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2009/04/15

民主主義は神ではない

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価格:¥ 1,890(税込)
発売日:2003-08

赤シャツ隊の暴動について司法ジャーナルMSさんが書いているんだが、
民主主義は神ではない、という、含蓄の深いお言葉です。タイは、王様の力と信用において社会が成立している国なので、それを置いて、世の中、まわらない、という事なんだけどね。で、例に挙げているのがミネラルウォーターで、色んな銘柄があるんだが、安心して飲めるのは、王室関係とか、軍部関係の企業のモノなのだそうで、タイは生水が危ないので、どんな安レストランでも、水というと必ず「売っている水」を使うわけです。道端の屋台はまぁ、アレだがw で、タイ王室というのはタイで一番の「資本家」です。鉄鋼、セメントなどの重工業はもちろん、タイで何かしらの巨大ビジネス展開しようと思ったら、まずは、王室にナニガシかの株式を献上して「持っていただく」というのが、成功する秘訣ですね。

こういうのは「理屈抜き」の大前提なので、グローバリズムとか国際金融資本なんぞより強力です。逆に言えば、異邦人でもタイ王室に忠誠を誓えば、タイという社会の一員として認められる。山田長政みたいなもんだ。八紘一宇というのがむかしあったんだが、天皇陛下のもとでは、ニューギニアの土人も、満州族も、純粋日本人も、インドネシア人も、朝鮮人ですら、等価なわけだ。みんな同じ教科書を使い、同じ権利を持つ。それが、大東亜共栄圏の目指した「世界」だったわけです。そんな、昔の大日本帝国みたいな力関係が、大陸部東南アジアでは出来つつある。

 ミャンマー側の民族はタイ側にも住んでいるし経済圏としては容易にタイ経済に入り得る地域です。
複雑な事情からミャンマーの国家体制が鎖国状態を続けているため結果的に密輸的な経済圏ですがそこにはタイ経済圏があります。
戦前はタイバーツとミャンマーチャットは等価でした。
今はミャンマーの通貨はバーツに比べると3%位の貨幣価値です。

 こういうある意味タイ側の許容範囲の広さからミャンマー側の少数民族はタイのプミポン国王陛下すなわちタイ国王ラーマ9世陛下に感謝し国王80歳の誕生日に盛大にタイ側で国王に感謝する式典を行いました。

かつてはタイのライバルだったビルマが、今では「ミャンマー」なんて名前になって、すっかり落ちぶれてしまったわけだ。経済がダメダメなので、タイに近い国境付近では、むしろバーツ経済圏に呑み込まれつつある。表向きは、タイは少数民族ゲリラの支援は「してない」事になっているんだが、裏では支援している、と。コレは、現地に行って自分の眼で見て来ないと判らないです。

おいら、ずいぶん前なんだが、メソッドという国境の町で、小高い山に登ってみた事があるんだが、てっぺんに大きなスピーカーが付いてるわけだ。「ビルマ軍が攻めて来たら、このスピーカーでゲリラたちに教えてやるんだ」との事で、さて、誰が設置したのか、とりあえずタイ政府も「黙認」しているわけです。で、ゲリラたちは、危なくなるとタイ領に逃げ込んで隠れ、敵がいなくなるとビルマ領に帰る。そんな事をやってるわけですね。そして、ゲリラたちの資金源は「密輸」です。夜陰に乗じて、小舟で何でも運んでしまう。冷蔵庫から乗用車まで運びます。ビルマは貧乏国なので、輸出するモノが何もない。ルビーや翡翠くらいですか。あとは干し海老とか。こうした密輸は、現地の「国境警備隊」の大事な資金源でもある。鎖国しているミャンマー政府と仲良くしても何のメリットもないが、ゲリラと仲良くしておくと、密輸のマージン稼げます。

で、今では闘いを止めたんだが、カチン族というのがいるわけだ。カチン族もビルマの少数民族なんだが、おいらの取引先にカチン族のオバサンがいます。

気品のある美人で、物凄くきれいな英語をしゃべります。聞いたところでは、「生まれは貧乏だったが、苦学して大学まで卒業して、ロイター通信の社長秘書やっていた」そうで、実家の雑貨屋を手伝いながら中学卒業、代用教員やりながら、高校と大学卒業です。ロイター通信の社長秘書やりながら、土日だけ、マーケットで「民族衣装」を売り、それが成功して今ではボルボを乗りまわし、休暇にはハワイで遊んだりしてます。娘も、大学をふたつ出た美人です。

