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ラノ漫 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2008-12-15




今日の一枚

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とてつもなく恐ろしい気配がする…。






[]幕末カステラ




子母澤寛「味覚極楽」




 幕末の頃の、長崎カステラ広告に、カステラを薄く切り、わさび醤油で食べると酒の肴として至極上等だということが書いてある。




という一節がありましてね




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とりあえず試してみた。




写真では厚切りですが、これをさらに薄く切ってわさび醤油にひたして食べます。厚いまま食べると、カステラわさび醤油の絶妙な均衡が保てず残念な感じになるので、必ず薄く切ってください。




で、感想なのですが。悪くないです。けっこう美味しい。たとえるなら砂糖醤油で食べる餅の味を濃厚にして、わさびの風味を加えた感じ? 単調で飽きやすいカステラの味に深みとアクセントが加わって、いくらでもいけそうです。面白いなあ。




ちなみに「味覚極楽」ネタ元と思われる、京都長崎ではない)油小路通三条上ル二丁目東北角にあった菓子屋「萬屋」の引き札(チラシ)によると




 ○御用ひやう御茶菓子のみにあらず

寒気の節は○ふたものに入沸湯さして御用ひ

暑気の節は○右に同しく冷泉にひたして御用ひ

酒肴には○右に同しく大根おろし山葵の類にて御用ひ

其外煮物のさし込料理ものゝ取合酒の二日酔によし

旅行にたづさへて水のかはりによし

御進物箱入品々御座候

外に極製花ホウル御座候御試のうへ御用奉希上候




とのことで、大根おろしなども合うらしいです。




なにかの折にいただいたカステラが余ったりしたら試してみてはいかがでしょうか。






味覚極楽 (中公文庫BIBLIO)

味覚極楽 (中公文庫BIBLIO)

かすてら加寿底良

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