Numeri 2003-8月 8/21 死国 8/19 意地っ張りの挽歌 8/18 初めてのキャバクラ 8/14 祖父の耳 8/13 誕生日 8/8 オフ会前に 8/7 MM1 8/5 恋は9ボール 8/3-3 カントリーネットカフェ 8/3-2 望郷 8/3 クールに恋して 8/1 恐怖物語 Numeri怪談 2003 2002 9月の日記はこちら 8月の日記はこちら 7月の日記はこちら 6月の日記はこちら 5月の日記はこちら 4月の日記はこちら 3月の日記はこちら 2月の日記はこちら 1月の日記はこちら 2001 12月の日記はこちら 10-11月の出来事はこちら |
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8/30-31 サンクスヌメラーズウィーク2 第6弾 リアルタイム更新4 終了しました 8/28 サンクスヌメラーズウィーク2 第5弾 マイ芸能人ランキングスペシャル さて、本日の更新に入る前にまずは連絡事項から。二日前に実施した過去ログ復活祭ですが、主にサーバ容量と僕が恥ずかしすぎるという理由から、24時間経過時点で復活させた過去ログ全てが瞬殺されました。バシュっと削除。 それを受けてほんの数人の方から「読みたいのに読めない」といった問い合わせを頂きました。 で、さすがにそれはあんまりだということで、ゆーぐれさんが別サーバーにアップしてくださいましたので、見逃した方はこちらからダウンロードしてください。まあ、見る価値もないログですけど。ということで連絡事項終わりです。 それでは、気を取り直して本日を企画をば。 賢明なヌメラー様ならご存知かとは思いますが、 これは主に僕が好きな有名人を列挙し、その変動を楽しむためだけに作成されたコンテンツなのですが、実は最近、これの人気が著しく良くない。いや、開設当初から全く陽の目を見てないと言っても過言ではない。 開設当初は、毎週金曜日にバリッとこのランキングを更新していました。アイドルごとに所属事務所を列挙し、顔写真つき、おまけにランキングの総評とかまで書いてました。しかもトップ20までだったし。 しかし、日記執筆に熱中するあまり、どんどんと更新がおざなりになりました。さらに、数回のサイトリニューアルを経て、コーナーは悲しくなるほどに縮小。今ではフォームメールの上にオマケ程度にあるほどです。 さすがにもう、こうなってくるとコーナーごと廃止して削除しても良い、ひと思いに殺ってやるかと思うのですが、ところがどっこいそうはいきません。 実は前にも一度コーナーごと廃止したことあるのですが、一部の熱狂的な「マイ芸能人ランキングマニア」の方の猛烈抗議により、たった1週間で復活したのです。 どうやら、まったく陽の目を見ないこのコンテンツも、一部のかなりマニヤックな方たちには大好評のようです。現に更新が滞りがちな現在でも 「早く芸能人ランキング更新しろ!」 「なんで辻が入ってねえんだよ!」 「せめて20位まで公表しろ!」 などと、それはもうメールから腐臭が漂ってきそうな問い合わせを頂くのです。しかも、たぶん同一人物から。 当Numeriは現在ユニークアクセスで1日に4000HITくらいしているのですが、推測するにその中で4人くらいの人が「マイ芸能人ランキング」を熱狂的に支持しているのです。 ということで、本日のTNW2第5弾企画は、その熱狂的な4人の人たちのためだけに「マイ芸能人ランキングスペシャル」をお送りいたします。サイト開設以来全く注目されることなかった「マイ芸能人ランキング」。けれども、今日だけはそのランキングが主役です。そう、今日だけはマイ芸能人ランキングが晴れの舞台なのです。 100万ヒット記念で初の晴れ舞台。そんなシチュエーションでつけるランキングです。「TOP20までつけろ!」「TOP30までつけろ!」そんなチンケなものでは終わらせません。ええ、終わらせません。 さあ、いきましょう! サンクスヌメラーズウィーク2第5弾マイ芸能人ランキングスペシャル ということで地獄の1000人ランク付けはこれにて終了。さすがに死ぬかと思った。 ということで次はいよいよTNW2ファイナル企画。リアルタイム更新4でございます。過去46時間240回更新、36時間500回更新、55時間1000回更新とやってきたリアルタイム更新が1年ぶりに復活。 今回の企画で絵を描いたりラジオをしたり芸能人ランキングをつけたりしてきましたけど、本来Numeriは日記を書く場所です。そのラストにふさわしく日記を書いて書いて書きまくりたいと思います。 開始時刻は現在のところ未定。もしかしたら土曜日夜開始になるかもしれません。その場合は明日はリアルタイム更新に関するルール説明やら、代打日記募集などなどの告知を致しますので是非ともお見逃しなく。 といったところで本日はお開き、リアルタイム更新でお会いしましょう。 さてさて、地獄の荒行としか思えないTNW2もいよいよ折り返し地点。今日はトップ絵祭でございます。これまでに僕は二度トップ絵祭を開催しています。昨年の10月および今年の1月になるのですが、どちらも大成功のうちに終了しました。 「これはトップ絵のルネッサンスだ!」 「何だか絵を見てると涙が出てくるんです」 「いつ個展を開くんですか?」 とまあ、各界で大絶賛。僕のトップ絵に熱い何かをインスパイアされ、美大に進学した青年もいるほどです。 というわけで、募集のあったサイト様の指定するまま、トップ絵アーティストpato画伯がソウルフルにトップ絵を描く今回の企画、なんと26作品もの熱き絵画が登場します。第1回、第2回、そして今回とやる度に希望者が増えていることからも世間での評価が上昇していることが伺えます。 さあ、今回も素晴らしきトップ絵たちを一緒に鑑賞して行きましょう。今日一日だけインターネットウェブサイトNumeriは美術館です。芸術的な気分になったゆっくりと鑑賞しましょう。 作品No.27 サイト名「ふん。わし。」 遠距離恋愛、それは甘く切ないものである。会いたいのに会えない、そんな気持ちは呼吸が出来ぬほどの苦しさであろう。しかし、考えてみて欲しい。確かに愛する人が遠く離れているのは辛いだろう、けれども、二人は遠距離恋愛という絆で結ばれあっているのだ。 世の中には、永遠に帰らぬ恋人を待っている人もいる。遠い空の向こうの恋人を想っている人もいる。そんな人に比べたら随分と恵まれているんじゃないだろうか。電車で数時間、飛行機で数時間、その過程すら経れば会うことが出来るのだから。会えない時間は相手のことを想っていればいつか会えるのだから。そう、遠距離恋愛は恵まれているんだ。 とは言っても、やはり遠距離恋愛に寂しさはつきもの。どんなに理論で自分を納得させても、やはり苦しく寂しく切ないもの。そんな寂しきすれ違いをキャンパスにぶつけてみた。日本中にどれだけの遠距離恋愛カップルがいるのかわからない。けれども、その遠距離恋愛カップルを勇気付けるようなトップ絵が完成したように想う。製作時間5分。 作品No.28 サイト名「c
h e m i c a l c h a n g e r」 私はこの歳まで絵ばかり描いてきたせいか、世間の情勢にとんと弱い。級友たちがアメリカのバンドに夢中になり、恋愛ゲームに夢中になっている時も、私はキャンパスに向かって絵ばかり描いていた。だから、世間で何が流行で何が人気があるのか全く分からない。 今回、お題として頂いた「Gackt」と「hyde」も、最初は新しい抗がん剤の名前かと勘違いしたほどだ。急いで調べてみると、どうやら人気を二分する色男らしい。なるほど、確かに男前だ。しかも、どうやらこの二人が映画で競演したというニュースまででてくるではないか。 ならばこの私が写実的に両名の顔を書こうではないか。ついでに映画に登場したバイクも描き、絵画にかっこよさを持たせようではないか。本来印象派である私だが、いつになく写実的に両名の肖像とバイクを描かせてもらった。製作時間7分 c h e m i c a l c h a n g e rに贈るトップ絵 作品No.29 サイト名「(・∀・)ノ★」 私はこの歳まで絵ばかり描いてきたせいか、世間の情勢にとんと弱い。HIPHOPというものがどんなものなのか全く分からないのだ。 おそらく、巷で噂される「ヒップホップスタイル」とかいう複雑怪奇な現象を想像させるトップ絵を描いて欲しいという依頼なのだろうが、そのヒップホップというものがどういうものか分からない。 「ヒップホップってなんだい?」そう画家仲間(同僚)に訊ねたところ「ケミストリーの右側みたいなヤツだよ」という回答を賜った。なるほど、それならば話は早い。 ならば描こうではないか。ケミストリーの右側を、血管が浮き立つほど写実的に描こうじゃないか。ほとばしる情熱を思いっきりぶつけてみた。製作時間5分。 作品No.30 サイト名「俺のホームページ」 さて、自由に描いてよいという依頼をいただいたので、ここでトップ絵の本来の役割を考えてみたいと思う。トップ絵とはやはりサイトの顔であるし、サイトのシンボルだ。そう、サイト全てを表現しきるトレードマークでなくてはならないのだ。 日本に47ある都道府県、それには全て都道府県を象徴するマークが存在する。そのマーク1つがその都道府県全てを表すのだ。もしかしたら、本来トップ絵とはそうあるべきなのかもしれない。 自由に描いても構わない、そんなお墨付きを頂いた私は、このサイトにシンボルマークとなるべきマークを描くことにした。このマーク1つでサイトの全てを表す、そんなトレードマークになってくれれば幸いである。製作時間2秒。 作品No.31 サイト名「304
Not Modified」 幼女かキリストか田中さん、全てor指定で依頼を頂いた。しかし、真のトップ絵アーティストは依頼者の要求を全て実現してこそ本物なのだ。そう、全ての要求をand指定で受ける、それこそがプロのトップ絵アーティストの姿なのだ。 幼女、キリスト、田中さん、この事象を全て融合するのは一見難解に思われるかもしれないが、ここで融合美が真価を発揮する。そう、絵画の世界は無限の可能性を秘めているのだ。どんなに不可能な事象であろうと、それが絵の中で自然ならばそれは本物なのだ。 黒いものでも白になる、そんな絵画の世界の中で幼女、キリスト、田中さんが極めてナチュラルに融合しているのだ。製作時間9分。 作品No.32 サイト名「無個性」 サイト名無個性が無個性なトップ絵の依頼。その心意気やよし。本来トップ絵とはこうあるべきなのだ。サイトを表すトップ絵、それがトップ絵のあるべき姿。 しかし、無個性とは難しい依頼だ。本来、この世に無個性なものなど存在しない。全てが平凡で、何一つ特徴がないものでも、それ自体が個性なのだ。個性のないもなんて存在しない。 真っ白なスケッチブックに個性的な絵を描く、それも個性。平凡な絵を描く、それも個性。何も描かない、それも個性なのだ。そういった絶対普遍の個性を表すトップ絵に仕上がった。製作時間1秒。 作品No.33 サイト名「妄想リスペクト」 また難解なテーマである。そもそも、「愛」とは形がないもの。その実体もないのに我々人類は常に愛を求める。まるでガンダーラを求める旅人のように。 実体のない愛は、すれ違いや誤解を生じやすい。恋人同士の愛にしても、兄弟愛にしても親子愛にしても、常に誤解と背中あわせなのだ。形なき実体なきものをやり取りしているのだ、当然のことである。 今回、私は、このトップ絵に実態ある愛を描いてみた。この愛をやり取りすれば誤解もすれ違いも生じないだろう、そんな願いを込めて描いてみた。もう悲しき愛のなれの果てを見るのが嫌だから。あと、スペースが余ったので特に意図しないものも描いておいた。製作時間8分。 作品No.34 サイト名「偽ヤマダの陰謀」 製作時間2分。 作品No.35 サイト名「SpringRain」 雨とは美しいものだ。天空高くから舞い落ちる雨はそれだけで神秘的であるし、地面に降りついたら終わりという刹那的儚さが美しさを際立たせる。 そんな美しき雨の中、愛し合う男と女。これほどの美しさがあるだろうか。深々と降りしきる雨の中、びしょ濡れになることも気にせず、何かを洗い落とすかのように愛し合う二人。そんな美しさが表れたトップ絵に仕上がった気がする。製作時間2分。 作品No.36 サイト名「邪魔物館」 勢いの出るトップ絵を希望するのは良いのだが、私に依頼をする際にサイズ指定をしないのは自殺行為である。下手してもしなくても途方もないサイズの絵が送られてくる危険性をはらんでいるのだ。 今回、私はフリーに、意味不明に勢いだけある4コママンガを描いてみた。これさえあれば勢いだけはかなりのものだ。是非ともサイズ変更せず、このままトップに飾って欲しいものだ。製作時間11分。 作品No.37 サイト名「さんぽみち」 小池田マヤ先生の作品に「僕のかわいい上司さま」という4コママンガがある。三人の女性上司と三人の新入社員、その色恋沙汰を描いた名作だ。未読の人は是非読んで欲しい。 依頼者はこの「僕のかわいい上司さま」のファンらしく、同じくファンであった私と意気投合、今回の依頼となったわけだ。依頼者は私の模写の力を高く評価しており、そっくりそのままかのマンガの模写をして欲しいという依頼だった。 マンガに登場するかなりカワイイ上司達。その姿をしっかりと模写しようと思ったが、そこまでの画力はないのでウチのウンコ上司を描いておいた。これが私のかわいい上司様なのだ。製作時間44分。 作品No.38 サイト名「Thinking
Star」 「考える流れ星」全く何も思い浮かばないのでこの依頼はスルーする。「白と黒基調」という点だけを踏まえてトップ絵を描く。 そういえば、先日、免許の更新に警察署に行った際に、ものすごく印象に残る交通安全ポスターを見かけた。地域の小学生が図工の時間に書いたようなポスターだったが、かなり印象に残った。それがちょうど白と黒を基調にしたデザインだったので、それを再現してみようと思う。製作時間3分。 作品No.39 サイト名「HELLO
THERE」 もはや全世界を征服したといっても過言ではない大国、アメリカ。いつの間にかアメリカはこの地球上を征服してしまった。世界中の国々を好きなように操り、好きなように己のルールを制定する。もはや彼らアメリカ人の領土は地球全土なのだ。 そういった揶揄や皮肉をこめた素晴らしいトップ絵になったように思う。あと、アメリカの旗を描こうとしたら良く分からなかった。案外、他の国の国旗というのは覚えてないものだ。製作時間5分。 作品No.40 サイト名「Back
to Basic」 前回、横サイズ指定しかされておらず、縦のサイズはいくらでも良いのだと勘違いした僕は、1000ピクセルぶち抜きの縦長画像をこのサイトに贈ってしまった。 そして今回もサイズ指定はない。これはもう、また1000ピクセルぶち抜いてくれという暗黙の了解なのだろうか。よしならば今回は横長にして描いてやろうじゃないか、またもやトップ絵の領域を超えた、怒涛のサイズの絵を描いてみよう。え?テーマの「あの頃」?なにそれ?製作時間10分。 作品No.41 サイト名「LineDance」 さ・・・サイズ指定が小さすぎる。頂いた依頼のサイズ指定が小さすぎる。これでは依頼にある「ラインダンス」を描くことは出来ない。ダンサブルに踊る姿を描ききることができない。 しかし、無理だといって諦めてしまってはトップ絵アーティストの名が廃る。やはりどんな無理な依頼でもそつなくこなしてこそ、真のトップ絵アーティストではなかろうか。 ということで、サイズが小さいながらもなんとかダンサブルに踊るラインダンスを描いてみた。製作時間1分。 作品No.42 サイト名「Independent」 シュールレアリズム(超現実主義)。1924年、詩人アンドレ・ブルトンが「シュールレアリズム宣言」を発表。“自然発生的創造行為”“オートマティズム/自動手記”フロイトの“夢”の分析などの思想を基盤として超現実的な世界の再生を試みた運動。ということらしい。 つまり、深層心理にある世界を組み合わせた風景こそが真の現実だということだろうか。形而上の風景とでも言うべきか。 ならば写実派で知られる私もシュールレアリズムに挑戦してみようじゃないか。見える風景を深層心理と融合し、真の現実を追及して見ようと思う。製作時間3分。 作品No.43 サイト名「caramel」 どうにも「patoさんらしい絵」というものが分からない。自分らしさというものは自分では分からないものだ。仕方ないので、自画像でも描いてみることにした。私の中に有る私。それが上手に表現できたように思う。製作時間2分。 作品No.44 サイト名「パンチドランカー」 こちらもどうにも指定サイズが小さく、パンチドランカーを表現するのは難しそうに感じられた。しかし、ここで表現してこそ本物である。メッスリとパンに酔ってフラフラな様子を描いてみた。 作品No.45 サイト名「氣薬-Mind