このオバサンの亭主というのが、カチン族ゲリラの親分です。おいらも何度か会った事がある。メシ食いながら話も聞きました。ゲリラをしながら、資金稼ぎに翡翠の密輸して、バンコクでウロウロしていて、才媛だった同胞の彼女を見そめて女房にしたわけです。でも、ゲリラなので、いつもはジャングルです。上の娘と下の娘とは10歳以上も年が離れているんだが、その10年間は「山で戦争やってたんで、子供が作れなかった」そうです。奥さん、偉いね。子供を抱えて、必死に働いてカネを稼ぎ、ゲリラの旦那の戦闘資金まで稼いでいたんだから。

タイというのは鷹揚な国なので、こういう「タイ人」というのもいたりする。こうしたゲリラを、有形無形のうちに支援して、自分のテリトリーを拡げているのが、タイ政府の「国策」でもあるわけです。山の中の少数民族にとっては、ユダヤ人とかゴールドマンサックスとか、見たことも聞いた事もないわけで、タイ文化とバーツ経済そのものが「グローバリズム」になっている。で、その「象徴」がタイ国王です。なので、

 民主主義は最悪の政治形態であるが、他よりましな政治形態だそうです。
そうであれば、
民主主義を神として他国を批判すべきでないでしょう。
タイの政治もミャンマーの政治も日本人の私にわかりません。
同時に他国が日本の政治をわかるとも思えない。
仏陀の教えによりタイ、ミャンマー両国に平和が来ることを祈ります。

タイはタイで、自分たちの共栄圏を築き、平和的に周辺国を巻き込みつつあるんだから、日本を含めて他国が「民主主義」の名の下に押しつけやるのは止めろ、というのが主旨なんだが、実際、おいらもそう思います。

コメント

>タイは生水が危ないので、どんな安レストランでも、水というと必ず「売っている水」を使うわけです。道端の屋台はまぁ、アレだがw

ふた昔ほど前、陸路マレーシアから国境の町べトンに連れられ、
そこの祭りの出店で飲んだコカコーラの氷にやられました。
30分おきにWCとベッドの往復×2日間・・・いい思い出です。


タイは今の時期がいちばん暑いので水には気をつけないとね。



>日本を含めて他国が「民主主義」の名の下に押しつけやるのは止めろ、

民主主義制においては選挙民に一定の民度がなければ、機能をしない→衆愚制に陥る、って話はプラトンの時代からありますね、、、それがプラトンが哲人国家を提案した理由のひとつ。

、、、しかし、現実問題として、例えば、世界経済の中に非民主主義国家があってそこで労働者が「奴隷」的、無権利状態で使われていると、結局、民主主義国家の労働者が職を奪われるとか、その他、実害が民主主義国家に出てくるんですよねえ、、、いわゆる、産業の空洞化とか。

また、一方、確かに、その国が鎖国をし世界経済からなんの恩恵も受けていないのであれば民主主義を押し付けられる筋合いはないんでしょうけど、その国が世界経済の中で利益、恩恵を得ているのであれば、その恩恵の対価として「民主主義の押し付け」は一概に否定できないのでは?、、、「民主主義の押し付け」が絶対に嫌であるのであれば、鎖国をすればいい、ってことになるのでは?

「民主主義の押し付け」は純政治的な話というより、むしろ、世界経済の一員でありたいのであればみんな平等なルールで競争しましょ、っていう、ある意味、自然な、経済的な話と理解すべきこととも考えられるのでは?

>タイはタイで、自分たちの共栄圏を築き、平和的に周辺国を巻き込みつつあるんだから、日本を含めて他国が「民主主義」の名の下に押しつけやるのは止めろ、というのが主旨なんだが、実際、おいらもそう思います。

おっしゃる通りです。


タイの生水飲んでも何ともないオイラはやっぱおかしいのねんw

海外なんて行けなかった昔は、ラジオが唯一オラの情報源でした。ラジオタイランドやBBC、レディオオーストラリア、バチカン放送、ドイチェヴェレ、VOA、etc・・・
今はネットで現地の声や経験者の蓄積されたノウハウ等濃厚な情報がお手軽に手に入ってしまう結構な世の中になったもんで、
当時ネットがあったらもっと社会は面白かったに違いないと思う今日この頃www

