤツ。 それで、そのスーツを「何処にやったっけな」と部屋の中を探すんですけど、全然見つからない。前回着たときはどうしたっけ?っと思い起こすのだけど、記憶の片隅にすらない。どうしたもんかと部屋の中を見渡すと、そこには衝撃的な光景が。 いやいや、僕の部屋ってば恐ろしく汚いじゃないですか。ゴミが散乱というよりは産卵して勝手に増えてるんじゃねえ?って思うほどにカオス溢れる夢の島みたいな状態になってるじゃないですか。 そんな部屋の片隅にですね、洗濯待ちの汚れ物をうず高く積み上げた汚れ物マウンテンがあるんですよ。近寄るだけでスパイシーな臭いを発し、下手したら雑巾にすらなりゃしない布どもが積み上げられてるんですけど、その中腹辺りからチョロッとスーツの裾みたいな布が顔を覗かせてるんですよ。 ま、まさか・・・、あの汚れ物の中にスーツが・・・・ ハッキリ言って我が目を疑ったね。震撼した。間違いなく全米が震撼した。だって、明日着なければならないスーツが汚れ物の山の中にあるんですよ。それも山の中間辺りに無造作に。もう、間違いなくシワクチャで変な臭いとかついてるに違いないじゃない。 最悪の事態を想定しつつ、恐る恐る山からスーツを引っ張り出してみたんですけど、予想通りシワクチャ。上着もズボンもシャツもネクタイも、何回も折り直した折り紙みたいにシワクチャ。下手すりゃその辺の柔道部の柔道着の方が綺麗ですからね。それほどに末期的なスーツが登場してきた。 やばいやばい、出張前日に一着しかないスーツが完膚なきまでにシワクチャなんてヤバすぎる。下手すりゃ渋谷センター街とかでビニール袋咥えてラリってるお兄ちゃん以上にヤバすぎる。 そりゃ、いつもの出張くらいのレベルならシワクチャなスーツで行って「ははは、来る途中に暴漢に襲われちゃって」とか言い訳できるのですけど、明日は上司の代わりに会議に出席。周り中上司の戦友たちっていう状況の中にシワクチャスーツで飛び込むわけには行かない。上司にバレようものなら良くて打ち首獄門、悪くて磔の刑だわ。 困り果てましたよ。深夜のアパートの一室、シワクチャのスーツを必死で伸ばしながら半泣きになってましたよ。スーツのシワって頑固でな、引っ張っても引っ張っても取れないんだわ。もはや人間の力でどうこうできるレベルを超えてる。 それに、こんな夜中、しかも明日の朝から必要、なんて状況ではクリーニングにすら出せない。いや、出せることは出せるだろうけど、絶対に帰ってこない。 そうなってくると、「自分でアイロンをかけてシワを伸ばす」っていう選択肢が出てくるのだけど、残念ながら我が家には「アイロン」などという文明の利器はない。僕はいつもアイロンがけが必要そうな衣類は全部クリーニングに出すという、どこの皇族かと間違われるようなブルジョワな手法を採用してますから、我が家にアイロンってないんですよね。 引っ張ってもダメ、クリーニングもダメ、アイロンもダメ、もはや八方塞といったどうしようもない状況で、こりゃあ厳罰も覚悟してシワクチャスーツで出張に行くしかないのかな・・・・と思い始めたその時でした。天才的閃きが我が脳裏に。 もしかして・・・・鍋がアイロン代わりになるんじゃ・・・? 自分は天才かと思った。明らかに冴えてると思った。伊藤家の食卓とかに出せるんじゃねえかと思った。だってよ、アイロンがねえならアイロン代わりになるものを用意しようぜ、っていう極めてポジティブな発想だよ。これを天才と言わずして何を天才と言うのか。 概要はこうです。まず、鍋を用意する。これは取っ手の付いた鍋で、一人暮らしの男性がラーメンを作ってそのまま食べちゃうような物が望ましいです。そして、そこに熱湯を注ぐ。これはまあ、ウチの家はガス止められてるのでガスでは沸かせないので電器ポットを使用します。で、熱湯が入って温かくなった鍋の底面をアイロン代わりに使用。スーツの上を滑るようにスライドさせる。 これでもう、熱湯の熱でアイロンと同じ効果じゃないですか。しかも湯が入ってる重みでアイロン以上に重い。重さと暑さのハーモニー、おまけに鍋底面のフラットさ、これならもうどんな頑固なシワも取れるに違いない。間違いない!早速やってみよう! ジョボ ジョボ ジョボ うむ、鍋を動かすたび、熱湯こぼれてスーツがビチョビチョ。俺様死んで良し。 やべえよやべえよ、鍋に熱湯入れてアイロン代わりなんてバカなことしたもんだから、シワクチャ+ビチョビチョなんて事態が更に悪化したじゃねえか。どうすんだよ、どうすんだよ。 もうホント、僕が武士なら間違いなく切腹してるほどに絶望的な状態になっちゃって、部屋の隅で体育座りして鬱に浸るしかなかったのですけど、そこでまた天才的閃きが。 朝一に電気屋行ってアイロン買ってくればいいやん! もう天才かと思ったね。出張は朝の11時から隣の市で。ということは10時に開店する電気屋でアイロンを購入し、大車輪の勢いで帰宅。そいでもってアイロンかけてパリッとシワがなくなったスーツで出張先へ。たぶん、車をぶっ飛ばして行けば間に合うはず。 よし!こうなったら早く寝て早く起きる。そいでもって朝一番で開店と同時に電気屋に雪崩れ込んでやる。すごく前向きな決意をし、根本的には何も解決してないのに解決した気になって就寝しました。 次の日。(つまり今日) 開店前から地元の電気屋の入り口に並ぶ僕の姿がありました。特売日でも何でもないのに並ぶ僕。もちろんですが並んでるのなんて一人だけです。しかも台数限定の大特価パソコンを買うとかなら分かるのですが、アイロンですからね。アイロン。世界中どこを探したってアイロン買うために開店前から並んでるヤツなんていませんよ。 そして開店。扉が開くと同時にダッシュでアイロンコーナーへ。 僕はアイロンの値段とか良く分かりませんので、だいたい6000円くらいは使うことを覚悟していたのですが、なんかアイロンってムチャクチャ安いのな。息を弾ませてアイロンコーナーに行ってビックリしたもの。 値段が高いのも確かにあるんですけど、1980円とかホントにこれはアイロンとして機能するんだろうかって不安になっちゃう物まであるんですよね。もちろん一番安いのを買うんですけど。 で、レジで買う際に不安になったものですから、レジのオバチャンに質問したんです。 「スーツのシワを取りたいんですけど、このアイロンでできますかね?」 アイロン素人丸出しの質問で恥ずかしいのですが、切羽詰っている今となっては背に腹は代えられない。とにかく率直に質問してみました。するとレジのオバチャンは、 「大丈夫だよ。スーツのシワは頑固だから、ちょっと長めにアイロン押し当てれば綺麗に取れるさ」 なんて優しい回答。ホント、女神のようだ。オバチャンがあと20年若ければ抱いてやってもいいのに、と思いつつ、オバチャンに感謝して店を出ました。 そして光の速さでアパートに帰宅し、荒ぶる神々のような素早さでアイロンをかける。僕の部屋で平らな場所なんてスペースの空いてる万年床の布団の上しかなかったもんだから、布団の上でアイロニング。 これでスーツのシワが取れる。バリッとしたスーツで出張にいける。大丈夫、まだ間に合うさ。汚れ物の中に入ってた時についた悪臭は仕方ないけど、とにかくシワだけは取れる。ワクワクしながらスーツにアイロンを押し当てました。 「おばちゃん、長めに当てろって言ってたよな。これぐらいでいいのかな」 オバチャンの言う「長め」の尺度がイマイチ分からなかったのですが、とにかくジッとアイロンを押し当てました。 プス プス プス ぎゃーーーー!燃えてるーーーーー! 長く押し当てすぎたのか、見事にアイロンの形の焦げ目がスーツにプリントされたんですよ。三角形の焦げ目がクッキリと上着の背中部分に。 シワを取ろうとして焦がしてしまうという未曾有の大惨事に呆然としてると、 プス プス プス ぎゃーーーー!燃えてるーーーーー! スーツが焦げて驚いた際にアイロンを投げ出してしまったのですけど、アイロンが加熱面を下にして布団の上に転がってしまったらしく、そのままプスプスと布団を焦がしてました。もう死にたい。 あのクソババアが「長く押し当てろ」なんて言うから長く押し当てたのに。そしたらスーツは焦げて布団まで焦げたじゃねえか。どうしてくれんだ。 もうね、あのババアの顔面に加熱したアイロンを押し当てたい。「キサマ!だけは!絶対に!許さない!貴様の顔の頑固なシワを取ったわー!」と叫びながらジュウジュウと押し付けたい。そんな衝動に駆られました。これだったら最初のシワクチャスーツの方がどれだけマシだったか。 結局、滑らかにアイロンをかけたら綺麗にシワが取れズボンとシャツとネクタイは綺麗に仕上げることが出来ました。でも、上着には決して癒すことのできない傷跡が。 もう時間がないので上着を諦めた僕はシャツにネクタイ締めて夏服のサラリーマンみたいな状態で出張先へと赴きましたとさ。朝方には氷点下を記録しそうな冬の空の下、夏の装いで出張先へ。なんか、冬場でも半ズボンの小学生みたいに季節感を放棄しきってました。 上司の代理として出席する会議。シワクチャなスーツを着ていって上司に恥をかかすことだけは避けられました。けれども、決定的に季節感をはき違えるという別の意味での恥は見事に獲得したように思います。 これを上司が知ったら・・・・怒り狂った仁王のような上司の手によって良くて打ち首獄門、悪くて磔の刑だと思う。いや、下手したら熱したアイロンを顔にジュウジュウと押し付ける刑に処されるかもしれない。 まあ、何にせよ、二度とアイロンなんて使わない。そう思った一日でした。 たまらないほどラリアットしたくなるヤツっているよな。 なんか、顔を見てるだけでラリアットしたくなるというか、喉元にラリアットを叩き込まずにはいられない顔というか、そういうのって確かに存在すると思うんです。 いやいや、別に「アイツのこと気に入らないからラリアットとかしてやりたいぜ」なんていうバイオレンスな思想ではないですよ。僕だってそこまで暴力的な考えは持ってませんから。 ただね、やっぱ人間って顔だと思うんですよ。「人間は顔じゃない、心だ」なんて綺麗事を言う輩もいますが、間違いなく人間は顔。僕らが主に顔で個人を識別している限り、どんなに真っ当なこと言おうが所詮人間は顔なんです。顔から受ける印象によって個人を判断している、それは当たり前のことなんです。だから僕は異性に好感を持たれないし、この歳になっても童貞なんです。クソッ! で、人とすれ違った時、色々と判断すると思うのですよ。たまらないセクシー美女とすれ違ったら「おセックスしたい」、非常に好みの女性とすれ違ったら「コイツをオカズにオナニーしたい」、すごく誠実そうな男性とすれ違ったら「コイツと友達になりたい」、すごく面白そうな顔したヤツとすれ違ったら「コイツと夜明けまで語り明かしてみたい」。すれ違う人の顔を見て色々な「したい」が飛び出してくる、これって割と普通の事だと思うんです。 それと同じで、「コイツにラリアットを叩き込みたい」って思うような顔だって確かに存在するんです。そいつが憎いとか腹立たしいとかじゃなくて、ただ純粋にラリアットを叩き込みたい。そう感じる顔だってあるんですよ。 で、ウチの職場の同僚というか違う部署の後輩がいるんですけど、そいつがモロにラリアットしたい顔なんですよ。もう、なんというか、ラリアットせずにはいられない顔というかなんというか。 違う部署ですから、そうそうヤツと顔をあわせることはないんですけど、一日に一回ぐらい廊下ですれ違うんですよね。プラプラと廊下を歩いていたらラリアット顔のヤツとすれ違うんです。 でまあ、ソイツはやや面識ある後輩ですから、すれ違いざまに 「こんにちは、patoさん」 とか、神妙に挨拶してくるんですよね。 僕はその挨拶を受けつつ、心の中では、「うおー、ラリアットしてー」とか激しく葛藤してるんです。別に彼が何か悪いことしたわけではないのに、ヤツにラリアット叩きこまずにはいられない、ヤツの喉仏にこの腕を押し付けずにはいられない、抑えられない気持ちがブレイブしてるんです。 でもね、やっぱそういうのって良くないじゃないですか。そりゃ確かに、すれ違いざまにラリアットを叩き込み、一回転して床に倒れこむ彼を見ながら勝ち誇りたいですよ。小指と人差し指を立てて「ウィーーー!」とテキサスロングホーンを響かせたいですよ。でも、それってば社会人としてやってはいけないことだと思うんです。 どこの世界に、すれ違いざまに後輩にラリアットを叩き込む社会人がいるって言うんですか。しかもその理由が「ラリアットしたくなるような顔だったから」。もう社会人失格ですよ。 だから僕はグッと堪えた。ラリアットしたい衝動を必死で抑え込んだ。ヤツと廊下ですれ違って挨拶されるたびに、頭の中に「ラリアット」の5文字がフォントサイズ100くらいで浮かんで、「お、おう、元気してるか?ラリアット」とか言いそうになるのだけど、それでも必死で堪えた。 でもな、人間って我慢すると必ずどこかで無理が生じるんだよな。あまりに精神的圧迫が過ぎたのか、夢にまでヤツにラリアット叩きこむ絵図が出てきたものな。何か知らんけど夢の中でヤツの首が千切れるまで狂ったようにラリアット叩きこんでた。 こりゃもうラリアットするしかないな。そう思ったね。このまま我慢してたら自分の精神が崩壊してしまう。社会人としての常識だとか、そういうのかなぐり捨ててでもヤツにラリアット叩き込む必要がある、そう思ったね。 でまあ、先日のことなんですけど、ついにその後輩にラリアットを叩き込んだのですよ。憎き(憎くありません)ラリアット顔の後輩に、すれ違いざまに廊下でバスンと。 「あ、こんちは」 とか挨拶してくる後輩に、ものの見事にパトラリアット。一回転こそはしなかたけど廊下に倒れこみ、なんか目を白黒させて驚いてたよ、ヤツは。 僕も僕で大願が叶ったもんだから大喜び。口をパクパクさせて床に倒れてる後輩に向かって 「ぶはははははは、油断したな」 と勝ち誇り。廊下の中央に仁王立ちして鬼無双。いや、どんな職場やねん。 でまあ、後輩も後輩で、いきなりラリアットなんか食らっちゃったもんだから驚いちゃって 「な、なんでこんなことするんですか!」 とか、マニュアル通りの質問を投げかけてくるんです。 「いや、別に理由はないんだけど、なんかラリアット叩きこみたくなるような顔してたからさ」 と、僕も素直に自分の想いを告げておきました。何も足さない、何も引かない、本当に素直な僕の想いを。 自分の欲求の赴くままに行動する。これでは獣と同じですが、やってみるとそこはかとなく快感。我慢してあんなに苦しむくらいならもっと早めにやっときゃよかった、そう思うくらいに快感でした。 ハトが散弾銃喰らったみたいな顔して床に這いつくばっている後輩。そして勝ち誇る僕のテキサスロングホーンが廊下にこだましていました。 それからでした。 なんかな、廊下の至る場所でラリアット叩き込まれるんだわ。