相談員の減少で運営が危機に陥っている社会福祉法人「和歌山いのちの電話協会」は来月9日から、今年度の電話相談員の養成講座を開講する。深刻な悩みを抱え、自殺を考える人の相談に乗ってきた協会は「十分な対応ができなくなっており、1人でも多くの人に相談員になってほしい」と訴えている。
協会によると、県内では年間250人前後の自殺者があり、自殺率では近畿の中でも悪い状況。85年設立した協会は、訓練を受けたボランティア相談員が電話に応対して悩みを聞き、サポートしてきた。
講座は、心理学の基礎や電話相談の実際について学習する。相談員以外でカウンセリングを学ぶ人も受講できる。募集は30日まで。
受講に資格は問わないが、相談員は23歳以上65歳未満。5月9日~12月12日、毎週土曜午後1時半~4時。定員40人。申込金3000円。受講料は、9月5日までの前期2万5000円、同12日以降の後期5000円。7月、10月に行う1泊研修は、それぞれ1万4000円、1万円。赤い羽根共同募金の支援で、受講料を前年度より抑えている。
問い合わせは同協会事務局(073・425・3261=月水金曜の午前10時~午後4時)。【最上聡】
毎日新聞 2009年4月12日 地方版