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【すくむ社会第1部】手書き主義のラジオ番組〜『考える』の空洞化(4) (3/3ページ)

2009.4.14 20:26
ラジオ聴取者の変化ラジオ聴取者の変化

 人が情報を得るとき、五感のうち視覚情報が圧倒的なウエートを占める。ラジオは聴覚メディアだが、普段頼っている視覚情報がない分、逆に受け手の想像力を高めるという。

 情報があるから考えるのではなく、情報不足を埋め合わせるために脳が活発に働いて考える作業をしているわけだ。ラジオを聴きリクエスト曲を考え、採用してもらうためにどうしたらよいのかと思案し、手書きではがきを書くという一連の作業には、複雑な思考のプロセスが重なっている。

 板倉教授が脳の活動の様子を可視化できる光トポグラフィーという検査をしたところ、ゲームの最中より、ラジオを聞いているほうが脳が活性化することが分かった。特によく作用したのはやる気や自己抑制、計画性といった社会性をつかさどる前頭前野だった。

 「人間は至れり尽くせりの情報が与えられると、かえって脳は働かない。便利だからと楽をせず、手間をかけることこそが、人が思考を続けていくために、肝心なことなんです」

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