Medicine」 前回、このサイトに送ったトップ絵に「氣楽」とモロに表記してしまった。実際には「氣薬」であるのにだ。取り返しのつかない大失態だ。しかもサイト管理人様が薬でラリっている様子を描くという失礼ぶり。ちなみにそのトップ絵がこちら 反省だけなら猿でもできるのだが、今回は本当に反省して描かせて頂いた。本当に反省している。製作時間1分。 作品No.46 サイト名「四番書記」 動物的なにか。動物を描くのは私の得意分野だ。ファニーでキャッチーな動物の姿を描かしたら私の右に出るものはいない。今回は動物の代表格であるタツノオトシゴを中心に少しアーバンにデザインしてみた。自分でも驚くほどスタイリッシュに出来上がったバランスの良い作品である。あまりのオシャレぶりにサイト名を英語で表記する技も使ってしまった。製作時間8分。 作品No.47 サイト名「TicTac」 シンプルでありながら存在感のあるもの。そして、指定されたサイで収めるにはこれしかない。どんな絵でも受け入れると言ってくださっている依頼者であるので、きっとこのトップ絵の芸術性を理解してくれるものと願っている。 作品No.48 サイト名「花月」 依頼テーマがない場合は、何を描いてよいものか非常に迷う。ボケようがない。仕方ないので私がもっとも得意とするキャラの絵を描いておいた。 作品No.49 サイト名「まみたん☆マンション」 電波といえば、幼少の頃に夏休みの宿題で提出した「電波障害防止キャンペーン」のポスターを思い出す。電波障害防止なのに、思いっきり電波妨害と勘違いしてしまい、デカデカと描いて提出してしまった。 おまけにそれが地元のデパートに貼りだされてしまい、途方もない恥をかいてしまったのだ。思えばアレが私の画家人生の始まりだったのかもしれない。今回、私は当時の電波障害防止キャンペーンのポスターを寸分たがわぬ勢いで再現してみた。このポスターには私の画家としての原点が含まれているのだ。 作品No.50 サイト名「オレンジロード」 先日の代打日記祭では、管理者である「なべっきー」さんに途方もない失礼な代打日記を送りつけてしまった。「なべっきーの乳首、黒い」とだけ書いた代打日記。大変申し訳ないことをしたと反省している。 今回はお詫びの意味もこめて、懺悔の意味も込めて精一杯描いてみた。本当に申し訳ない。 作品No.51 サイト名「人生それなり」 先日の代打日記祭では、管理者である「ジーン」さんに途方もない失礼な代打日記を送りつけてしまった。「<フォントサイズ100くらいで>痔</フォントサイズ>」とだけ書いた代打日記。いくら彼が痔になったとはいえ、大変申し訳ないことをしたと反省している。 今回はお詫びの意味もこめて、懺悔の意味も込めて精一杯描いてみた。本当に申し訳ない。 作品No.52 サイト名「AGAIN」 もうどうでもいいや ということ、トップ絵祭はおしまい。この絵をサイトに貼るかどうかは全て各サイトの管理者様に一任しております。貼らなくても全く責められることはありませんので、嫌な場合は普通にスルーしてください。貼りたくないあまりにサイト閉鎖とかシャレになってませんから。 そんなこんなで、明日は「マイ芸能人ランキングスペシャル」です。更新遅くなってごめんなさい。あ、あと、容量が不可能なので昨日の過去ログは消去しました。 8/26 サンクスヌメラーズウィーク2 第3弾 過去ログ復活祭 さてさて、当初の予定では本日は「カキモノ祭」と称しまして普段ほとんどアップされることのないカキモノをモリモリとアップする予定でございました。しかしながら、単刀直入に申しますと、書けませんでした。 まあ聞いてやってくださいよ。聞くも涙、語るも涙の言い訳を聞いてやってくださいよ。 あのですね、カキモノっては普段の日記と違って取材だとか収録が必要なのですよ。大体の場合がそういった事前のアクションが必要となるわけなんです。 しかしながら、忙しいのを言い訳にするつもりはないのですが、本当に忙しかったんです。言い訳にしてるやんと思うかもしれませんが、本当に忙しかったんです。 あまりの睡眠時間の少なさに、今朝なんて起きようと思っても足が言うことをききませんでしたからね。立ち上がろうとしてるのに立ち上がれないの。なんか、出産直後の馬みたいになってた。もしくは狂牛病の牛。あんな感じだった。 というわけで、心身共にかなり限界に近づいてますので、今日はちょっと小休止。本当に申し訳ないのですけど予告どおり「過去ログ復活祭」に変更させていただきます。 「カキモノ」のほうはTNW2が終了し、色々と落ち着いてきたらジンワリとアップしていきたいと思っています。申し訳ない、申し訳ない。 ということで本日は、「カキモノ祭」ならぬ「過去ログ復活祭」。サイト開設時から現在までの間で消去されている日記をバリッとアップしちゃいます。開設当初の赤面物の日記やら、アホのように手抜きの日記などなど、ノスタルジーに浸りつつ見てやってください。もう既に存在しない画像やら、リンク切れなど多数ありますがその辺はご愛嬌ということで。それではどうぞ。 サイト開設時の赤裸々ログです。今見ると恥ずかしすぎるほどに恥ずかしい。「親父が夜逃げするかも」とかちょっとディープなこともカミングアウトしてます。1000の質問がブレイクして熱狂してたり、ウィルスメールに怯えたりしてます。 弟が代打日記を書いたり、何を考えているのか過去の自分を徹底的に問い詰めたくなる日記がてんこ盛りです。ひとりDEクリスマスの収録に向かう決死の日記が涙を誘います。 この頃から日記が長文傾向になります。ちなみに正月に帰省したら義理の妹ができてて、早苗ちゃんが登場。当時の僕が大熱狂している様子が手に取るように分かります。 偽巨乳事務員A子が登場してきたりします。A子のヤンキー彼氏と対決させられたり、A子づくしの一ヶ月でした。あと、事故にあったりしてます。 NUMERI初のオフ(東京名古屋大阪三日連続オフ)やら、ネゲットやら。 ネゲット彼女との初デートやら、指輪を購入しに行ったりやら。もう、狂ったように書いてます。誰なんだコイツは。 随分と落ち着きを取り戻しています。10万ヒットを達成して大変喜んでいます。ちなみにこの時期、一瞬閉鎖しました。休止とかもしてます。 この時期からCSSなどを使って行間を弄ったりしてるのですが、全く使いきれてないのが痛々しいです。 アホなことかいてます。基本的に文章が酷い。 昨年のサンクスヌメラーズウィークやら北海道旅行などなど 関西出張とか、職場メンバーでキャンプ行った話などなど。 とまあ、こんな感じです。これ以降の日記は現在でも過去日記のほうで公開しておりますので、是非ともそちらをご覧ください。 ということで、物凄く手を抜いた感が否めないのですが、これにて過去ログ復活祭はおしまい。明日はトップ絵祭です。たぶん20サイト分くらいのトップ絵が登場します。 8/25 サンクスヌメラーズウィーク2 第2弾 代打日記祭 いやーまいったまいった。今日は朝から声がでないでやんの。おまけに体中痛いわ、なんか寒気がするわで大変な騒ぎでした。あと、下痢してた。 そんなこんなで無事なのかどうなのかしりませんが終了した「ぬめぱと変態レィディオ24時間生放送スペシャル」、多数の方に聞いていただきありがとうございました。 僕の想定を超えたリスナー数に驚くと共に、ただただ感謝するばかりでした。600人超えとかポート飛びとかありえない。 そして今日はTNW2第2弾「代打日記祭」です。応募のあったサイト様や、応募なくても勝手に書いたサイトにわたくしめが代打日記を書いて書いて書きまくる企画でございます。 本業の仕事のほうもシュラバラバンバで死にそうだったのですか、なんとか血を吐きながら書かせていただきました。 60を超える沢山の応募を頂いたのですが、中には今日までにサイトが閉鎖したり休止したり停止しているサイト様もありましたので、実際には40ちょっとなりましたが、それでも死ぬ気で書かせていただきました。 ウンコのような日記たちが、一夜限り限定で各サイトをヌメリジャックするはずです。是非とも皆さん、各サイト様でモリモリと読んでやってください。これをキッカケに皆様の閲覧サイトが増えれば幸いと思っております。 ちなみに各サイト様に送った代打日記は、いつもそのサイト様が書いておられる文章量を目安に書いております。短くても決して手抜きとかいうことはありませんので、その辺のところを理解してください。 あと、代打日記をアップする時期も各サイト様に一任しておりますので、中には数日アップされないことも、既にアップされているところも、アップするのが嫌で逃亡しているサイトもあると思います。その辺のところを理解してください。 くれぐれも掲載サイト様に迷惑をかけることないようよろしくお願い致します。 さて、それではNumeri代打日記を掲載してくれるある意味チャレンジャーなサイト様のご紹介です。順不同で、フォルダの上にあった順から掲載していきます。タイトルは内容が分かりやすいように僕が勝手につけてます。 代打日記掲載サイト様 Berries' Web Site 「あなたのメソポタミア」 「ぬめっ娘。」のカップリング曲の作詞をしてくださったゆきむすめさん。そのお礼に僕も作詞しました。英語とか使ってかっこよくなりました。 USO8oo 「僕の理想の恋人」 ありえないほど細部にわたる執筆注文、それを全て満たす創作話を書きました。感動のラブストーリー。 uran92's website(仮) 「乙女ダイアリー」 乙女な日記という依頼でしたので、乙女になりきって書いてみました。とんでもない内容だ。 addiction −依存症− 「みーたんなりきり日記」 ヌメリの歌姫みーさん。管理人であるみーさんになりきって日記を書きました。かなり本人に肉薄しています。 カルアミルク 「怪現象初体験」 画像日記をくださいということなので、生々しい画像をつけて日記を送りました。ヤプースに代打日記は初の体験です。 偽ヤマダの陰謀 「サイト名の秘密に迫る」 「偽ヤマダの陰謀」というなんとも珍奇なサイト名、その謎にクローズアップしてみました。 クイック 「とにかく熱い日記」 代打日記の中で唯一のB子ネタ。人様のサイトについにB子が進出。とにかくアツイです。 会った事もない女性管理人さんの性癖を大胆にも予想してみました。考えてみりゃこれほど失礼なこともありません。 m0cca-pancake #2 「憧れの女教師」 たまらないセクシャル画像を日記と共に掲載するモカパンさん。僕の日記に合わせても画像を掲載してくださるそうです。たまらない。 abc 「住みよい非モテ社会」 僕が常日頃から思い描いている理想の社会、その原案ともなるべき提案を書かせてもらいました。 Back to Basic 「フェチについて熱く熱く」 僕の特殊なフェチについて語ってみました。こんあ娘さんがいたら至急連絡が欲しいものです。 氣薬-Mind Medicine- 「大学受験」 ホント、ごめんなさい。ごめんなさい。テーマから何も浮かばなかったんです。 Mr.ルロイの日記 「抜けるような青空の下で」 涙なしでは語れない、そんな戦時中のピュアラブストーリー。綺麗な作品に仕上がりました。創作です。 Thinking Star 「東京オフの裏側」 下ネタ禁止令が発令されたので、東京オフの裏側について書きました。あのオフで一体僕に何があったのか。 INCOMPLETE 「本当のseima」 ピュアな現役中学生のサイトにとんでもない日記を書いてしまいました。 Dota Bata Batacchi 「便所とチャトラン」 便所にまつわる切ない話を書かせていただきました。だれだって便所うには思い出があるものなんです。毎日使うものですから。 Gumm 「世界初」 世界初、こんな代打日記みたことない。 ニセモノ 「バナー」 気さくな殺し屋魚屋さんのサイトに勇気を出して日記を書いてみました。下手したら消されるかもしれません。 日時計 「検索ワード」 自サイトの検索ワードランキングみてみると面白い検索で来られている方がいるものです。それを勝手に他サイトでやっちゃいました。 AGAIN 「ララたんなりきり代打日記3」 ララたんなりきり代打日記もついに三作目。いつも以上に本人に肉薄できたと思います。 ちょいと見てみる? 「オナニーライフ」 ちょっと未来、自由にオナニーできる世界でのお話です。僕たちは先人に感謝しなければならない。 パンチドランカー 「キチガイ」 キチガイじみた彼女のお話。 Independent 「合コン必勝法」 合コンで失敗したある男の挽歌。発言にはきをつけなければならない。 SpringRain 「雨漏りメモリー」 幼い頃、貧しかった我が家。それでも我が家はワンダーランドだった。そんなお話です。 ふん。わし。 「変態プレイ」 変態プレイ。世にはびこる変態プレイは全然変態じゃないよっていうお話です。真の変態プレイとは。 LineDance 「ラインダンス」 Ema-non. 「ラグナロクオンライン」 ラグナロクオンラインにはまってたころ、僕はストーカーだった。そんなお話。今日だけエロ解禁みたいですよ。 無個性 「市井沙耶香の今後」 最近とんと見ない市井について、その原因と今後を大胆にも予測しました。 がいろとう 「超自由」 オフ会で隣の席だった銀じるさん、その素顔に迫っています。 みゆ姉さんの部屋 「美人」 花月 「思い出し」 何もテーマ指定がありませんでしたので、その時思い出した話を書きました。申し訳ない。 帝優希 「ネゲット指南」 ネゲットする方法をものすごく真剣に語ってます。これでキミもネゲットだ! 邪魔物館 「潤い」 潤いを与える代打日記を。ビックリするほどモイスチャー。でもカサカサ。 立石ゼミ℃ 「好みの服装」 これが究極に男に好かれる服装だ!女性のみなさんはすぐにやるべし。 DISTANT STARRY SKY 「下ネタ」 下ネタ書いてくださいね、とすごく爽やかに言われたので、逆に恥ずかしくて書けなくなりました。 もやしが生まれた場所 「もやし」 もやしと在りし日のメモリーについて書きました。 ★★uulham★★ 「あいさつ」 すいません。何も書くこと思いつきませんでした。ちょっと限界だったのです。申し訳ない。 まみたんマンション 「作業中」 未だに僕が以前に描いたひどいトップ絵を使ってくれてます。何を書こうか迷ってた時に起こった事件を書きました。Numeriの更新画面が。 さんぽみち 「桜樹戦国絵巻」 なんだか訳の分からない文章になってしまいました。いや、最初からそうするつもりで書いてました。酔った桜樹さんはすごいよ。 やきざかな中学校 「ゲイ松嶋」 常に僕の体を狙い続ける管理人松嶋のサイト。ハードゲイの彼の獲物を狙うような目が怖い。というか、解説文のほうが代打日記本文より長い。 人生それなり。 「眠い」 ごめん、これ書いてる時すげえ眠かったんだ。そういや、彼、痔になったらしいですよ。 オレンジロード 「眠い」 同じく。すげえ眠かったんだ。ごめん。なべっきーさんごめん。 はい、ということで全44本。狂ったような勢いで書かせていただきました。手が痛くなった。代打日記を書くのもしんどかったけど、この一覧をつくるのもしんどい。死ぬかと思った。 明日は第3弾カキモノ祭です。けれども書けないのは確実なので、ほぼ確実に「過去ログ復活祭」になると思います。それもまた一興です。 ではまた明日ー。 8/23 サンクスヌメラーズウィーク2 第1弾 ぬめぱと変態レィディオ24時間生放送スペシャル 本日は24時間耐久でネットラジオを行います。番組名は「ぬめぱと変態レィディオ24時間生放送スペシャル」で、毎度おなじみのねとらじさんを利用して行います。(放送終了しました) 聞き方などが分からない方はNumeri-BBSで訊ねるかこの辺を参考にしてください。放送URLは放送30分前に当サイトで告知します。 放送開始 8/23(土) PM 10:00 投稿用メールフォーム タイムテーブル 8/23 PM10:00- オープニングトーク、お風呂ラジオ PM 11:00 教えてpatoさん、patoさん恋愛相談室 8/24 AM 12:00 東京ピッグサイト オフレポトーク AM 1:00 心霊スポット訪問 VS首なし地蔵 AM 2:00 深夜のpatoさんクッキング AM 3:00 突撃!吉野家 AM 4:00 掲示板トーク AM 5:00 早朝電話大会 PM 6:00 初体験告白コーナー AM 7:00 リアルタイムサイト訪問 AM 8:00 女の子の本音、NUmerous MEmoRIes 〜君を見ている〜 AM 9:00 寝る AM10;00 妄想コーナー AM11:00-PM8:00 未定(予定通りいったことがないので) PM9:00- フィナーレ 8/22 サンクスヌメラーズウィーク2 前夜祭 さて、明日(23日)からいよいよサンクスヌメラーズウィーク2が開幕します。100万ヒット大謝恩企画としてpatoさんが死ぬ気で更新しまくるこの夏最後のビッグイベント。ビッグサイトもビックリのビッグイベントでございます。 まずはもう一度日程のおさらいから。 8/23 PM10:00-8/24 PM10:00 8/25 代打日記祭 8/26 カキモノ祭 8/27 トップ絵祭 8/28 マイ芸能人ランキングスペシャル 8/29-終了未定 と、狂おしいラインアップになっております。さらは企画時限定幻のNumeri-BBSも本日復活。ウチにBBSが存在するのは企画の時だけですのでモリモリと書き込んでやってください。(最低限の常識と良識を持って書き込んでください) そして初日、明日(23日)の夜から24時間かけて行われる「ぬめぱと変態レィディオ24時間生放送スペシャル」ですが、これは毎度おなじみのねとらじさんを利用して行います。 聞き方などが分からない方はNumeri-BBSで訊ねるかこの辺を参考にしてください。放送URLは放送30分前に当サイトで告知します。今回から放送方法を少し変えるので、放送事故が起こったりするかもしれません。 番組では現在「教えてpatoさん」「patoさん恋愛相談室」「初体験告白コーナー」へのお便りを募集しております。日頃疑問に思っていること、恋の悩み、初体験の思い出などをメールに綴って送ってください。 当日はメールフォームによって受け付けますが、事前に送っていただいたほうが採用率が高いです。是非とも事前送付を。あて先はこちら セクハラとしか思えないpatoの声でお送りするバイオレンスでハートフルな24時間、皆様も是非是非週末を無駄に過ごしてみませんか。変態レィディオは皆様の参加をお待ちしております。 