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ラノ漫 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2009-03-07

[]本の楽園を維持するために、編集者にできること




空間コミックビームがなくなります。コサキンが終わります。事情はいろいろあるようですが、とりまとめると「銭が無い」の一言に集約できるようです。切ない。




ものづくり業界にいる人達は、基本的にはみんなその道のマニアです。マニアなので「これ面白いんだけど、売れないよね〜」とかよく言い合いますし、そういうものをけっこう作ってしまいがちです。病が重くなると「これは売れなくていいんだ」とか言いだします。






ほぼ日刊イトイ新聞ぼくらの写真を見てほしい

「別に売れなくてもいいや」って本気で思ってるんなら構わないんだけど、そうじゃないなら、コンテンツをつくる人たちが、「売れなくてもいい」って言いすぎてると思った ― 糸井重里


実物日記:コミケ直前でも気分は夏ティアに向けて。

自分が本を作る時に絶対譲らない、見誤らないようにしている原則はひとつしかない。それは赤字を出さないこと。私達はプロなので面白いのは当然なんです。プロというのは商業出版ですから原価の問題は絶対にあります。「採算を度外視して…」なんて口が裂けても言っちゃいけない。そうでないと販売や業務の人と交渉をできません ― 飯田






売れてないってことはそこは赤字になってるってことで、赤字になってるってことはその赤を誰かがかぶってるってことです。売れてない人は売れてる人が稼いだ金で食わしてもらってるってことを忘れちゃいけません。




逆に売れる作品を作ればその分の黒字でたくさんの人を養うことができますし、「売れるかどうかわかんないけど、面白いもの」を作る余裕ができます。金銭的な豊かさは、量的な意味でも文化的な意味でもものづくりを支える土台です。




マニアックなもの、アカデミックなもの、ストイックなもの。どれも私は好きです。好きだから、そしてそれをずっと見ていたいから、この楽園の維持費をまかなえる仕事をしていかないといけないと思っています。