バスケ男子日本リーグ、今季観客3割増 国内復帰の田臥、人気けん引(04/15 09:20)
バスケット男子日本リーグ今季の観客数が確定し、レギュラーシーズンは昨季から3割以上増えた。増加には、日本人として初めてNBA(米プロ協会)でプレーし、6年ぶりに国内復帰した田臥勇太(リンク栃木)絡みのカードが大きく貢献。日本リーグ事務局は「田臥が注目されているうちに、ファン定着を図りたい」としている。
3月に閉幕した今季レギュラーシーズンの観客数は28万7987人で、昨季から6万7663人増加した。栃木は35試合で10万44人を動員。これは昨季限りでリーグを脱退したオーエスジー(現浜松・東三河)より4万1175人多い。栃木が、オーエスジーの実績を上回って集客した人数はリーグ全体の観客増の6割を占め、田臥効果がうかがわれる。
日本リーグの吉田長寿事務局長は「田臥人気が続くうちに、競技自体の面白さを知ってもらわねば」と話す。田臥は再度の海外挑戦に意欲を見せており、来季も日本でプレーするかは分からない。
レギュラーシーズンで最も観客が多かった試合は、栃木−パナソニック(群馬)の5455人。これにレラカムイ−栃木(札幌)の2戦が5129人、5095人で続く。3000人以上集めたのはすべて、リーグで二つのプロチームで、観客動員に力を入れるレラカムイと栃木絡みの試合だった。レラカムイはホームに多くの観客を集め、栃木はアウェーでも集客力を誇る。
今季終盤、レラカムイ運営会社の誘致で、初めて東京以外で実施したプレーオフ準決勝。札幌会場には、東京より600人以上多い2400人が詰めかけた。これをヒントに、日本リーグは改革の第一歩として、来季のプレーオフを、ホームアンドアウェー方式で東京以外でも開催しようと調整を続けている。(荒井友香)