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安い、快適、便利、格安高速バス絶好調…前年3倍増

東京−大阪4700円〜

 原油高に未曾有の株安など、“安近短”志向に拍車がかかる観光業界で、取り扱い人員を大幅に伸ばしている超元気な業界がある。鉄道、航空、マイカーに次ぐ第4の移動手段として注目を浴びる「都市間ツアーバス」だ。常識破りの低価格ながら、狭いバスのイメージを覆す快適車輌の投入などで、向かうところ敵なしの業績拡大を続けている。

 都市間ツアーバス最大手のウィラートラベル(大阪)によれば、今年のお盆期間は、取り扱い人員約4万7000人と前年(約1万6000人)比で一気に3倍増。2人以上のグループ利用が半分を占めた。「昼行便を増発し、乗り心地も格段に向上。さらに、ガソリン高によるマイカー移動の減少なども評価されたのでは」と同社は分析するが、何といっても、その魅力は経済性だ。

 一部ツアーバスのサイトを見ると、需要が高い東京−大阪(9月週末)は車種によって4700−5200円と、新幹線のぞみ指定の約3−4割の破格。利用者にはこれ以上ないありがたい話。旅行会社が運営するツアーバスと異なり、従来から高速バスを運営するJRなどの一般路線バス会社も料金面で追随するなど、業界は活性化の一方だ。

 とはいえ、前代未聞の安さの裏側にはそれなりのワケもある。バス代を安く買いたたく旅行会社の影で、もともと決して好待遇とはいえない運転手たちが、さらに過酷な労働条件を強いられているといわれている。

 観光ジャーナリストの千葉千枝子さんは「経営が厳しい中小バス会社は、言うまでもなく安全最優先ながら、時には利益を優先してでも倒産だけは回避したいのが本音。一方で、旅行会社がバスの仕入れ値やお客への売値を安くするのも当然の企業努力。業界を活性化した功績も大きいが、双方が根本的な考え方を変えない限り、重大な問題が起こる可能性もある」と話している。

ZAKZAK 2008/10/09

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