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きょうのコラム「時鐘」 2009年4月15日
コンサートへは「少しおしゃれをして」とフランソワーズ・モレシャンさんが「熱狂の日」を前にして、本紙連載で書いている
聴衆のおしゃれはアーティストへの敬意の表れであり、「熱狂の日」の街に選ばれたのも「金沢がおしゃれな街だから」だったという。昨今の、ラフでだらしないほどに着こなすファッション界の風潮にチクリの、大切な指摘に聞こえた 高岡などでも、事前のコンサートが始まった。おしゃれな街とは何だろう。それぞれの街で考えてみたい。街のたたずまいだけではなくて、行き交う市民の服飾のセンスや品格のこともあろう。茶道や華道の習い事や、観劇や美術展にも共通するものがあるように思う 昨年のべートーベンが「聴く」と表現するなら、今年のモーツァルトは「効く」音楽だという。心の癒やしに「聞いて効く」というわけ。ちょっとおしゃれをして、モーツァルトに敬意を表すれば、ポスターのようなしゃれたウインクも返ってくる 不景気風が吹く今こそ、都市の個性や市民のおしゃれ度を発揮してみせる心の余裕がほしい。不況克服には「文化が効く」。 |