廊下を歩いてりゃあちらこちらから後輩が出てきてラリアット叩きこまれるの。なんかね、かのラリアット顔の後輩グループが結託して僕を狙ってるみたいなんですよ。8人ぐらいのグループで僕にラリアットを叩き込むべく狙ってんの。もう先輩後輩の上下関係もクソもないよな。 最初こそは襲い掛かってくる後輩どもを、「たわけが!十年早いわ!」などと、ちぎっては投げちぎっては投げしてたんですけど、そのうち疲れてきちゃってね。いちいち相手にしてらられなくなったんですわ。 廊下を歩いてりゃどこに刺客が潜んでるか分からないし、ヤツラはコンビプレイを覚えたらしく、後ろから僕を羽交い絞めにしてラリアット叩きこんでくるわ、美人でセクシャルなOLを囮に使ってラリアットしてくるわ、職場の廊下がルール無用のコロシアム、殺るか殺られるか、みたいな状態になっちゃったんですよ。どんな職場やねん。 このままではマズイ!そう思いましたね。こうやって後輩グループが僕にラリアットを叩き込んでるうちに、patoにラリアットを叩き込むのが職場のトレンドだとか、patoにラリアットを叩き込むべきムーブメントとか、そういうのが巻き起こったら困るじゃないですか。 職場中の人間が僕を狙う刺客と化し、女性でありながらベンチプレス200キロとか上げそうなマッスル事務員B子なんかにラリアットされたらたまりませんよ。あの かいな力でラリアットされた日にゃ、一撃で首から上がなくなるわ。 でまあ、何とかしようと刺客側の中心人物であるラリアット顔の後輩を捕まえて、 「ホント、俺が悪かった。もう堪忍して」 と素直に謝り、後輩軍団に発令されていたラリアット命令は解除されました。これで廊下を歩くたびに付け狙われることはなくなったのですが、ラリアット顔の後輩が言った衝撃の一言。 「仕返ししようとpatoさんを狙ってたんですけど、そのうちpatoさんの顔を見る度にラリアットしなきゃならない気分になったんですよね。またやっちゃったらごめんなさいね」 僕は彼のことを「ラリアット叩きこみたくなる顔」って位置づけたですけど、彼にとって僕は「ラリアットする義務を感じずにはいられない顔」になってたみたいです。 人の顔見てラリアットする義務がどうのこうのって、社会人としてというか人としてどうかと思う。 年賀状を出してみようと思った。 僕、自慢じゃないけど生まれてこの方、一回しか年賀状を書いたことがないんですよ。生まれ持っての筆不精というか人間のクズというか、とにかく人生において一回しか年賀状を書いたことがない。 なんか、小学校低学年の時の授業で、「隣の席のお友達に年賀状を書きましょう」みたいなのがあって、配られた年賀状にチョロチョロと絵を描いて隣の席に座るハナクソみたいなガキに出したんですけど、それ以外ビタイチ書いたことない、つまり自分の意思で出したことがないんですよ。 でまあ、これまで生きてきて、色々と年賀状を貰ったことはあるんですよ。「あけましておめでとう、今年もよろしくね」なんて頭の悪そうな丸文字で書かれたクラスメートの婦女子からもらった年賀状とかもあるんですけど、それにすら返事を書いたことがない。 そのうち、「アイツは年賀状出しても返事くれないからな」なんて陰口叩かれるようになっちゃって、ついには懇意にしているメガネ屋からの営業年賀状くらいしか来なくなっちゃったんですよね。 弟とかオヤジとかは、「100まい年賀状が来た!これならお年玉クジも当たるかな」なんて元旦から大歓喜しているのですが、僕は僕で三枚くらい。軽く凹んだりするんですけど、まあ、出してないんだから仕方ない、なんて割り切ってました。うん、それが我が家の元旦の風景だった。 一年の計は元旦にあり、なんて言いますけど、その元旦から日本古来の風習である「年賀状」をぶっちぎり、さらには貰った年賀状にすら返事を出さない、とんでもない非国民っぷりを発揮しているわけなんです。 でもね、そういうのって良くないと思うんですよ。やっぱ僕らは日本人だし、なにより礼節を重んじる民族じゃないですか。そういった民族が、正月から「今年もよろしく」と挨拶する年賀状。それって思ってる以上に大切なことだと思うんです。 でまあ、僕も齢27にして初めて、自分も年賀状を出す習慣を身につけたい、って思うのですけど、今更友人や同僚には出しにくいじゃないですか。今までずっと出さなかったのに、いきなり出すなんて警戒されかねませんからね。 だから、今年はまずヌメラーさんに年賀状を出します。「patoの年賀状か、まあ貰ってやるかな」と言ってくれるヌメラーさん全てに年賀状を送ります。「いつもありがとう、今年もよろしくね」という意味を込めて、27歳にして初めて自分の意思で出す年賀状を。 ということで、応募のあった皆さん全てに年賀状を出しますが、若干ではありますが応募資格を設けさせていただきました。以下の応募資格に該当し、なおかつ「貰ってやるか」と思う奇特な方は是非とも応募してください。 ヌメラーさんに年賀状、応募資格 1. 家族とお住まいの方、もしくは一人暮らしだけど正月は帰省し、実家にて年賀状を受け取れる方 2. 送られてきた年賀状を自分が見る前に、他の家族が見てしまう可能性が高い方(一家の主が検閲後、各自に分配する形式ならベスト) 3. どのような嫌がらせにも耐え切れる方 4. 正月から家族関係がギクシャクしても大丈夫な方 5. 宛名の横に「テレホンセックス代未納」と書かれてもへこたれない方 6. 当然ではありますが、僕に本名と住所を教えてくれる方 以上の条件をクリアする方は、「年賀状係」とメールタイトルに明記し、p1bgm@polka.plala.or.jpまで「郵便番号」「住所」「氏名」「性別」「年齢」「先に年賀状を見そうな家族(父などとお書きください)」を明記して送付してください。「性別」と「年齢」および「先に見そうな家族」は必ず明記してください。これによって嫌がらせの内容が変わってきます。 抽選とかはせず、応募があったもの全てに書きますので、皆さんこぞって応募してくださいね。モリモリと書きますので。 さてっと、年賀状買ってこよっと。 学生時代、僕はあるパチンコ屋でアルバイトをしていました。 駅前の小さな小さなボッタクリ店、店も汚く、置いてある台も汚く古い、もちろん出るはずもなく、客の尻の毛まで抜き取るほどにボッタくる途方もない店でした。 そこにはスキンヘッドの鬼のような店長がおり、僕らバイトの仕事ぶりが悪いと狂ったように暴力をふるってきました。バイトなんて使い捨ての駒でしかなく、とにかくクレイジーにこき使われました。圧倒的な恐怖支配で、とにかく店長が怖かった。 そんな鬼店長でしたが、本当にごく稀に酒を飲みに連れて行ってくれることがありました。店の近くにある居酒屋にバイト店員全員を連れて行ってくれて、 「好きな物喰え、俺の奢りだ」 などと大盤振る舞いしてくれたりしたものです。オマケにほろ酔い気分で機嫌がいいのか、 「お前らバイトだって店をしょって立ってるんだ。店を良くするために気がついたことなんかあったら気兼ねなく言ってくれ」 などと、普段の鬼無双ぶりからは考えられない理解ある発言をしていました。で、それを真に受けちゃったバイトの一人が本当に気兼ねなく 「やっぱクレーンつけなきゃダメっすよ、今時シャコシャコと手で球を入れてるのなんてウチだけですもん」 (クレーンというのは、球貸し器と台とを繋ぐものです。今でこそ台横の球貸し器にお金を入れれば自動で台に球が供給されますが、当時はかシャコシャコと両手で球を受け止めて自分で台に入れていました。) と発言したところ、 「テメエ!バイトの分際で偉そうに何言ってんだ!全台にクレーンつけるだけで何百万円かかると思ってんだ!若造がさえずるな!」 などと、スキンヘッドを真っ赤に紅潮させて怒り狂ってました。発言したバイトの頭部をビール瓶で殴打しかねない勢いで怒り狂ってました。さっきまで「気兼ねなく何でも言ってくれや」と言っていた人と同一人物とは思えない、そんな豹変ぶりでした。 とにかくこのスキンヘッド店長は途方もないお方で、普通の店なら「お客様第一」「お客様は神様です」「礼儀正しくお客様に接しましょう」といった客商売なら当たり前の営業方針だと思うのですが、ウチの店長だけは異なっていました。 「喧嘩上等!やったるで」「客なんてカス」「客ともめたらネクタイ外して表に連れ出せ」。頑固な親父がやってる小料理屋じゃあるまいし、今時こんな営業方針でやってるパチンコ屋なんてないはずです。 それでまあ、やっぱりこう言ってはなんですけど、パチンコ屋のお客さんって気性が荒い人が多いではないですか。日々ギャンブルにのめり込み、表情までもが地獄の番人みたいになっている人が多いではないですか。パチンコ屋の客ってすごく気性が荒いんですよね。 で、そういう人がちょっと出ないだとか、ウンともスンとも言わずに数万円負けたとかになってくると、狂ったように台を叩き始めるんですよ。自分の思い通りにならないと台に当り散らす。大当たりを出すならいいのですが、台に当たるのは頂けません。 そうういえば、僕が小学生の頃なんですが、友人の竹下君はマリオが死ぬたびにファミコン本体に当り散らしてました。思い通りに行かないと本体に当り散らし、コントローラーのコードを持ってちぎっては投げちぎっては投げ。ファミコンが亡き者になるまでヒステリックに当り散らしてました。 結局、思い通りにならずに台に当り散らす人って小学生レベルなんですよね。台を叩いたって出るようになるわけでもないし、カッとなる感情のままに行動するなんて愚かなことです。 でまあ、上記のような鬼の営業方針を掲げている店長でしたから、そんな風にしえ台に当り散らしている客を見つけたときのスキンヘッド店長の対応はすごかった。 「全然でねえじゃねえか!」バシン!バシン! 怒りに身を任せ、台を殴打する客を捕まえては、首根っこをキャプチャーして店の裏へ。スキンヘッドに血管を浮き出させて怒り狂い、頭部全体がチンポみたいになりながら店の裏へ。で、客が叩いていた台以上にボッコンボッコンにしてましたからね。もう見るも無残な、再起不能一歩手前くらいまで客のことぶん殴っていましたからね。どういう客商売ですか、ここは。 しかも、店全体でそういう営業方針なもんですから、「マナーの悪い客をしばき倒したヤツは5000円ボーナス」とかいう訳の分からない功労賞みたいな給料が設定されたもんですから、功名心に駆られた若いバイトなどはこぞってマナーの悪い客を店の裏に連れて行ってました。 まあ、たまにボクサー崩れみたいなストロングな客がいたりなんかして、バイトのほうが返り討ちにあったりすることもあるのですが、そういう時は数人のバイトで手分けして客を殴打し、報酬の5000円は山分け、なんてこともやってました。どういう客商売ですか、ここは。 そんなこんなで、僕は未だにパチンコやスロットを嗜み、暇な時はパチンコ屋に行ったりします。けれども、バイト時代の修羅場経験が脳裏をよぎるのか、どうしてもパチンコ屋ではマナー良くなってしまうのです。下手したら裏に連れて行かれてボコボコにされるんじゃないか。無礼な振る舞いは店員の怒りに火をつけるんじゃないか、そう思うと怖くて怖くて、ついつい低姿勢で非常にマナーの良い客になってしまうのです。うん、子犬みたいに小さくなりながらパチンコやってるからな。 そんなpatoさんですが、最近はパチンコではなくてコインでプレイするスロットルにご執心でして、分からない人には全然分からないだろうけど「スパーブラックジャックST777」だとか「吉宗」あたりを狂ったように打ってるんです。 僕が通ってる店ってのが最近できたばかりの綺麗な店で、店員さんとかも礼儀正しくていつもニコニコ良い感じ、オマケに女店員がカワイイし、露出の多い制服だしってんで通ってるんですよ。ホント、僕がバイトしてた○○会館とかいうウンコみたいなバイオレンスパチンコ屋とは月とすっぽんみたいな好印象のパチンコ屋。 そんな店に待望の新台スロット「北斗の拳」が導入されたのです。 僕らが少年時代、週刊少年ジャンプに連載され、一世を風靡した漫画「北斗の拳」。それがスロット台にて完全に再現されたのです。 スロット台上部に設置された液晶画面によって多彩な演出が行われ、しかも「北斗の拳」原作を忠実に再現した内容ときてるもんですから、とにかく感動。 アタタタタタタタタタ!アタッ!と北斗百烈拳でケンシロウが敵を倒したらボーナス確定だとか、ラオウが出てきたらボーナスだとか、とにかく北斗の拳ファンを泣かせる演出の数々。 僕もまあ、北斗の拳ファンの端くれとして涙流しながらそれらの演出を見てたのです。そしたらアンタ、ボーナス絵柄みたいなのが揃っちゃってイキナリにジャラジャラとコインが出始めちゃったんですよ。 画面ではケンシロウとラオウの死闘が始まり、なんかボーナスがムチャクチャ連荘するんです。2連3連・・・・10連11連。12連荘目に突如音楽が変わり、アニメ版北斗の拳のオープニングテーマ「愛をとりもどせ」(クリスタルキング)が流れました。もう、感動して涙を流しながらスロットを打っておりました。 この店は「北斗の拳」を十数台ぐらい置いているんですが、そのスペースだけは少年時代に北斗の拳に燃えたサムライどもが狂ったように打ってるんですよね。それで、狂ったように金をつぎ込み、在りし日の名場面を見て涙する。そんな鉄火場みたいな雰囲気が流れて、鬼の哭く街カサンドラみたいになてるんです。 結局、僕の台は42連荘くらいして、7000枚(金に換算すると14万円くらいです)くらい出たんですけど、最後はケンシロウがラオウを倒して「我が生涯に一片の悔いなし!」(チュドーン)とか、漫画版と変わらないエンディングが流れました。これにもまた感動。スロット打ちながら震えてた。 でまあ、僕は山ほどコインが出て、これで自費出版する費用を捻出できたぜ!ありがとうケンシロウ!さらばラオウ!などとホクホク顔で喜んでいたのですが、なんか隣の台に座ってたお兄ちゃんの様子が変なんです。 お兄ちゃんは僕が出してる横で鬼のように出てなくて、狂ったように金をつぎ込み、狂ったように千円札を突っ込み、夏目漱石の大量虐殺みたいな状態になってました。なんだかんだで8万円くらい負けてたみたいなんですが、あまりに出ない台に何かが壊れてしまったのか、心が折れてしまったのか、あるいは隣の台が狂ったように出してて気が触れたのか、突如大声で叫びだしたのです。 「グルアアアアアア!全然でねえじゃねえかあああああああ!」 と、大声で叫びだしたかと思うと、彼がちょっとだけ持ってたなけなしのコインを周囲にぶちまけ、狂ったように台を殴打。普通は店員にバレないように一発だけ強く殴打するのですが、そのお兄ちゃんはとにかく連打。よほど腹がたったのか狂ったように台を殴打。 僕はその光景を真横で見ながら、「ほ・・・北斗百烈拳や・・・」と、ポカーンと口を開けながら見てました。 