最近の小沢さんには老いを感じてました。
自由党時代のちょっと過激なキレモノという印象は、スキャンダル云々とは無関係にここ最近は既になくなってました。
そもそも、彼は自由党時代から通ウケする政治家ではありましたが、一般ウケはイマイチの方でした。
ちょうど良かったと言うと御幣もありますが、選時体制を敷くには非常に良いタイミングです。
まずは一般ウケを最優先した新たな党首を立て、スキャンダルの穿り合いという流れを断ち切るべきです。
そして、それはとても容易いのです。
今の日本は病人です。ベッドに寝て毎日天井を眺めてるような状態です。
そして、ここに医者が2人いたとします。
A:「あの医者はヤブだ。」「あの看護婦は態度が悪い。」と話す医者
B:「こういう治療はどうだろう?」「この薬を試してみてはどうか?」と話す医者
普通の人が普通に考えて、どっちを支持するかは自明なはずです。
一旦民主党が政策論争を始めたら、スキャンダルは吹っ飛びます。
寧ろ、スキャンダル合戦に固執した者は見限られます。
「自民党はきっとやらない」 vs 「民主党にできるかどうかは分からない」
この比較は民主党有利です。
これは「する/しない」「できる/できない」の組み合わせを考えると自明です。
する+できる=成立
する+できない=不成立
しない+できる=不成立
しない+できない=不成立
要するに、「する」から始めないと何も始まらないんですね。
「ホントにそうなったらどんなに良いだろう」と思える事を「する」と表明する。
しかも、民主党だけが一方的に表明できる「する」であることが好ましい。
そう考えると、経営陣 vs 労働者の図式を作るのが一番良いでしょう。
これは支持母体的に自民党はパクれませんからね。
あとは「する」に十分な魅力さえあれば、次の選挙は勝てると思います。
===補足===
企業を優先して景気が良くなっても、その金が私や私の子や孫の懐に入らないのならそれこそ元も子もないです。
分かります?私だけ貧しいくらいなら、いっそみんな飢えて死ねって話ですw
文字通りにはとらないで下さいね。人はそのような潜在的欲求を持ち得るって話です。
経営陣 vs 労働者の図式がなぜ生まれるんだと思います?
それは企業収益と個人所得が乖離するからです。
企業収益はそのうち回復する。しかし、個人所得は回復しないのではないか?
この懐疑が民主党にとっての追い風、自民党にとっての逆風なんです。
ロシアの共産革命、中国の文革、ドイツのナチ躍進、これらの根底にあるのは社会的な鬱屈です。
国民が社会を恨むようになると反体制支持に回ります。
そしてそんな時には反体制の中身は問われないんです。
上記の例は典型的失敗例ですが、それでさえも支持を集めたんです。
自民党を応援したいんなら朝鮮だの共産だので煽っても無駄です。
その論調では敬遠されるばかりで他者の共感は得られません。
もっとショートスパンの実利を説くべきです。
自民だろうが民主だろうが勝つためにやるべき事は同じなんですよ。
先に政策論争を仕掛けて、有権者の期待を煽るビジョンを示した者が勝ちます。
景気回復と個人所得の増大がイコールだった時代はもうとっくに終わってるんです。
好景気を知らない世代に景気回復を説いても自身の利益と一致しないんですよ。
そこを中心にしても支持は得られませんよ。
次の選挙でどこが最も大きな層になるか考えてみるべきです。
そこに実利を落とせないなら、自民党は負けます。
5年後の話をしてるわけじゃないんです。もっと直近の次の選挙の話なんです。
そこがミソです。