山梨日日新聞 web版 みるじゃん  




2009年04月15日(水)

教師は「家庭で」 親は「学校で」
小中調査 礼儀、道徳心で意識にズレ

 県教育会(太田隆夫会長)が教師や保護者を対象に実施した調査で、子どもに基本的な礼儀や道徳心などを教える場について教師は家庭、保護者は学校と考えていることが分かった。両者ともに過半数が仕事や生活の多忙さを訴えている。同会は意識の“ずれ”を「互いに話し合う時間が減っているため」と分析している。
 調査を実施したのは、同会専門部会の教育研究委員会(名取英雄委員長)。教育改革が議論される中、教師と保護者の教育に対する意識を把握しようと、県内の公立小中学校の教師849人と保護者(小学校4年、中学校2年)1078人を対象に実施した。
 教師を対象にしたアンケートでは、保護者に望むこととして「しつけなど生活習慣の徹底」が48.4%とほぼ半数を占めた。また、保護者との距離が遠ざかっていると感じる教師が増えていることについて、原因は「保護者の要求が多く対応しきれない」が36.6%、「話し合う時間がつくれない」が32.5%だった。教師の多忙さの原因として50.8%が「事務処理の増加が原因」ととらえている。
 保護者へのアンケートでは、学校への要望として子どもの道徳心の育成を望む声が35.8%と最も多く、学力指導が34.9%と続いた。以前よりも家庭が忙しくなったと感じている保護者は全体の8割以上に上り、理由として「共働きでゆとりがなくなった」(41%)、「家族の病気や介護など」(11.9%)だった。
 教育にかかわる制度改革について、教師が最も問題が多いと感じているのは「教職員の評価制度」で36.3%だった。学校現場でまず初めに解決しなければならない問題について記述式で回答を求めたところ、「教職員の定数増」と「教職員の多忙さの原因追及」がいずれも47人と最も多かった。
 名取委員長は、無理な要求を突きつける“モンスターペアレント”と呼ばれる保護者の存在は「教師と保護者が互いに多忙になり、話し合う時間が減っていることが原因ではないか」と指摘。「家庭と学校がそれぞれの役割を認識し、連携して子どもを指導していくことが大切」と話している。



詳しくは山梨日日新聞で!購読申し込みはこちらから





 
県内のニュース
主要
各地
経済
スポーツ

連載・特集・企画
個性豊かな産地紹介
やまなしワイナリーめぐり
信玄・勘助アクセスガイド
マップで旅する風林火山
Let's ウォーキング
甲斐路の散歩道
富士山情報の決定版
日本一の富士山NET
奮戦の足跡
VF甲府ニュース
未来への伝承
富士山を世界遺産に
東海地震、富士山
山梨の防災情報
リニアモーターカーの今
山梨リニア実験線
新聞記事を優しく解説
山日子どもウィークリー
学校新聞
学校自慢
ニュース探検
ニュースクリック
はっけん!!挑戦
ときめきゾーン
キャンパス編/高校生編
外国暮らしの楽しい話題
海外リポート特集

全国・海外のニュース
主要
政治
経済
社会
国際
スポーツ
科学・環境・医療・健康
暮らし・話題
文化・芸能
訃報
詳報

ホーム著作権についてリンクについて個人情報について携帯サイトについて|お問い合わせ、ご意見等はこちら

記事・写真・イラストの無断掲載・転用を禁じます。Copyright 2009 山梨日日新聞社 THE YAMANASHI NICHINICHI SHIMBUN.