IPTVビジネスはどのようにデザインされるか

2008年9月より開催中のワイアードビジョン主催・IPTVセミナーの速報レポート。

日本のコンテンツの文化性

2009年4月13日

IPTVセミナー最終回「テレビの未来」から、エッセンスを抜き出して紹介する(毎日更新予定)。

コンテンツを文化としてみるとき、テレビの影響力はとても大きい。日本で制作したものでも、主に若者にフォーカスした1ショットのコンテンツは視聴率もとれ、話題にもなる。一方で、主にドラマは、いま人気の海外テレビドラマの方が見ごたえがある。

結局、おもしろいものを見るなら海外ドラマ、情報として話題にするなら日本のコンテンツという使い分けがされているのかもしれない。後者だけが今後日本発のコンテンツとして残っていくと、ちょっと問題があるかもしれない。(榊原氏)

例えばフジテレビのHEROは、連続ドラマでスタートして、スペシャル、映画などにマルチユースで展開している。日本の番組フォーマットやアーティストが、YouTubeを通して海外で話題になることもある。日本発のコンテンツも、力はあると思う。(鈴木氏)

コンテンツの話をすると、文化論とビジネスがいろいろ輻輳(ふくそう)する。いい番組が数字を取るわけではないし、数字がとれているからいい番組だというわけでもない。HEROは強力なコンテンツだったが、はたしてそれがテレビにとっていいことかどうかは分からない。テレビ局が強大になりすぎるのはよくない。一つの価値観が広がるのではなく、対立軸がある方が、考えるべきことが明確になる。(福原氏)

IPTVセミナー最終回「テレビの未来」
2009年3月19日(木)13:00〜19:45
第1部「テレビ放送と映像コンテンツの今」
  • 鈴木祐司(NHK放送文化研究所主任研究員兼解説委員)
  • 福原伸治(フジテレビ情報制作局プロデューサー)
  • 榊原廣(博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所)
  • 司会:中村伊知哉(慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科教授)
フィードを登録する

前の記事

IPTVビジネスはどのようにデザインされるか

過去の記事

月間アーカイブ

ブログ一覧

  • Danger Room
  • Wired Science
  • Compiler
  • Gadget Lab
  • Cut up Mac
  • Epicenter
  • Autopia
  • Listening Post
  • from Wired Blogs
  • 飯田泰之の「ソーシャル・サイエンス・ハック!」
  • 小島寛之の「環境と経済と幸福の関係」
  • 白田秀彰の「網言録」
  • 濱野智史の「情報環境研究ノート」
  • 増井俊之の「界面潮流」
  • 歌田明弘の「ネットと広告経済の行方」
  • 小田中直樹の「バック・トゥ・ザ・フューチャー」
  • 携帯大学 web分校
  • 藤元健太郎の「フロントライン・ビズ」
  • yomoyomoの「情報共有の未来」
  • 山路達也の「エコ技術研究者に訊く」
  • 木暮祐一の「ケータイ開国論」
  • 関裕司の「サーチ・リテラシー」
  • 藤田郁雄の「サバイバル・インベストメント」
  • それは現場で起きている。
  • 佐々木俊尚の「ウィキノミクスモデルを追う」
  • 藤井敏彦の「CSRの本質」
  • 白田秀彰の「現実デバッグ」
  • 藤倉良の「冷静に考える環境問題」
  • 石井孝明の「温暖化とケイザイをめぐって」
  • 竹田茂の「構成的アプローチ」
  • 後藤和貴の「ウェブモンキーウォッチ」
  • 合原亮一の「電脳自然生活」
  • Web2.0時代の情報発信を考える
  • ガリレオの「Wired翻訳裏話」
  • 高森郁哉の「ArtとTechの明日が見たい」
  • 合原亮一の「科学と技術の将来展望」
  • 渡辺保史の「コミュニケーションデザインの未来」
  • 松浦晋也の「モビリティ・ビジョン」
  • yah-manの「イマ、ウェブ、デザイン、セカイ」
  • 西堀弥恵の「テクノロジーがもたらす快適な暮らし」
  • 佐々木俊尚の「電脳ダイバーシティ」
  • 荒川曜子の「それはWeb調査から始まった」
  • Intel International Science and Engineering Fair (Intel ISEF)
  • 織田浩一の「ソーシャルメディアと広告テクノロジー」
  • 小田切博の「キャラクターのランドスケープ」
  • デザイン・テクノロジーによるサステナビリティの実現
  • デザイン・ビジュアライゼーションが変えるマーケティング・ワークフロー
  • サービス工学で未来を創る
  • IPTVビジネスはどのようにデザインされるか

情報の整理・企画・クリエイティブに生かせる Office for Macの「術」を、全3回に分けて紹介する。