周南3市の高度・専門医療の拠点病院(2次医療機関)となっている社会保険徳山中央病院(周南市孝田町)は、軽度の一般患者を「かかりつけ医」となる地域の医院(1次医療機関)で受け入れてもらえるよう、「地域医療連携協力医院」の紹介を始めた。登録した医院のパンフレットを作って病院内で配布するなどしており、外来患者の待ち時間短縮や医師の負担軽減につなげたい考えだ。
同病院では、症状の軽い患者の外来が依然として多く、外来診療の待ち時間は通常でも1時間以上、3時間に及ぶことも少なくないという。現状を放置すれば食事や仮眠時間が取れないなど勤務医の負担が重くなり、本来担うべき高度・専門医療に悪影響が出かねないため、地域の1次医療機関との役割分担を徹底させるよう対策を進めている。
地域医療連携協力医院の登録は08年8月にスタート。4月15日現在、3市全体の約7割にあたる154医院が登録している。同病院はうち84医院について院長の顔写真や診療内容、地図などが入った紹介パンフレットを作成。3月末から西館1階の専用コーナーで無料配布を始めた。病院のホームページでも検索機能を付けて探せるようにしている。
徳山中央病院は「地域の医院と役割分担することで患者の話をじっくり聞き、余裕のある診療ができるようになる」とし、適切な受診を呼びかけている。【内田久光】
〔山口東版〕
毎日新聞 2009年4月16日 地方版