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【産科医解体新書】(33) 仁義なき医師に怒りも (2/2ページ)
このニュースのトピックス:病気・医療
こういう患者さんが現れると、僕らはとても困惑したものです。それまでの治療経過が全く不明ですし、かかりつけ医に確認しようにも、なにせ留守電ですから。クリニックの患者さんが大学病院にくる場合、医師からまず連絡があり、ファクスで情報を流してくれるのが普通です。
今、産科医療は一つのクリニックでは完結できなくなっています。医師同士の仁義を通せないところでは、医師と患者の仁義も通せないと感じます。ただ、産科医が激減し始めた数年前から、こういうクリニックは減っているようです。患者さんも自分の通っているクリニックが夜間に対応してくれるかどうか、確認すべきだと思います。
まぁ本音では、不妊治療でがっぽり稼いでいる医師がぐっすり寝ているのに、研修医あがりの兵隊医師は無給で(研修医には給料が出るようになりましたが、大学院在籍の医局医師は無給なのです)、夜中に走り回らなければならないのがすごくシャクに触ったものですから。開業医と大学病院が連携して、みなさんの分娩(ぶんべん)をお手伝いできる態勢が早く安定したものになると良いのですけれど。
(産科医・ブロガー 田村正明)
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