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社会

JR北海道社員、備品をネットで競売 個人情報印字のインクリボンも(04/13 20:01、04/14 08:19更新)

 JR北海道は十三日、旭川支社の男性社員(56)が乗車券の印刷に使うインクリボンなど五種類の備品を無断で持ち出し、インターネットのオークションに出品していたと発表した。インクリボンには延べ四百七十五人分の個人情報が印字されており、同社は落札者から買い戻した。この社員は昨年十一月ごろから金銭を得るため、繰り返し出品していたとみられ、同社は社内処分や刑事告訴を検討している。

 同社によると、社員が出品していたのは乗車券などの印刷に使うインクリボン三本のほか、列車の乗降位置案内板、作業員に注意を促す看板、列車を誘導する旗二本、旧国鉄時代の電池八個。

 インクリボンは、二〇〇五年から〇六年にかけて、稚内、幌延両駅で乗車券を発券する業務用端末で使われたもの。リボンのフィルム部分にはクレジットカードの番号や期限、定期券や航空券を買った個人名、年齢、性別などを印字した跡が残っていた。

 今月六日に情報が同社に寄せられ、発覚。インクリボンは落札されていたため、同社は別に出品されていた鉄道備品を落札し、出品者を確認したところ、十日に男性社員と分かった。

 同社はインクリボンを道外の落札者から計約三千円で買い戻す一方、ほかの備品の出品をとりやめさせた。

 社内規定では、使用済みインクリボンは本社を経由して処理業者に引き渡すことになっている。しかし、出品された三本は誤って紙類の処理業者に渡された後、旭川駅の無施錠の廃棄物保管庫に戻され、社員が二月に持ち出した。

 鉄道用品は愛好家も多く、社員は「売れると思った」と話しているという。同社はほかに流出した備品がないか確認を急いでいる。

 同社の綿貫泰之営業部長は「大きな危機感を持っている。社員の意識向上を図りたい」と陳謝した。

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