2日目、「代打日記祭」はpatoさんが応募のあったサイトに代打日記を書いて書いて書きまくる企画です。その日記を各サイト様が一斉にアップ、一日限りのヌメリジャックをさせていただきます。 23日中には掲載サイト様に日記を送付できると思いますので、応募したのに届かないよ!という方は連絡ください。応募してないのに届いたよ!という方は黙って載せて下さい。 ちなみに、応募はあったものの、既にサイトが閉鎖している、サイトが別サイトになっている、1ヶ月以上放置されている、といったサイトには書いておりません。そんな状態で送られてきても困ると思うので。 3日目「カキモノ祭」 これはもしかしたらやれないかもしれません。時間的に体力的にもきついので、ここがポシャる可能性は格段に高いです。ただ、ダメだった場合は過去ログ復活祭に変更し、サイト開設から現在までの過去ログ全部をアップします。知らぬ間に消されているカキモノもアップします。 4日目「トップ絵祭」 ありえないトップ絵を各サイト様に書きまくる企画です。これは代打日記と違い、応募してくださった各サイトに送付しません。この日に公開された絵を見て、自サイトに貼るか貼らないかを各サイト様に判断してもらいます。その辺の判断も含めて楽しめる企画です。 明らかに幼児レベルの僕のトップ絵。その芸術性をとくと味わってください。 5日目「マイ芸能人ランキングスペシャル」 このサイトの左上にあるマイ芸能人ランキング、これをヌメラーズウィーク拡大バージョンでTOP1000まで紹介します。全部知ってたらすごい。というか、全部読んだらその時点ですごい。 最終日「リアルタイム更新4 -死亡遊戯-」 回数未定、時間未定。とにかく更新して更新して更新しまくります。前回は55時間かけて1000回更新しました。約3分に1回更新のペースです。キーの打ちすぎで手が2倍くらいに腫れました。 だいたい、企画の紹介はこんなところです。 さあ、クレイジーな企画てんこ盛りのサンクスヌメラーズウィーク2。こんな狂おしい大変そうな企画目白押しなのに、当の僕は何一つ準備していないというのもまたすごい。 とにかく、僕が死ぬか、あなたが死ぬか。根気比べのクレイジー1週間。とくとお楽しみください。 明日(23日)は「ぬめぱと変態レィディオ24時間生放送スペシャル」です。放送は23日午後10時から。 この間、近所のレンタルビデオ店にエロビデオを借りに行ったんですよ。昼間っから。 東証平均株価が1万円の大台を突破し、日本国の経済人どもh活発な経済活動をしているというのに、皆は一生懸命働いているというのに、ウィークディの昼間っからエロビデオですからね。親が見たらさぞかし嘆くだろうと思います。 だからもう、我慢しきれなくなって大車輪の勢いでエロビデオコーナーへと足を運んだのです。 そんなこんなで、昼間の時間帯のエロビデオコーナーってのは実は穴場でして、誰もいない空間で気兼ねすることなくエロビデオを選定できたりするんです。気分はさながら貸し切り状態。この数千本のエロビデオが全てオレのもの、AV女優はオレの女、と錯覚させてくれるのです。 特に、僕のようなプロエロビプレーヤーともなりますと、やはり他のプレーヤーのマークが厳しい。深夜の時間帯など多数のサムライがエロビデオコーナーにひしめいている状態では、なかなか思うように選定できないのが現状なのですよ。 やっぱ、どのプレイヤーでも、最初にスキルの高いプレーヤーを妨害しようという心理が働きますから、みながこぞって僕の妨害にはしるわけ。それはもう見るも無残なマークに苦しめられるんですよ。 僕が選定しているエロビデオ棚の前にワザと立って、僕が選定するのを邪魔する「死のカーテン」をはじめ、借りるつもりもないのに目ぼしい作品を一気にキープしてしまう「ゾーンディフェンス」。反則すれすれのタックルで僕がキープしたビデオを奪うやつまでいますからね。ホント、気分はエース級のピッチャーばかりぶつけられる巨人軍のような感じです。 でもまあ、そういった厳しいマークをかいくぐり、皆に狙われるというハンディキャップを背負ってでも満足いくエロビを借りる、それが僕がプロプレイヤーと言われる所以なのですけどね。でもやっぱ、そういう骨肉の争いって疲れるじゃないですか。他のプレイヤーを信じられず、人間不信にもなるじゃないですか。 そうなってくると、僕はこうして昼間のエロビコーナーに足を運ぶんですよ。群雄割拠、人の足を引っ張ることしか考えられないエロビデオ争奪戦に疲れ、誰もいない昼間のエロビデオコーナーに自らを癒しに行くのです。自分はプロプレイヤーで他のプレイヤーに負けるわけにはいかない、っていうプレッシャーから開放される瞬間でもありますね。 そんなこんなで、己を癒すため、また明日から険しいエロビ争奪戦に臨むための活力を手に入れるため、その日も僕は誰もいないエロビデオコーナーに足を運んだのです。 さあ、誰もいない俺だけのエロビデオコーナー。まさに俺だけの性の解放区。命の洗濯と言わんばかりに、思う存分ゆっくりとエロビデオを選ぼうじゃないか。満面の笑みでエロビデオコーナーに一歩足を踏み入れた、その瞬間でした。そこには衝撃的光景が。 いや、すげえでけえ外人さんがいるの。 このエロビデオコーナー、入り口付近には洋物ポルノを集めた洋物コーナーがあるのだけど、その棚の前にすげえナイスミドルな外人さんがいるの。外人さんって体でかいのな、僕の二倍はありそうな大男が棚のすげえ下のほうをしゃがみ込んで物色してるの。 誰もいないと思っていた僕は、人がいたというだけでもビックリなのに、それが外人さんだったということで二重のビックリ。驚きのあまり「Wow!」とか少し外人風に言ってたものな。 やっぱナイスミドルの外国人といえどもエロビデオを見たくなんるんだろうな。遠く離れた異国、日本に来てもエロだけは忘れられないんだろうな。しかも、見てるのは洋物ポルノ。やっぱ外国人だから、見るエロビは洋物がいいんだろうな。 と妙に納得しつつその外国人を観察しておりましたところ、その外国人、パッケージの裏を熟読して選定を始めやがったのですよ。それも数本のエロビデオを手に取り、見比べるようにしてパッケージ裏を熟読してるの。たぶんこの外国人、本国ではさぞかし名のあるエロビプレイヤーなのだと思います。 こりゃあ、俺も日本代表として負けてられないな。普段の戦いを忘れ、自分を癒すために昼間のエロビデオコーナーに来たというのに、ひょんなことから世界を相手に戦うことになった僕。エロビデオの神様はどうあっても僕を戦わせるつもりなのかもしれません。 そんなこんなで、片田舎の片隅で、こんな場末のビデオ屋の、さらに隠すようにして設置されているエロビデオコーナーでワールドクラスの戦いが展開されている。激しい火花散らして僕が世界と戦っていたとは誰も夢に思うまい。 で、僕はその外国人プレイヤーの動きをマークしつつ、「奥さんアナルです」シリーズだとか「義母が超巨乳で我慢できない!7」だとかを物色していたのですが、ちょっと目を離した隙に外国人の姿が見当たらない。忽然と、煙のように洋物コーナーから姿を消しているんです。 まずい。これは新手のフォーメーションの前兆か。油断も隙もない。やっぱ世界はでかいぜ!どんな攻撃が繰り出されるんだ。などと警戒心をたかめておりましたところ。 「vdnuirfnvinvdir fuck dfjilneivip ?」(なんて言ってるのかわからない) 僕の真横に外国人が立ち、なにやら英語で話しかけてきてるんですよ。洋物のエロビデオ片手に、それを指差しながら意味不明のことを喋っているんです。 僕は英語とか全然分からないのですが、かろうじて「fuck」だけは聞き取れ、さらに語尾が上がっていて疑問文っぽかったので、「これにはfuckが収録されているのか?」と質問しているのだろうと判断。そのビデオに収録されている内容は良く分からないのですが 「Yes!Yes! Many fucks! a lot of fucks!」 とか、ものすごく怪しげな英語で答えておきました。すげえ焦った。 これまでに数多くのエロビプレイヤーと対戦してきましたが、それは無言の戦いです。無言のまま激しい火花を散らしあう、それがエロビバトルなんです。戦いながら言葉をかわすなんてこと、普通は有り得ない。 けれども、この外国人は話しかけてきた。それも英語で。やっぱワールドクラスの実力はすごいぜ、日本では考えもつかないような攻撃を繰り出してくる。ホント、世界の力はあなどれない。 僕の中学生より怪しい英語が通じたのか分かりませんが、外国人プレイヤーは 「サンキュー」 とだけ言うと、そのビデオを片手に去っていきました。 そこで思ったのですよ。僕は彼のことを、本国ではさぞかし名のあるエロビプレイヤーであるなんて断定していたけど、単に彼はエロビ素人だったのじゃないかと。じゃなきゃ戦場で敵に話しかけるなんて考えられない。 遠い異国、日本に来て日々の生活を営む中で、彼は寂しかったのですよ。自国の女性が全くいない中、彼は孤独感にさいなまれていたのでしょう。そして、洋物エロビデオに手を出そうと考えた。 自分はそんなポルノを借りたことなんてなかった。幼い頃から生真面目ボブとして周囲の尊敬の対象とされていた、ポルノを借りるなんて考えられなかった。 けれども、もう限界だった。自国の女性の裸を見たい。ブロンドを振り乱し、必死でまぐわう女性を見たい。死にたいほど屈辱的だけど、もうこれはエロビデオを借りに行くしかない。 お、初めて来たけど、日本のビデオ屋にも洋物ポルノは山ほどあるじゃないか。これを借りれば心行くまで本国の女性を、エロスなパツキンを見ることができる。エクセレントじゃないか。 まてよ・・・?でもこれって、本当にfuckが収録されているのか?パッケージを見てもよくわからないじゃないか。落ち着け落ち着けボブ。ここまできてfuckが収録されていないビデオを借りるほどバカなことはない。よし、あそこでビデオを見ている詳しそうなジャップに聞いてみようじゃないか。死にたいほど恥ずかしいけど、エロスには変えられん。黄色い猿に屈するほど屈辱的なことはないけど、エロスには変えられん。 そんなこんなで、必死に勇気を振り絞って話しかけてきたのではないでしょうか。エロビデオ片手に去り行く外人さんの後姿がものすごく寂しそうだったもの。 遠い異国、いくらエロスに飢えていたとはいえ、逆の立場だったら僕は同じように出来る自信がありません。敵ながらアッパレ。もっと優しく協力してあげるべきだった。と思ったのでした。 エロスに国境はない。人種も肌の色も関係ない。戦勝国も敗戦国も関係ない。そう、僕らはエロスに魅せられる一人間として同列なのだ。争いごとなんてやめて、もっと協力し合ってエロビを選定する、そうするべきじゃないだろうか。 エロビを巡る日々の戦いに疲れていた僕は、この外人さんにかけがえのない大切なことを教えてもらった、そんな気がした。争ってばかりでは何も生まれない、明日からは協力して、助け合ってエロビを選んでいこう、そう決心するのだった。 ちなみに外人さんが大切な宝物のように手に持って去っていったエロビデオ、「チャーリーズ・マンジェル」(18歳未満クリック禁止)という洋物パロディだった。 洋物パロディ作品にも確かにファックは収録されているのだけど、抜ける作品は数少ない。やはりパロディ物の宿命か、作品のクオリティは一様に低いのが現状だ。 去り行く外国人プレイヤーに 「それにはファックは収録されてるけど、あまり抜ける作品ではないよ」 と協力心いっぱいに忠告しようと考えたのだが、英語で「抜ける」ってなんていうのか分からないので忠告できなかった。 何にせよ、も少し英語を勉強しようと思った。 町の片隅のビデオショップ。その片隅のエロビデオコーナーに少しだけメジャーの香りがしていた。 負けん気が強いというか意地っ張りというか、とにかくこの性分をなんとかしたいものだ。これさえなければ随分と楽に人生を過ごせただろうにと思うことばかりだ。 ここで注意しなくてはならないのは、負けん気が強いと言っても「他人に負けたくない」わけではないこと。別に上昇志向の塊だとかそういった風体ではなく、他人を蹴落としてでも自分は勝ち組にという風でもなく、単純に自分に負けたくないだけ。 そう言ってしまうと妙にカッコイイ風情なのだけど、ところがどっこい、この性分こそが一番カッコワルイ。「自分に負けたくない」なんて言うけど、裏を返せば単に他人の目を気にしているだけ。他人から見て「あの人は自分に負けたんだな」って思われたくないだけなのだ。 僕のようなクズは最初から他人とは争わない。勝ち目がないから。勤勉実直な実力派になど最初から勝てるはずもない。僕のようなクズの一番のライバルはあくまで自分なのだ。 とにかく自分に対して負けたくない。むしろ、自分に負けたことを他人に悟られたくない。悟られないのなら別に自分に負けてもいいのだけれども、とにかく悟られるのだけは避けなくてはならない。かなり限定的で局地的な負けん気とでも言うべきか。 例を挙げると、電話をかけた際に、明らかにさっきまで寝てたような寝ぼけ声なのに、「あれ?寝てた?」と聞くと、頑なに「いや、寝てない」と言い張ることとか。とにかく、そんな場面で意地張ってどうするの?と聞きたくなるほどの負けん気だ。 この性分。これのおかげで随分と人生を遠回りしてきたような気がする。これさえなければもっと上手に、効率的に人生を歩んでこれたような気がするのだ。 先日のこと、新幹線に乗って大阪まで行く用事があった。広島から新幹線に駆け乗り、満員に近い座席から空席を探して席に座る。大阪まで約二時間、ひと時の休息だ。 最近はろくに睡眠もとっていなかったからだろうか、いつもは岡山あたりまでは起きているのに、その日は席に座った瞬間に深い眠りに落ちてしまった。新幹線といえども、電車の揺れは殺人級の睡眠薬だ。 走る走る、新幹線はどこまでも走る。眠りこけた僕を乗せ、それでも新幹線は走り続ける。いつも思うのだが、公共の交通機関をこの点が素晴らしい。眠っていようが何しようが目的地まで運んでくるのだ。これが自分の運転する車だったら、眠った瞬間に地獄にゴーだ。 プルルルルルルル どんな夢を見ていたか忘れたが、夢うつつの中で電車の発信音を聞いた。まさか。 悪夢が蘇る。以前に降りるべき駅を寝過ごし、到着した駅が最終電車だったことももあって引き返すこともままならず、真夜中のローカル駅で夜を明かした未曾有の大惨事。あの悪夢がフラッシュバックする。 まずい!寝過ごしてしまう! 飛び起きた僕は、垂れていたヨダレなどお構いなしに席を立つ。慌しくリュックを手に取り、飲みかけだったコーラの缶を握り締め、全速力で出口へと向かう。 このまま発車してしまってはまた乗り過ごしてしまう。27歳にもなって何度も乗り過ごしてしまう。今日びは小学校のクソガキですらポケモン片手に一人で新幹線を乗りこなすというのに、僕はそれ以下の存在に成り下がってしまう。 とにかく、この新幹線が新大阪駅を出発するのだけは避けねばならない。なんとしても、乗り過ごすことなく新大阪駅で降りなければならないのだ。 ドタバタと走りながら出口へと向かう。発車まであと数秒だろうか、ギリギリなんとか降りられそうだ。ふと落ち着いて車窓から外を眺める。発車する様子はないものかとホームの様子を伺う。するとそこには 新神戸駅 見紛う事なき、「新神戸駅」の文字。まだ降りる駅ではない。降りる駅はもう一個先の新大阪駅なのだ。 まだ降りる駅じゃなかったという衝撃的事実に気がついてしまった僕だけど、そこで「なーんだ、まだ余裕があったのね」と頭でもボリボリかきながら座席に引き返せるほどフレキシブルではない。 このまま引き返してしまっては、僕は僕に負けてしまう。 それよりなにより、「あら、あんなに慌てて降りようとしたのに、まだ降りる駅じゃなかったのね。なんてマヌケな人かしら」などと周りの乗客に悟られてしまう。それほど派手に飛び起きたのだから、ションボリと座席に戻ろうものなら当たり前のように気付かれてしまう。 僕は新神戸駅といえども一度は降りようとしたのだ。ここで引き返してしまっては自分に負けたことになる。それよりなにより、それを周りの乗客に悟られれば、良い酒の肴にでもされてしまう。 負けん気の強い僕は、さも当たり前のように新神戸駅で降りた。降りるべき駅ではない新神戸駅で降りた。なんと芯の強い男だろうか。 降りたとしても安心はできない。このままこのホームで待ち、次に来た新幹線で新大阪駅に向かえばいいのだけど、それでは「間違って新神戸駅で降りた」という事実は消せない。それよりなにより、何処で誰か見てるか分からないのにスゴスゴと次ぎ来た新幹線になど乗れるか。 仁王のような表情で「新神戸駅」の改札を抜けた僕は、そこから地下鉄で三宮駅まで。JRを使って大阪駅まで行こうとするのだけど、乗る方向を間違って神戸駅方面へ。そこでさらにJRで引き返してしまうと「乗る方向を間違えた」ことを認めることとなるので、神戸高速線に乗り換えて阪急と乗り継いで梅田駅へ。 普通に新幹線を使ってれば物凄くナチュラルに大阪まで行けたのに、なんだか物凄い複雑な経路を辿って行ってしまった。全てはどうでもいい負けん気が原因。 全てが万事この調子で、どうでもいい場面でどうでもいい負けん気をいかんなく発揮する。これのせいで随分と人生を遠回りしてきた、そんな気がするのだ。いや、人生どころか大阪に行くのすら遠回りしている。 ホント、この性分、できれば綺麗サッパリ治したいものだ。 なんて書くと、自分に負け、自分の性分を治したがっていると他人に悟られてしまうので、「この性分だけはオレのアイデンティティ。意地でも治したくない。オレの個性だ」とでも書いておく。全てが万事こういう調子なのだ。 なんだか100万ヒットしたようです。