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五輪での活用視野に医療体制ガイドライン―東京都

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 東京都は4月13日、都が主催する大規模イベントでの医療・救護体制に関するガイドラインを公表した。この中で、多数の傷病者の発生時に対応可能な体制や、会場に配備する「医療救護資器材」の数の目安などを示している。ガイドラインは2016年の招致を目指している東京オリンピックでの活用も視野に入れている。

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 ガイドラインでは医療・救護体制について、「東京都本部」「大会運営本部」「医療救護本部」「医療救護所」を設置するとしている。
 「東京都本部」には、救急・災害医療に精通した医師を中心に構成された「医療救護委員会」を設置し、「医療・救護計画」を作成する。
 「大会運営本部」は、イベント会場ごとに設置され、関係機関の会場管理計画と医療・救護計画の総合調整を図る。
 また、「医療救護本部」は、会場ごとに1か所設置され、会場の医療・救護活動を統括する役割を担う。「医師1人、看護師など2人」から成る医療救護班2班を配置することが望ましいとされている。
 「医療救護所」は、観客1万人当たり1か所を目安に設置され、医療救護班1班が配置される。多数の傷病者が出た場合は、臨時救護所、集団災害用救護所を増設する。

 会場に配備する医療救護資器材数の目安については、傷病者を総観客数の1%(総観客数が5万人の場合、500人)と計算。その上で、中等症用資器材は傷病者数の30%(同、150人分)、重症用資器材は傷病者数の10%(同、50人分)を目安とした。

 搬送体制については、東京消防庁と調整し、会場ごとに救急車を配備することが望ましいとした。また、回転翼航空機と緊急離着陸場を確保するとしている。
 さらに、多数の傷病者が発生した際の収容医療機関を事前に指定して確保する。都内の医療機関で収容し切れない場合は、「広域災害・救急医療情報システム」を活用して他県に受け入れを要請することも視野に入れている。

 このほか、「大会運営本部」では、気象条件やイベント環境、傷病者情報などのデータを収集して記録としてまとめておく。また、「東京都本部」では関係機関などと訓練を実施し、その結果を検証して計画の修正に反映させるとしている。

 都の担当者は「民間が主催する大規模イベントの医療・救護計画の作成にも活用してほしい」と話している。


更新:2009/04/14 22:21   キャリアブレイン

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