結局、その異様な光景を察知した店員数名が大車輪の勢いで飛んできて、お兄ちゃんは羽交い絞めにされて店の奥へと連行されていきました。いつもは優しそうな店員さんたちが鬼のような形相になってた。やっぱ台を叩くのってどこのパチンコ屋でもご法度なんだよな。 連行されたお兄ちゃんがどんな仕打ちを受けたのか知りませんが、一時間後ぐらいに開放されて帰ってきたお兄ちゃんは顔をボコボコに腫らしてました。しかも半泣きになりながらさっきまで百烈拳叩き込んでいた台を綺麗に磨かされてました。涙と鼻水を垂らしながら。 ニコニコした店員ばかりですごく感じのいい店なのに、やっぱマナーが悪いと途方もない仕打ちにあうんだな。きっと、店の裏には世紀末覇者みたいな武闘派の店員が待ち構えていて、ボッコンボッコンにやられるに違いない。 最近は、パチンコ屋などは綺麗でファッショナブルになりつつあり、ケバケバしいネオンを掲げたパチンコ屋は少なくなりつつあります。女性や若い人が入りやすいようなイメージを作り上げ、敷居が低くなっているような気もしますが、パチンコなんてのはどう転んでもギャンブルです。博打なんです。 どんなに着飾ってみても根底にあるものは変わりません。どんなに感じの良い店でも裏には世紀末覇者が控えているのです。そこには徹底したバイオレンスな雰囲気が流れている、マナーから逸脱すればきっと殺られる。そんな物なのです。 やっぱパチンコ屋は怖い場所だ、これからもマナーを守って控えめに、小さくなりながらプレイしよう。泣きながら台を磨く青年を見てそう感じました。 ちなみに打ってた「北斗の拳」の液晶画面で、押し順予告で出てくるモヒカンの敵がいるんですけど、それの第二停止のヤツがバイト時代のスキンヘッド店長に似てて、懐かしいやら怖いやら複雑な気分でした。 おう、マトリックス レボリューションズ観てきたぞ。 いやいや、なんか公開日の11/6に「今から観てくるわ」とか書き残し、モサッと手抜き日記をアップロードしたことは記憶に新しいかとは思うんですけど、結局、あの日は観れなかったんですよね。 この映画は、「世界同時公開!」とか言って世界中で同時に封切られていたじゃないですか。時差とかそういうの全く考慮せずに、とにかく全世界で同時公開、なんだかとってもスパイシーな企画じゃないですか。 僕も「公開日に観てやるぜ」と鼻息も荒く映画館に駆けつけたんですけど、あいにくと超満員札止め、ソールドアウト。なんか全世界同時公開を見てやろうと駆けつけたクリーチャーどもが僕以外にも沢山いたみたいなんです。 でまあ、最初の封切りの回を観れないなら別にいいやと、開き直っちゃって、その日は「釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!」とか観てたんですよ。相変わらずスーさんが良かった。 結局、公開日にマトリックス レボリューションズを観れなかった僕。今、全世界で同じものを観てるんだ、っていう興奮に浸ることができなかったこともあってか、そのまま興奮が醒めてしまって観ていなかったんですよね。 でも、せっかく「マトリックス」「マトリックスリローデッド」と劇場で観てきたのですから、三部作の最後の完結編「レボリューションズ」も観なきゃいけないと思ったのですよ。最後だけ観ないってのも寝つきが悪いものありますから、観ておこうと思った次第なんです。 で、仕事終え、大車輪の勢いで映画館へと向かったのが昨日の話。夜の9時半くらいからやってる回の上映を見ようと喜び勇んで地元のシネコンみたいな場所へと向かったんです。ちょっと息を弾ませ、沢山の映画の総合受付みたいな場所に行く。そこで衝撃的なものを観てしまったのです。 もう、これには鼻血が出るくらい震撼した。全米が震撼した。全米が泣いた。よくわからんけど、とにかく驚いた。 「そういや、映画化するって話は聞いてたけど、まさかもうやってるなんて」 賢明なヌメラーさんならご存知かと思いますけど、僕は生粋の釈由美子ファンです。釈由美子が殺せって言うなら友人の2,3人くらいなら殺せるかもしれない、黙って獲ってきた首を差し出すかもしれない。それぐらいファンなんです。 そんな釈由美子様が主演を務める「劇場版 スカイハイ」。ヤバイ、ヤバイ、観た過ぎる。なんというか、全てを放り出して三回ぐらいループして観たい。 そもそもこのスカイハイってのはですね、テレビでやってたドラマシリーズなんですよ。テレビでやってた時は毎週狂ったように観てたんですけど、とにかく良いのですよね。毎回話の内容がディープで面白いとか、すごく切ない時があって良いとか、なぜだか考えさせられる内容の話があって良いとか、そういうのもモチロンなんですけど、それらを超越して釈由美子が良すぎる。 なんか着物姿の釈由美子とか犯罪的にビューティフルで、この釈由美子の着物姿があれば世の中の戦争とか犯罪とか憎しみとか全部なくなっちゃうんじゃないかって思うし、彼女自身が醸し出す雰囲気も極上で良い。 特に彼女の決めポーズと決め台詞が最高で、バシッと指を指しながら「お逝きなさい」。迷える亡霊どもに道を指し示す姿がたまらなく痺れる。 そんな「スカイハイ」ですから、「マトリックス」とどっちを観るか死ぬほど迷ったのですよ。 「なあ、やっぱ二部まで観たんだからさ、ここはマトリックスを観ておいたほうがいいんじゃないか。あのストーリがどうやって完結するか気になるだろ」 「いやいや、やっぱ釈だろ、釈。あれを観なきゃ釈ファン失格だぜ」 「バカ、全世界で話題のマトリックスだろ。スカイハイなんて予告で観たけど、変なアクションシーンが増えてて面白くなさそうだったぞ」 「俺は釈の決めポーズが観たいんだろ?決め台詞の「お逝きなさい」が聞きたいんだろ。だったらスカイハイ観なきゃ」 もう死ぬほど葛藤しましてね、どっちを観るかで一生分ぐらい悩んだのですよ。 結局、マトリックスの上映開始が9時30分、スカイハイが10時ってことで、上映時間が近いマトリックスを観ることにしまして、泣く泣く釈由美子の「お逝きなさい」は諦めたんです。 で、マトリックスの鑑賞券を購入し、なんか全席指定席だって言うから席を指定したんですよ。夜中だって言うのに観る人が多いみたいで、満足いく席をチョイスできなかったのですけど、とにかく中央よりの席をチョイス。 んでもって、シアターへと入ったのですけど、まあ、シアター内はカップルだらけな。とにかくカップルだらけな。スワッピングパーティーの会場かここは?って思うほどにカップルだらけ。僕以外ほとんどがカップルなのな。 まあ、夜にやる映画だし、今流行のマトリックスだし、デートの延長で観に来るのは分かるんですけど、とにかくカップル多すぎ。一人で観に来てるのなんて僕だけだったものな。 でまあ、僕はもうこんなカップルだらけのシアターで一人寂しく映画を観るのなんて慣れっこですから、「こんな愛の巣みたいな場所で僕のような汚い男が一人で映画を観ている、ハァハァ」と、むしろ興奮しながら指定された席へと向かったのです。 あれでしょ、カップルでマトリックスを見るって事は、見終わった後にスダレの付いたホテルかなんかにフェードイン。まるでマトリックスのような動きで変な棒出したり入れたり、たまにスローモーションになったりして出したり入れたり。 「今夜は君とマトリックス」 「俺達のザイオンを探しに行こう」 とか言いながら、そりゃあもう凄い体位でマトリックスおセックスをするんでしょ。マトセックスを!布袋ぐらい激しいおセックスを! へんっ!そんなもん観ても観なくてもやることは同じなんだから、いっそのこと映画なんて観ずにベッドに直行しろよ。と荒ぶる神々のような怒りを抑えつつ、健やかな気持ちでシアター内を闊歩したのです。 そいでもって、当然のことなんですけど、僕の両隣はカップル×カップルと見事にカップルが鎮座しておられまして、カップルとカップルの間の席がポツンとあいてるのな。もう席の番号なんか見なくても間違いなくアソコが僕の席だって分かるの。 そこにコソコソと「失礼!」とか言いながら本当に失礼な風体の僕がカップルどもを掻き分けていくんですけど、僕が来る前は両隣のカップルがあいてる席側に彼女を配置してたんですよ。でも、僕が来た瞬間にあからさまに席を交換しやがりまして、見事に僕の両隣は男。どこをどう逆さに振っても男なんです。 左側にはチョーヨンピルみたいな彼氏が座り、右側にはケミストリーの右側みたいな彼氏が座ってたんですけど、両のカップル共々、映画が始まるまでイチャイチャイチャイチャ。下手したらここでハメ撮りでもするんじゃねえの?ってぐらいにイチャイチャしてたんです。 僕はそんなカップラーズに挟まれて、小さくなりながら映画が始まるのを待ってたんですけど、こういう時の時間って長く感じられるもんですね。なかなか始まらないんですよ。 で、しまいにゃ右隣のケミストリーの右側が彼女に講釈たれ始めやがりましてね。 「俺さ、これ見るの二回目なんだよね、リローデッドは5回も観たし」 とか、何でわざわざ劇場で二回も観るのか知りませんけど、とにかく「レボリューションズ」を観るのは二回目だってことをアッピールしてるんですよ。 「へぇー、私なんかリローデッドすらみてないよ。一作目は見たけど」 と、彼女も衝撃のカミングアウト。あのな、二作目を見てないのになんで貴様は三作目を観に来てるのかと。何を思って1作目と3作目しかみてないのかと。 いやいや、マトリックスってば明らかに続きもののお話じゃないですか。ロッキーとかなら、前後の作品を見てなくてもアポロが死んだ時とか悲しいじゃないですか、でも、マトリックスは繋げて観ないと明らかにストーリーが分からないと思うんですよね。 「マジで?観てなかったの?まいったなー」 と、ケミストリー右側みたいな彼氏も彼女のカミングアウトに衝撃を受けた様子。あれだ、このカップルは付き合い始めて数ヶ月とかのカップルなんだろうな。彼氏が5回も6回もリローデッドを観てるというのに、彼女が観てないってのはありえないから、間違いなく2人はリローデッド公開時には付き合ってなかった。 「うん、観よう観ようと思ってたんだけどね、てへっ」 と無邪気に笑う彼女。 「あー、じゃあ誘っちゃって悪かったなー。メンゴ、メンゴ」 と、言わんばかりに微笑む彼氏。もうなんというか、二人だけの世界にドップリと浸かっておりました。 「よし、じゃあ、この俺が、リローデッドを5回も観て、さらに既にレボリューションズも観ている俺がストーリーを説明してあげましょう!」 なんか彼氏が急に張り切りだしてリローデッドのストーリーを説明しだすんです。そいでもって、「なんて優しい彼」って彼女の瞳も潤んでいるんです。 僕はその横で、今すぐ大地震でもこねーかな、それでこのカップルだけ死なねーかな、などと願いつつ彼氏のストーリー説明に聞き耳を立てていました。 「まず、マトリックスのラスト、あれで終わりじゃなかったんだ。リローデッドではその後の展開があって、実はネオが救世主だってのはXXXの陰謀でXXXはXXXだったんだよ。XXXも殺されるし」(リローデッドを観てない人のために伏字) 「へぇー、そうなんだー」 僕が感じた印象とは若干違いますが、彼氏は淡々とリローデッドのストーリー説明をします。 「それでな、レボリューションズではXXXがXXXになって、最後にXXXがXXXで、XXXがXXXになるんだよね。それでXXX。俺的にはその結末もどうかとおもうけど、XXXの映像が綺麗だし、XXXとかビジュアル的にすごいから見る価値あると思うよ」(レボリューションズを観てない人のために伏字) こいつ、これから観る映画の結末を言いやがった。 え?なに?それってこれから観ちゃう映画の結末なの?マジで?そんな展開で、そんなオチなの?嘘でしょ、嘘といってよ!でも、君はこれで観るの二回目だって言ってたよね。じゃあホントなの、マジでホントなの!? もう僕は、楽しみにしてた映画の結末を上映開始1分前に聞かされちゃって、明らかに狼狽してるんですけど 「へぇー、ストーリーはあんまりなんだ」 と、聞かされた彼女はご満悦な様子。そうこうしている内にビーとかプートカ音が鳴って、照明がドヨリンと落ちて上映開始。なんちゅうか、途方もない形でネタバレされてしまった衝撃が著しいらしく、上映前の予告とか観ながら一人でパニック。「オバケのQ太郎 ワンワンパニック」みたいな状態になってた。よくわからんけど。 でまあ、映画を観ていったんですけど、そのストーリーは紛れもなく上映前にウンコ彼氏が話してた内容と瓜二つ。彼の話した内容をそのままトレースしてるかのようでした。うん、すっげえつまんなかった。 全く知らずに観てたらハラハラドキドキしてて面白かったのでしょうけど、開始1分前にネタバレされてるので記憶も鮮明。随所で、「あー、あのバカの言ったとおりだよ」と感じることしかできませんでした。映画代返せ。 全世界同時上映、早くも全米興行収入第一位。世界中の数多くの人がこのシリーズの結末を観たでしょうが、僕のように開始1分前にネタバレされた人もなかなかいますまい。 ガックリとうなだれ、泣きそうになりながらシアターを後にしたのですが、僕の前を先ほどのカップルが69しそうな勢いでイチャイチャしながら歩いてました。 「な?俺の言ったとおりだろ?イマイチにラストが弱いんだよ。でも戦闘シーンはすごかったよな。ドラゴンボールみたいで」 得意気に語る彼氏。 確かにオチが弱いという部分には同意です。微妙に複雑になりすぎたストーリーを纏めることができず、釈然としない、オチがついてない部分も多々ありました。たぶんネタバレされずに観ても同じ事を感じたでしょう。 けれども、お前が言うなと。貴様が言うなと。 上映開始一分前、ネタバレという魔術で僕の中でのマトリックスレボリューションズを最高につまらないものにしてくれた貴様が言うなと。どの口が言ってんだ。 あーあ、やっぱ「スカイハイ」観ときゃよかった。 そう後悔しながら、イチャイチャと歩くネタバレカップルに、聞こえないような小さい声で言ってやりましたよ。 「お逝きなさい」 と。 映画館内でこれから始まる映画のストーリーを話す事は万死に値する。そう思いました。 大通りに面する大型電器量販店、雑踏の中に佇むその店内に、一際目を惹くプリンターが置いてあった。 「あやや」こと松浦亜弥がCMするセイコーエプソンの高画質プリンターカラリオに心惹かれ、しばし魅入ってしまう。最近のプリンターはやけに省スペースだし、異常に多機能、おまけに新八色顔料だとか訳の分かんない状態になっている。さらに、インテリアとしてデザイン性を重視する昨今のパソコンモデルのように、プリンターもまたオシャレでファッショナブルになっている。 値段を見ると、思っている以上に安い。最新機種でなく、少し型落ちした機種なんかにすると1万円でもオツリがくるくらいだ。