100万ヒット突破なんていうと所詮は数字でしかないのですが、なんだかやっぱり感慨深いものがありますね。サイト開設から1年と10ヶ月、よくぞここまで、と自分で自分を少し誉めてあげたい気分です。 皆さんは一口に100万、100万いいますけど、ちょっと考えるとこれは物凄いことです。サイトの閲覧者がのべ100万人。その人たち全員とおセックスすると考えたら100万回のおセックスです。気に入った娘とは2度3度やりますから、だいたいまあ150万回くらいおセックスですかね。そりゃチンコも取れるっちゅーねん。もう想像を絶する数だよな。腰も砕けるわ。とにかく100万ヒット。皆さんありがとうございます。 100万ヒット謝恩企画、サンクスヌメラーズウィーク2は今週末からです。100万ヒット大感謝の大花火、しかとご覧ください。もしかしたらこの企画中に僕は死ぬかもしれない。 さてさて、そんな話とは全く無関係に話を展開するのですが、世間様では本日月曜日からお盆明けということで、サマーバケーションの終焉と共に寂しい気持ちで仕事場へと向かった人が多いのではないでしょうか。 我が職場でも例外なく本日から夏の仕事始めでございまして、サマーバケーションの間に実家に帰省したり、南国にバカンスに出かけたり、家でごろごろしていたり、東京のオフ会に参加していたり、そんな輩どもがこぞってオフィスに集結したのです。 顔を会わせなかった期間は数日なのに、それでも久々に見る同僚達のバカ面たちは、どこか懐かしくホッとするものです。そして、少しばかり顔つきが変化していることに気がつくのです。 「夏は変化の季節」、なんて言ったのは誰だか知りませんが、とにかくこの季節の人間ってヤツは短期間で大きく変化するものです。昔から言われるように、思春期の少年少女の非行現象も夏の変化の一環に過ぎないのです。 長い長いサマーバケーション。開放的な夏の雰囲気。少年はタバコを覚え酒を覚えレイプを覚えドラッグを覚える。少女はひと夏の経験と言わんばかりにナンパしてきた地元の大学生と初体験を済ませる。 夏の間にワイルドなワルに変貌した少年に、大人の女へと変身した少女。全ては夏が悪いのです。そう、夏が何もかも変えてしまうんです。夏って恐ろしいよな、ホントに人間を変えちゃうんだもの。 しかも、何も思春期の少年少女だけでなく、ちゃんとした大人にだって夏の変化という魔の手が襲い掛かる。 お盆休みが明け、久々に出勤してきた同僚達は物凄い変化を見せつけてくれた。 「ダイエットしなきゃって思って、ジムに通い始めた」 「英会話スクールに通い始めた」 「実家に帰省してお見合いした」 もうなんというか、僕なんかが聞いちゃったら耳が腐り落ちるんじゃないかってほどの前向きな言葉のオンパレード。なんかこいつら、すげえ前向きに変化してやがるんですよ。 なんだか、夏の開放感ってのは無性に新しいことを始めなきゃ、「変わらなきゃ」って思わせるみたいだね。恐るべし夏の魔力、たかがお盆休みの期間だけでこうも変化させるものなのか。 まあ、こういった向上心くらいしか取り柄のなさそうな平凡な同僚なら、このように夏の魔力にやられて前向きに変化するのも分かるのですが、あのヘルス大好き鈴木君、略してヘルスズキ君までが夏の魔力に負けて前向きに変化してるのですよ。これには僕もアゴが外れるほどビックリ。 なんか良く分からないけど、休憩時間とかタバコ休憩の合間合間に難しい本を読んでるのですよ。あのヘルスズキが!口を開けばヘルスの店名か源氏名しか出てこないヘルスズキが!一晩で6軒もヘルスをハシゴしたヘルス大将軍が!恐るべし夏の魔力。恐るべしお盆休みの魔力。 そうなると、やっぱ僕かて不安になるじゃないですか。他の普通の同僚が夏の魔力で前向きに変化してても焦りませんが、クズ中のクズであると確信しているヘルスズキすら前向きに変化しているとムチャクチャ焦るじゃないですか。 だからね、何をそんな必死になって難しい本を読んでるんだと、まるで寅さんのようなモチベーションで訊ねたわけなんですよ。そしたらアンタ、ヘルスズキのヤツは聞くも涙、語るも涙のエピソードを語りだすではないですか。 お盆休み、ヘルスズキは無性に飢えていた。いつもお気に入りの風俗嬢が帰省してしまって店に出ていなかったのだ。いつもいつもヘルスじゃつまらねえし、いきなりチンコをチュッパチャプスとかも飽きてしまった。なんというか、もっと男と女の恋の駆け引きを楽しみたい、そう思ったそうだ。 で、ヘルスズキが考えたのが「キャバクラデビュー」。キャバクラとは基本的に性的サービスはなしで、綺麗なお姉さんとお酒を飲んだり会話を楽しんだりする場所。男の女の恋愛の駆け引きを楽しみたく、そのキャバクラにデビューしようと決意したんだってさ。この時点で何かが大幅に間違ってる気がするけど。 でもやっぱ、キャバクラって大人の男の、それもダンディズム溢れる紳士の遊びって雰囲気がするらしく、ヘルスズキのヤツは尻込みしていた。それでも、いつまでもヘルス遊びじゃダメだ、キャバクラ遊びも覚えなきゃ、いい国作ろうキャバクラ幕府。そんな風に決意したヘルスズキは入念な下調べを始める。 それで、週刊現代だか週刊ポストだかのオッサンが読むような雑誌で衝撃的な記事を見つけたらしいのよ。なんか「キャバクラ嬢が泣いて喜ぶ心理テスト」みたいな記事が載っていたみたい。 なんでも、キャバクラってのはキャバ嬢と会話を楽しむ場所だから、当然ながらキャバ嬢のハートを鷲掴みにするようなトークが必要なわけ。それで、その記事にはキャバ嬢のハートを捕らえて離さない心理テストのやり方が載っていたみたい 何でもその心理テストってのが 「何でもいいから四字熟語を二つ言ってみて」 というもので、キャバ嬢に四字熟語を二つ言わせる。 「んーと、危機一髪と百戦錬磨かな」 そうキャバ嬢が答えたら 「一つ目は君の人生観を表す言葉、かなり危ない人生を歩んできたのかな? 二つ目は君の恋愛感、百戦錬磨か、かなり恋愛に慣れてるんだね」 と続けるらしいの。これでもキャバ嬢は大喜び、泣いて喜ぶってその記事では書かれていたみたい。まあ、女性はこういった心理テスト好きだし、あなが間違いではないんだろうけど、さすがにこれだけで泣いて喜びはしないだろ。明らかに怪しい記事と言うほかない。 でもまあ、その記事を真に受けちゃったヘルスズキ君。予習もバッチリで早速に風俗仲間を伴ってキャバクラに出陣したらしいんですよ。いざキャバクラへ!って勢いで入店。でまあ、テーブルについた女の子に件の心理テストをやったらしいの。 「ねえねえ、君の思いついた四字熟語を2つ言ってみて」 って、すごいハツラツとした笑顔で言ったらしいの。そしたらヘルスズキについたキャバ嬢の方、何の躊躇もなく 「風韻雅致」「牽強付会」 とか、ものすげえ難しい四字熟語を言ってのけたらしいよ、そのキャバ嬢。もう、心理テストどころの騒ぎじゃない。だって言ってる意味が分からないんだから。 すげえ真顔で、横綱を引き受けるときの力士みたいな勢いで言ってたらしい。上の二つは僕が勝手に難しそうな四字熟語を選んで載せてみたんですけど、実際にはあまりの難しさにどんな四字熟語かも忘れちゃったらしいです。とにかく言いっぷりが力士みたいだったってことだけ言ってた。 で、それにいたくショックを受けたヘルスズキ。もう最初にカウンターパンチを決められちゃったもんだから、その後は心の中で泣きながらキャバクラを楽しんだらしいよ。帰り道ではちょっと泣いたって言ってた。 で、これじゃあイカンって思ったヘルスズキ。なんとか難しい本を読んで色々と教養を身につけようとしてるみたい。なんというか、カスが底辺で必死にもがき苦しんでいると言うか、ミトコンドリアやらミカヅキモが必死であがいてるようで微笑ましかったよ。 やっぱり夏の魔力ってのは凄い。同僚どもはみんな前向きに歩き出すように変化してしまってるし、ヘルスズキすらもキャバクラという土壌があるにせよ必死で前向きに変化している。恐るべし夏の魔力。 みんな変わってる。自分も何か変わらなきゃないけないのかな。 と漠然とした焦燥感を抱きながら、喫煙所からオフィスへと戻ると、なんか海に行って日焼けしたらしいB子のヤツが立っていました。アゴが割れて失敗パーマでチンゲみたいな頭しやがって、そいでもって筋肉モリモリのマッスル事務ウーマンB子が小麦色になって立っていました。 腕の辺りは早くも皮が剥け始めていたB子は、「もうムチャクチャ焼いちゃいました、ギャルみたいでしょ」とチンゲみたいな頭しやがってるくせに言ってました。誰か麻酔銃もってこい。 その様を見ていた僕は、B子のヤロウは夏の変化というよりも生物学的進化だよな。あのめくれそうな日焼けの皮の下から、防御力の上がったネオB子が生まれてきそうだ。 キャバクラに行ったことが恋人であるB子にばれ、進化したB子Type-IIに物凄い勢いで処刑されるヘルスズキ、処刑されながらそれでも必死に四字熟語を暗証するヘルスズキ、その姿を想像して独りでニヤニヤ笑っていました。 そんな僕は変化の季節を経ても何も変わってないんだな、そう実感させてくれました。 皆さんはこの夏、何か前向きに変化したことはあるでしょうか。 先日のNumeri東京オフでLOGIC&MATRIXの遊星さんにお会いしたのですが、とてもイケメンで窪塚ナントカみたいな風貌をしており、心の底から殺したくなりました。 サイトのファンの娘を捕まえては「スパイラル!」とチンコでぶん回すとか絶対にやっていそうでした。 さて、そんなLOGIC&MATRIXですが、なんといってもキラーコンテンツは「旋風の橘レビュー」にるわけなんですが、これが非常に面白い。週刊少年サンデーで連載されていた本格剣道マンガという名のクソマンガ「旋風の橘」を徹底的にこき下ろしたテキストが数多くの賞賛を受けているわけなんです。 で、僕自身も、遊星さんが「痛い日記ウェブリング」を立ち上げた頃からLOGIC&MATRIXを愛読しているファンですので、「旋風の橘レビュー」を面白おかしく読ませていただいていました。 しかし、レビューを読むだけで本体のマンガの方は「よほどのクソマンガなんだな」という先入観から読まずに放置しておりました。 しかしながら、先日のオフ会の二次会。僕の前の席に座っていた遊星さんが不適に笑うと、ゴソッと窪塚ナントカが持ってそうなカバンから「旋風の橘」単行本を出してきてくださいました。 「これ、差し上げますのでレビューしてくださいね」 と、何人も女を風呂に沈めていそうな笑顔で言う遊星さん。その笑顔の影では悪魔がニヤリと微笑んでおりました。 「ああ、ついにジョーカーがまわってきたんだな」 という思いで単行本を受け取ると、ご丁寧に1巻と最終巻の5巻のみ。あいだの巻は自分で買って読めということらしいです。ちなみに、「旋風の橘」の単行本を取り出すためにカバンを開けた遊星さんですが、カバンの隙間からはスケッチブックとスーパードルフィーが顔を覗かせていました。多分オフが終わったらお茶会に行くつもりなんでしょうね。 でまあ、帰りの新幹線車中、いただいた「旋風の橘」単行本の1巻と5巻を読んでいたわけなんですが、やっぱりどんなクソマンガと言えども1と5しかないのでは中間が気になる。やっぱり2,3,4巻を読みたい。そうなるのが人間の心理じゃないですか。 すっかり遊星さんの罠にはまってしまった僕は、広島に帰るとすぐに2,3,4巻を購入しに走ったわけなんですよ。なんか中古本屋さんで1冊150円で叩き売りされてたよ。 それでまあ、見事に1から5巻まで全巻揃ってしまった「旋風の橘」。もう僕が持っていてもどうしようもないので、今度オフ会で会ったら5冊まとめて遊星さんに叩き返そうかと思っています。こんなクソマンガ、所有していると思うだけで反吐が出るわ。 で、僕としましてはNumeri初のマンガレビューとしまして「旋風の橘」をレビューする気満々で準備をしていたのですが、その「旋風の橘」のあまりのアウターゾーンぶりにすっかり意気消沈してしまい、まるっきりやる気を失ってしました。 そんなこんなで、今日は「旋風の橘」を取りやめ、急遽「ナニワ金融道」というマンガのレビューをするということでお茶を濁させていただきます。それではどうぞ。 ナニワ金融道レビュー 1991年から1997年までに講談社週刊モーニングで連載されていたマンガ。青木雄二氏が金融業界の裏側を鋭く抉り出した会心の金融マンガ。僕はこの味のある絵と濃い内容、徹底的に金に対する人間の汚さを炙り出した内容、さらには「金貸し」や「債権」などといった金融に関する法知識の勉強になるといった観点から、なんともこのマンガを好んで読んでいる。 ちなみに作者である青木雄二氏の講演会を聞きに行ったことがあるのだが、青木雄二氏はしきりに「君ら一般人は新幹線に乗っても自由席。まあ私はグリーン車ですが」と訳のわからないこと連呼していた。参加費の1500円返せと心の底から思ったのも今では良い思い出。 で、「ナニワ金融道」の話に戻るのだけど、主人公は大阪一の金融屋を目指す灰原達之君。 一見普通の青年が、帝国金融に勤めて金融のイロハを学んでいく。さらには、金に対する非情さを手に入れながら成長していく様が上手に描かれている。 この灰原君は一見すると普通の風貌、なんとも優しささえ感じさせてくれる外見をしているのだが、同じ帝国金融で働く先輩写真たちの風貌が物凄い。
この人たちに金なんか借りちゃったら、きっと尻の毛まで抜かれて不幸になっちゃうんだろうなというのが容易に伺える風貌だ。 「容易に借金を繰り替えすと途方もなく酷い目にあう」そういった警告がこのマンガから発せられているようでなんとも興味深い。 で、実際にマンガの内容を読み進めていくと、やはり予想通り、安易に借金を繰り返して地獄の底に叩き落されていく庶民の姿がリアルに描かれている。金と直面した時の人間の弱さだとか脆さだとかが如実に描かれている。人間って金が絡むと汚いんだな、自分も安易に借金しないように気をつけなきゃ。そう用心するのに一役買っているというわけだ。 で、マンガの内容的に「借金を巡る庶民の不幸」だとか「いかにして庶民を追い込むのか」とか「悪徳な詐欺の手口」なんかが見所であるのは確かなんだけど、僕はそれ以上にもっと細かい部分に注目した。 それがマンガ内に登場してくる固有名詞。 地名だとか企業の名前、それに個人の名前、これらの固有名詞がなんともウィットに富んだ形で数多く登場する。そのネーミングセンスがマンガ本体より面白いのだから始末に終えない。 例えば、「裏切町商店街」なんて途方もないネーミングの商店街が登場してくるし、「肉欲棒太郎」なんていうこんな名前つけられたら自殺するぞと言いたくなる登場人物も出現する。他にも挙げるとキリがなくて 車に入れるオイルは「ヌルヌルGX-7」とかいうものだし、パチンコ屋は「パーラー嘔吐」だし、「政府公認料亭官官いやしんぼ」「大阪府官官区接待町」、なんて官に対する皮肉たっぷりの地名も登場する。とにかく、コマの隅々に登場する小さな小ネタがなんとも楽しい。 特に飲み屋関連の店舗の名称には物凄いものが用いられることが多く、 「クラブ 排卵日」 「スナック 奥ヒダ」 スナックやらクラブ、ラウンジなどの飲み屋関連の店舗にはとにかく酷い名称がつけられている。「排卵日」だよ「奥ヒダ」だよ、何ののよ、奥ヒダの水滴が滴るドロドロのフォントは。ホント、青木氏は天才なんじゃないだろうか。 飲み屋関連の店舗に選りすぐってつけられる酷い名称。ホントに笑える。そのセンスがとにかくハイブリッド。マジで笑える。 あはは、またラウンジとかいう飲み屋に酷い店舗名がつけられてるよ、ホント笑えるなー。はははー。 なんていうか、マンガとかサイト名とか、全てがどうでも良くなった。 ナニワ金融道レビュー おわり オフレポ延期のお知らせ さてさてオフレポの続きなのですが、台風に次ぐもう一つのオフ会を阻む障害についてジョイフルに書いたのですが、そういえば重大なことを忘れていたのに気がつきました。 数日前に某企業と対決している、と日記の方でチロリと書いたのですが、実はその某企業とは「鞄結档rッグサイト」だったわけなんです。現在コミックマーケットだか何だかが開催され、島ごと沈む勢いでサバトのような宴が開催されている東京ビッグサイト、そこを管理運営する会社とゴタゴタがあったのです。それがオフ会を阻むもう一つの困難でした。 で、簡単に説明しますと、オフ会を東京ビッグサイトで行おうと画策した僕。早速、東京ビッグサイトと交渉し、担当者の反応も「はい、だいじょうぶですよー」と上々。予想していたよりリーズナブルな値段で東京ビッグサイトの一室を借りられることとなったのです。 申込書を記入し、言われるがままに会場使用料を前払いしました。手持ちのお金が足りなかったので、クレジットカードでキャッシングして使用料を振り込みました。 さあ、あとは8月9日東京ビッグサイトでオフをするだけだぜー、などと楽しみにしていたのですが、開催5日前の8月4日になって一方的に「会場使用許可取り消し」が通達されたのです。ホント、はなから小口の個人使用者を見下した、高飛車な「通達」という言葉がピッタリの話しっぷりでビックリしました。 まさに寝耳に水でした。そんな直前になって使用許可を取り消される。たしかに利用規約には「ビッグサイト側はいつでも無条件に使用許可を取り消すことができる」とは書いてありましたが、いくらなんでもあんまりなんじゃないか。 しかも、その「使用許可取り消し」の理由が、公序良俗に反するサイトを運営する人間が主催する催し物に会場は貸せない、というもの。つまり、今皆さんが読んでいるNumeriというサイト自体が良くないとのことでした。 別にこのサイトのことを高尚だとか上品だとは僕だって微塵も思っていません。下劣なら下劣と言ってもらってもいいし、それを踏まえて貸さないと言うのなら仕方がないことだと思います。 けれども、なんでその使用許可取り消しがこんなも直前だったのか。