06年6月に奈良・田原本町で起きた母子放火殺人事件に絡む調書漏えい事件で、秘密漏示罪に問われた精神科医・崎浜盛三被告(51)に対し、奈良地裁は15日、懲役4か月、執行猶予3年(求刑・懲役6か月)を言い渡した。 崎浜被告は、放火殺人事件を起こした少年の供述調書の内容をフリージャーナリスト・草薙厚子さんに漏らし、草薙さんは調書に基づいて単行本「僕はパパを殺すことに決めた」(講談社)を出版、法廷で情報提供者が崎浜被告だったことを明らかにしている。
これまでの裁判で、崎浜被告は、調書を見せた行為を認めているが、「少年が抱える広汎性(こうはんせい)発達障害について正しく伝えるためで、理由があった」として法律の解釈を争っていた。
奈良地裁は「漏えい行為は少年の利益を図るためのものとはいえず、正当な理由は認められない」として、崎浜被告側の主張を退け、有罪判決とした。