雑誌記事会社に裏切られた?NYタイムズに掲載されたAIG高額賞与受給者の「抗議の辞表」の中身ダイヤモンド・オンライン4月 9日(木) 10時43分配信 / 経済 - 経済総合そんななか、ボーナスを受け取ったAIGFPのある社員が、AIGのエドワード・リディCEOに対して提出した抗議の辞表が米紙ニューヨークタイムズに掲載され、話題を呼んでいる。 辞表に書かれている内容は、以下のとおり。 (1)私は今回の大損害を引き起こしたクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)に関連する業務には一切関与していない。それどころか、CDSとはまったく関係のない部署で多額の利益を挙げてきた。何より、CDSで大損を出した社員はすでに退職している。 (2)AIGを取り巻く困難な環境下で、複雑な残務処理を行なっているわれわれに対し、AIG幹部は残留特別手当として今回のボーナスを支払うことを約束してきた。 (3)リディCEOは、AIGの政府支援が決まった後に請われてCEOに就任し、年棒1ドルで大変な役回りを引き受けた人物であり尊敬している。だが、政治家や司法長官などによるボーナスを返済するべきだとの根拠のない非難からわれわれを守ってくれなかったことに失望している。 (4)他の金融機関からのオファーを断り、残留契約のもと12ヵ月間働いた結果、受け取る権利のあるボーナスを返上しろといわれてもその気にはなれない。ただ唯一、返上しようという気にさせるのは、“恐怖”である。あろうことか司法長官という立場にある人間が、ボーナスを受け取った人物の氏名を公表すべきと発言したためだ。 (5)その結果、私は辞職を決意し、ボーナスとして受け取った約74万ドル(約7400万円)は、今回の金融危機で被害にあった人々に全額寄付することに決めた。 この抗議に対し、理解を示す向きもあるが、AIGは税金で救済された会社である。つまり、ボーナスの原資は税金だ。いくら契約とはいえ、73人の幹部に100万ドル(約1億円)以上のボーナスを支払い、その内の5人は400万ドル(約4億円)を超えている。それだけの高額ボーナスを支払うことには、とうてい世間の理解は得られないだろう。 (「週刊ダイヤモンド」編集部 藤田章夫) 【関連記事】 ・ CDS、CMBSに繰延税金資産「損失のデパート」と化したAIG ・ 「AIG巨額ボーナス問題」が物語る 金融危機解決への険しすぎる道のり ・ 恐慌を鎮める抜本策実施を阻む リーマン会長350億円報酬への怒号【町田徹コラム】 ・ 投資銀行マンのもらい逃げを防げるか?リーマン社員を厚遇する野村の本当のリスク ・ AIG傘下の生保3社を売却 残された損保も追加売却か!?
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