東京・千代田区大型クレーン横転事故 重量オーバーが横転の原因との見方が浮上
東京・千代田区の新宿通りで14日午前、大型クレーンが横転した。歩行者やトラックが下敷きになり、1人が意識不明の重体、5人がけがをした。事故の原因は、クレーンが規定を超えた重さのものをつり上げた重量オーバーの可能性が浮上してきた。
近くにいた人は、「すごく、とにかく音。音がもう、すごかったですね」、「ほこりっぽい爆風みたいなのが飛んできて...」と話した。
14日午前11時ごろ、東京・千代田区で、工事中の大型クレーンが横転。
フェンスがなぎ倒され、近くを歩いていた女性が下敷きになった。
この女性は救出されたものの、頭蓋(ずがい)骨骨折の重体となっている。
また、クレーンに押しつぶされたトラックには、3人の男性が乗っていた。
首を曲げ、救助を待っていたが、およそ1時間後に救出され、2人が足を骨折する重傷を負った。
大型クレーンが倒れてきた中央分離帯は、大きくぐにゃりと曲がっている。
この事故で、あわせて6人が重軽傷を負った。
消防は「アースドリル(クレーン)により、スタンドパイプ(円柱)を引き抜き、地上3メートルまでつり上げた時、アースドリルが転倒」と話した。
クレーンを所有する「大洋基礎」は「(ケーシングを)つりにいった時に、バランスを崩して真横に転倒したというのが事故の状況」と話した。
実はこの時、つり上げようとしたケーシングの重さは7トン。
メーカー仕様書によると、このクレーンがつり上げられる重さは最大で6.5トンで、重量オーバーが横転の原因という見方が浮上してきた。
大洋基礎は、「安全管理は徹底してやっていますので」と話した。
しかし大洋基礎は、7年前にもクレーンのワイヤを巻き過ぎて、アームが曲がる事故を起こしているという。
事故現場では午後5時55分現在、現場検証が続けられている。
(04/14 18:05)