2008-08-09
■[書評]ラノ漫2008年上半期エロマンガ5選+α
今日の一枚
ドア付近が風通しがよくて快適らしい。
半年以上経つといつ出た本か忘れてしまうので、自分用のメモを兼ねて。
月吉ヒロキさんの「独蛾」については以前書いたので下を参照のこと。
一途な愛の二つの形:月吉ヒロキ「独蛾」/真田鈴「すきなんていってあげない」
無望菜志さん(「なもなし」と読むらしいです)の処女単行本。魔法の国のお姫様が使った魔法のミスで触手淫獣と化してしまった主人公が、姫様とくんずほぐれつするマンガ。いわゆる「触手モノ」でプレイもハードなのですが、基本的には和姦でかつストーリー的には純愛物という、大変ユニークな一品に仕上がっています。キャラクターにも触手にも作者の愛情が強く感じられる、実用性を備えながらも読後感の良い一冊。触手初心者にもおすすめ。
関谷あさみさんの3冊目の単行本にして、おそらく現時点での最高傑作。非合法のハメ撮り援交ビデオを作りながら失意の日々を送る男と、男に会いたいがために身体を売る孤独な少女の不器用な恋愛話。性描写と心理描写がえらく生々しいのが特長。登場人物が皆弱くてやさしくてかわいらしく(男も)、最後は甘々で終わります。ちっちゃい女の子が苦手でないならぜひ読んでみていただきたい作品です。
笹倉綾人さんの2冊目のエロマンガ単行本。ちっちゃくて一途な女の子たちが、甲斐性無しの男たちに身体を張ってぶつかっていく単発ものの作品集。気が強い女の子を描く印象が強い笹倉さんですが、実際のところ割合的にはそこまで多いわけではありません(この本だと10作品中3作品)。とはいえキャラが立ってるのでものすごく目立ちますがっ。押し倒すよりも押し倒されたい、受け身な人向け。
男性向けショタものアンソロジーの最終号。作家陣はMARCYどっぐ/無道叡智/虎向ひゅうら/ジェームスほたて/たかしたたかし/鷹勢優/猫玄/笹倉綾人/高津/ベンジャミン/無有利安/諸汰鎮孝/奇械田零士朗/RT./T.K-1/きりがくれたかや/龍炎狼牙/上連雀三平。大変豪華なメンバーで質も高く、初心者が比較的とっつきやすい内容になっていると思います。新しい世界を見たい人の入門用に。
ロリ方面が豊作だった上半期とは対照的に、下半期は肉感に優れた作品が多く出てきています。以下に下半期の注目作をいくつかあげておきます。
「ハナハルが嫌いなオタクなんていません!」(by ヤスイリオスケ)という言葉が冗談に聞こえないくらい鉄板な鳴子ハナハルさんのエロマンガ処女単行本。これを超えるフィーバーはエロマンガ業界ではもう二度と見られないのではないかと思われるくらいの盛り上がりでした。内容についてはいまさら言うまでもないでしょう。
画集ですが収録されているカラーマンガがすごいので紹介します。後半の約50ページが同人誌初出のカラーのエロマンガなのですが、画力・ボリューム・ハードさのいずれの点においてもこれを超えるカラーマンガは当分出てこないのではないかと思われます。表紙を見て絵柄が気に入った人はぜひ一度ご覧ください(ただし中身は特濃なので注意)。
TANAさんの処女単行本。ちびの少年と女生徒会長の、おそろしく淫靡な純愛物語。TANAさんは同人誌などではメーターの振り切れたアブノーマルな作品を多数発表されていますが、商業作品ではブレーキをかけているので、ノンケの人もこの作品ならなんとかついていけるのではないかと思います。それでも大概エロいですが。
今回はこんな感じで。続きは5ヶ月後にまた。
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