> 仏陀の教えによりタイ、ミャンマー両国に
> 平和が来ることを祈ります。

 日本にも神仏合摺の素晴らしき土着の信仰があります。
 仏陀も八百万の神々も万物に宿る聖霊もご先祖様の御霊も、全てを受容れ尊ぶ、優しさ、懐の深さが日本人の魂にはあります。
 だからこそ朝鮮カルトや清和会のような鬼畜で嘘の巧い連中に騙されてしまうのでしょうね。
 悪貨は良貨を駆逐する、とはまさにこのことです。率先して売国小鼠を礼賛したB層は、優しいからではなくバカで強欲だから騙されたのですが、、、

ゲリラの親分同士の対談、いいですねw

タイのレストランでは確かにペットボトルの水を置いてるけど、氷はどうなってるんですかね? 一度も氷でやられた事はないですけど。

『自由ですよ、平等ですよ』と言いながら民主主義で人様の敷地に入り込み、すぐその後に民主主義と相反しない資本主義が土足で家に上がり、家の中を蹴散らしいくのがユダヤ流。

http://mainichi.jp/area/wakayama/news/20090415ddlk30040478000c.html

タケノコ掘り:楽しく収穫、景観保持も 子供たち大喜び--新宮 /和歌山

馬鹿じゃないの・・・1回掘ったぐらいで孟宗を増えるのが抑えれれると思ってるんだ
掘ったって3日もすれば次のが出てくるんだよ
 何の知識も無く思い込みによる活動に子供を参加させる・・・愚かな大人達

私の嫁さんの、タイ料理は!
最高です!何でも!おいしい!
本人は?冬の日本海のカニ!と刺身が、
好物です、(苦笑)

朝日新聞さん、頼むからもう私に突っ込ませないでちょうだい。
「タイ政府、タクシン元首相の旅券失効」
http://www.asahi.com/international/update/0415/TKY200904150302.html
>元首相にはこれまで数カ国から名誉市民などとして旅券発行の申し出があるといい、タイ旅券が失効しても海外での活動に大きな影響はないとみられる。(朝日新聞)
国名書いてないよね。これってバハマとか、ベリーズとかニカラグアでしょう。
バハマ
もう言わずもがなタックスヘブンですわ。
>観光業とタックス・ヘイヴンなどの金融業が経済の中心である。首都ナッソーを始めカジノに興ずる観光客も多い。(ウィキペディア)
ベリーズ
ウィキペディアによると
>1980年代から麻薬ギャング組織によるマリファナやコロンビア産のコカインのアメリカへの密輸による貿易が増し、その資金が豊かさの源となって問題視化しているところもあった。(ウィキペディア)
ベリーズに赴任している日本人ブログによると
>実際、中国人の人でお金を払って3日でベリーズ人の市民権を
取ったという人もいますが。
ニカラグア
一番まともそうな国ですがウィキペディア読むといろいろ香ばしいです。
こんなことしたり、
>2006年11月5日に行われた大統領選挙で当選し、2007年1月10日(現地時間)に就任。選挙前に行われた法改正(国民の過半数の信任を得なくても、第一候補であれば当選できる)と、強力なライバルであったエルティ・ルイッツの謎の急死、人工妊娠中絶容認などカトリック教会とFSLNの融和などに助けられとはいえ、34-36%の支持率での辛勝であった。当選後は大統領官邸に居住せず、FSLN党本部から指揮を執っている。
(ウィキペディア)
あんなことしています。
>2008年8月の南オセチア紛争の際には、9月にロシアに続いて世界で二番目にアブハジアと南オセチアの主権を承認し、明確な反米色と親露路線を打ち出した。(ウィキペディア)
「類が友を呼ぶ。」味わい深い言葉ですね。朝日新聞さんもお仲間かなあ。
興奮して血圧上がってきたんで、もうやめとくわ、さよなら朝日新聞さん。

>タイの政治もミャンマーの政治も日本人の私にわかりません。
>同時に他国が日本の政治をわかるとも思えない。
>仏陀の教えによりタイ、ミャンマー両国に平和が来ることを祈ります。

ここぞとばかりに赤が悪い、黄色が悪いと、タイ人の悪口云う人に読んでいただきたい一文ですね。

以前も書き記しましたが、「毒蛇は急がない」というタイの諺、なんとなくですが実感してきました。

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