臨床研修見直し批判 東北・北海道ブロック会議全国医学部長病院長会議のが16日、盛岡市内であり、厚生労働省が検討している医師の臨床研修制度見直し案に対する異論が相次いだ。北海道大、東北大など9大学の医学部長と付属病院長らが出席。都道府県ごとに定員の上限を設ける臨床研修制度の見直しでは、大学病院を手厚くするものの、実績を加味したり、病院ごとの募集枠を制限したりする方向になると指摘された。 旭川医大は「見直しで卒業生が(大学病院に)残る可能性はあるが、実績がどう影響するか分からずに混乱している」と主張。北海道大も「大学病院はさらに絞め付けられる」と問題視し、全国会議会長も務める岩手医大の小川彰学長は「制度変更に向けて(厚労省などに)圧力をかけていかなければならない」と述べた。 東北大の里見進病院長は「なぜ、大学病院が研修医集めで負けてしまうのか。研修内容を含めて討議しなければ、制度で研修医を縛り付けても同じことが繰り返される」と研修充実の必要性も指摘した。 会議ではこのほか、医師不足にあえぐ地域医療への学生の関心を高める方策についても議論。秋田大が県による寄付講座の試みを、札幌医大が約10年前から続ける「地域医療総合医学講座」の取り組みなどを紹介した。
2009年04月17日金曜日
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