太宰の未発表写真を発見 旧制高入学時、柔和な表情今年で生誕100年を迎える作家、太宰治(本名津島修治)が弘前大学(青森県弘前市)の前身である官立弘前高等学校に入学した当時の未発表写真が見つかり、弘前大が15日、発表した。丸刈りの太宰はあどけなさが残る柔和な表情で、弘前大は「太宰の実像を知る上で貴重な発見」としている。 調査に当たった弘前大の山口徹准教授(日本近代文学)によると、写真は大学付属図書館に保存されていた「昭和2年4月入学写真帖」と題するアルバムから発見された。入学願書の写真が保存されており、当時、17歳だった太宰が入学前に撮影した写真とみられる。 写真の左下には「14」と書かれており、学籍簿などと照合した結果、入学時の席次と判明。席次は入学時の成績順で、これまでは16席とされていた。 山口准教授は「太宰は作品と実像を結び付けて研究されてきた作家。今回の発見は高い価値がある」と話した。 太宰の長女、津島園子さん(67)は「希望に満ちた表情をじっと見つめていると、その後の苦悩の日々、文学との壮絶な闘いを思い合わせて涙が出そうな感動を覚えました」とのコメントを出した。 【共同通信】
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