なんでそんなに一方的なのか。それよりなにより、貴方達のその態度はなんなのか。とまあ思うところありまして、色々と思いの丈をぶつけたわけなんです。 ま、僕のような貧乏人の一個人などどうでもいいみたいで、向こうサイドには徹底的にスルーされてますけど。 で、その辺のゴタゴタをオフレポ第二章として皆さんに報告しようと、かなり頑張って日記を書いたのですが、重大な事実を忘れていたことに気がついてしまったのです。向こうの担当者が 「(このゴタゴタの顛末を)書くのなら、当社としても事実無根の不利益なことを書かれても困る。公表する前に検閲させろ」 と言ってたのを思い出したのです。こっちの言い分は徹底的にスルーのくせに、自分たちの名誉だけは守りたがる、その姿勢にいたく感動した僕は、 「どうせならどのように検閲および改定されるのか見てみよう」 という思いから、相手企業様に徹底的に検閲してもらおうと思い立ちました。 というわけで、現在は徹底的に東京ビッグサイトを叩きまくったフィーリングで東京ビッグサイトオフ会使用禁止事件の顛末を纏めた日記を執筆しています。それもかなり下劣に。それを向こうの担当部長さんに検閲してもらおうと考えております。 ですから、相手企業様の検閲が終了し、日記の掲載許可が下りるまではオフレポの続きを書くことが出来ません。ということでオフレポの続きは鞄結档rッグサイトの日記検閲が終わるまでしばしお待ちしてください。 数少ない、オフレポを楽しみにしてくださっている皆様には大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどをよろしくお願い致します。本当に申し訳ございません。 さあて、日記を仕上げてビッグサイトに検閲してもらいますか。会場使用料収入、3日間だけで1億円以上にもなる大口客、コミックマーケットに大忙しで検閲どころじゃないかもね。東京ビッグサイトさん。 さて、お待たせしたのかお待たせしてないのか全然分かりませんが、先日8月9日、僕の誕生日に東京にて行われたNumeri-OFF Tokyoのオフレポートです。 当Numeriのオフは、各都市持ち回りで半年ごとに開催されるのが風習となっております。その地方だけのオフではなく、全国オフと銘打たれたこのオフは、北は北海道、南は九州沖縄から数多くのヌメラーが集結し、まさに戦国絵巻の様相を呈するほどになりました。 今年二月に行われた広島開催では、全国津々浦々からキチガイとしか思えないヌメラーが集結し、地元広島人が4名くらいしかいないグローバルな状態で開催されました。広島国際ホテルを舞台に約30名のヌメラーが集結し、酒池肉林、狂乱の宴が繰り広げられました。patoさんの赤字も数万円でした。 そして今回、半年振りとなるNumeri全国オフは、舞台を東京に移して開催される運びになりました。当初、会場は東京ドームを予定していたのですが、主に風水的な関係で会場変更を余儀なくされ、東京ビッグサイトで行われることとなりました。 このレポートは、数十人のキチガイヌメラーが繰り広げた狂乱の夜を、事実に基づいて報告するものです。たぶん長くなって数日に渡ると思いますので、オフレポ嫌いな人はしばし我慢してやってください。それではどうぞ。 ------------------------------ 国境の長いトンネルを抜けると暴風雨であった。 台風10号が日本列島を直撃し、東京は雨というよりは嵐、むしろA・RA・SHIといったほうが適切な天候であった。こんなタイフーンの中、一体何処の部族がオフ会をしようというのか。 話は前日、8月8日の夕方、オフ会前日に遡る。 ちょうど仕事中であった僕は、Yahoo天気とにらめっこしながら台風情報に注目していた。このままいけば、明日の朝には大阪あたりを台風が直撃することは確実。さすれば広島から東京に向かう飛行機も飛ばない可能性があるのではないか。 数ヶ月前に東京で開催されたプレオフでも、同じように季節外れの台風6号が日本列島を直撃していた。どうやらNumeriオフを開催すると台風が直撃するというジンクスがあるようだ。 そのプレオフの時は、台風で遅れに遅れた飛行機のため、NumeriオフであるのにNumeriのpatoが来ないという異常事態に見舞われた。ホント、主催者が来ないオフとか有り得ない。 さすがに、今回のオフだけはそのような事態は避けたい。なんとかして明日は確実に東京入りしておきたい。もう仕事なんかそっちのけで台風情報に釘付けだった。 そこに、九州地方を発着する飛行機の欠航情報が続々と入ってくる。おまけに8日午後からの広島発羽田行きの飛行機も全て欠航になったらしい。やばい、このままでは明日の朝も広島から飛行機が飛ばないかもしれない。 不安になった僕は、さっそく全日空に電話。明日の朝の便は大丈夫なのかと、未来が見える人にしか答えようのない質問をぶつける。電話口の人もさぞかし困ったことだろう。 「うーん、断言はできないですけど、飛ばない可能性は高いですね」 電話口で能天気に言ってのける全日空のお姉ちゃん。しかし、僕にとってはそれは死刑宣告に等しかった。 「まずい、遅れるならまだしも、欠航でいけないとかマズすぎる」 最悪の事態を想定した僕は、急遽予定を変更し、予約していた飛行機をキャンセル。オフ会当日の朝に東京入りする予定だったものを繰り上げ、今日にでも東京入りすることを決意した。 しかし、もう今日の時点で東京に行く飛行機は全て欠航だ。空路での東京入りは不可能。しかし我々には新幹線という強力な武器がある。大車輪の如き勢いで身支度を整え、車に飛び乗って駅へと向かった。 一分一秒でも早く新幹線に乗る必要がある。この台風では新幹線すらもいつ止まるか分からない状況。そのような事態を避けるためにも、何が何でも素早く新幹線に乗る必要がある。どうしても今日中に東京入りしたいと言う僕の気持ちが、アクセルを踏み込む力を強くさせた。 とにかく、駐車料金が高いだとか甘えたことは言ってられない。1秒でも早く新幹線に乗れる手段を取るしかないのだ。激安の駐車場に車を停め、そこから新幹線に飛び乗ることも可能だったのだが、1秒が惜しい僕は真っ直ぐとJR広島駅の屋上駐車場へと向かっていた。思えばこれが、後に起こる悲劇の始まりだった。 JR広島駅の屋上駐車場は便利だ。なんといっても。この真下が新幹線ホームなのだから、駐車場から徒歩1分で新幹線、時間を惜しんでいる僕にはなんともありがたい存在だ。 新幹線ホームへと下りる階段を下っていると、「当屋上駐車場の駐車料金は1時間380円です」とか、田舎町にしては暴利としか思えない値段が書かれていたが、気にすることはない。 多分、これは短時間駐車する人用の値段設定なのだ。普通、地方都市の駅なんかの駐車場は、長時間停める人を優遇する料金制度が取られていることが多い。車から電車へと乗り継いで旅をする人が多いためか、1時間380円だけど1泊停めると1000円だよとか、長時間用の値段設定がされていることが多いのだ。そうしないと誰も駅の駐車場なんか利用しないだろう。とにかく、そこまで金を取られることはない、気にすることはないのだ。 なんとか新幹線も動いているらしく、のぞみ号のチケットをゲットすることができた。そのまま指定された車両に乗り込み、いざ東京を目指す。東京まで4時間の新幹線の旅、どうやって時間を潰すかが問題だ。 仕方なく、新幹線車内でノートパソコンを広げ、締め切りが差し迫っている原稿を書き上げてしまう。 隣の席に座るサラリーマン風の若い男がチラチラと僕のパソコン画面を覗き見てくる。そして、前の列にはタバコのことをヤニとかモクとか呼んでいそうな不良チックな集団が酒盛りして大騒ぎ。 後ろの列ではヒョロヒョロの若そうなサラリーマンが必死で同僚の女性を口説いていた。隣の席に座る、スーツを着た、乙葉を鬼武者にしたような女性を必死で口説いていた。 「前の彼とか関係ないって!俺を見てよ!」 とか、ヒョロヒョロサラリーマンが熱烈トークするのだけど、鬼武者乙葉の心には響かない様子。 「うーん」 と玉虫色の返事を返すのみ。盗み聞きしていて非常に痛々しかった。結局、名古屋ぐらいまで必死に口説いていたけど思い実らず、なんとも後味の悪いものだった。ヒョロヒョロサラリーマン、最後の方はちょっと泣きそうになっていた。 十人十色、様々な思いを抱え、のぞみ号は雨の中を爆走する。そしていよいよ東京到着。相変わらず狂ったマッドシティだぜ。この街は何もかも全てが狂っている。中央線ホームへと続く、東京駅の異常に長いエスカレーターを上りながらいつもそう考える。 なんとかオフ会前日に東京入りすることができた。これで何とかオフ会にこぎつけることができる。オフ会に主催者がいないという最悪の事態を避けることが出来たのだ。関東大震災でも来ない限り、確実にオフ会会場に行くことができる。なんとも安心だ。 台風に負けず、なんとか東京入りすることができた。しかしながら、僕にはもう一つオフ会に向けて超えなければならないハードルがあったのだった。 つづく 人は誰しも心にトラウマという名の魔物を抱えているものです。 いい歳した大人がピーマンが怖いと言ってみたり、狭い場所が怖いと言ってみたり、普通では考えられないようなものを怖がったりする。おおよそ普通の感覚では理解できないものに恐怖を感じることがあります。 大体、そういった特殊な恐怖というものは、何もない場所から生まれるものではなく、幼い頃の恐怖体験や勘違いなどがトリガーとなって発現されているような気がします。つまり、幼い頃のトラウマが特殊な恐怖を演出しているのです。つくづく、人の急所とは心なんだなと思います。 かくいう僕も、おおよそ普通では考えられないような物が怖かったりします。それは「耳かき」だったりするのですが、これがもう、とにかく怖い。 僕の小学校からの友人に、「耳の穴に異物を挿入されるのが嫌だ」と頑なに耳かきを嫌っているヤツがいました。なんでも、幼い頃に親に無理やり耳かきを施され、途方もない激痛を感じたそうです。彼はそれがトラウマとなり、竹の耳かきや綿棒を用いた耳かきを頑なに拒否していました。 で、そんな彼がどうやって耳に溜まった耳クソを処理していたかというと、小指の爪だけをアホのように伸ばし、それを鋭利に研ぎ澄まして耳の穴の清掃に用いていたようです。 彼曰く、竹の耳かきや綿棒は信用ならない、自分の体の一部である爪なら信頼が出来る、ということらしいです。熱心にその説を唱えながら、彼は必死に小指の爪を耳の穴に挿入していました。 僕はその彼とは逆で、耳かきをされるのは大変好きです。竹の耳かきや綿棒でグリングリンと耳の穴を掃除されると、なんともいえぬ快感を得られるものです。これを怖い、信頼ならないと言ってのける友人のことが心底信じられなかったものです。 耳かきをされるのは好き、自分でセルフ耳かきを楽しむのも好き、けれども、人の耳を清掃するのだけは怖くてたまらない。そんな特殊な恐怖が僕にはあるのです。 彼氏が彼女に膝枕をしてもらい、テレビを見ながら耳掃除をしてもらう。これはもう、おセックスに次ぐ愛情表現だと巷では囁かれています。 「もう、高志ったら、いっぱい溜まってるぞ」 なんて彼女がかわいく言えば、 「おう、もうちょいその辺をガリガリと、ん、そうそう」 なんて会話がなされているものです。 「じゃあ交代ね。今度は高志がやって」 ここで攻守交替。今度は彼氏の膝の上に彼女の頭が乗っかり、同じように彼女の耳の穴を掃除してあげる。そんな腐った光景が今夜も町の至る場所で繰り広げられているのです。穴に棒を突っ込むという点では、耳かきもおセックスも大差ないのです。 しかしながら、耳かきをされるのは好きだけども誰かにするのは怖くて出来ない僕。これではおセックスの代名詞ともいえる相互耳掃除が成立しません。愛でるようにお互いに耳掃除をし合う、そういった愛情表現が欠落してしまっているのです。 「他人の耳をほじるのが怖い」、このような特殊ともいえる僕の恐怖も、同じように幼き日の体験がトラウマとなって作用しているのです。 小学生くらいの幼き頃、僕は耳かき大好きっ子でした。定期的に親父がやってくれる耳掃除も大好きでしたし、家族の耳を掃除するのも大好きでした。いや、むしろ誰かの耳を掃除したくてたまらないほど他人に耳かきを施すことが大好きでした。 竹の耳かきを片手に、誰彼構わず家族を捕まえては耳掃除をしていたような気がします。親父に母ちゃん、弟などを捕まえては狂ったように耳掃除をしていました。 きっと、幼く無力な自分の力が誰かの役に立つってのが嬉しくて仕方なかったのだと思います。自分のスキルが誰かの役に立つ、最初こそはそんな献身的な動機でしたが、次第にそれは間違った方向に向かっていきました。 とにかく耳クソを取りたくて取りたくて仕方ない症状に陥ってしまったのです。なんというか、親父の耳とかからボロッと大物の耳クソが取れた時など、えも言われぬ快感がこの身を襲ったものでした。そして、まだまだ耳クソを取りたい、もっと取りない、などと渇望するのに時間はかかりませんでした。 しかしながら、人間の耳クソなんてそうそう溜まるものではありません。毎日毎日家族を捕まえて取ってるものですから、家族の耳はそこらへんの場末の診療所より綺麗なんじゃないの?と思うほどにクリーンアップされていました。 「けっ、ぜんぜん耳クソがねえじゃねえか、次までに溜めとけ、コノヤロウ」 などと、弟にムチャクチャな要求をしたものです。ホント、あの頃の耳クソを求める僕は病的だった。 家族じゃ埒があかん、そう考えた僕は、「友人に取らせてもらおうかしら」、「いやいやいくらなんでも友人に耳かきは変だ」などと葛藤したり、ウチで飼っていた猫を捕まえて耳掃除をしようとして本気で引掻かれたりと孤軍奮闘していました。 なんでもいい、とにかく耳クソを、耳クソを取らせてくれ。それはもう病気でした。 そして、耳クソ禁断症状に追い込まれた僕は途方もないことを閃いたのです。まるで閃光のようにグッドアイディアが閃いたのです。 「まだ家族で耳掃除をしてないヤツがいる!」 それは祖父でした。当時、脳血栓を克服し、半身麻痺ながらも半寝たきり状態だった祖父は、家族の中で近寄り難い存在でした。母ちゃんが献身的に介護をしていましたが、その母すらも元々体が弱く介護が必要なくらい。おまけに介護のストレスからいつもイライラしていました。親父は親父であのバカですから、我が家は途方もないカオスな状態でした。 なんというか、幼い僕にとって寝たきりの祖父というのは近寄り難く、正直言ってあまり近寄りたくないという思いがありました。なんだか、半身麻痺でトイレに行くこともままならず、部屋の隅に置かれたオマルまで這っていってウンコをする祖父が怖かったのです。 けれども、耳クソに対する渇きを感じていた僕は止められませんでした。いくら祖父に近寄りたくないと言う思いがあっても、それ以上に耳クソを取りたくて仕方ありませんでした。 それに僕には大きな勝算がありました。いくら母ちゃんが必死で祖父のことを介護してるとはいえ、やはり介護に疲れきっているのです。飯を食わせたりオマルの掃除をしたり体を拭いてあげたり、それらに必死でとてもじゃないが耳掃除まで手が回っていないんじゃないだろうか。そんな期待があったのです。 これはかなり大物(の耳クソ)が期待できる! もう我慢できなくなた僕は、自分の武器とも呼べる竹の耳かきを手に取り、祖父の下へと走りました。 「おじいちゃん、耳かきしてあげるよ」 多分屈託のないだろう笑顔でそう言うと、僕は早速祖父の耳掃除に取り掛かったのです。 体調が良かったためか、ちょどその時祖父は起き上がってコタツにあたるような感じで座っていました。いつもは寝てばかりだったのですが、稀に起き上がってることもあったようです。 さすがにその体勢から寝転がらせる、さらには膝枕をするなど途方もない大仕事です。多分、幼き僕に半身麻痺の祖父をそこまで動かすことはできません。仕方なく、そのままの体勢で耳かきをすることを決意しました。 丁度、アグラをかいて座っている大勢の祖父の耳を、僕が中腰で覗き込むような体勢だったと思います。耳かきの体勢としては異例とも思える格好ですが、それでも仕方ありません。そこに大物の耳クソがあるのなら挑むまでです。 「どれどれ、どんな大物がいますかな」 ワクワクと弾む胸を抑え、期待イッパイに祖父の耳の穴を覗き込みました。そして、そこには僕の想像を遥かに凌駕する途方もない光景が。 耳の穴がない・・・・。 これには恐怖すら覚えました。震撼しました。全米が震撼しました。だって耳の穴がないんですよ。普通に耳の穴がないとかじゃなくて、堆積した耳クソが耳の穴を塞いでいるんですよ。もうなんというか、大物過ぎ。有り得ない。一体何年耳掃除してないねん、って突っ込みたくなったもの。 祖父の耳に地層のように堆積した耳クソ。オウムのウンコみたいに堆積した祖父の耳クソ。ハッキリ言って驚愕しましたよ。耳かきを持つ手がプルプル震えたもの。つーか、その異様さにちょっと吐きそうになった。耳クソが耳の穴を塞いでる光景に吐きそうになった。 でもね、恐怖と同時になんだか悲しい気持ちになったのですよ。こんなに耳クソが堆積していたら聞こえるものも聞こえないはずです。祖父的にもかなり気持ち悪かったはずです。でも、祖父は何も言わなかった。 きっと祖父は遠慮していたんだと思います。元々無口な人でしたし、介護してくれる人は母さんといえども、祖父から見れば息子の嫁。根本的には他所の家から貰ってきたお嬢さんです。 そんな人にウンコの始末や体を拭いてもらったりなど世話を受けている。それだけでも恐縮なのに、その上に自分の要求など言えなかったのだと思います。耳クソを取ってくれなどと言えなかったのだと思います。 そして、それに気付いて上げられなかった僕ら家族。