病気や自殺などで親を亡くしたり、重い障害で働けなかったりする家庭の子供への支援を求めるあしなが学生募金が今年も18日から全国一斉に始まる。県代表の東北芸術工科大デザイン工学部グラフィックデザイン学科3年、松本祐(ゆたか)さん(21)は「不況で皆が大変だが、子供たちが学校に通えるようチャンスを与えてほしい」と呼び掛けている。【林奈緒美】
松本さんは、耳に障害を持つ両親、2歳下の妹との4人家族。小学生の時から絵を描くのが好きで、将来は美術を学びたいと思っていた。しかし、生活は厳しく妹にも学費がかかる。「親に負担をかけたくない」と、中学卒業後に就職しようと考えていた時、中学の担任教諭からあしなが育英会の奨学金を勧められた。
奨学金を受け私立蔵王高校(山形市)に進学。現在は月4万円の奨学金と週5回のアルバイト、祖父母からの支援などで学費を払っている。将来はアパレル関係の職に就きたいという。「奨学金がなければ、目標に向かって学ぶ充実した日々を味わえなかった。県内には進学をあきらめて就職を選ぶ子供たちが多い。どうか手助けをしてほしい」と語っている。
街頭募金は18、19、25、26日の4日、山形市七日町1のアズ七日町前で午前11時〜午後6時まで。
4月10日朝刊
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