デフレスパイラルの影響はこんなところにまで。まさかプリンタ-がこんなにも安くなっているとは。 「カラリオか、いいな。こういうのが一台あってもいいかもな」 安価な価格設定、おまけに多機能、それでいてデザインが良い。少しだけ購買意欲がそそられるが、分かってる。そう、分かってるのだ。僕はプリンターを買ってはいけない人間なのだ。あの日の出来事以来、自らを戒め、自分の人生の中から「プリンターを買う」という行為を消してしまおうと決意した自分。僕はプリンターを買ってはいけない人間なのだ。 僕が初めてパソコンに出会ったのは、高校一年生の頃だった。 当時はパソコンなんて高級品で、一部の職業ユーザーか、完全無比のオタクお兄さんが使っているか、そのどちらかだった。今ほど多機能でもなく、インターネットも存在しない。そんな時代に僕はパソコンに出会った。 高校の授業で「情報処理」といった科目があり、僕はそこでプログラミングを習った。今でこそパソコンは綺麗なデザインで色なんかも色々とあるのだけど、当時のパソコンはみんな白だった。おまけに使い古してるもんだから微妙に黄色く、まるで黄疸みたいなパソコンが大挙して情報処理演習室に並んでいた。僕はそこでプログラミングを習ったのだ。 まあ、プログラミングと言っても「BASIC」で、四則演算、簡単なループ処理、単純な条件分岐、習ったのはそれぐらいだった。 しかもウィンドゥズとかそんな便利なものは存在しない世界で(Win3.1ぐらいはあったかも知れないけど、授業で使ってなかったので知らなかった)、ただただ真っ暗な画面に白い文字が浮かび、チカチカとカーソルが点滅しているだけだった。それが僕とパソコンの初めての出会いだった。 プログラミングにおける理論的思考、感情が入る余地など全く無いロジカルな世界にいたく惹かれた僕は、瞬く間にパソコンの虜となったのだ。 しかしながら、パソコンなんて高級品、おまけに仕事で使うならまだしも、趣味でパソコンをやるなんて完全に異端分子として扱われる時代だったので、パソコンが欲しいなどとは口が裂けても言えなかった。いや、そもそも自分でパソコンを買って所有するという思想自体がなかった。そんなこと考えもしなかったのだ。 こうして、パソコンに惹かれつつも、全く触れることは無く数年の時が流れた。 僕が20歳だか19歳ぐらいの時だっただろうか、今をときめくウィンドウズ95ブームが到来した。発売日の夜0時から販売を開始し、それを求めてオタクお兄さんが電気屋に並びまくる。その異様な光景を各種メディアが報じ、Win95は一気に一般的認知度を獲得した。 そしてその後。インターネットブームの到来。とめどないビッグウェーブがやってくる。 インターネットで世界中のパソコンが繋がる!なんて煽り文句でマスコミがインターネットを煽り、書店には「これで解決インターネット!」「ウィンドウズ95入門」などの書籍が立ち並ぶ。「ウィンドウズ95」と「インタ-ネット」この二つがパソコンを一気に世間一般へと広めていった。たぶんきっと、あれは時代の流れの中の大きなターニングポイントだったと思う。 そんな流れの中にあって、僕の中のパソコン魂もまたもや再燃していた。高校一年の頃に習ったパソコン。あの日あの時、心惹かれたパソコン。もう一度やってみたい、Win95に、インターネットに触れてみたい。溢れ出す衝動を抑えられなくなるまで時間はかからなかった。 パソコンがやりたい。パソコンが欲しい。 けれども、お金のない僕には無理な話だった。 当時、やや一般化してきたとはいえ、やはりパソコンは高級品。今みたいに20万をきるパソコンなんて存在していなかった。大体30万とかそれ以上、驚くほど高かったような気がする。そんなお金どこにもあるはずが無い。 もはや自分で買うのは諦めて、親とかに買ってもらうしか道は残されていなかった。けれども、ウチは子供の頃から貧乏だったので、いつも親に遠慮して欲しいものが言い出せずにいた。服が欲しかった時も、靴が欲しかった時も、ドラゴンボールマッスルタワーの死闘が欲しかった時も、ファミコンが欲しかった時も、遠慮して「欲しい」とすら親に言い出せずにいた。 でも、パソコンだけは諦めたくない。なんとしてもパソコンが欲しい。そんな気持ちからか、僕はいつも書店のパソコン書籍コーナーでパソコン入門書の類を立ち読みしていた。 「なるほど、Win95ってのはこうやって使うのか」 「ふむ、インターネットの仕組みってはこうなってるんだな」 パソコンすら持ってないくせに、異様に勉強し、所有しているヤツよりも詳しくなってた。さらに、雑誌の付録かなんかに原寸大のキーボードをプリントした厚紙が付いてたんだけど、それを買って家でキーボードを打つ練習とかしてた。 パソコンすら持ってないのに本を読んで必死に勉強し、紙に印刷されたキーボードで必死に練習する。本当に涙ぐましいほど健気な姿だった。 そんな姿を見かねたのか、ある日、オヤジがふいに切り出す。 「お前、パソコンが欲しいのか?」 必死で勉強し、練習する姿に心打たれたのか、突然切り出してきたのだ。 「うん、欲しい。パソコン買って本気で勉強したい」 僕は生まれて初めて「物が欲しい」この気持ちを親に伝えた。 「勉強のためなら買ってやる。これからはパソコンが必要な時代になるかもしれないしな。ウチの会社の経費で買えば大丈夫だ。だから買ってやる」 なんということだろうか。憧れのパソコンが、憧れのマイコンが、ついに僕のものになってしまう。あの理論の塊みたいな箱が僕の部屋にやってくる。考えもしていなかった幸運に心の底から震撼した。 ウチのオヤジは小さいながらも会社を経営しており、その会社の備品としてパソコンを購入すると言った。そうすれば経費で落とせるし、何かと助かる。そんな事情だった。 「経費として買うのだから、パソコンショップや電気屋、そういうところで買うのはあまり良くない。付き合いのある事務機器業者から買おう。そうすれば安くなるはずだ」 オヤジが色々と金の算段や節税対策、取引上の付き合いの話などをしていたが、パソコンが来ると言うことで色めきだっていた僕はそれどころではなかった。 それからとんとん拍子で話は進み、事務機器用品会社の営業マンが勧めるがままに機種を選定した。 「これが最新機種ですね。ウィンドウズ95ですよ」 そう勧められて買った僕のファーストマシンがNECのPC-9821 Cx13 CanBeだった。確かCPUがPentium 133くらいだった気がする。ハ−ドディスク容量が100メガぐらいだったのがまた泣かせる。モデムなんかADSLとかISDNとか存在してない世界なのでアナログモデムで18.8kくらい。CD-ROM4連装チェンジャー付き、とかいう今思えば訳の分からない機能も付いていた。当時出始めていたオールインパソコンのはしりみたいな機種だったと思う。 「じゃあ、CanBeで注文出しますので、あとプリンターも適当に選んで付けておきますね。請求書はお父さんの会社の方にまわしておきますので、大丈夫、15万くらい値引きできると思いますよ」 事務機器用品会社の営業マンが恵比須顔で言う。やった、これでついに我が家にもパソコンが来る。しかもプリンターまでやってくる。これで鬼のようにパソコンについて勉強できるし、プリンターで色々と印刷も出来る。なんて素敵なパソコンライフなんだ。 もう、納品の日まで気が気じゃなかった。とにかくパソコンが来るのが待ち遠しく、恋焦がれる恋人を待ち焦がれるみたいな状態になっていた。 そして、ついに納品の日。 我が家にPC-9821 Cx13 CanBeがやってくる。蜂みたいな可愛げのないキャラがズデデーンと我が家に届き、本体の箱とディスプレイの箱、その二つが誇り高く我が家の玄関に鎮座しておられた。そして、その横には業者が選んでおいてくれたプリンターの箱が・・・・ プリンターの箱が・・・・でけえ! プリンターの箱が明らかにデカイ。でかすぎる。パソコン本体とCRTディスプレイが詰め込まれた箱も確かにデカイのだけど、それを遥かに凌駕するほどにプリンターの箱がデカイ。もう、見た瞬間に目玉が飛び出るほどビックリした。 おかしい、本で見たプリンターはあんなにでかくなかったはずなのに。なんなんだ、あれは。本当にプリンターなのか。 疑問に思いつつも、部屋に運び込み、マニュアル片手にパソコンのセットアップを始める。悪戦苦闘し、四苦八苦しながら一所懸命にコードを繋いだり端子を差し込んだり。 やっとの思いでセットアップも終わり、電源を入れて「Windows95」の文字が画面に表示された時は涙が出るほど嬉しかった。 さて、パソコンのセットアップは終わったものの、問題はプリンターである。あそこまでデカイ箱に入ったプリンター、パソコンと本体を凌ぐほどにデカイ箱に入ったプリンター。一体アレは何なのか。恐る恐る梱包を解き、箱を開けてみた。 「これ、業務用プリンターやん」 まるで要塞のようにゴテゴテした大型プリンター。たぶん、印刷屋さんとかが業務用に使う本格派のインクジェットプリンターだった。A1とかの大きな紙も楽々印刷でき、垂れ幕やなんかの長尺の印刷物にも対応。解像度的にも当時ナンバーワンのものだった。 なるほど、これはプロも使う高性能プリンターなわけだな。大型のポスターも印刷できるし、垂れ幕も印刷できる。うんうん、すごく良いプリンターじゃないか。 ってちょっと待て。 あのな、パソコン買いたての超初心者、右も左も分からないビギナーが何を印刷するって言うんだ。業務用の大型プリンターで何を印刷するって言うんだ。ちくしょう、業者のヤロウに騙された。こんな最高級プリンターなんてつけなくても、ショッボイプリンターでよかったのに。 そして、事務機器用品会社からオヤジの元に届いた請求書を見てみると、そこには驚愕の値段設定が。 パソコン本体 40万円 計 67万円 あっと驚く超絶の請求内容。なんだこのプリンター、パソコン本体より高いじゃないか。なんやねん、プリンターが42万て。ありえない、ありえあなさすぎる。 僕はパソコン素人、オヤジももちろん素人。そういうところに付け込まれたのだと思う。なんか分かってねーみたいだから一番高いプリンターつけてがっぽり儲けようぜ。15万ぐらい値引きしても屁でもないくらい儲けようぜ。 騙されたことが悔しく、おまけに無理して買ってくれた親父に対して申し訳なく、その日は「プリンター42万円」の請求書を握り締めて泣いた。どデカイプリンターとパソコンが置かれ、半分の広さになってしまった自分の部屋で、膝を抱え、一人泣いた。 結局、ド素人だった僕がポスターや垂れ幕などを印刷する機会などなく、それどころか、そもそも個人レベルでのパソコン使用においてプリントアウトが必要となることなどそうそうなく、3回くらい使った時点でそのプリンターは天に召された。 一回目は、本当に印刷できるのか確かめた僕が「正月の月」とか訳の分からない文字を10ptくらいの大きさで印刷して終わった。大型プリンターが10ptの文字を4文字打ち出して終わった。 二回目は、オヤジが面白がって、「このパソコンとプリンターでFAXにもなるのか?よっしゃ事務所からFAX送ってみるわ」と、嬉しそうに1万円札をFAXしてくるという怒涛の行動にあい、偽札を印刷して終わった。 三回目は、海外のサイトで拾った無修正画像の印刷。キャサリンの生殖器をリアルに印刷して終わった。「パソコン勝ったら勉強するから」が聞いて呆れる。 結局、5文字と偽札、無修正画像、これだけを印刷し、あとは使う機会がなくなって放置。埃がたまるわ猫がウンコするわで、いつの間にか動かなくなって短い生涯を終えた。 42万円のプリンターがたった三回、クソみたいなものを印刷して終わった。パソコン本体のCanBeのほうがWindows Meが登場するまで数年間使い倒された事を考えると、圧倒的に短い寿命だった。 Windows Meが登場し、ハードディスクもギガバイトの大台になった時、時代遅れとなったCanBeは静かに息を引き取った。それと同時にゴミと化していたプリンターも捨ててしまおうと思ったのだが、そこで母から衝撃の事実を聞かされた。 「あの当時、パソコン代に67万円も払うのは本当に厳しかった。でも、オマエが勉強するならってお父さんは無理して買ってくれたんだよ。だからね、どうしても払えないから業者さんにお願いして数千円づつ分割にしてもらったの。何度も何度も頭を下げてね」 これ知った時、僕は泣いた。 オヤジはパソコンについて何も知らなかった。知らないけど、僕のためになるならと、67万円も出して買ってくれた。明らかに貧乏なのに、67万円も出して。しかもマイホームを買うような長期の分割にして。 「経費で落とせるからな、ポーンっと買ったるわ、好きなの買えや」 あれはオヤジの精一杯の見栄だったのかも知れない。 そして、何も知らず、高価なプリンターを買わされた。とても使うとは考えられない高価な業務用プリンターを。しかも、そのプリンターではキャサリンのエロ画像を印刷したのみ。 それを思うと、何だか無性に胸が苦しくて、泣けてきた。 あれから数年。長期の分割にした高価なプリンター代金、オヤジは今でもそれを払っている。 物質的に豊かな現代。テクノロジーは発達し、製品はどんどん高性能で安価になっていく。誰もが壊れたら新しいものを買えばいいと考えるし、壊れなくても最新の機種を欲しいと考える。ポンポンと物を捨て、新しい物を買う、そんな時代なのだ。 そんな中にあって、僕はあえて新しいプリンターを買わない。新しいプリンター買わず、あの42万円の壊れた業務用プリンターの残骸を今でも部屋に置いている。貧しい頃、無理して買ってくれた親父に対し感謝し、そうやって自分を戒めているのだ。 こうやってサイトを運営して楽しい思いができるのも、あの時オヤジが無理して買ってくれたおかげ。人並みにパソコンが使えるようになったのも親父のおかげ。それを忘れるな。そうやって戒めている。 もう数年すれば、親父が払っている42万円の業務用プリンターの支払いが終わる。そしたら僕は感謝の意を込めてオヤジが欲しがっている新しいノートパソコンとプリンターを彼に贈るつもりだ。 それができた時、初めて42万円プリンター残骸を捨て、新しいプリンターを買うことが許されるのだと思う。そう、それまで僕は絶対にプリンターを買わない。 松浦亜弥がCMするセイコーエプソンの最新プリンター、買えるようになるのはもう数年先の話だ。 人間とは「表」と「裏」、相反する二つの顔を持っているものです。 こういった二面性は本来誰しもが持っているもので、表現意識と潜在意識の意識の二面性に由来する部分があります。 表では友達と仲良くしている感じなのに、裏ではその友達の悪口を言いまくったりとか、表では上司に媚びへつらっているのに、仕事帰りの居酒屋では悪口言いまくりだとか、誰しもが経験したことがあると思います。 