読む力 育成進める岐阜県中津川市 阿木中学校
「構成のしっかりした論理的な文章を気軽に読ませ、読む力を育てたい」と五年前に取り組み始めたのが「コラム学習」である。生徒たちは、新聞のコラムを読んで切り抜いて要約、自分なりに見出しをつけ、感想を書き、難語句を調べる。これを三年間続けることで、読み取りの力がかなりついてくる。 全校生徒のノートにコメントを入れるのは大変ではあるが、一人一人の個性が分かってなかなか面白い。卒業時には、コラムノートが数冊になる生徒もいる。字数がそれほど多くないコラムは、文章を読むことが苦手な生徒にとっては、特に教材として適しているように感じる。 「初めは読むことが面倒だったけれど、どのあたりに筆者の主張があるのかが分かるようになったら面白くなった」。国語を得意としない生徒たちからこんな声が聞かれるとうれしくなる。時にはコラムの読み比べをすることもある。心に響き、誰もが納得できる書き方のコラムを選ぶことを通して、限られた字数で説得力のある文章を書くことの大変さを知ることもできる。 こうした学習の中から、自分の意見を新聞に投稿し、読者欄に採用される生徒も毎年何人か出てきている。このほか、新聞切り抜き作品に挑戦したり、NIEコーディネーターを招いて見やすい新聞の作り方を教えていただいて、総合学習のまとめを新聞にしたりするなど、新聞を生かした学習に全校で取り組んでいる。 社会的な事象への関心も高められる新聞学習を、これからも積極的に推進していきたいと考えている。 (国語科・安江ますみ) コラム読んで構成力ついた 2年 秋山真里奈私は毎日、新聞のコラムを読んでいます。コラム学習をするうちに、文章構成の力がついたり、ニュースに対する関心が持てたりするようになってきました。私にとって新聞のコラムは、現代の社会や日本の文化などについて考えるとても良い学習の場です。これからも続けていきたいと思っています。
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