2009年4月17日22時46分
自民党の中川秀直元幹事長が17日、公務員制度改革の勉強会を発足させた。政府案にはない、幹部公務員の降格・降給を可能とする議員立法の骨子を決め、早急に議論を始めるよう党行革本部に申し入れた。ただ、政府や同本部は「中川案」に批判的で、その行方は不透明だ。
勉強会には塩崎恭久元官房長官ら同党の中堅若手ら35人が出席した。
「中川案」は幹部公務員を国家公務員法や給与法の適用外となる「幹部職」と位置づけ、人事や給与面の硬直的な「縛り」を外す内容。同日午後、中馬弘毅党行革本部長らにこの案を示し、政府が3月31日に国会提出した公務員制度改革関連法案を「補完」する議員立法の提出を促した。
中馬氏は「政府案に異を唱えるような議論を行革本部でやるつもりはない」と拒否した。ただ、自民党内には「政府案では政治主導を実現できない」との批判もあり、中川氏らが「霞が関改革」をテコに麻生首相に再び揺さぶりをかける可能性もある。