自分の体を省みずに必死で看病していた母を責める事はできませんが、少なくとも僕は気がついて上げられたはずなんです。もっと早く祖父の耳クソに気がついてあげられたはずなんです。 それを、半身麻痺の祖父に近づき難いとか何とか言っちゃって、全く気付こうとしなかった僕。こんな風に耳の穴が塞がるまで放置してしまった僕。ホント、申し訳ないと言う他ない。 「おじいちゃんごめんね、おじいちゃんごめんね」 涙涙の耳掃除。堆積した耳クソが気持ち悪いとか、ひび割れた皮膚が気持ち悪いとか言ってられない状況で、ただただ熱心に祖父の耳を泣きながら掃除する僕。 それはもう耳掃除とかそういった次元の話ではなく、竹の耳掻きで耳に穴を開ける作業、耳を貫通させる作業と言った方が正確でした。普通は、耳掻きのさじ位の大きさの耳クソが取れると、「大物だ!」と感動に打ち震えたりするのですが、もはやそんな低次元のお話ではない。ステージが違う。 もう、突く場所突く場所全部が耳クソだからね。ベリベリと耳クソの壁を剥がすような趣で、とにかく必死なまでに耳を貫通させることに専念してた。 で、ここからが悲劇ですよ。 最初こそは、「おじいちゃんごめんね」と涙涙の耳掃除でしたが、大量の耳クソという金脈を見つけ出してしまった僕、次第に耳掃除する野画楽しくなっちゃって、またもや耳クソを渇望する悪い癖が湧き上がってきたんです。 耳の穴を塞いでいた耳クソは、なんか入り口辺りぐらいしか存在せず、すぐに穴は貫通したんですけど、それでもやはり内部には多量の耳クソが存在している。一片たりとも耳クソは存在させないぜ、なんて職人魂を燃やしてしまった僕は、もうガリガリと鬼のような勢いで祖父の耳をほじり始めたんですよ。もう一心不乱に。江戸時代の彫師の魂が乗り移ったんじゃねえかという勢いで。その瞬間でした。 ガリッ! なんか祖父の耳の中を掻き毟るとんでもない手応えが竹を通じて伝わってきたのですよ。尋常じゃない手応えがべリッと。 その刹那、祖父の耳からは血がジンワリと流れ出してきました。なんというか、大量の耳クソを伴って流れ出てくる鮮血は心なしか赤黄色っぽかった。 そして途方もない恐怖を覚える僕。 大体、テレビなんかで耳から血を流してる人といえば死体が相場です。頭を殴打されて耳から血を流して倒れている人などをテレビで見ていた僕の中では、「耳から血を流す=死ぬほどの大怪我」というアホのような図式ができあがっていました。 さすがに耳の中からジンワリ出血ですから、喉笛を掻っ切った時のようにブシュブシュと血が吹き出るわけではありませんでしたが、それでも僕にとっては大変な恐怖。 「やばい、耳掻きでおじいちゃんを殺してしまう」 などとほんのりと血のついた竹の耳かきを手に震えたものです。 それでも全く動じず、耳から血を流しても微動だにしない祖父は即身仏みたいで、別の意味で恐怖でした。もうちょいリアクションとってよおじいちゃん。 結局、流れくる鮮血にどうしていいか分からなくなってしまった僕、さらにはミイラのように微動だにしない祖父。と何がなんだか分からなくなった僕は血のついた竹の耳かきを手にただただ泣くだけでした。 結局、この体験がトラウマとなり、その後は家族を捕まえて耳掃除をすることはなくなりました。他人の耳を見るとどうしても血が噴出してくるようなきがしてならないのです。そしてその思いは未だに連綿と続き、他人の耳掃除を全く出来ない体になってしまったのです。 おセックスに次ぐ愛情表現である相互耳掃除。穴に棒を突っ込む擬似おセックスという名の耳掃除、それを他人にしてあげることができないのです。 トラウマや特殊な恐怖、その訳さえ聞いてしまえばなんてことないのですが、当人にとっては重大な問題なのです。そんなお話でございました。 ちなみに、自分で自分の耳掃除をするセルフ耳掃除は大得意です。やっぱ耳掃除は擬似おセックスだよな。耳掃除もおセックスもセルフでするのは大得意だぜ。 8月9日についに27歳となってしまいました。なんでも今年の12月26日は生まれてから10000日になるそうです。27年や1万日近くも生きてしまったと考えると、随分と長かったなあと思うのですが、ところがどっこいまだまだ先は長いのですね。 ちなみに、僕は気だけは若くて、まだまだ若者気分。ハッスルしてナウなヤングには負けないぜ!と思うのですが、前日こんな事件が。 中央線の電車内。終電間際で電車内にも数多くの乗客がいました。ちょうど隣の場所に立っていた中年3人組。なんでも同窓会の帰りらしく思い出話に花が咲いていました。 「いやー、次みんなと会うのは15年くらい先かな」 「今日は本当に懐かしかった」 「りっちゃん、けっこう変わってたな」 もう見るからに子供とか3人ぐらいいそうなオッサンが、なんというかビール腹でスラックス、革靴はいてポロシャツというお父さんの休日スタイルみたいな風貌のオッサン3人組が、休日はゴルフとかしてそうな3人組が談笑していたんですよ。 その会話を盗み聞きしながら、 「うんうん、俺もオッサンになったらこういう格好して、オッサンぽく思い出話に花を咲かせるんだろうな。まだまだ若いけど、そういうオッサンライフも悪くない、あと7年くらい先かな。ゴルフも始めなきゃ」 なんて考えていたら、三人組オッサンの一人が 「でもまあ、俺らも28になったわけだし」 とか僕にとって死刑宣告みたいな言葉を吐いてました。僕と!1つしか!違わない! きっと、僕も若者気分なのは自分だけで、周りから見たらこの人たちのように完全無欠のオッサンなんだと思います。 終電間際の中央線。絶望に打ちのめされる僕とは無関係に電車は闇夜を突き進んでいきました。 そろそろゴルフでも始めるかあ ---------------------- さてさて、途方もない勢力を誇る台風10号が沖縄を直撃し、なにやら9日ごろには本州を直撃するようですね。ホント、僕が東京でオフ会を催すと台風のヤロウまで参加してきますね。 前回、新宿で行ったプレ東京オフ。30名オーバーの参加者様に来場頂き、大変盛り上がった素晴らしいオフ会だったのですが、西日本を襲った台風6号の影響で飛行機が飛ばないという泣きたくても泣けない状態でございました。 NumeriオフなのにNumeri管理人が来ないという異常事態。ホント、世の中には神も仏もあったものじゃないです。 さすがに、今回のオフこそはそのような事態にならぬよう、台風がどんなにトリッキーな動きを見せようとも、必ずやオフ会会場には到達しておりますので、参加者の皆さんは安心してご来場ください。誰も来なかったら僕が破産するので、絶対に来てください。 さてさて、台風の動きいかんによっては明日にでも東京に向けて出発することになりますので、現在急ピッチでオフ会の準備に取り掛かっております。 さすがに、ちょっとした宗教のセミナーくらいの参加者数が予想されますので、個人の識別が出来ないという悲劇が予想されます。というか、僕が覚え切れない。 ということで、お見合いパーティーばりに参加者様には名札をつけてもらおうと考えたわけなのです。ですが、この名札作りが異様に大変。あまりの細かい作業の連続に、不器用な僕は泣きながら名札製作をしています。 でまあ、いい歳こいたこの僕が(9日で27歳になります!)、コソコソとオフィスで名札を作ってるわけなんですよ。さすがに、「pato」だとか「遊星」「精液」とか書かれた紙を、切ったり貼ったりしている姿を同僚に見られたらマズイじゃないですか。切腹ものじゃないですか。 このようなスリリングな思いをしてまで、僕のように体の大きい野武士がチマチマと作業をして作った名札です。参加者様には死んでもつけてもらいますし、オフ会が終わった後も家まで持って帰ってもらいます。もしくは、気になる異性に渡す第二ボタンのような役割にしてもらいます。とにかく、オフ会が終わった瞬間にゴミ箱に捨てるとかやめてください。傷つきますので。こう見えてもナイーブなので。 そいでもって、今日はオフ会準備でとてもじゃないが日記を練るような時間はありません。そこで、今回のオフでも数多くの初対面の方がおられますので、そんな方のために「patoさんと初めて会ったヌメラーさんの第一声特集」を敢行したいと思います。世のヌメラーは、僕と会った瞬間にどんな言葉を発するのか。過去に会った数多のヌメラーは何を感じたのか。これから会う方の参考になれば幸いです。それではどうぞ。 「全然オタクじゃない!詐欺だ」 「うわー、オタクって感じですね」 「えー!」 「伊藤英明に似てる!抱いて!」 「そりゃモテないわ」 「背が高い」 「金返せ」 「チェンジ」 「ヤフオクとかにはまってそう」 「なんか見るも無残っすね」 「こんなに寒いのに、どうしてそんなに薄着なんですか」 「イメージと違いすぎる」 「伊藤英明に似てない!金返せ!」 「鼻毛、出てますよ」 「・・・・・・」 「いjvへづいhrqぴんこ@お」(言葉にならないらしい) とまあ、なんだか良く分からない反応が多いです。というか、皆さん感じ方がバラバラ。一番多い反応としては、予想以上にブサイクで非モテっぽい外見、押入れで幼女とか監禁していそうな外見にビックリし、絶句するというのが多いような気がします。誰一人として「はじめまして」とか普通に誠実に挨拶してくれなかったような気がします。 というわけで、今回も数多くいる初対面ヌメラーさん、一体どんな反応を返してくれるのか今から楽しみです。 ちなみに、オフ会会場では過去のNumeri日記全ログが読めるサービスを実施していますし、オフ会会場でしか読めない日記も一本書いてあります。素敵な特典やらファッショナブルな名札などを用意しておりますので、台風にめげずみなさんもドシドシとお越しください。誰も来なかったら僕が破産しますので。破産しますので。 ということで、名札作りの続きの作業に取り掛かります。 ちなみにさっき、プリントアウトした名札用の紙をB子に見られました。相撲取りみたいなフォントで書かれたハンドルネームの数々を見て 「なんですか、これ?」 とかB子のヤツは素で言ってました。あまりの恥ずかしさや恐ろしさに冷静でいられなかった僕は、B子の手からその名札用紙を奪い取ると 「関係ねーだろ、この猛牛め!」 と、とんでもないことを口走っていました。いやー、危うく殺されるところだった。ということで、台風やら圧力やらB子の脅威やら、逆風ばかりですけど頑張ってみようかと思います。それではこの辺で! --------------------- ということで、Numeri初の宣言した上での日記休み。次回会うのは13日ということで。みなさんも良い夏休みを!オフ会参加者の方は会場で会いましょう。それでは。 人は誰しも、少なからず選民思想を持っているものではないだろうか。「選民思想」なんて言ってしまうと大きな誤解を招くし、誤用も甚だしいので別の言葉に言い換える。つまり、人は誰も少なからず「自分だけは特別」と思い込んでいるのではないだろうか。 年間何万人もガンでこの世を去っているというのに、心のどこかで自分はガンにならないんじゃないか。って思っている。 年間何万人も交通事故でこの世を去っているのに、自分だけは交通事故なんかあわないんじゃないか、って心のどこかで思っている。 多くの男性が、通勤電車内の痴漢冤罪の被害に遭っていると言うのに、自分だけは大丈夫だと思っている。 確かに、健康診断を受けたり安全運転を心がけたりしてそれらに警戒はしているものの、心の奥底では「自分は大丈夫だろ」って思っている自分がいる。そんな気がする。 本当は、明日にでも末期ガンを患っていることが判明してもおかしくないし、2秒後にブレーキの壊れたダンプカーに轢き殺されていてもおかしくない。「この人痴漢です!」と気の強そうな姉ちゃんに満員電車で右腕を掴まれていてもおかしくない。 なのにやっぱり心のどこかで、「多分大丈夫だろうなあ」って思っている自分がいる。自分だけはそんな不幸な目にあわない、選ばれた民であるって思ってるみたい。 こういった、ちょっとだけ自分は特別っていう意味での選民思想は少なからず誰もが持っているものと予想するが、僕の場合は特にそれが顕著に現われている。 場面場面において、「俺様は特別、他の連中はクズ」という思想が如実に現われてしまう。本当に良くない、驕り高ぶったバカみたいな思想だって分かっているけど、そう思ってしまうことはやめられない。 一般的な場面においては、謙虚で自分の分をわきまえた人間ではあると思うのだけど、こと車の運転に関しては驕り高ぶった思想が見え隠れしてしまう。さっきも交通事故の話が出たけど、まさにソレで、車の運転に関しては「自分だけは特別」なんていう途方もない思想が随所に現われる。 例えば、道路における速度制限。日本国内の道路全てが速度制限を設けており、一般道路で法定速度60 km/h、高速道路で100 km/hの制限となっている。後は道路状況に応じてその都度、それ以下の制限が設けられている。 「自分だけは特別」なんていうバカげた思想を持つ僕は、この速度制限が納得いかない。 どういうわけか知らないけど、僕は自分の運転テクニックを過信しすぎてしまっている感があり、60km/hなんていうトロい速度制限がなんとも納得行かないのだ。 きっと、この速度制限はトロい愚民どもに合わせて設けられているに違いない。僕ほどの運転スキルを持ち合わせる人間なら、たとえ一般道を80 km/hで走行しようともさして危険ではないんじゃないだろうか。高速道路を100 km/hなんていわず、140 km/hで走ってもそんなに危険ではないんじゃないだろうか。 いやいや、確かに危険であることは確かなんだろうけど、愚民どもに対して60 km/hの制限なら、僕だけ80 km/hの制限でも危険度はそんなに変わらないんじゃないだろうか。それだけ僕は運転スキルが高いような気がする。 なんて危険極まりない思想を心のどこかに抱いていたりする。運動神経の鈍い愚民は60km/h、運転スキルの高い僕は 80km/h。ホント、自分だけ特別って思うのにも程がある。こんな驕り高ぶった思想を持ってるといつか大怪我するぞ、危惧していたのだが、それでもやっぱり「自分は特別」という思いは止められなかった。 そして事件は起こった。 この間の日曜日。片側二車線の広い広い4車線国道を午後8時ごろに走行している時だった。なにか、先のほうで花火大会が催されているらしく、遠くの方で綺麗な花火が空を焦がしているのが見えていた。 「綺麗だな」 などと思ったのはいいものの、花火大会に向かう人々の車だろうか、いつもはガラガラの道路がいつになく混み合っていた。 渋滞とまでは行かないものの、なんとなく車の流れが悪く、普段は物凄いスピードを出せる直線も車が詰まっていて思うように進めない状態だった。 「ちっ、愚民どもが」 早く目的地に到着したかった僕は焦っていた。それよりなにより、運転スキルの低い愚民どもに阻まれ、自分が思うようにスピードを出せないことに苛立っていた。 普通、片側二車線の道路というのは、遅い車が左側を走行し、早い車が右車線を使って抜いていく、そうやって流れが良くなるように出来ているものと思うのだが、なぜだかトロい車ほど右車線を走りたがりやがる。右と左に遅い車が並んで走り、後続の車の行く手を阻む死のブロックが形成されることも多々ある。 この時も、左車線をファニーな軽自動車がトロトロ走り、その真横の右車線をネギを積んだ軽トラックがトロトロと走っていた。60km/h制限の道路をその二台が40 km/hほどで車線を塞ぎながら走ってるものだから、その後ろには何台か車が詰まっていた。 僕もその軽自動車と軽トラックのトロトロ運転に行く手を阻まれた一人で、なんともイライラしながら、「遅いんだよ、愚民どもが!」などと危ない人のように奇声を発しながら運転していた。ホント、なんで運転ともなるとここまで驕り高ぶってしまうのだろう。ハンドルを握ると人格が変わる人みたいだ。 なんとか先に進めないものか、こんな愚民どもに合わせて走るなんてやってられるか。僕はもっとスピードを出しても大丈夫なんだ。早く先に行かせろ、先に行かせろ。などとブツブツブツブツ。 その瞬間だった。 サッと、行く手を阻んでいた軽自動車と軽トラックの間隔があいたのだ。軽自動車がさらにスピードを落としたため、並行して走っていた二台の間が車一台分開いた。 チャンス! 選ばれた民であるところ僕は、この隙を一切見逃さず、猛然と車を加速させた。そして、二台の後ろでトロトロと走っていた車をビュンビュンと抜き去ると、そのトロかった二台の車も猛然と抜き去った。 「けっ、愚民どもトロトロと走ってるんじゃねえよ、俺様の運転を見たか」 驕り高ぶり、聞こえるわけもないのに抜き去った車どもに罵声を浴びせる僕。どれどれ、トロい愚民どもの姿でもこのバックミラーで見てやりましょうか、などとチラリとバックミラーを見た。 すると、先ほど抜いたはずの車。軽自動車と軽トラックに行く手を阻まれ、仕方なく後ろをトロトロと走っていた車が、猛スピードで僕に近づいてきている。アッサリとあの二台の車を抜き去り、猛然と僕の車に突進。 「こいつ!愚民のクセに俺に勝負を挑んでいるな。面白い、やったるわー!!」 と更に奇声をあげ、アクセルを踏み込む僕。しかし、後ろから突進して車も負けていない。更にスピードを上げて僕の車に近づくと、突如車の上部とフロント部分に赤いランプが煌きはじめる。攻撃態勢に入った要塞のように赤いランプが輝いている。さらによくよく見てみるとボディは白と黒のツートンカラー。 いや、パトカーやん。モロにパトカーやん。 なんか、「前の車、左側にユックリと停車しなさい」とか放送されちゃってるじゃん。いくら僕が選ばれた民とはいえ、パトカーにキャノンボールを挑むのはやりすぎ。 結局、観念した僕は大人しくお縄を頂戴し、パトカー内へと吸い込まれてお説教されるのでした。 「はい、89キロね。ここは60キロだから、29キロオーバー」 なにやら中央部に設置されたメーターに光り輝く89キロの文字。見紛う事なき89キロの文字。 「はあ、すいません」 「なんでそんなに急いでたの?」 「いや、急いでいたわけじゃ・・・」 「じゃあどうして?」 なんてやり取りがありまして、僕は言ってやったわけなんですよ。自分が選ばれた民であり、機敏で運転スキルを持っている自分は80キロで走っても大丈夫なんじゃないかって。 「60キロ制限ってトロい人用じゃないですか。僕のように運転スキルが高い人は80キロで走っても大丈夫だと思うのですよ!」 とか熱弁ドカベンで主張したら、警察官の人は 「ふーん、よかったね。はい、違反切符。ここに署名して」 と極めて冷徹に言われました。クールに言い放ちながら青い違反切符を渡してくれました。そして、その後はいかに僕の思想が驕り高ぶった危険な思想であるのか熱心に説教してくれまして、目頭の熱くなる涙の事情聴取でした。 やはり、どんな場面においても「自分だけは特別」なんて過信してはいけないことなんだと思います。僕の考えは大幅に間違っていたことを悟りました。特に車の運転なんてのは自分のスキルを過信していると、とんでもない大事故に発展するものです。 「自分は選ばれた民」、「自分だけは特別」なんていう思想は捨て、何においても常に細心の注意を払いたいものです。ガンにしても交通事故にしても痴漢冤罪にしてもです。 涙のお説教が終わり、改心した僕はやっとこさパトカーから解放されました。そして、去り行くパトカーを見ながら驚愕の事実に気がついたのです。 先日、2日間連続でシートベルト装着義務違反で捕まりました。そして、今回の29キロ速度超過は違反点3点。罰則金18000円。冷静に計算してみると
