2009年04月17日

◆ 障害者郵便とエコ補助金

 障害者郵便の悪用が摘発された。これとよく似ているのが、「太陽光発電への補助金」というエコ政策(補助金)だ。どっちも善意のフリをして、国民の金を盗み取る。

 ──

 障害者郵便の悪用が摘発された。この事件がどういうものかは、ニュースを読めばわかるから、そちらを参照。(ここでは説明しない。)

 さて。このニュースを読むと、「悪いやつがいるものだ」と人々は思うだろう。だが、それと同様のことをやるのが、「太陽光発電への補助金」だ。
 この両者はどちらも、善意のフリをして、国民の金を盗み取る。
 対比すると、次の通り。

     \ 障害者郵便   太陽光発電の補助金 
 利益   郵便料金の割引   その補助金 
 享受者  郵便利用社・媒介社 補助金をもらう人 
 原資   郵政公社の金   国民の税金 
 損する人 国民全体   国民全体 
 名目   障害者のため   エコのため 


 ──

 つまり、こうだ。
 「障害者のため」「エコのため」という善意を標榜する。(そこは間違いではない。どちらも少しだけ、「障害者のため」「エコのため」になる。)
 その善意を名分として、自分が多大な金をいただく。
 その金の原資は、国民全体にツケ回しする。

 これを一言で言えば、
 「善意を名分として、国全体の利益を盗むこと」

 である。善意を標榜する詐欺と同じだ。

 自分は良いことをしているというつもりなる。しかし実際にやっていることは、制度や補助金を利用して、まんまと利益をちょうだいすることだ。しかも、その利益は、自分が生み出した利益ではなく、国民全体の利益を奪うことによって得る。

 ──

 参考で述べよう。
 これに似た詐欺として、「エコキャップ」という詐欺がある。これもまた、「自分は善人だ」というフリをして、人々の金をだます。ただし、こちらは、桁が小さい。損をする人は、だまされた馬鹿な人だけだ。詐欺の規模も小さい。せいぜい数千万円ぐらいで、1億円にはなるまい。たぶん。(ま、どうでもいいが。)
 一方、障害者郵便や、太陽光発電の補助金では、国民全体の金を盗む。その規模も、数十億円とか数百億円とか数千億円の規模になる。それほど巨額な詐欺なのだ。(世界中で言えば、兆円規模になる。)

 ──

 結論。

 障害者郵便制度の悪用と、太陽光発電の補助金は、同様だ。いずれも、善意のフリをして、国民全体の金を奪う。ともに詐欺同然。
 ただし、普通の詐欺と違うのは、なかなかバレないことだ。百人の被害者をだませば詐欺だが、国民全体をだませば詐欺にならない。被害者がだまされっぱなしならば、被害者が自覚しないので、被害が出たことにならない。(というか、気づかない。)
 こうして、この世では、詐欺が堂々と出回る。そして、そのあげく、人々は「補助金をもらえた」と喜びながら、自分たちの財布から払った血税をどんどん奪われる。あげく、医療費を削減されたり、福祉を削減されたりして、いつのまにか富を奪われていく。


 エコ詐欺。
 


 【 関連項目 】

  → 善と偽善 (省エネをめぐる善と偽善)

 ※ 基本原理を述べる。善をなすとき、その費用を誰が負担するか。
   他人の費用で善をなして、「自分が善をなしました」という
   フリをするのは、善ではなく、偽善である。(独善。)

 (例) 太郎が貧者に金を恵むとき、金持ちの金を勝手に盗む。
     ネズミ小僧ふうの善行。(その陰で自分が利益を得る。)
 
posted by 管理人 at 19:06 | Comment(0) | エネルギー・環境2
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