表立って表現する意識と、大っぴらにせずに裏で表現する意識、この表現意識と潜在意識の違いが、そういった二面性を演出しているのではないでしょうか。程度の差こそあれ、誰もが表の顔と裏の顔を使い分けている。この生き難い社会では当然のことだと思います。 表の表現と裏の表現が異なる二面性、表で笑顔 裏で悪口、なんて言うと腹黒いものすら感じますが、人間の二面性ってのはそんなダークな部分だけでもありません。もっと単純で簡単な二面性だって存在します。 それが、「公的な顔」と「私的な顔」に分けられる二面性です。職場や学校、場合によっては家族の前など公的な場で見せる自分の顔と、プライベートな場面で見せる私的な顔、これはもう腹黒いとかそういった次元の二面性ではなく、全ての人が無意識に使い分けている、社会生活を営む上で必要不可欠な二面性と言っても過言ではないはずです。 職場の同僚や、学校のクラスメイト、アルバイト仲間、その人のことを思い浮かべてみてください。あなたが知っているのは、その人の公的な顔の部分ばかりであるはずです。若干私的な部分を知ってる場合もあるでしょうが、それはほんの一部。本当に私的な部分はなかなか分からない、そんなものだと思います。 表の顔と裏の顔というほど腹黒くはない、けれども誰もが持ってる公の顔と私の顔。今日はそんな二面性を垣間見た、つまり職場の同僚達のプライベートな一面を垣間見た事例を報告してみたいと思います。 普段は職場でしか顔をつきあわせない同僚達、一体彼らはプライベートでは何をしているのか。それを紹介したいと思います。 ケース1 B子の場合 我が職場のマッスル事務員B子。女性でありながら巨石文明の生き残りみたいな顔しやがって、それでいて男以上にマッスルな体躯、何を食って育ったらこんなにもあつかましくなれるんだ、といった性格をしている女性で、Numeri日記におけるキーパーソン的な同僚です。 そんな彼女ですが、僕はこれまでに職場でしか彼女に接してきませんでした。つまり彼女の公的な顔しか知らなかった。けれども、数ヶ月前の休日、偶然にもプライベートな彼女を目撃する事に成功したのです。 ちょうどその日、休みということもあり、朝からパチンコに勤しんでいた僕。開店前から店に並んで人生の敗北者みたいな状態だったのですが、その日のパチンコは絶好調、昼過ぎぐらいには7万円くらい勝っていたのです。 で、その金を換金しようと店の外にある換金所に行ったのですが、そこでB子を目撃してしまったのです。 パチンコ屋の前の国道、ビュンビュンと車が走る中に、一台の原チャリが疾風のように走っていました。で、よくよくその原チャリを見てみると、乗ってるのは明らかにB子。休日を楽しむB子。見間違えるはずが無い。あんなマッスル女、そうそういるはずないのだから。 なんか途方もないスピードでかっ飛んでいたB子でしたが、運転しながら肩に大きな荷物を抱えていました。よくよく見たらそれ、新巻ジャケだったからな。白い紙に包まれた新巻ジャケを担ぎ、猛スピードで走り去るB子。一体彼女に何が。 ヤツは何ゆえ新巻ジャケ担いでかっ飛んでるのか、ヒグマみたいにどこぞの川で捕ってきたのか、疑問に思いましたが、そのスピードや不可解さに声をかけることすらできず、景品を持ってただただ立ち尽くすだけでした。 そんな僕に気付く様子もなく、B子は疾風のように走り去っていきました。 なんで彼女は原チャリに乗ってたのだろう 漠然とした謎だけが残ったのでした。--------------------------------- ケース2 山本君の場合 職場では生真面目の代表格、曲がったことを許さない、常日頃から世の間違いを憂いている山本君ですが、当然ながら私的な顔も持っています。 繁華街を歩いている時、偶然にも山本君を目撃したのですが、彼はなんか女性と手を繋いで楽しそうにデートしてました。 そりゃ山本君だって女性とデートぐらいします。手を繋いで歩いたりするでしょう、それ自体は何ら問題ではありません、ただその女性が明らかに問題だったのですよ。 いやな、どっからどう見ても幼女なのな、その彼女。 世の中には年の割には若く見える女性とか、ロリ風味だけど実は20歳なんて人が数多くいるとは思いますが、その山本君が連れていた女性は真性でロリ。若く見えるとかじゃなくて、明らかに若い。若すぎる。 中学生とかそういうの通り越して、小学生なんじゃないの?っていう女性、じゃないや、女の子と手を繋いで歩いてるんですよ。 確か山本君は今年で24歳になります。それに、彼には妹とかはいなかったはず。この辺に親族がいるという話も聞いたことないですから、姪だとか従兄弟の子だとかそういう線も消えます。 そうなってくると、山本君と彼女は恋愛関係にある、もしくは山本君が彼女を略取してきた、そういった最悪の展開が浮かんでくるのです。 「お兄ちゃんのココ、さわってごらん」 「なんか、ぬるってしてるよ」 「ハァハァ、もっと、もっと」 「お兄ちゃん大丈夫?どんどんおっきくなってるよ」 「もっと続けて、もっと続けて、うおぉぉぉぉ!」 おいおい、山本君、下手したら逮捕されるんじゃないか?その幼女は明らかに犯罪のレベルだぞ。 僕も駅前ロータリーを駅前ロリータに読み間違えて一人で興奮するロリなんですけど、いくらなんでも山本君はやりすぎだと思いました。 職場の顔と違い、急遽ロリ疑惑が浮上してきた山本君、あまりの不可解な光景にただ呆然と繁華街に立ち尽くすことしかできませんでした。--------------------------------- ケース3 大崎の場合 僕の仕事上のパートナー。色男で爽やか系スポーツマン、職場の女子に大人気でマッチョ、それだけでも万死に値するというのに料理上手で家庭的、貯金もたんまりあるという大崎。もはや僕ら非モテが討つべき敵といっても過言ではない。 彼は性格の悪い嫌な男ですが、職場では生真面目で実直なキャラを売りにしています。そんな彼がどんな私生活を送っているのか想像もできないのですが、こんなエピソードがひとつ。 ある日のこと、いつも遅くまで職場に残っている大崎が 「今日は早く帰るわ。おつかれ」 とイソイソと早帰りしやがりました。珍しいこともあるもんだな、大崎が早帰りなんて、と疑問に思いましたが、僕は僕で遅くまで職場に残って仕事をしておりました。 数時間後、やっとこさ仕事と日記執筆を終え、家路へと着いた僕、いつものように大崎の住まわすアパートの前を車で通ったのです。 大崎の住むアパートは、僕のアパートと職場の中間地点に位置し、いつも大崎アパートの前を通って帰っているのです。大崎のアパートの前を通るたびに、「お、部屋の電気ついてるな、大崎のヤロウまだ起きてるのか」ですとか、「もう電気が消えてる、もう寝ちゃったのか」ですとか、「電気は消えてるけど、駐車場に大崎の車がない。さては夜のデートだな」などと、彼のアパートの様子を監視してプチストーキングをしているのです。 で、その日もいつものように通りがかりにチラリと大崎の部屋の明かりを監視したのです。いつものなら電気がついてるか消えてるか、車があるかないかの変化なのですが、その日の変化は異常でした。 いやな、チラリと見た大崎の部屋の明かり、なんかピンク色だった。 カーテンがピンクとか、窓際にピンクの物体を置いていたとかそんなレベルのお話ではなく、漏れてくる光が明らかにピンク。いつもは白っぽい明かりなのに、その日は明らかにピンク。たぶん、蛍光灯にピンクのセロファンとか巻いてたんだと思う。安っぽい場末の風俗店みたいだった。 一体ヤツは部屋の中をピンク色にして何してやがるのか 気になって気になってハンドル握って呆然としていました。ピンク色の光を浴びて呆然としていました。 このように、職場の同僚にも窺い知ることのできない私的な顔が多数存在します。職場ではみんな真面目に仕事しているのに、プライベートでは新巻ジャケ担いで原チャリ乗ったり、幼女を連れまわしたり、部屋をピンク色にしたり、普段垣間見ない別な顔を持っているのです。 それは私的な顔、本当にプライベートな部分ですので、その断片を垣間見ることはあっても、僕ら他人が深く知ることはありません。何故そんなことをしてるのか、なぜそんな状況にいるのか、それは当の本人しか分からないのです。 ですから、その断片に触れてしまった時、ケーススタディの僕のように理解不能に陥り、呆然とすることしかできないのです。それ以上介在して謎を解き明かそうとするのは明らかにプライバシーの侵害、マナー違反ですからね。 このような「パブリックな場面での公的な顔」と「プライベートな場面での私的な顔」の二面性の使い分け、これ自体は誰もがやってることですし、悪い事ではありません。プライベート時の行動に問題がある場合もあるかもしれませんが、使い分けること自体は自然なこと。 冒頭で述べたような「表の顔」と「裏の顔」のような腹黒い二面性ではないのです。腹黒くない、ごくごく自然な二面性、それが公と私の二面性なのです。 ですから、アナタの近くにいる同僚もクラスメイトも、たぶんあっと驚く私的な顔を持ってることでしょう。「なんで、そんな・・・いつもの彼からでは想像できない・・・・」そんな場面に直面することもあるかもしれませんが、それ自体は腹黒くありません。そっと心の中にしまって深く追求しないであげましょう。それがマナーってもんです。 ちなみに、 ケース4 patoの場合 職場では適当に仕事しつつも、上司に媚びへつらい、大崎にも愛想笑いで対応、B子の怒りに触れないように素直に働いている彼。明らかに窓際族な感が否めない。 けれども、いざプライベートになるとテキストサイト管理人。ウンコ上司!大崎死ね!B子はモアイ像!などなど、同僚の悪口書きまくり。オマケに同僚のプライベートな一面を日記で暴露しまくり。それでストレス発散して大喜び。もう止まらない。 これは明らかに腹黒い公と私の二面性です。糾弾されるべきです。
人は真の恐怖に触れた時、何もできずにただ立ち尽くすだけといいます。 ホラー映画や心霊特集の再現ドラマ、そういうのを見てますと、恐怖に触れた人は「ギャー!」とか「キャー!」とか叫ぶことが多いかと思います。体から溢れ出る恐怖を声にして発し、あらん限りの声で叫んだりするものです。 しかしながら、こんなのはウソ。ありえない。ちゃんちゃらおかしい。ヘソで茶が沸く。 あのですね、エロマンガの男女の絡みに興奮し、うおー!ってな勢いで自身の性器を摩擦するんですけど、そのエロマンガのオチが「実は彼女は3年前に交通事故で死んでいた」ってヤツで、「じゃあ、僕がエッチしたのは一体・・・・?まさか、幽霊?」ってだけで怖くて眠れなくなるほどに怖がりな僕から言わせて貰いますと、悲鳴が出てるうちは真の恐怖ではない。 人間ってのはね、本当に恐怖、本当に不可解な物に接すると声すら出ないんですよ。だからね、「ギャー」とか「キャー」とか、そういうのは似非恐怖。まだまだ余裕がある証拠なんです。もうなんというか、ちゃんちゃらおかしい。 今日はちょっと、僕が体験した真の恐怖話を書きます。怖すぎて声すら出ない。身動きすら出来ない。そんな真の恐怖話を書いてみます。気のの弱い人ヤツは心臓叩いとけ。 あれは一ヶ月ぐらい前の話だったかな。 神戸市にポートアイランドっていう出島みたいな人工の島があるんだよね。海を埋め立て、そこにオフィスやホテル、住宅地、遊園地なんかを建てた埋め立ての人工の島があるの。 遥かなる海を埋め立て、そこに人間が暮らす土地を創造する。人間のエゴ丸出しの行為。しかもさらにその先を埋め立て、先の見えない神戸空港を作ろうってんだから、これが神々の怒りに触れないわけがない。だからあんな複雑怪奇な事件が起きたんだと思う。 その日、すっかり日の落ちた夕飯の時間くらいだったかな、とあるイベントに参加すべく、僕は神戸ポートアイランドに向かっていた。 新神戸駅で新幹線を降り、地下鉄で三宮駅へ。そっからポートアイランドへはポートライナーっていう島内をグルリと走っているモノレールみたいなのに乗るんだけど、そこで事件は起きたんだ。思い出しても恐ろしい、震えるばかりのあの事件が。 クソ高い乗車券を購入し、ポートライナーに乗り込んだ僕。もう帰宅する時間だからだろうか、ポートライナーの中は満員電車とは行かないまでも、座席が全部埋まるぐらい混み合っていた。 仕事帰りのサラリーマンもいる。ポートアイランドには大きな住宅地もあるから、きっとこれから家に帰るんだろうなって微笑ましく見る。仕事でかなり疲れてるんだろう、ガクリと肩を落とし、壁にもたれかかっている。 ブランド物の袋をイッパイ持った女の子グループもいる。ポートアイランドには大きなホテルがあるからね。きっと女の子同士で観光に来たんだろう。旧居留地あたりで買い物して、これからホテルに帰るのかな。 もちろんカップルだっている。神戸の美しい夜景を眺めながら愛を育むカップル。きっとこれからホテルに帰って変な棒出したり入れたり出したり入れたり。すっごいことするんだろうな。 思い思いの気持ちを乗せ、滑るようにポートライナーは動き出す。 僕も座席に座り、週間SPAを読みながら到着を待つ。 静かに静かに僕らを運ぶポートライナー。右手にはメリケンパーク付近の綺麗な夜景が広がり、いよいよポートアイランド内へと突入する。 「いいな、東京とかの電車と違って温かみがある。なんというか、ホノボノした雰囲気がポートライナーにはある」 東京の山手線なんかに乗ってるといつ刺されるか分からない、刺すか刺されるかの殺伐としたものを感じるのだけど、ポートライナーからは何も感じない。むしろホノボノとしすぎていて拍子抜けするぐらいだ。 「なんて穏やかな場所なんだろう」 ポートアイランドの風景を見ようと車窓を眺めたが、すっかり日が落ち、おまけに島内に明かりがほとんど無いためか、ただただ僕の間抜けな顔をガラス面が反射させているだけだった。 「いやー、それにしても、本当に落ち着く車内だなー」 ふと、車内を見渡す。 バサッ! 車内を見渡してしまった僕は途方もない事実に気がついてしまったのだった。知らなければ良かった、気がつかなければ良かった。そんな恐怖の事実に気がついてしまったのだ。 そう、それは読んでいたSPAを床に落としてしまうほどの恐怖だったのだ。 前述したように、車内にはサラリーマン、女の子グループ、カップル、おまけに家族連れ、さまざまな人がいる。僕の対面にはすげえオタクっぽいお兄様が睨みを効かしているくらいだ。 そんな一見バラバラに見える多種多様の乗客にあって、1つだけ共通したある事項があった。僕以外の乗客全てに全て共通する事項。 いやな、僕以外、全員メガネ この車両、40人くらいは乗ってるだろうか。その乗客全てが、いや、僕を除いた全てがメガネ着用。黒縁だったり縁なしだったり丸メガネだったりトミーズフェラチオみたいなメガネだったりするものの、とにかくメガネ。