なんと、交通違反の累積点が5点に。6点溜まると晴れて30日間の免許証停止にご招待ですから、余裕はあと1点。またシートベルト違反で捕まろうものなら楽しい楽しい免停講習にご招待。「MajiでMenteiになる1点前」という驚愕の事実。 でもま、選ばれた民である僕は次も捕まって免停になるなんてヘマはしないだろうな。なんだかんだで踏みとどまるだろうな、何せ自分は特別だし。 去り行くパトカーを見つめながら、またもや驕り高ぶった選民思想が沸きあがっていました。 さてさて、昨日はのっぴきならない理由で日記を書けなかった訳ですが、実は某企業様とがぷリ四つで対戦しておりました。現段階で詳しくはかけませんが、その企業様曰く、「Numeriというサイトは公序良俗に反する」だそうです。 立派な立派な株式会社様に「低俗」といったお墨付きを頂いた変態テキストアワーNumeri。もはや来るところまで来てしまった感が拭えません。 僕も精一杯当サイトを健全なサイトに是正しようと、その株式会社様に「どの部分が公序良俗に反しているんですか?」とダメな部分の指摘を求めたのですが、「サイト全体が公序良俗に反する」という有難すぎる、「もう手遅れ」という引導を頂きました。 その企業様との対決は、向こう様が僕の個人情報を盾に遠まわしに脅しをかけてくるという、総会屋もビックリの展開を見せておりますので、なにやら面白い方向に収束しそうです。これも終結次第カキモノとして報告できるかと思います。 昨日はそういった相手企業様のやり口に憤慨し、少しブルーな気持ちになりながら、「何も書く気がしない」と日記に記し、そのまま逃亡してしまったのですが、それを心配して閲覧者様から数多くのメールを頂きました。 「彼女にアナルセックスを要求して揉めたんですか?元気出して」 「またチンコでも腫れたんですか?早く復活してくださいね」 などと、某企業に「低俗」と言われても仕方ないメッセージの雨あられでした。 ということで、公序良俗に反するお下劣Numeri日記。今日も元気に張り切って行きまっしょい! -------------------- 何をやってもダメダメなpatoさん、それは皆さんも異論がないことだと思います。けれども、そのpatoさんにもたった一つだけ人より秀でたものがあります。 神様ってのはそこまで残酷なものじゃなくて、誰にでも人より秀でた何かを与えてくれているものです。ですから、「自分は何をやってもダメ」なんて悲観的になっている方も、それはまだ自分に与えられたものを見つけてないだけ、決して何もないわけではない、とアグレッシブに動くことをオススメします。 そんなこんなで、patoさんが神に与えられた取り柄なんですが、これが「ビリヤード」だったりするんです。自分で言うのもなんですが、実はpatoさん、ビリヤードが鬼のように上手い。これだったら絶対他人に負けない自信がある。 学生時代、僕らの仲間内ではビリヤードがブームでした。日々ビリヤード場に通っては仲間達と撞球に勤しんだものです。僕らの間では、もっぱら9ボールというゲームが主流でした。 1-9までのボールを使い、白い手球でそれらの球を落としていく。そいでもって、最終的には9ボールを落とした人間が勝ちというルールでした。 この9ボールというゲームが途方もなくスリリングで面白い。それまでにいくら球を落としていようが、一切関係がないのです。とにかく9番ボールだけを落とせば勝ち。たとえ1から8のボールを相手が落としていたとしても、自分が9番一個落とせば勝ちなんです。 イキナリ9番ボールを落として勝つこともあれば、いきなり落とされて負けることもある。どんなにアドバンテージがあろうが関係ない。とにかく、たった一個のボールに翻弄されて勝敗が決する。なんとなく人生の縮図みたいで面白いじゃないですか。 それでまあ、僕らはその9ボールというスリリングかつエキサイティングなルールを用いて楽しんでいたのですが、当然ながら金を賭けてやってました。東尾元西武監督も蛭子さんもビックリの賭博ビリヤードをやってたわけなんですよ。 最初こそは1ゲームに100円やそこらの金でやっており、負けた人間がビリヤード場の使用料を払う程度の規模だったのですが、負けを取り戻そうと「レートを二倍にしよう!」などとほざく輩どもの勢いは止まらず、最終的には1ゲームで1万近い金が動くヤクザなビリヤードに変貌していました。 9ボールを落とすたびに万札が飛び交うビリヤード。ホント、今考えると死ぬほど恐ろしいものです。 金が懸かるとなると負けたくないと思うのは人間の道理。しかもそれが万単位の金なのです。当然ながら、僕は狂ったように練習しました。負けたくない一心で、金を取られたくない一心で本分である勉学を忘れ、ビリヤードに勤しんでいたのです。 それからは快進撃の連続でした。迫り来る学友をちぎっては投げちぎっては投げ。泣き叫ぶ顔の前に9ボールを落としてやったものです。当然ながら、万単位の金をメリメリと巻き上げ、負け金が払えない友人から腕時計を担保に取ったりしたものです。ホント、俺はヤクザか。 でまあ、気がついたら途方もなくビリヤードの腕が上達し、周りの友人どもも相手にならないので勝負してくれなくなっていました。皆が楽しそうに熾烈な勝負をしているその横で、ドロップアウトされた僕はストイックに練習していたものです。力持つものの悩みというか、強者特有の孤独というか、とにかく手に入れたビリヤードスキルの使い道がなくて困っていたのです。 そうなってくると、やっぱ僕も男の子じゃないですか、女体の神秘とか初潮とかに興味ある男の子じゃないですか、やっぱその溢れるビリヤードのスキルを女性を落とすのに使いたい、そう考えるのは至極まともなことだと思うんですよ。 カクテルを傾けながら、白球を撞き合う若い男女。プールバーのスポットライトが緑色の台にほのかな影を落とす。「さて、そろそろ決めるか」、男はそう呟くと慣れた手つきでチョークをタップに付け始める。 カコンカコン 球同士がぶつかり合う乾いた音がジャズと共に店内に響き渡る。まるで命を与えられたかのように動き回る色とりどりのボールたち。そして、真っ直ぐとポケットに吸い込まれる9番ボール。 「素敵、今夜は私を抱いて」 華麗なテクニックを見せつけられた彼女は、すっかり瞳を濡らしていた。やれやれ、9番ボールと一緒に彼女も落としてしまったようだ。そう呟くと、男は彼女を従えて夜の街へと消えて行くのだった。 なんてことが容易に想像できるではないですか。ビリヤードスキルを駆使すれば女もイチコロ、そう考えるじゃないですか。結局、上のような上品な文章で表さなくても、「ビリヤードで球を撞き合って、夜は俺と突き合おうぜ」ってことが可能なわけなんですよ。 だから、僕はこのビリヤードスキルを女性ゲットに使おうという邪な考えの下、気になる女の子をビリヤードデートに誘ったのですよ。「俺と一緒に球をつきにいかないか」なんていう半ばセクハラな誘い文句でデートに誘ったわけなんです。 「え!?ビリヤード!?わたし前からやってみたかったんだ。色々と教えてね」 なんて彼女の反応も良好。こりゃもう貰ったな、って思いましたよ。デートでスマートに球を撞きあい、夜はベッドで隠微に撞き合う、そんな絵図を描いていたわけなんです。さって、やったるぞ、神から与えられたビリヤードスキルこれを活かして女をこましてやるぜ!そう意気込んでおりました。 デート当日。 それでもまあ、僕のビリヤードスキルを見せつけずにデートが進行するとか有り得ないので、なんとか予定通りにビリヤード場へと彼女を引き連れて行ったわけなんです。 「いい?こうやって構えて、こうやって白い球を打つ。わかる?」 エロスなゴルフの指導員のように、体を密着させて彼女に打ち方やらルールなどを教えます。彼女は初めてとは思えないほど筋が良く、あっという間に上達いたしました。 そしていよいよ、キチンとしたルールに乗っ取ってゲーム開始です。やはり上達するにはゲーム形式で勝負するのが最大の近道ですから、僕VS彼女でシッカリと勝負することになりました。さすがにいつものように万札飛び交う賭博ビリヤードとはいきませんので、 「いい、負けたほうがジュース奢りだからね」 とか、見ていてもホノボノする、なんとも良い感じのビリヤードデートか展開していたわけなんです。ハッキリ言ってこりゃ貰ったなって思いましたよ。この良い雰囲気の中で、バッチリとテクニカルなビリヤードテクニックを見せつける。まるで魔法のようなテクニックを見せつける。ポケットに吸い寄せられる9番ボール。 当然の如く勝負は僕が圧勝し、彼女は少しすねた顔を見せる。「疲れたね」。勝負に負けたほうがジュースを奢ると決めていたのに、勝負に圧勝した僕がジュースを買い、スポーツドリンクを彼女に手渡す。 「次は何処行こうか?」 ジュースの缶を両手に握り締め、恥ずかしそうにうつむく彼女。もう決まりだ。行く場所なんて一つしかない。こうして僕と彼女は仲良く手を取り合い、夜のネオン街へと消え入っていくのだった・・・。 なんて展開を手中に収めたも当然ではないですか。神様ありがとう!僕にビリヤードスキルを与えてくれてありがとう。後は彼女相手に圧勝するだけです。ホント、ありがとう。 なんて心の中で神様に感謝しつつ、いよいよ彼女とのビリヤード勝負開始。さあて圧勝しちゃうぞー、とか意気込んでいたんですけど。 いきなり彼女に4連敗 とまあ、見るも無残な展開に。いやな、確かに僕は下手ではなく、かなりビリヤードスキルは高いんだけど、それ以上に彼女のビギナーズラックが凄いのよ。 やっぱ9ボールってルールは、最初に述べたように不条理な一面も持ち合わせているわけなんです。どんなにテクニカルに球を落としていこうが、9番ボールを落とした人間が勝ち。落とした時点で勝ち。 そんなルールですから、僕がいくら頑張って他のボールを落とそうとも、彼女が「いやーん」とか撞いたヘロヘロの玉が9番ボールを落とせばそれで彼女の勝ち。その時点で彼女の勝ち。 もう、僕らから考えたら有り得ないようなラッキーな球の動きで、次々とミラクルに9番ボールを落としていく彼女。ホント、不条理以外の何者でもない。とんでもないゲームだぜ、9ボールは。 で、そうなってくると、僕だって「ハハハ、結構強いじゃない、負けちゃ田よー」なんて余裕の笑みを見せつければいいのに、神が与えてくれた唯一の取り得であるビリヤードすら素人に負けてしまっているという悔しさから 「コノヤロー、負けてなるものか」 なんて勝負魂を燃やしてしまったわけなんですよ。大人気なくも、ものすごく本気になって、彼女を打ち負かすために小宇宙(コスモ)を燃焼させてしまったのです。 いつもそうなのですが、本気で勝負魂を燃やしてしまった僕は異様に弱い。燃えるが余り目の前が見えなくなってしまい、とんでもないほど空回りの大車輪。結果、有り得ないミスを連発してさらに負けるんですよ。 考えられないミスを連発し、さらに彼女のミラクルが重なって連敗していく僕。次第に無口になっていく僕。もうなんというか、僕の最後の自信すら揺るがす彼女のことが憎くなっていた。 「絶対に勝ってやる」 そう決意し、目の前が見えなくなっていた僕は、彼女がまたもやラッキーで9番ボールを落とそうとしているその時、そんなもの関係ないといった様子で素振りをしていたんです。キューを構え、中空に向かって仮想の球を撞く素振りを何度も何度も繰り返していたのです。 その瞬間、事件が起きました。 またもやミラクルに9番ボールを落とし、「やった!また勝った!」と飛び跳ねて無邪気に喜ぶ彼女。そして、その後ろでキューを構えて中腰に素振りをする僕。その組み合わせが更なる奇跡を起こし、途方もない事態が巻き起こったのです。 ズボッ! いやな、ボールを撞く棒であるキューを彼女の後ろで素振りしていた僕。そして喜びの余り後ろに飛び跳ねた彼女。何万分の一の確率か知りませんが、僕の素振りしていたキューが彼女の尻に突き刺さったのです。 もうモロに、ピンポイントに彼女のアナルに。ミニスカート越しに彼女のアナルに突き刺さったのですよ。物凄い手応えが僕の手に伝わってきたもの。3センチくらいは彼女の体内に入ったんじゃねえ?って手応えが伝わってきたもの。 キャー! ビリヤード場内に響く断末魔の彼女の悲鳴。急いでアナルに突き刺さったキューを抜いたのだけど、キューの先のゴムっぽい材質でできたタップが取れかかっていたもの。よほど凄い勢いでアナルに突き刺さったに違いない。 彼女の紺色のミニスカートには、アナルにキューが突き刺さったことを知らせるシワと、タップについていたチョークの後がしかと残されていました。 「マジ信じられない!なんなの、あんた!」 不可抗力とはいえ、アナルにキューを突き刺されて大激怒の彼女。そりゃそうです、歴史的なカンチョーをビリヤードのキューでかまされたのですから。強制猥褻で逮捕されてもおかしくありません。 「信じらんない!」、ブリブリとマジ怒りしながらスカートについたチョークを振り払う彼女を見て思いましたよ、この恋終わったなと。 だいたい、ビリヤード後にスダレのついたホテルで彼女に棒を突き刺すならともかく、ビリヤードの時点で棒を突き刺すのはあまりに暴走しすぎ。あまりにいきり立ちすぎ。 恋は9ボール。 相手がミラクルなラッキーで9番ボールを落とし、突然ゲームが終わって負けてしまうかのように、恋もまた突然の終焉を迎える。 結局、神が与えてくれた僕の唯一の取り得、ビリヤードすらも恋に活かせなかった僕。やはり僕は何をやってもダメダメということで。 patoさんは現在多忙です。今日も遠い片田舎まで出張ってきて仕事をしてきました。いつもは出先であろうと何処であろうと、持参したノートパソコンでモリモリっと更新を行うのですが、あいにくと現在はそのノートパソコンが故障中。出先では更新できない状況に陥っているのです。 それでも、Numeriを更新することを忘れないpatoさん。ホント、サイト管理人の鏡じゃねえの、と自画自賛するのも仕方ないほどサイトに熱心なpatoさんです。それはもう、ネットカフェに行ってでも無理やり更新とかしちゃうわけなんです。というか、「サイト更新しなきゃ」って半ば病的に見知らぬ町でネットカフェに入ってしまったよ、僕は。 というわけで、現在はネットカフェからモリモリと日記を書いているわけなんですが、なんというか、ネットカフェのパソコンってのは使いにくいものですな。 やはりネットカフェのマシンというのは、ネットサーフィンして楽しむためのものじゃないですか。エロサイトとか閲覧して楽しむためのものじゃないですか。そもそもネットカフェでサイト更新する人ってほとんどいないと思うのですよ。 僕はまあ、ネットカフェに来るとブースの中で自分の乳首をいじり、乳首を硬化させた後にネットサーフィンに興じるという妙な癖があるのだけど、ネットカフェで更新とかそれ以上に異様な蛮行だと思う次第なんですよ。 でまあ、ネットカフェでサイト更新なんていう神をも恐れぬ荒行をやってのける人物ってそうそういないから、当然のことながらネットカフェマシンにはサイト更新に使うようなアプリケーションが入っていない。FTPソフトもなければ、HTMLエディターとか微塵もないのな。 FTPソフトは適当なフリーソフトを勝手にダウンロードしちゃえば済む話なんだけど、さすがにHTMLエディタはそこまでやるのも気が引ける。そんな理由から、今日は3年ぶりぐらいにメモ帳にHTMLタグを直打ちして更新してるんです。なんとも懐かしい香りのするサイト更新だぜ。 それで、なんか調子に乗って何回も日記を更新してるのだけど、それにしてもこのネットカフェは環境が悪すぎる。 ものすごい片田舎にある、なんでこんな場所にネットカフェがあるの?って素で疑問に思うような場所ですから、都会のネットカフェに比べて環境が劣悪なのな。 漫画喫茶を兼ねてるネットカフェ。当然ながら、お客の大半はネットに興じたり漫画を熟読したりしてるわけじゃないですか。都会のネットカフェであればあるほど、そういった個人の世界を重んじ、静かに静かに各々が自分の世界に没頭している。そういうものなんだと思います。 