石川のニュース 【4月13日16時16分更新】

金沢市課長を逮捕 金沢中署 酒気帯び、追突の疑い
 金沢中署は十二日、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで、金沢市議会事務局総務課担 当課長兼課長補佐の針野衛容疑者(51)=同市額谷二丁目=を現行犯逮捕した。同署の 調べに対し、同容疑者は「ビールや焼酎などいろいろ飲んだ」などと供述し容疑を認めて いる。同市では昨年十一月、元職員男性(44)=懲戒免職=がひき逃げ事件を起こした ばかりで、市は職員に交通法規の順守を求めていた。

 逮捕容疑は、同日午前九時二十五分ごろ、同市高尾南三丁目の市道で酒気を帯びた状態 で乗用車を運転し、前を走っていた同市内の会社員男性(37)の軽自動車に追突した疑 い。

 同署によると、針野容疑者は「前日の夜から明け方近くまで、片町の飲食店で一人で酒 を飲んだ」と供述している。同容疑者はJR金沢駅近くにも自宅があり、片町で飲酒後、 タクシーでこの自宅に戻ったとみられる。数時間休んだ後、同市額谷二丁目の自宅に戻る 途中に事故を起こしたという。

 軽自動車には男性と男性の娘二人が乗っていたが、いずれもけがはなかった。

 同署員が飲酒検知したところ、針野容疑者の呼気から規定量を超えるアルコール分が検 出された。

 金沢市は十三日午前、局長級以上による臨時調整会議を開き、各課長(所長)あてに「 職員の綱紀粛正」に関する総務局長名の通知を出し、全職員に交通法規の順守などを厳命 するよう指示することを決めた。針野容疑者の処分については、今後本人から事情を聞い た上で検討する。

 市によると、針野容疑者は十一日は休日出勤し、午後八時ごろに退庁した。山出保市長 は「職員には交通法規を順守するよう、特に飲酒運転は絶対しないよう徹底してきた。遺 憾であり事実関係を確認の上、厳正に対処したい」とコメント。中西利雄市議会議長も「 飲酒運転は日ごろから厳重に注意してきた。大変残念である」とした。

 金沢市職員の飲酒運転をめぐっては、二〇〇六(平成十八)年九月に現職の課長(当時 )が酒気帯び運転で逮捕された。これを受け、市は交通事故(違反)の懲戒処分基準を厳 罰化し、職員行動規範も制定したが、昨年十一月に職員(当時)が飲酒運転の発覚を免れ るためのひき逃げ事件を起こした。

 針野容疑者の逮捕の知らせに、庁内には「またか」と落胆が広がった。相次ぐ職員の飲 酒運転による不祥事に、市は「金沢市職員としての自覚と責任を認識するよう、あらため て指導を徹底するしかない」(職員課)としている。


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