メガネ、メガネ、メガネ。対面のオタクお兄様もフケがイッパイついたメガネをつけておられたもの。 これにはとにかく驚愕した。 普通に考えて、偶然乗った車両、その乗客全てがメガネなんてのはありえない。天文学的確率に違いない。確率の計算が出来るなら誰だって分かることだ。 それなのに、今この場、この車両は全員メガネ。しかも僕以外全員。家族連れの子供すらハリーポッターみたいなメガネかけてやがる徹底ぶり。どうなってんだ、この車両は。 とにかくですね、それに気付いちゃった瞬間。もう声も出ないくらい恐怖でしたね。足はガクガク震え、声に出そうにも声が出ない。とにかく恐怖、恐怖、恐怖。メガネ、メガネ、メガネ。 やっぱさこういうのって異常な空間やん。こういう普段ありえなさそうなシチュエーションって、必ずや後に続く恐怖体験があるもんじゃない。 いきなり電車が停車し、車内は真っ暗。月明かりを浴びた乗客どもがメガネゾンビと化して僕に襲い掛かるかもしれない。 「メガネー、メガネー」 メガネ→目がねー→目が無い。とんでもないこじ付けでゾンビ化した乗客たちはいつの間にか目が無くなっている。そいでもって、僕の目を奪おうと襲い掛かってくるかもしれない。うわー、ゾンビ化したオタクお兄様とか強そうだなー。 といったことを想像して恐怖に震えておりました。 とにかく、この車両からは逃げたほうが良さそうだ。よし、待ち合わせには遅れるかもしれないけど、次の駅で停まったら一旦降りよう。この恐怖のメガネ車両にずっと乗っていることを考えると、降りたほうがいくらかマシだ。 スッとポートライナーが駅に吸い込まれ、恐怖の車両のドアが開きました。 「よし、いまだ。逃げるぞ!」 そう思って出口のほうに向かおうとしたのですけど、停まった駅で新たな乗客が3,4人乗り込んで来たのな。もちろんそのニューカマーも普通にメガネ。新たに乗ってくる乗客までメガネ。メガネ、メガネ、メガネ。 あまりの恐怖に降りる事すら忘れた僕は、ただただ座席で震えるだけでした。「もう堪忍してください、堪忍してください、メガネメガネガネメガネメメガネメガネ(←メガネを鎮める呪文のつもり)」とか心の中で連呼しながら、ただただ震えておりました。 このように、人間は真の恐怖に触れた時、声すら出せない状態になります。大声を上げられればどんな楽だったか。取り乱して逃げられればどんなに楽だったか。 僕が体験した神戸ポートライナー、メガネ列車事件。皆さんも今度電車に乗ったら周りの乗客を見渡してみてください。もしかしたら全員メガネかもしれませんよ。身の毛のよだつ真の恐怖、声も出ないほどの恐怖、それは案外、日常のなんでもないところに口をポッカリと開けて待っているのです。 ちなみに、その時の対処方法ですが、僕はカバンからコッソリとメガネを出して自分も装着しました。するとなんか、この乗客全員が俺の仲間、そう思えて急に心強く思えたのです。 こうして、僕も含めた乗客全員がメガネをかけたポートライナーが完成。それはそれでやっぱ怖いなー、そう思うのでした。 でも、それ以上に怖かったのは、対面のオタクお兄様がメガネだったのも勿論なのですが、お兄様がシャツの下に着てたTシャツまでメガネっ娘の美少女Tシャツで、シャツまでメガネで怖いやら、別の意味で怖いやら、とにかく現世のものとは思えない異次元でした。うん、アレが一番怖かった。 最近、むちゃくちゃ首が痛いんです。 首の付け根辺りがズキズキするというかドキドキするというか、とにかく痛いんです。ホント、ポロッと首が取れるんじゃねえかっていう痛み。僕は極度の肩こり持ちですので、その延長線上にある痛みだとは思いますが、とにかく痛いんです。 そんなこなんで、首の痛みを和らげるには上を見上げるのが一番。とにかく上を見ようと空を眺めることにしたのです。 先日の金曜日のことだったでしょうか、仕事を終えた僕は弁当を買い込んで近所の公園へ。ベンチに座ってアホの子のように夕暮れ時で真っ赤に染まる空を見上げていたのです。 夕暮れの公園は様々な人がおり、僕が佇むベンチの前でサッカーをする若者がいました。どっかの大学のサークル仲間みたいなその若者達は、何故だか知らないけど男女混合で黙々とサッカーをやってました。 で、そのサッカーをやってた若者達なんですが、何やら様子が変なんです。 いやね、普通、仲間とサッカーをやるとかいうと、それはそれはジョイフルで楽しいものじゃないですか。「おい、パスだパスだ」「タイガーシュート!」「今のはオフサイドだろ!」、こんな感じで楽しくやるものじゃないですか。笑顔もこぼれ、キラリと光る白い歯と汗。なんかいい汗かいたよな、と楽しいものじゃないですか。 でもな、その若者達、全然楽しそうじゃないの。 すっげえ黙々と仏頂面でサッカーやってやがんの。7,8人の男女混合の若者達が。 あれはもう、肉親が死んだ横でサッカーやってるとか、祖母の死を乗り越えてサッカーやってるとか、株で大損こいてサッカーやってるとかそんなレベルだった。とにかく無表情で全然楽しそうじゃないの。 ただただ無表情に、自分のトコに来たボールをドデンと蹴ってるだけ。しかも夕日をバックに鉄仮面。たまにシュートっぽいボールも蹴るんだけど、なんか全然エキサイトしてないのな。ただただ無表情。なんの感情の起伏もないままにサッカーしてたよ、その若者達は。 「おいおい、地獄の亡者どもが頭蓋骨をボールにサッカーしてるみてえだな」 とか、まるでロボットのように感情を捨て去ってサッカーをする若者達を見て、まるで誰かに命令されて嫌々サッカーやってるように見える若者達を見て、僕も非常に気になったのだけど、それ以上に首が痛い。水平角度で若者達を見てられないほど首が痛い。とにかく空を見上げねば、とサッカーを気にしつつも空を見上げていたのです。 そしたらアンタ、とんでもない勢いでボールが飛んでくるじゃないですか。アホの子のように口をあけて空を見上げる僕に向かって、無表情な亡者が放った渾身のシュートが飛んでくるじゃないですか。 もちろん、完全に無防備で空を見上げていた僕。そのボールを避ける術などなく、とんでもない勢いでアゴの部分に殺人シュートがクリーンヒット。ホント、首から上が無くなったかと思ったわ。それほど凄まじい勢いでクリーンヒットした。 ただでさえ首が痛かったのに、そこにサッカーボールがメガヒットですからね。ベンチから転げ落ち、その場で身悶えてた。このまま死ぬかもしれんって思えた。 「すいません、キーパーが、取れなくて」 とか、サッカーやってた若者がこれまた無気力に、まるでナントカカン画ルーのラップみたいにしえ言ってきやがったのですけど、見るとボールを止められなかったキーパーが仁王立ちしてやがるのな。全くボールを取る気なんてありません、と言わんばかりに仁王立ち。 蹴ったと思われる若造も謝らないし、止められなかった仁王立ちキーパーも謝らない。全然関係ない女子が無気力に謝りに来てるの。 僕もまあ、そこで怒り狂ってナタでも持ち出して、男子プレイヤーの首を全部そぎ落としたり、女子プレイヤーをレイプしたりしてもよかったんですけど、むしろ「キサマのアソコにスルーパス」とかやっても良かったのですけど、そういうのって大人げないじゃないですか。なんというか、27歳にもなったオッサンが無闇に切れるものでもないじゃないですか。 「いやー、大丈夫だよ、大丈夫」 って、すげえ満面の笑みで言っておきましたよ。死ぬほど首痛いのに、照英よりも無邪気な笑顔で言っておきましたよ。 そしたらアンタ、その謝りに来た婦女子。ボールを持ってプレイ再開ですよ。またもや無気力に感情の抑揚の無いプレイを再開。もちろんキーパーも仁王立ち。なんかナタデココみたいになりながらさらにサッカーをやってた。 そんな彼らに対し、非常に興味が沸いてきた僕。一体どうして彼らはこんなに無気力なのか。どうしてそんなに楽しくなさそうなのにサッカーをやるのか。一体何が彼らをサッカーに駆り立てているのか。それが知りたくなったのです。 しかし、残念ながらタイムオーバー。僕はこの後、飛行機に乗って東京に行く予定になっており、そのフライトの時間が差し迫っていたのです。 「彼らのサッカーの謎を解き明かしたかった、けれどももう時間が無い。致し方ない、空港に向かうか」 痛む首を押さえ、後ろ髪惹かれる思いをしながら公園を後にしたのでした。 広島空港に到着、フライトの時間が差し迫っていた僕は小走りに搭乗ゲートへと向かっていました。 広島名産もみじ饅頭や意味不明の海産物、あと、正体不明の煎餅みたいなのを売ってるお土産物屋街を横切って搭乗ゲートに向かっていたのですが、そこでアクシデント発生。 なんか、オバチャンとキューティクルな女子高生の母子が商店で買い物していたのですよ。それでまあ、母のほうは蛾みたいな色彩の服をまとった典型的なオバチャンで、喪黒服造みたいな感じだったのですよ。でも、娘のほうはカワイイ感じで、商店の陳列棚を見ていて後姿しか見えないのですけど、後姿からカワイイオーラが漂っている。 そりゃやっぱ僕かて男ですから、そういった可愛い可能性がある婦女子には1センチでも近づきたいじゃないですか。同じ後ろを走る抜けるでも、喪黒服造より女子高生じゃないですか。 でまあ、なんとなく女子高生の後ろを通るみたいな感じで走り抜けたんです。 そしたらアンタ、買い物を終えた女子高生が足元においてあった大きめのバッグを持ち上げたんですよ。普通に持ち上げるんじゃなくて、なんか道場破りの人が柔道着を持つみたいにして、肩にかけるようにバッグを振りかぶったんです。 そうなったらアレですよ。後ろを走りぬけようとしてた僕の顔にメガヒット。疾風のような勢いで走り抜けようとしてたところにカウンターパンチ。バイブとか入ってるからかも知りませんけど、とにかく重いバッグがカウンターヒット。 見事に転んだもんな。空中で体が半回転くらいしたんじゃねえの?って勢いで大転倒。顔にバッグの衝撃を受けて半回転。たぶんコントみたいに見事に転んだと思う。ホント、首から上が無くなったかと思ったわ。 でまあ、それを見て喪黒服造みたいなババアは 「あらあらまあまあ!」 とか爬虫類みたいな顔して大騒ぎするし、当の女子高生は転んでる僕にスカートの中身を見られないように必死で隠してるしで、とにかく大騒ぎ。広島空港のお土産物売場でシュラバラバンバの大騒動。ホント、死ぬほど恥かいたわ。 でまあ、なんとか「大丈夫です大丈夫です」とか言いながらその場から逃げたのだけど、とにかく首が痛い。元々痛かったのだけど、サッカーボールの衝撃、女子高生のバッグの衝撃、おまけに転倒でひねったらしく、いまにも千切り取れんばかりに痛い。 「ぐおおおおおお、いてええええええ」 と、なんとか決死の思いで搭乗手続きを終え、出発待合ロビーへ。 そこの喫煙所でタバコを吸ってると、見るからに妙齢なサラリーマン2人の会話が耳に入ってきました。部長とその部下といったフィーリングのその2人の会話は 「たぶん、本社に帰ったら、君には辞めてもらうことになると思うから」 「・・・・・はい」 「わかってるよね。誰かが責任を取らなきゃいけないんだから」 「・・・・・覚悟してます・・・・」 とか、すげえディープディープな会話でした。言われてた部下みたいな人は涙目で、なんかプルプルと震えてた。 おいおいすげーな、この人、リアルタイムで首飛ばされちゃってるよ。明らかに飛ばされちゃってるよ。なんか辞表書けとか、目標値未達成がどうのとか言われてるし、とんでもねーよ。まさかこんな場面に遭遇するとは思わんかった。というか空港の喫煙所でそんなシリアスな話をするなよ。 明らかに有り得ない展開に、首を飛ばされてしまった部下の人に同情しつつ、妙に納得する僕がいました。 終身雇用制度の崩壊、溢れる失業者、未曾有の大不況。僕らに痛みばかりを強いる構造改革。そして大リストラ。年金も貰えるかどうか分からない僕らにとって、輝かしい未来など何処にもないんじゃないかと。 輝かしい未来なんてない。安泰な生活なんてない。いつ首が飛ぶか分からないこの世にあって希望なんて持てないんじゃないか。輝かしい未来なんて何処にもないんじゃないか。 希望の持てない若者達。そりゃー、サッカーやっても無気力になるわな。 数時間前に抱えた疑問を全然別の場所で解決し、リアルタイムで首を飛ばされた人に同情しつつも、少し晴れやかな気分で飛行機に搭乗しました。 いつ首が飛ぶか分からない。僕らの首は皮一枚。なんとか飛ばされること無いよう、僕も週明けから頑張って仕事しよう。未来なんて見えないけど気力を持って生きていこう。痛む首を押さえつつ、東京へと向かったのでした。 ちなみに、飛行機の中で居眠りして寝違えたらしく、羽田に着陸したらさらに首がエライことになってました。 非常に大変なビッグニュースが飛び込んでまいりました。格闘技とかに興味ない人には全然かもしれませんけど、子供の頃から連綿とプロレス少年であり続けた僕にとっては、このニュースは一大事なのです。 上の記事は、今日の日本において最も人気があるといえる二大格闘技イベント「PRIDE」と「K−1」の興行が大晦日に行われることを報じています。また、それと同時にアントニオ猪木氏が主催する「猪木祭」も開催されるという、まさに大晦日格闘技イベント三つ巴大決戦、なのです。 そもそも、僕の記憶が正しければ、大晦日にお祭騒ぎで格闘技イベントをやるというのは「猪木祭」が最初だったような気がします。国民の殆どがレコード大賞を鑑賞後に紅白を見て、そいでもって「ゆく年くる年」を見る、そんな風潮にあって裏番組を抱える民放各局は苦しんでいました。 野球拳をやってみたり、大人気番組のスペシャル版をやってみたり、あの手この手で紅白に勝る視聴率を手に入れようと試行錯誤してきたのです。そして始まったのが「大晦日格闘イベント、猪木祭」 日本の格闘技界のドン、アントニオ猪木の号令の下、各団体から様々な選手がこのイベントに参加しました。K−1、PRIDE、団体の垣根を越えて夢のカードが実現していったのです。大晦日の夜に、INOKI BOM-BA-YEの名の下、夢のカードが続々と。 僕が子供で、まさに狂ったようにプロレスや格闘技に夢中になっていた頃、団体の壁を越えたマッチメークなんてのはほとんど行われませんでした。団体の選手は団体に完全に固定化され、その小さな枠の中でチマチマと戦っていたのです。 新日本プロレスの選手は新日本の中で、全日の選手は全日の中で、UWFインターナショナルもリングスもSWSも、みんな団体の枠の中で戦っていました。僕らプロレス少年にとって、団体の壁を越えた対戦カード、武藤VS三沢なんてのは実現不可能な夢の中の夢だったのです。僕らがいくら望もうとも、団体を主催する大人たちはそれを実現しようとしなかった。 