現に、新宿歌舞伎町に存在するネットカフェなんて物凄いものな。東京砂漠に住まわす猛者どもが一心不乱に漫画を読んだりネットをしたり。ほんと、水を打ったような静けさなの。物音でも立てようものなら「殺されるんじゃねえの」ってほどに睨まれる。ホント、都会のネットカフェって静かだよ。 でもな、ここはビックリするぐらい田舎に存在するネットカフェ。出先でフラリと立ち寄った山村に位置するネットカフェ。そんなカントリーネットカフェに来るような田舎者には、こういった場所で個人の世界を重んじるという意識が毛頭ない。 ヤンキー崩れの兄ちゃんや、夏休みでちょっといきがってみたい年頃のお子様なんかが、自分さえ楽しければ良いと大騒ぎ。大声張り上げて、それはそれはジョイフルに楽しんでおられるのですよ。小声で話せばいいようなことも大声張り上げて言ってんの。バカじゃねえのかって思うよ。これだから田舎者ってのは嫌なんだ。 確かにな、仲間と大声で騒ぐのは楽しいよ。ビックリするぐらい楽しいよ。でもな、他人への迷惑を省みなきゃならん。熱中してマンガ読んでる人だって、熱中してネットしてる人だって、寝てる人だっているんだよ。おまけに全神経を集中してサイト更新してる人だっている。そういう人の迷惑になるように大騒ぎしちゃいかんよ。田舎者とかそういうの以前に、人間として間違ってる。 しかも、田舎のネットカフェってな、店員の教育も行き届いてないの。なんか知らんけど、こんなチンケなネットカフェに男女で5人も6人もバイトがいてさ、確かに女店員はカワイイのよ。純朴な浜崎みたいな風貌で、僕もちょっとオサツドキッ!ってな感じで心弾ませているんだけど、そいつらが客よりうるさい勢いで雑談してんの。カワイイのはいいんだけど、この部分がかなり頂けない。もう見てらんない。これだから田舎の店員って嫌なんだ。 「店内ではお静かに」とか書いてあるのに、レジの中で店員どもが大声で雑談。客のヤンキー崩れよりうるさいんじゃないのって勢いで雑談してんの。さすがにこれには温厚な僕もご立腹。サイト更新しながらムカムカと腹を立てていたんですわ。 女店員「でさー言ってやったわけよ」 男店員「うそっ!言っちゃったんだ!ヤバくね?」(アホみたいな大声) 客商売という概念が全くなく、店内全域に響くほどの大声で雑談する男女の店員。いくらバイトといえども、さすがにこれはひどすぎる。お客が自分の世界に没頭するのを店員が邪魔してるんだからな。さすがにこれは酷すぎる。 女店員「でも、あんまりしつこいから、私もオッケーしたのよ。食事だけって言うし」 男店員「へー、そんなしつこいんだ。マジ最悪だね」 「お前らの方が最悪だよ!」とブースに備え付けられたインターホンで言ってやろうかと思いましたよ。いくら温厚な僕でも我慢の限界。ホント、物凄く叱り付けてやろうかと思った。 女店員「そしたらさ、食事だけって言ったのに、車がどんどん山のほうに行くの。で、明かりも何もないような山中に車停められちゃって・・・・」 男店員「うわ、それってパターンじゃん。最悪だな、店長のヤツ」 なんて会話の内容が興味深いものになったその瞬間でした。 「うるせえぞ!クソ店員!」 とか、別のブースから店員を叱り付けるオジサンの怒声が。それを受けてピタっと会話を止める店員たち。 いや、うるさい店員を叱り付けてくれたのは嬉しいのだけど、会話の続きが気になるじゃん。ものすごく気になるじゃん。女店員が山道に連れて行かれ、そこで店長がどういう行動に出たのか。いきなり覆い被さってきたとか、「俺とやるか山中に置き去りにされるか、どっちか選べ」とか言われたとか、「口でいいからしてくれない?」と言われたのか、ムチャクチャ気になるやん。夜も眠れないやん。 あのな、うるさい店員を注意するのはいいんだけど、もうちょっと会話の先を見定めてから注意して欲しいって思うわけよ。ホント、これだから田舎のインターネットカフェの客って嫌なんだよ。 それで仕方なく、サイト更新をあきらめてマンガでも読もうと読み始めたのですが、ずっと読み進めていった「サバイバル」という漫画の最終巻だけありませんでした。ものすごい中途半端な、なんともやるせない虚無感でした。こんなネットカフェ、二度と来るか。七回潰れてしまえ 僕はいつも深夜に帰省する。車を駆け、点滅信号だらけになった国道を爆走して故郷へと帰る。深夜に帰ると道が空いているとか、時間がなくて深夜にしか帰れないとか理由は様々だけど、もしかしたら自分自身に問題があるのかもしれない。 僕のような世捨て人が故郷に帰る。郷土の恥とも言える僕が故郷に帰る。そうなってくるとなんというか、人目を避けるようにヒッソリと帰りたくなってくるのだ。自分のようなクズが、自分のようなウンコが、昼間に日の光を浴びて帰省する。それはなんか、故郷に錦を飾る凱旋帰郷のようで似合わない。だから、僕は深夜に帰郷する。 それに、僕は帰省後に深夜の町を徘徊するのが好きだ。車で帰り着き、そのまま実家にも戻らず故郷を車で駆ける。日本で一番人口の少ない県。その中でも一番人口の少ない市。糞みたいに寂れた町を車で駆け抜ける。 田舎の町に相応しく、僕が到着するころには街はヒッソリとしている。都会のように街灯も多くなく、家々の明かりも消えて多くの人が寝入っている。そんな、少し温度が低くなったように感じる街を流すのが好きなんだ。 窓の外には、懐かしい風景が流れる。 子供の頃通った駄菓子屋は取り壊され、コンビニになっている。 皆で冒険した廃墟には、小綺麗なハイツが建っている。 未来のアイドルを見たあの窓は、今もそのまま残っている。 子供の頃、あれほど長く感じた通学路。車で通ってみると驚くほど短い。 高校時代にビクビクしながら行ったパチンコ屋も、今では綺麗に更地になっている。 色々なものが時代と共に移り変わり、変わらぬ古きものと新しいものが共存する。そんな中、自分はちっとも変わってないんじゃないかと思わされてしまう。町の風景が一変し、綺麗なホテルやコンビニが立ち並ぶようになった今でも、この町を駆けているのは子供のままの僕かもしれない。 ふと喉が渇いた僕は、国道沿いのコンビニに立ち寄った。たしか、ここはパン屋があった場所だ。小さな小さなパン屋だったけど、土曜日の午後に出すオリジナルタマゴロールが何より格別だった。なけなしの小遣いを握り締め、走ってパン屋に向かったものだ。そのパン屋も今はコンビニ。何の個性もない、大量消費大量生産の権化としか思えないコンビニ。 「やっぱ全ては変化していくものなんだよな、儚いね」 カフェラッテを握り締め、そう呟いていた。 「えー!ちょーウザくね?」 年頃の若い娘さんだろうか、いやいやどちらかといえば僕と同じくらいの年代の女性だろうか。ケバケバしい洋服に身を包んだ女性が店内に入ってきた。そのナリは凄まじく、一言でいえば歩く性器。全身クリトリス。もうビックリするぐらいケバケバしいセクシャルなファッションで闊歩していた。もう、セックスを社交辞令として割り切っていそうなセクシャルさだった。 しかも、その傍らには男を従えており、外見で人を判断するのもアレなんだけども、どうみてもロクな男ではなさそう。田舎にありがちな、ジャージ姿に金髪そして他者を威嚇するようなウルフカットよまあ、どっから見ても100点満点のヤンキー。 なんというか、こういったヤンキー丸出しのカップルが闊歩する風景というのは、今も昔も変わらず田舎で見られる光景だ。そんな部分だけ全く変化していない田舎町。 「うわー、すげえカップルだな、おいおい」 などと思いつつ、レジに並びながらチラリとそのヤンキーカップルに視線をやる。 「あれ?千春ちゃん?」 セクシャルなヤンキー女性は、実は小学校時代のクラスメイトだった。クラスの中でもカワイイと人気があり、大人しく可憐で白ユリのような女の子だった。自分のかわいさを鼻にかけないというか、控えめというか、とにかく大人しい子だった。 そんな可憐だった千春ちゃんが、今ではヤンキー丸出しの彼氏引き連れて、「ウザクね?」などと汚い言葉遣い。おまけに堂々とコンドームとか購入しやがる始末。どうなっちゃったんだ。 どんなに町が変化してても、駄菓子屋がつぶれててもパン屋が潰れててもパチンコ屋が潰れてても大したショックじゃなかった。けれども、千春ちゃんの変貌は途方もないショックだった。 あまりにヤンキー彼氏が怖そうで、もうなんでも右拳でしか解決できなさそうな雰囲気だったので、彼女に声をかけることもできなかった。ただただ、退店していくセクシャルな千春ちゃんを見送るだけだった。あの日の白ユリのような千春ちゃんの姿に重ね合わせて。 「さあて、もうちょいブラブラしてから帰るか。そいで千春ちゃんでオナニーしよっと」 カフェラッテを飲み干した僕は、ギアをドライブに入れて走り出した。変わるものと変わらないものが共存する深夜の田舎町を、あてもなくブラブラと走るのだった。 どんなに町が変わろうとも、どんなに千春ちゃんがセクシャルになろうとも、そしてどんなにこの町がクソのような田舎町であろうとも、僕がこの町を好きだという事実はたぶん変わらないんじゃないだろうか。 そりゃ僕かていっぱしの男ですよ。どんなにクールを気取って、ラジカセに録音した音声のみでしか喋らなかったり、「COOL!COOL!COOL!」って叫んだりしても、それでも愛とか恋とか色恋沙汰に弱いのですよ。 なんというか、週末はステディと愛の短歌を詠みあげたり、毎夜の愛の電話を欠かさなかったりと、それはそれは耳まで真っ赤になるほど愛に生きる男なんですよ。 特に彼女は東京住まい、僕は広島住まいですから、やっぱウィークディとか気さくに会えるわけではないではないですか。だから、普段は受話器に向かって愛を囁くラブテレホンが欠かせないわけなんですよ。日ごと愛のベルを鳴らしてる、そういうわけね。 ステディとラブテレホンをし、今日はどんなことがあったのか明日はどんなことをするのか。そういうのを話し合っているんですわ。 彼女「今日ね、原宿行っちゃった」 僕「おいおい、原宿は欲望渦巻く犯罪都市だぜ、気をつけないと」 なんていう、見るのも微笑ましい、聞くのも微笑ましい、なんとも素敵な愛の会話が織り成されているわけなんっすよ。 僕「で、原宿でなにしてたの?」 彼女「んー、ブラブラとウィンドウショッピング」 ここで僕は思ったわけなんですよ。やっぱ甘く切ない愛の囁きを交わすのもいいけど、「今夜は君の心にポートスキャン」とか決め台詞を言うのもいいけど、やっぱ「笑い」って大切ではないですか。愛を囁きつつ、それでも彼女を笑わせる。それってNumeri管理人patoさんとしても大切ではないですか。だからバシッとギャグを言ってやったわけなんっすよ。センスがピリリと効いたイタリアンジョークをモリッと言ってやったんですわ。 僕「へー、どんな窓買ったの?サッシがちゃんとしたやつ買ったか?」 「商品をブラブラと見てまわる」ウィンドウショッピング。それと実際に窓を買ってしまう、「ウィンドウをショッピング」をハイパボリックなセンスで掛け合わせた決死のギャグですよ。もうこれで、彼女は爆笑の渦に違いない。そういう病気の人のように笑い転げるに違いない。ハッキリ言って自信があったね。 それを受けて、受話器の向こうの彼女は 彼女「はぁ?窓なんか買わないよ?何言ってんの」 とか、釈由美子もビックリの素で言ってるじゃないですか。お前は芸人殺しの天然アイドルか。 さすがの僕も引くに引けなくなって 僕「いや、ほら、色々とあるじゃん。すりガラスがいいとか、強化ガラスがいいとか。そういうのを原宿で買ったのかと思って」 とか往生際悪くも更にボケを引っ張ってしまったのですよ。通じなかったネタをさらに引っ張ってしまう、芸人としては最も恥ずべき行為です。 それでもさらに、高い芸人殺しスキルを備えた彼女。その怒涛の攻撃はとまりません。 彼女「なんで原宿行って窓買わなきゃいけないのよ。意味わかんない」 ネタが通じず、必死になっている僕にトドメとも言える一撃。貴様の血は何色だと本気で訊ねたい。 僕「いや、ほら、今のはさ、ウィンドウショッピングと窓を買うっていうのをかけたギャグでさ。なんなく原宿で窓を小脇に抱えて歩いてるの想像したら面白いじゃん」 もう致命傷というか致死量というか。ウケないどころか通じなかったネタを、必死で説明している僕。その情けなさっていったらなかったね。電話機を握り締めてちょっと泣きそうになってたもん。 彼女「は?なに?窓が?どうしたの?ねえ?そんなの買わないよ」 まだ通じてませんでした。屈辱!屈辱!また屈辱! 僕「いや、もういいです。今のは忘れてください」 笑わせるどころか、通じもしなかった僕のネタ。それでころか、考えに考え抜いたネタの面白い部分を説明させられるという屈辱。かつてないほどの衝撃。ただただ夜空を見上げて泣きました。 数多くの遠距離恋愛が存在し、数多くのカップルが今夜も電話で愛を囁いています。きっとそのうちの何組かは、僕のように意思の疎通やギャグの疎通が図れず泣き濡れているに違いありません。 日本中の、いや世界中の遠距離恋愛カップルの恋が幸多き事を祈って。そして、僕のギャグが受話器の向こうの彼女に通じることを祈って、今夜も僕は電話口での一発ギャグに命をかけます。受話器の向こうからキチガイのような笑い声が聞こえてくる日を願って・・・。 クールなままじゃいられないぜ。 これから夏の日にふさわしい恐怖物語を皆さんにお届けします。とてもじゃないがシャレにならないくらい怖い話ですので、気の弱い人は心臓叩いておいてください。寝苦しい夜のお供に、気になるあの子をレイプする目的の肝試しのお供に、是非是非ご活用ください。それではどうぞ。 それは蒸し暑い日の出来事じゃった。 山村に住む青年が街へと下り、本屋へと向かったんじゃ。 青年は近所でも評判の好青年で、勤勉実直品行方正、末は博士か大臣かともっぱらの評判じゃった。そんな青年が本屋に向かった、誰もが参考書でも買うのか、小難しい専門書でも買うのかと予想するのは当然のことじゃった。 けれどもなあ、青年には誰にも言えない俗な趣味があったんじゃ。誰にも口外してはならぬ秘密の趣味、それが青年の心を鷲掴みにしてたんじゃ。なんとも酷な話よのぅ。 アイドル嗜好と言ったらいいんじゃろうか、テレビに出ている小綺麗な娘っ子を何よりも好んでいたんじゃ。それは親兄弟にも、もちろん同僚や友人にも言ってはならぬ秘密の趣味じゃった。隠れキリシタンの如くアイドルを好む、その行為がなんとも青年を興奮させたんじゃ。 本屋に行った目的は、専門書でも参考書でもなかった。禁断の趣味のために野を駆け山を駆け、やっとの思いで本屋に辿り着いたんじゃ。 大塚ちひろ初写真集「なるときんとき」を購入する。ただその一事のためだけに青年は本屋に向かったんじゃ。 殺伐としたこの世に舞い降りた一人の天使。経済不況にあえぐ日本国が生み出した17歳の天使。その天使の姿を克明に映し出した写真集が発売される。青年はもはや冷静ではいられなかったんじゃ。 用意周到な青年は、観賞用、保存用、オナニー用に三冊の写真集を予約した。定価2800円の写真集を3冊。何のためらいもなく予約していたんじゃ。 「すいません、大塚ちひろ写真集を予約していたpatoですけど」 何のためらいもなく青年は言ってのけたんじゃ。それを受けて妖怪のような顔をしたメガネのクサレ店員が、奥の棚から三冊の写真集を持ってくる。持ってくる瞬間から、写真集が金色の艶やかな光を放っているのがありありと分かった。 2800円を3冊。確かに高い金額だけど、1万円札で充分にお釣りが来る金額だ。確か、財布の中には10万くらいの現金が入っていたはずだ。と安心しきって財布を開けたその瞬間だった。 ムアーっとこの世のものとは思えない、冥府の住人としか思えない霊気が財布からたちこめてきたんだ。まるで志半ばに倒れた若武者の無念の叫びのような、恋人に殺された女性のすすり泣く声のような、異常な「何か」が財布から吐き出されていたんじゃ。 そう、財布の中が空っぽだった。 「やだよぅ、怖いよぅ」。普段はクールな青年も、みっともなくレジの前で取り乱してしまったんじゃ。空っぽの財布を前にして、みっともないほどガクガクブルブル。崩れ落ちそうなほどにヒザがガクガクと震えていたんじゃ。 10万ほどの金が財布に入っていたはずなのに、いつのまにか煙のように消えていたんじゃ。心なしか、財布の札入れの部分がグッショリと濡れていた。 「一体、10万円の金は何処に・・・」 青年は首を傾げるしかなかった。けれどもすぐに、全てを理解するに至った。 そういえば、8月9日のNumeri東京オフ。会場として使用するビッグサイトの利用料を前払いで払った後だったのだ。こういったイベントスペースは利用料は前払いが常識である、それすらも知らなかった青年は泣く泣く銀行振り込みで払ったんじゃ。 「あの、申し訳ないですが、お金が足りません」 素直にカミングアウトする青年。ここからが更なる恐怖の始まりじゃった。 「本日購入できないとなりますと、他にお待ちしていただいているお客様に回すことになりますが。なにぶん人気商品ですので・・・。」 悪魔の化身と化したメガネ店員が、まるで青年をあざ笑うかのように言ってのける。「つまらん!お前の話はつまらん!」と棺桶に片足を突っ込んでいる老人の真似をして突っぱねようとも考えたが、さすがに青年も思い留まった。 「わかりました、キャンセルでいいです・・・」 不可解な出来事に圧倒された青年は、トボトボとレジから去るのみだった。キャンセル待ちをしていたのか、たまたまその場にいたからなのか、いかにもアイドルオタといった風貌のデブオタが、青年が買うはずだった大塚ちひろ写真集「なるときんとき」を小躍りしそうな勢いで購入している姿を見て、青年は少しだけ泣きそうになったんじゃ。 なんとも恐ろしい話よのぅ。
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