銚子市長選、前・元市長が出馬へ

　銚子市の市立総合病院休止をめぐる市長の解職請求（リコール）成立による出直し市長選は、失職した前市長の岡野俊昭氏（６３）と元市長の野平匡邦氏（６１）が１６日、それぞれ立候補を表明。２０日には３年前の市長選に立候補した石上允康市議（６３）も立候補を表明する予定で、現段階で少なくとも５人が名乗りを上げる激戦模様となった。（鹿野幹男、柴田真樹）

　岡野氏は市役所で、野平氏は後援会事務所でそれぞれ会見した。

　岡野氏は「リコールは市政に混乱をもたらしただけ。病院は私のもとでしか再開できない。引き続き公設民営方式で臨みたい」と語った。賛成が反対の倍近かったリコール投票の結果には「市民が病院を大切に考える気持ちは分かったが、洗脳によって投票した人もいるはずだ」と不満をにじませた。

　野平氏は「名前は明かせないがある法人に経営協力をお願いし、好意的な感触を得た」と述べ、病院再建に対する自信をのぞかせた。弁護士や公認会計士、医師らからなる「市民病院再生監理委員会」（仮称）を立ち上げ、再開策をはかる方針も示した。医師集めや経営監視を委ねることを構想しているという。

　岡野、野平、石上の３氏は３年前の市長選にも立候補しており、岡野氏が１万３２３５票の得票で当選。野平氏は１万２７５６票、石上氏は９０４１票だった。