採用とか給料とか成長性とか
おいらは新卒でわりと大きな会社に入社し、それから泡沫Web屋に移って現在も働いてる。で、当時転職する際に、今考えると馬鹿げた話だが年俸で2百万下げて転職した。(※転職するときに絶対に年収は下げたら駄目よという話はまたいつか)
採用をやっていて思うのだけど、最近は給料を数百万下げて来てくれる人がいなくなった。すっかり売り手市場になってしまったのも理由だとは思うけど、なんでだろうか。
当時私が転職した際は、結構な大企業ので働く山師気味の奴が一攫千金狙って、給料下げてやってきたものだ。そういう気概のある人?がいなくなった。
泡沫Web屋に人を育てる余力ってのはほとんど無いので、超即戦力が求められてるのだけど、いきなり前職給与を引き継げるほどの待遇は出せないのが実情。
要するに30代1000超クラスを700〜900レンジとか、20代500〜900クラスを400〜600レンジでGETしたいわけだ。だけどサッパリ来ない。
まぁ、当たり前と言われれば当たり前なんだけど、数年前は、数は多くないけど、年に数人は来ていたんだよね。大手企業の若手リーダーみたいなのがさらに飛躍を求めて給料下げて山張りに来るようなケースがあったのよ。
なんでかな〜と思うわけで、多分一番大きい原因は労働市場の変化だとか、Web業界全体の勢いみたいな、大きな枠組みの部分が変わってきてるとか、そのあたりかなとは思う。
ただ、自社の魅力自体も変わったのかなと思う。正確には魅力が落ちたかなと。で、そこも理由としては大きいだろうな。業界全体は仕方ないとしても自社なら手の打ちようもあると信じたいとこ。。。
なんの魅力が落ちたのだろうかと言えば、やはり「成長性」の部分が大きいかな。急速に大きくなっているのであれば、夢を見せれたりするので、山っ気が強い連中は「夢買い」ということで、給料下げて来てくれる人が多かったような。成長性神話が剥がれてしまって、給料下げる分に見合った夢やビジョンを見せれなくなってるのが大きいのかも。
これって結構深刻な問題で、人も来なくなれば成長性もどんどん無くなるのは必死なわけで、激しく負のスパイラル。ここでグッと踏ん張って、無理して給料だして優秀な人間を集めたいけど、そうもいかない。販管費のればのるほど利益圧迫するので、成長性を演出しづらくなるし。
こんなことをツラツラ考えてると、上場企業の株価ってのは、わりと真実を現すものなのかしら、と思ったり。Web関連が冴えない理由は、株価に織り込まれた成長性が剥がれてきているのが一番大きいだろうから。
成長性ってのは株価だけじゃなくて、採用にも影響あるような気がしてくるわけで、なんだろう、、株価と採用人気度って相関あるぽいなとか思ったり。
グダグダな話をさらに飛躍させてカオスに突入するけど、採用と株価って意外と相関あるかもって線で行くと、従業員一人当たり株価みたいなのを出すことで、自社が労働市場でどの程度魅力的に見えてるかが定量的に分かったりしないかな、なんて思った。でもまぁ、連結とかあるしややこしくてとても算出できそうにないけど。企業価値のどの程度を採用に使っていて、残りはどのぐらいか?みたいな指標って、どっかに落ちてないものかしら。てか、従業員一人当り株価なんてみんなとっくに分析済みのような気もするけど、詳しくないから分からんぽ。
イメージとしては、従業員一人当たり株価が高い企業は、採用に有利なので安く良い人材が取りやすい、従業員一人当たり株価が安い企業は採用に不利なので高い給料出さないと人が来ない、みたいな。試しにそんな感じ。
採用で悩むのって、給料いくら出していいか?って部分も大きいと思うのよね。例え厳正な給与テーブルがあるにしても、どこに載せるかで悩むし。ここで、前述のような指標があれば、あぁ我社は採用人気度低いので給料高めにしないとね。みたいな判断ができると思うのだよね。「ここまでなら出してもOK」という目安があることが大事だと思うわけで、別に株価からじゃなくてもいいのだけど、そういう指標があると楽だよな〜。
良くないのは自社の魅力が落ちていて、昔のように安い給料で優秀な人材が確保できないにも関わらず、過去の栄光にすがって給料を渋るパターン。これだと人が集まらないから本当にジリ貧に追い込まれると思うのですよね。