しかし、多数の団体の立ち上げ、それによって生じる弱小団体の淘汰、さらにはK−1やPRIDEといって本格思考の格闘技の台頭、といった激流の中、格闘技およびプロレス界は大きな再編を余儀なくされました。ちょうど混迷を極めた政界が再編されるかのように、各団体は集合、離散を繰り返し、団体を隔てていた壁はグッと低くなったのです。 そして、「打倒紅白!」の大号令の元、プロレス界のカリスマ、アントニオ猪木を筆頭に数々の団体が集結しました。K-1、PRIDE、フリー格闘家、UFO、新日本プロレス。数々の団体が集結しました。 興行自体は、アントニオ猪木が神輿に乗って大登場、意味不明のマスクマンと八百長バリバリの格闘をした後、1,2,3ダー!と、氏の壮大なオナニーであることは否めない内容でしたが、そこには夢のカードが数々ありました。 団体の壁により、普段なら絶対に実現しない夢の対決の数々。そりゃ確かに自分の土俵の中でチマチマやる対決とは違いますから、各自が失うものを持って戦います。それ故に高田VSベルナルド戦のようにウンコみたいな内容の試合も出てきますが、それでもやっぱりズラリと並ぶ夢のカードは魅力的だった。 多分僕らは試合の内容なんてどうでも良かったのだと思う。ただただ、異色の対決が並ぶ対戦カード、それを眺めているだけで幸せだったのだと思う。 そんな風に、僕らの夢を叶えてくれた大晦日の猪木祭。僕は毎年大晦日これを見るのを楽しみに一年間を生きているのです。一年に一度だけ、大晦日の夜に叶う少年時代の僕の夢。それだけが僕の生き甲斐だったのです。 けれども、そんな猪木祭にも今年は大異変が。冒頭でも述べましたように、K-1とPRIDEの二大団体が「我々は大晦日に独自のイベントをやる、猪木祭には参加しない」とぶち上げたのです。 K-1サイドは大相撲元横綱曙を獲得し、曙vsボブ・サップをぶち上げ、大晦日興行の目玉に、TBSで放送することを発表しました。さらにはPRIDEも何を目玉にするか定かではありませんが、フジテレビと組んで放送をするとしたのです。 こうして大晦日の夜は、猪木祭擁する日本テレビに、K-1のTBS、PRIDEのフジテレビ、民放三局で骨肉のサバイバル視聴率バトルが繰り広げられることとなったのです。 これまでは猪木祭に積極的に協力していたPRIDEとK−1、この二大団体がアントニオ猪木に反旗を翻す形となったわけですが、そこには猪木に対する不信感、放送契約に関するイザコザなど、僕らには分からない大人の世界の事情があるようです。 これまでの猪木祭は、K-1、PRIDEが全面協力していたからこそ、夢のようなカードが数多く提供され続けていたのです。だから二団体が離脱ともなると、夢のようなカードは存在しなくなる可能性が格段に高い。 子供の頃、大人の世界の事情で叶わなかった僕らの夢、それがまた大人の世界の事情とやらでまたも潰されてしまうのです。僕らプロレスファン、格闘技ファンは、いつだって大人の世界の事情に翻弄される、そんな存在なのです。 最初は、紅白の視聴率に勝ちたくて始めた格闘技イベント。TBSが始めたそれがある程度成功を収め、他の民放各局も色気を出し始めてきた。日本テレビが触手を伸ばし、フジが興味を示す。こうして大晦日に三つの格闘技イベントが三つの民放によって放送される。そんな異常事態を引き起こしてしまったのです。 これによって、おそらく民放各局は少ない牌を取り合う結果となるでしょう。大部分が紅白を鑑賞し、残った格闘技ファンを各局が食い合う。おそらく、曙対サップをぶち上げたTBSが勝つでしょうが、そこまで大々的な勝ちにはならないはず。紅白49%、K-1 18%、PRIDE11%、猪木9%、こんな散々たる視聴率になるような気がします。 でもまあ、ハッキリ言って、僕らファンは視聴率なんてどうだっていいんです。テレビマンでも業界人でもないのですから、視聴率なんてどうでもいい。ただただ、夢のようなカードを見たい、それだけなのです。 だからもう、大人のエゴで分かれたり揉めたりするのを止めて、もう一度原点に立ち戻って、大晦日の夜だけ特別に猪木軍、K-1、PRIDEで協力してイベントをやって欲しいのです。夢のようなカードを提供して欲しいのです。 いいや、いっそのことそれ以上の事をしてもいいと思う。猪木軍、K-1、PRIDEのみならず、大晦日の代名詞「紅白歌合戦」も「大晦日だよ!ドラえもん祭」も全部ひっくるめてお祭騒ぎで夢のカードを提供してくれてもいい。 猪木軍 VS K-1軍 VS PRIDE軍 VS ドラえもん軍 VS 紅白歌合戦軍 VS プロレス軍 全面対抗戦 INOKI BOM-BA-YE2003 会場 東京ドーム 第1試合 オープニングマッチ(総合ルール) 安田 忠夫 VS ジョン健ヌッツォ 第2試合 柔道対決(柔道ルール) 吉田秀彦 VS 夏川りみ 第3試合 5対5イリミネーションマッチ(金網電流爆破デスマッチ) 天山 広吉 休憩 猪木のオナニータイム 第4試合 ロボット対決(PRIDEルール) ミルコ・クロコップ VS 大山のぶ代 第5試合 覆面剥ぎデスマッチ(プロレスルール) 獣神・T・ライガー VS パンチョ伊東 第6試合 超人-歌姫対決(PRIDEルール) アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラ VS 浜崎あゆみ 第7試合 伝説の巨人対決(VT) ヤン”ザ・ジャイアント”ノルキヤ VS 和田アキ子 第8試合 新日本軍VS真猪木軍7対8変則イリミネーションマッチ モーニング娘。おとめ組 VS モーニング娘。さくら組 第9試合 やっぱりトリはこの人対決(K-1ルール) 北島三郎 VS ボブ・サップ すげえなあ、おい。まさに夢のカードじゃねえか。浜崎に馬乗りになるノゲイラとか見てみたい。サップをコーナーに追い詰めるサブちゃんとか見てみたい。 これさえ実現すれば紅白や格闘技イベントで無闇に視聴率を競い合うこともない。おまけに夢のカードは目白押し。普通に生活してたら北島三郎 VS ボブ・サップ なんて死んでも見れねえぜ。 プロレスファンの一番の幸せは、まだ見ぬ夢のカードを自分で勝手に思い描いているこの瞬間。みなさんもいつかこの「格闘技イベント」「紅白」「ドラえもん」がくんずほぐれつで大晦日を盛り上げてくれることを夢見て、自分だけの夢のカードを考えてみるのもいいのではないでしょうか。それが僕らファンの醍醐味だよね。 ということで、今年は分裂して行われる大晦日の格闘技イベント、おそらく夢のカードはそんなに出てこないでしょう。ですから、上のような夢のカードが実現する日を祈りつつ、大晦日のもう1つの一大イベント、「ぬめぱと変態レィディオ48時間スペシャル」を聴いてまったり過ごしましょう。それが最良の過ごし方です。(結局、これが言いたかっただけ) ○普通のカップルの会話 ---テレビの歌番組を見て 彼女「わー、すごいなー。浜崎あゆみってどうしてこんなに歌うまいんだろー」 彼氏「歌もいいんだけど、歌詞もいいよな。なんかすごい良いこと書いてあるよな」 ---ダンサブルに踊るダンサーを見て 彼女「わー!すごいすごい。なんでこんなにダンスが上手いんだろ」 彼氏「やっぱ毎日練習してるからだよ。ダンスだけでなく、筋肉トレーニングやリズム感の練習とかもしてるんだと思うよ」 ---カワイイ猫を見て 彼女「うわー、かわいいー!どうして猫ってこんなにカワイイんだろ」 彼氏「カワイイよな、猫って。俺も猫大好き。あー、家に連れて帰って飼いたいなー」 ○patoのカップルの会話 ---テレビの歌番組を見て 彼女「わー、すごいなー。浜崎あゆみってどうしてこんなに歌うまいんだろー」 pato「まあ、コイツも歌で飯食ってるようなもんだしな」 ---ダンサブルに踊るダンサーを見て 彼女「わー!すごいすごい。なんでこんなにダンスが上手いんだろ」 pato「まあ、コイツもダンスで飯食ってるようなもんだしな」 ---カワイイ猫を見て 彼女「うわー、かわいいー!どうして猫ってこんなにカワイイんだろ」 pato「まあ、猫だって可愛さで飯食ってるようなもんだしな」 我ながらこの受け答えは酷すぎる。 まあ、僕だってこんなニヒルな受け答えで飯食ってるようなもんだしな、しゃーないわな。 マゾヒストとは、究極の愛の形態である。 誰が言った言葉か忘れましたが、そんな言葉があります。マゾヒストとは一般的には、SMプレイで言うところの虐められ役であり、肉体的苦痛や恥ずかしさなどによって性的興奮を得る人のことを言うようです。まあ、よく、マゾ、マゾと言われるアレですね。 世の中には色々な性的趣向の人がいるようで、サドやマゾに属する人、果てはストッキングにしか興奮しないフェチや幼女にしか興奮しないロリ、露出することに命をかけている人、など様々です。おまけに、リストカットすると興奮する人だっていますし、チンコが腐り落ちるんじゃないかというほど根本をきつく縛らないと興奮しない人もいると聞きます。世の中の性の形ってのは本当に様々ですね。 そうやって多種多様にわたる性の世界を見てみますと、サドとマゾ、SとMの世界ってのは極めて健全なものなんじゃないかと思うのです。健全と言うか、愛の形に限りなく近いというか。 虐めるのがすきなサド、そして虐められるのが好きなマゾ。お互いに求め合う部分を上手く享受し合い、共存共栄で興奮を得る。これはも、与え受け取る愛の形に限りなく近いのではないかと。 例えば、ストッキングフェチな人なんかは、パートナーからストッキングを供給されるだけです。供給され、喜びを与えられているのです。ここで自分のストッキングを舐られて興奮する人はなかなかいないはず。つまり、与え与えられるキャッチボールが成立しないのです。 ロリだって、一方的に幼女に欲情する場合がほとんどだと思うし、露出なんて覆面強盗みたいなものです。全く持って性的趣向のキャッチボールができていない、かなり一方的なものだ。そう思うのです。 ですから、マゾやサドなどのSMプレイ、あまりにハードなプレイは社会常識から逸脱したプレイと思われがちかもしれませんが、実は極めて健全な自然の愛の形に近いのです。 全ての人間は必ずマゾかサドのどちらかに属する。そういった言葉をどこかで聞きましたが、これもやはり本質の部分で我々はサドかマゾということですし、極めてナチュラルな愛の形態である証明だと思うのです。 そんなことを踏まえまして、今日の日記をいきましょう。 今朝の話ですが、僕がいつものように職場に出勤すると、我がオフィスはただならぬ熱気に溢れておりました。 「おい!やったよ!すげえエロいメルトモゲットしたよ!」 その熱気の正体は我がオフィスの同僚、ヘルス大好き鈴木君、略してヘルスズキ君のものでした。 どうやら彼は、恋人であるB子が長期出張でいないのを良い事に、出会い系サイトでエロス過積載のメルトモを探していたようでした。 「マジでやべーんだって、この子、モロエロだから」 とか、いたく興奮するヘルスズキ君。そんな出会い系サイトとか使ってるとアホみたいな請求がくるぞ、と忠告しようとも思ったのですが、彼のあまりの喜びように何も言えませんでした。 「なんかな、「メールで恥ずかしいこといっぱい言ってください、私を辱めてください。虐めてください。それだけで感じちゃう。いつもエッチなこと考えている悪い子なんです」とか募集されてたんだよ。こりゃもうマゾだな、マゾ」 とか、もう、30メートルぐらい唾液が飛びそうな勢いで喋りかけてくるんです。マゾの娘をゲットしたのがよほど嬉しかったようです。 「でな、さっそくメール出したわけよ。俺ってサドやん?だから相性あうかなーって感じでメール出したのよ。」 俺ってサドやん?とか同意を求められても、あいにくヘルスズキ君の性的趣向など知ったこっちゃありませんから、「う、うん」としか答えられなかったのですけど、とにかくサドとマゾで相性バッチリ、最高の組み合わせだと言うことが分かりました。 「そしたらすぐに返事が来てよー、サイトを通さずに直接メールでやり取りしましょ、って来たわけよ。もう最高だよな」 明らかに興奮し、荒ぶる神々のような勢いで発奮するヘルスズキ君。下手したら今この瞬間も勃起してチンコビンラディン状態になってるかもしれない。もう、ノンストップヘルスズキといった状態。 「でもな、いきなりメールでエロいこと言うわけにもいかないやん。いくらそういう募集だったと言っても、イキナリそういうのって引いちゃうと思うのよ。だから、昨日は自己紹介とか世間話とか、そういうのを一晩中話してたわけ」 なるほど、どおりでヘルスズキ君の顔が疲れてると思った。おまけに目の下にマントヒヒみたいなクマを作ってて、明らかに睡眠が不足していそう。こらやあ本当に徹夜でメールしてたんだな。ってのが分かりました。 「そいで、いよいよ今日から言葉で彼女を辱めようと思ってさ。しかもエロい格好とかさせて携帯カメラから画像を送らせようと思ってるわけよー、俺ってサドだからそういうの興奮するんだよね。くぅー、たまんね!」 嬉しそうに言うヘルスズキ君(彼女持ち)の顔は明らかに性獣のソレだった。もうなんというか、コイツが性犯罪を犯したとか言っても僕は何ら驚かない、むしろ「やっぱりねー、いつかやると思ってた」とかワイドショーの取材に応える。 とにかく、いきなり爽やかな朝っぱらからレッドゾーンを振り切っているヘルスズキ君を落ち着かせねばなりません。 「まあまあ、淫猥な言葉を投げかけて嬲ったり辱めたりするのはいいけど、それより先に相手の顔を確認するのが先決だろ。武蔵丸みたいな女だったらどうすんだよ。そんなんだったらマゾもクソもねえだろ。まずは顔の画像を送らせるべきだ」 かなり冷静に、まるで選挙参謀のように的確にアドバイスをすると、ヘルスズキ君は、「そうだな、忘れてた」と、さっそくテキパキとメールを打ち始めました。 「ねえねえ、顔の画像見せてよ」 サドらしくストレートに、ド直球。回りくどい小細工など一切なしに顔画像を寄越せと打ち込んでました。 そして、しばらくすると返事が、 「いいよー、ただ鈴木さんの画像から先に送って。それから交換ね」 という、ネゴシエーターのような交渉術を見せるマゾの彼女。なかなかやり手です。 「やべえ、俺の画像なんてないよ!ちょっと撮ってくれよ!」 こうして、僕ら2人は仕事そっちのけで撮影会と相成ったのでした。より良いヘルスズキ画像を撮るべく、携帯カメラ片手にパシャパシャと撮影会。 「うーん、ちょっと違うな。俺の良さが出てない」 「なんかこれじゃあオタクっぽくない?」 「もっとさあー、男前に撮ってよ、男前に」 ポーズや表情を変え、色々な角度から撮影したのですが、なかなか彼が気に入るような画像が撮れません。というか、僕は実物をそのままに撮っているに過ぎないのですが、彼は実物以上に撮れと要求してくるのです。 