■表現~chapter#11~

アタシは軽いオンナと思われたくないクセにやることは軽いオンナだった。

アナタの他に関係をもっているオトコが数人いた。
その中にはやはりアナタと同じく、出会い系で出会った人もいた。
その人達には恋愛対象は抱かなかった。
ただのセックスフレンドとも言うべきだろうか。
大体1人に対して1,2回ヤる程度。
単なる遊びと言った方がいいだろうか。
でも遊びでもヤる理由がアタシにはあった。
金銭目的の援交ではない。
金に困ってるわけでもないのでオヤジやキモイヤローとはヤる気はしなかった。
むしろ、彼女と別れたばかりのオトコやそこそこのオトコを捕まえてた。
そういうオトコの方経験が豊富だから。
それにそれなりにちゃちぃプライドもあった。
快感を求めたわけじゃない。
自分の経験の少なさ故に少しでも経験を増やしたかった。

それはすべてアナタのため。
アナタがアタシに飽きないでほしいから。
アタシだけで満足してほしいから。
他のオンナに目移りしなでほしいから。
アタシだけに感じてほしいから。

そう、アタシはアナタへの愛撫の腕を上げるために他のオトコに抱かれ経験を増やした。

こんな形でしかアタシを表現できなかった。
自分に自信がないから、こんな羞恥なことで気を引こうとしていた。

アタシは汚れていく。
自分を汚していく。

それがアタシのアナタに対する表現の1つだった。


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