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ボクシング:滝で精神修行、元東洋太平洋フライ級王者が死亡 来月、亀田大毅戦控え

 ◇大津で合宿中

 13日午後4時半ごろ、大津市葛川坊村(かつらがわぼうむら)町の比良山系の三ノ滝(幅約2メートル、落差約20メートル)で、滝伝いにがけを下っていたプロボクサーの小松則幸さん(29)=グリーンツダボクシングクラブ所属=の姿が見えなくなったと、同行していたトレーナーらが滋賀県警大津北署に連絡した。同日午後6時25分ごろ署員や消防隊員が滝つぼの底から小松さんを引き揚げたが、死亡した。小松さんは5月に亀田大毅選手との試合を控え、滝で精神修行中だったという。

 同署によると小松さんは数日前、ボクシングの合宿のために京都市の寺に宿泊。寺から「精神修行に適した滝がある」と聞き、トレーナー兼マネジャーや知人ら4人と13日に三ノ滝に向かった。滝付近は足場が急で小松さんは1人で滝つぼ付近にたどり着いたが、その後姿が見えなくなったという。

 小松さんは大阪府寝屋川市出身。東洋太平洋フライ級王座2度獲得(5度防衛)の実績を持つ。05年には世界ボクシング評議会(WBC)フライ級のタイトル戦に挑み、同級王者、ポンサクレック・クラティンデーンジム(タイ)にTKO負けした。前田和久チーフトレーナーは「何が起こったのかとぼうぜんとしている」と振り絞るように話した。

 亀田ジムの五十嵐紀行会長は「大毅に知らせたところ相当ショックを受けている様子だった」とのコメントを出した。【稲生陽、後藤直義】

毎日新聞 2009年4月14日 東京朝刊

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