「もうこれでいいじゃん、男前だよ、男前」 面倒くさくなっちゃった僕は、明らかにマントヒヒにしか見えない画像を褒め称え、マゾの彼女に送るように指示しました。 「マジで!?よーし送っちゃお」 と、送信してから数分。彼女から返信が帰ってきました。 「これが私だよ」 と、画像が添付されていましたので、さっそくそれを見てみますと 「ヤバイ!ヤバイくらいにカワイイ!」 まず、声が裏返ったヘルスズキの嬉しい悲鳴 「うおおおおおおおおおおおおおおおお」 なぜだか知らないけど一緒に興奮する僕。男ってこんなもんです。 とにかく、予想以上にカワイイ画像が送られてきたもんだから一気に色めき立つ2人。職場で、仕事も忘れて携帯電話の画面に食い入る2人。どうなってんだ。 「こんなカワイイ子がマゾかあ、これから恥ずかしい格好とかさせることを考えると胸が高鳴るな。盛り上がってきたら実際に会ってプレイとかできるんかな」 落ち着いて考えてみると、ヘルスズキ君の上のセリフは明らかに職場で吐くセリフではありません。僕もヘルスズキも完全に自分を見失ってる。 「ねえ、早く恥ずかしい言葉で私を辱めてよ。約束したでしょ?」 そんな僕らの興奮を知ってか知らずか、マゾの彼女から催促のメールが来ました。 「うおー!ついに来た!ついにSMプレイ開始だぜ!」 ここまで本当に長かった。サイトで書き込みを見つけ、メールをする。返事が来て一晩中かけて打ち解けあう。そして、今朝ついに画像交換をし、ついに当初の目的の言葉責めプレイに辿りついたのです。 「ついにここまで辿り着いたか」。ヘルスズキ君は、長い長いロールプレイングゲームのラスボス前みたいな、何か大きな仕事をやり遂げた後みたいな感無量の顔をしてました。マントヒヒみたいだったけど。 「なあ、とりあえず、どうやって責めたらいいかな?言葉責めってどうやったらいいんだろ」 しかしながら、責め方が分からないヘルスズキ。給食費を忘れた児童みたいな瞳で僕に救いを求めます。そんなに頼られても僕だって分からないのですけどね。 「と、と、と、とりあえず乳首だ、乳首」 何だか良く分からないけど、とりあえず乳首だろうと助言しました。この時の僕も明らかに狼狽していた。 携帯電話を取り囲み、乳首だなんだのと仕事を忘れて大車輪。社会人としてなにか根本的なものが欠落しているように感じます。 とにかく、乳首を責めると決めた僕ら、さっそくヘルスズキが乳首を責める言葉責めをメールに打ち込みます。 「とりあえず、乳首を洗濯バサミで挟んで、その画像を送って」 バカ!いきなり過激すぎるじゃねえか!というか、全然言葉責めじゃない。最初っから肉体的に責めてるじゃねえか。なんやねん、乳首に洗濯バサミって。これではいくらマゾとはいえ、相手が引いてしまう。 しかし、時既に遅し。忠告しようにも、もうその乳首洗濯バサミメールを送信した後だった。 「はあ?何言ってるの?バカじゃない?いきなりそんなことできるわけないでしょ」 ほれみろ、相手が引いちゃってお怒りのメールが帰ってきたじゃねえか。だから最初から飛ばしすぎるとダメだって言ったんだ。 その怒りのメールを見たヘルスズキ。また給食費を忘れたマントヒヒ顔になって 「やべえ、なんか怒ってるよ。乳首に洗濯バサミはまずかったかな・・・。やっぱ性器に棍棒みたいなものを入れた画像とかにしとけばよかったかな」 こいつのアタマの中身はどうなってやがるんだ。なんやねん、性器に棍棒て。 リミットブレイクとも言える、いきなりのヘルスズキの飛び道具に怒るマゾ彼女、そして狼狽するヘルスズキ。以後はこんなメールがやり取りされました。 「だって君、マゾなんだろ?だから・・・・」 「全然分かってない。何よ、乳首に洗濯バサミって」 「いや、だから、言葉責めを・・・」 「アンタ、バカ?」 「でも、興奮したろ?」 「それで興奮するとでも思ってるの?」 「バッカみたい」 「だいたい、その顔でよくそんなことが言えたね。キモッ」 「どんな顔して「乳首」をとか言ってたわけ?」 「アンタみたいな男とプレイしても興奮しない」 「っていうか、彼女いないでしょ、あの顔じゃーねー。キモッ」 「そんなにプレイしたいなら風俗でもいけば?それぐらいしかないでしょ」 ヘルスズキ、嬲られる嬲られる。もう、これでもかって言うほど厳しい言葉を浴びせかけられてました。ただ「乳首を洗濯バサミに」って書いただけなのに。なんか、ヘルスズキ、ちょっと涙目になってた。下手したら自殺するんじゃねえかって思えてきた。 「俺はサドだからな、マゾとは相性ピッタリ」 と、鼻息も荒く豪語していたヘルスズキ君でしたが、僕には彼のほうこそマゾに見えました。メールの相手に徹底的に言葉責めされ、身悶えるマゾに見えました。 SMプレイは愛情表現に最も近い性のキャッチボール。責め手と受け手でお互いに享受しあう理想のスタイルなのですが、まさか攻防が入れ替わることもあるとは。責め手がいつのまにか責められるとは。とても奥深い世界だと思いました。 「元気出せよ、昼飯でも奢るわ」 徹底的に嬲られ、ちょっと涙目になっている彼に、そう言葉をかけることしかできませんでした。 マゾの美少女ゲットにも失敗し、B子(彼女)も出張でいない。おまけに金がないので大好きなヘルスにも行けない。欲求不満が爆発寸前のヘルスズキ、今夜はすっげえオナニーぶっこくんだろうな、そう思うと彼がマゾヒストと言うよりはオナニストに見えました。 まあ、顔はマゾヒストと言うよりマントヒヒなんだけどな。 「ヌメラーからの挑戦状」を書いてみたのですが、いまいちノリが悪いのでしばし保留。もう少しお待ちください。 長らくお待たせしました、一部の人の間で話題沸騰だった書籍版Numeriのお知らせです。まだかまだかとコアなヌメラーさんに待ち望まれていた書籍版Numeriがいよいよ出版されます。といっても、 「おたくでNumeri本出してくれませんかね」 と、とある出版社にお願いしたところ 「笑止!片腹痛いわ小僧!出直してまいれ!」 などと、明るい返事が頂けませんでしたので、自費出版することにしました。自分でシコシコと作業し、気の遠くなるような量の文章を書き、私財を投じて書籍化しようかと思ってます。 そいでもって発売方法ですが、今現在でも数多くの問い合わせを頂いておりますが、ネット販売、通信販売といって物は行いません。全ては全国主要50都市で行われるNumeriオフスペシャル-全国縦断オフで僕自身が手売りしようかと思ってます。 全ての旅程を終え、売れ残った分をネット販売分に回し、海外在住者および縦断オフが開催されなかった都市の方を優先して販売しようかと思っております。 まあ、何部製作するか分かりませんし、売れ残ることは必須なのですが、それでも確実に手に入れたい方は各都市での手売りに参加して頂きたいと思います。お願いします。切実です。 それはそうと、気になるNumeri本の内容ですが、もう大体の原稿は書いてありますので、ほぼ本決まりになっています。大体、次のような構成で作成されています。 ・過去に反響のあった日記の書き直し 過去に好評いただいた日記をさらに書き直し、誤字脱字をなくし、面白さをパワーアップさせて収録します。さらに、「つづく」と書いたっきり続きが書かれていないシリーズも全て完成形で収録します。 ・失われし過去ログ 消去してしまい僕自身も持っていないリアルタイム更新などの過去ログの中から抜粋を行います。反響の良かった作品を中心に、面白いものをいくつか思い出して書いてあります。 ・他所で書いた文章 Numeri以外用に書いた文章やコラムなども収録。Numeriとはちょっと違った雰囲気が味わえるかもしれません。 ・ぬめ子イラストギャラリー 以前に「ぬめ子イラストレーター募集」をやったのですが、応募のあった全ての方に「ぬめ子」イラストを描いて頂きたいと思っています。それを挿絵感覚で収録しようと考えております。 ・その他、書き下ろし十数本 「ひとりDEキャンプ」「宗教勧誘と対決する2」「暴走族と対決する」などなど、従来の人気カキモノの続編や、「幽霊屋敷に行ってきた」「さらばカブレラ」「B子の憂鬱」などなど、新作も盛りだくさん。 で、このように正気の沙汰とは思えないほどの量の文章を書いているわけなんですが、1つだけみなさんに協力していただきたいコーナーがあります。 ・ヌメラー4コマ ヌメラーさんにNumeriにまつわる四コママンガを描いて欲しいのです。色々と書いていただき、その中から素敵なのを名前つき巻末に収録したいと考えております。代表例をとあるお方に書いていただきましたので、それを参考にしてください。 こんなカンジで、アナタとNumeriにまつわる4コママンガを募集いたします。ちなみに4コママンガですよ、Numeriに関するマンガですよ。前に僕が描いたような8コママンガ「ハリケーンミキサー」 このようなものは全く募集していないので、間違っても送ってこないでください。あくまで4コマ、それにNumeriに関するネタ、さらには掲載に耐えうる品性を保ってください。お願いします。 ということで、絶賛製作中のNumeri本、出来上がった際には皆様のお近くの都市で是非是非お買い求めください。よろしくお願いします。 今日は仕事が忙しい&マトリックスを観に行こうかと思ってるので告知のみの日記でした。明日は久々に「ヌメラーからの挑戦状」が登場しますよ。お楽しみに。 11/2-2 ゲリラだよ!ぬめぱと気狂いレィディオ2 今日は久々に暇な週末なので、年末の48時間ラジオに向けてトークの練習しちゃいます。 ゲリラだよ!ぬめぱと気狂いレィディオ2 放送開始時間 0:30〜終了未定 放送URL 終了しました ヘッドライン 終了しました 放送用スレ http://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/computer/8183/1067694198/ 秋の夜長にヌメリラジオ。みんなで楽しいひと時を過ごしましょう。 ------------------------- ラジオ中に行われたリスナーさんとオセロ対決。patoさんがまたもや勝利。対リスナーさん対戦成績四勝無敗に。 リスナーさんのバツゲームは、人間の表情の中でも最も恥ずかしいといわれる「キス顔」いわゆる「チュー顔」晒し。 幕末の志士達のような潔さでバツゲームを敢行、チュー顔を晒した猛者たち。テーマは「人類愛」です。 1.京さん(18歳乙女)のチュー顔 2.前回に続き今回もバツゲームさんのチュー顔 3.こうさん(目線なし上等)のチュー顔サイト 4. グリーンさんのチュー顔 5. 匿名さんのチュー顔 6. 名前なしさんのチュー顔 7. ケイさんのチュー顔 8. レジさんのチュー顔 9. Dさんのチュー顔 10. 名無しさん(オセロした人)のチュー顔 さてさて、2日前の日記で結成を発表した、新世紀ニュータイプ非モテ派ビジュアル系バンド「毛玉-KEDAMA-」ですが、それを告知した日記に対して様々な反響を頂きました。ありがとうございます。 「ビジュアル系じゃねえよ、ヴィジュアル系だよボケ!死ね!」 「ヴィジュアル系バンドをネタにするなんて最低です。アナタに務まるとは思えません、死ね」 「ラルクやグレイが日本の代表なんて勘弁してくれよなー、死ね」 「少なくとも、私の好きな○○に限ってはファンを喰いまくりなんてありません、誤解を与えるようなこと書かないでください、死ね」 「死に化粧って・・・・バカにしてるんですか?死ね」 「名古屋はビジュバンの聖地じゃないですよ、もう廃れてます、死ね」 「俺たち十二指腸かいよう、素敵な詞でした、心に響きました、死ね」 「毛玉の活躍を楽しみにしております、死ね」 などなど、心温まるハートフルなメッセージが盛り沢山でした。みんなありがとう。やっぱこういう、好意的な反響がいっぱいある時ってサイトやっててよかったなーって思うよ。マジで。 でまあ、ビジュアル系バンドに対する認識はともかく、活動を開始した非モテバンド「毛玉-KEDAMA-」ですが、メンバー募集に多数(3通)の応募がありました。ありがとうございます。ぬめっ娘。募集の時は一通も応募がなかったことから考えますと、格段の進歩です。 一部、女でも参加可能ですか?という問い合わせがありましたが、申し訳御座いません、当バンドは女人禁制の硬派なバンドで御座いますので、女性の方の参加はお断りしております。是非ともライブで熱狂するオーディエンスという形で参加してください。 ということで、わずか3通の応募でしたので、全員を「毛玉」正式メンバーとして迎え入れようかと思います。で、僕のほうで勝手に名前とプロフィール決めておきましたので、各メンバーの方はそれに従って役作りに励んでください。 ということで、気になるメンバー紹介 1. リーダー pato ライブ中の脱糞パフォーマンスが得意。死に化粧は老婆系。楽器はできないのでボーカルを担当。作詞作曲もこなす。言わずと知れた非モテサイト管理人。 2. サブリーダー 歌麿 実の母親を連れてきてライブ中に親子喧嘩をするのが得意。エレキトリックなギターを持ってるが、全く弾けないのでボーカルを担当。鎖国的な性格ゆえにかなりの非モテ。痔持ち。 3. メンバー 百姓一揆 人生で初めて取った赤点科目が音楽なのが唯一の自慢。楽器は何もできないので、これから練習するつもり。だからボーカルを担当。周りの女の人から愛情ではなく哀れみを受けるほど非モテ。 4. メンバー 稲垣メンバー 大塚ちひろファン。ライブ中に大塚ちひろ2004カレンダーに接吻する。失恋回数は3桁。楽器は全くできないのでボーカルを担当。近所の女の子に変なオジサンと呼ばれる。近所の小学校では、夏休み前になると「変質者に気をつけましょう」というプリントが配られるが、どこからどうみても自分にしか見えないイラストが描かれていたらしい。 5. メンバー アナルファックはオプションになります 千葉県在住。ライブ中に観客に向かってピーナツを投げる。楽器はドラムが可能とのことなので、和太鼓を担当。高校一年生でありながら女子に避けられるほど非モテという、将来が楽しみな逸材。 ということで、現在のメンバーは4人。しかも楽器が出来る人が一人しかいません。それも和太鼓。このままでは和太鼓叩きながら三人で歌うライブになりかねませんので、早急に他の楽器も担当できるメンバーを募集します。 今回メンバーに決まった各メンバーは、各自で死に化粧の練習および「俺たち十二指腸かいよう」「多重債務者」の曲を連想して担当パートを連取しておいてください。 目標は名古屋デビューライブ。でも、当日まで集まって練習とかビタイチやりませんので、自分自身で己を高めておいてください。 メンバーはまだまだ随時募集しております。目指せ名古屋。
11/1 スタンドバイミー
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